2025年1月31日金曜日

旧正月って英語でなんて言うの?




2日前、1月29日は旧正月でした。

これまでは旧正月といえば中国のお正月という体で「Chinese New Year」ということが多かったのですが、ここ数年はお月さまのお正月「Luner New Year」ということが増えたように感じます。

というのは中国以外の国でもお祝いをするので特定の国名でない方がいいと考えるためかもしれません。

といってもロンドンには大きなチャイナタウンがありますから、そのエリアを中心に特別なメニューを置いたりイベントを企画するところもあります。
今週末はドラゴンダンスなども予定されています。
現在公表されているタイムアウトの記事(リンクします)によると2月2日日曜日に大きなイベントが予定されています。
ドラゴンパレード(獅子舞のパレード)が10時15分にトラファルガー広場を出てチャイナタウンに向かうようなので公式サイトでルートを確認するのもいいと思います。

私はちょうど妹が日本から遊びに来ていたので29日にチャイナタウンで夕食を取りました。
顔が丸い方が私(爆)

実は私、チャイナタウンが好きではありません。
人が多いし清潔感もないし、安っぽくて苦手というのが私の意見。
でも「せっかくなので」というティムちゃんの意見で予定していた東ロンドンのレストランをキャンセルしてチャイナタウンで夕食の予約を取り直しました。

どこに行こうか考えた挙句、普段からおなじみのロイヤルチャイナグループのお店に予約を入れました。

いつもはベイカーストリートのクラブに行くのでチャイナタウンのお店は初めて。
コロナ時にオープンしたようです。

ティムちゃんは言い出しっぺのくせにお仕事で来られないというので妹とその同僚、私と桃太郎君という組み合わせ。

旧正月用のメニューがいろいろあったので中華風のお刺身を前菜に注文しました。
これは旧正月にしか食べられないのでイベント感があっていいですね。

皆でお箸でかき混ぜてその際にお箸を高く持ち上げるのが縁起がいいそうです。
混ぜた後はこんな風のぐちゃぐちゃだけど、こう言ったものは縁起物だからね(笑)

その後クリスピーダックを注文したんだけど、写真は無し。
撮ったと思ったんだけどなぁ。
実はロブスター焼きそばを食べようと思っていたんだけど、ロブスター売り切れ。
ランチで売り切ってしまったようです。

桃太郎君は私の通風を心配してお豆腐料理を注文してくれました。
「僕ね、お豆腐がいいなぁ」だって。
嘘つき。
お豆腐なんてそんなに好きじゃないくせに。
私は子牛のソテーを注文しました。
柔らかくておいしかった。

他にも福建チャーハン。
チャーハンのあんかけです。
久しぶりでやさしいお味。

お食事が終わったらおみかんが来ました。
お年玉用の空袋も来た。
これってお金を入れてみんなにあげる用なのか、4人なのに3つだけ。


こちらがお勘定。

私がチャイナタウンが好きじゃない理由のひとつがサービスなんだけど、ここはとてもいいサービスなので大満足でした。
4人で200ポンドだから一人50ポンド。
高くもないし、満足です。

チャイナタウンに行きたいときはまた利用すると思います。
正直クラブの方が美味しいと思うけれど、お勘定はクラブよりもずっと安かったし、丁寧なサービスはとても好感が持てました。










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2025年1月29日水曜日

白い粉は体にいい?



白い粉をオンラインで購入しました。

怪しいですね~(笑)
安心してください、これは法律違反の薬物ではなくクエン酸。

これを5g~15g水に溶かして飲むと痛風に効くってネットで読んだんです。
ということで5g計ってみました。
お料理はいい加減だけど、これはちゃんと計りました(笑)
これを水筒に入れて500mlのお水で溶かしたらクエン酸水の出来上がり!

お味ですか?

酸っぱいです。

飲めなくはないけれど、おいしくはない。
半分くらい飲んだけど、そのあとが進まない(笑)

「がんばれみきちゃん、痛風をやっつけるのよ!!」と自分に言い聞かせて全部飲みました。
これをあと2本・・・。
絶対無理。
本当に効くのかなぁ(買う前に考えなさい!)そう思ってネットでいろいろ調べたら、歯に悪いと出てきました。
飲みたくないなぁ。

そうだ!水に溶かさずに飲めばいいんだ!
ということでまたネットショッピング。
今度購入したのはお薬用のカプセルです。
カプセルに入れて飲めば便利。
歯にも多分悪くない。
前後にお水を飲めばおなかの中でクエン酸水になるでしょう(笑)

早速カプセルにクエン酸を詰めてみました。
ひとつに何グラム入っているか調べるために10個作ってみました。
小さなものを計る時には10個とかまとめて計って10で割っています。
この方法だと一つひとつの誤差が出にくいと思う。

ひとつのカプセルが1.2g なので、1日に5個から10個飲もうと思っています。。

他にも飲むなら赤ワインかウイスキーがいいらしいとティムちゃんが調べてくれました。
私はウイスキーは飲まないから、飲むなら赤ワインかな。

ホウレンソウやアスパラガスはよくないとか、少しずつ情報が集まってきたので白い粉と併せて色々痛風対策していきたいと思います。



今日の記事は私の体験談です。
私は医療の専門家ではありませんからこの記事を通して健康のアドバイスをする立場にはありません。


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2025年1月27日月曜日

プリン体の塊を食べる日

おととい、1月25日はバーンズナイトといってスコットランドの詩人ロバート・バーンズを偲ぶ日。

これまでに何回もこのブログで紹介しています。




今年も楽しみにしていたこの日。
ハギスって意外においしいし、普段から食べるものでもないのでイベント感もあるし、桃太郎君も来てくれるし。

それなのに今年のバーンズナイトには暗雲が立ちこめていました。
だってハギスって内臓料理だからプリン体の塊なんです。
痛風にとっては最悪のメニュー(涙)

でもこの記事のために調べたら、思ったよりも低かった(驚)
100g のハギスに含まれるプリン体は100㎎。
普通にラムを食べるのと変わらないし、お魚よりもずっと低い。

なーんだ、もっと食べればよかった(笑)

痛くなったらいやだなぁと思っていつもの半分くらいしか食べなかったのに。

いいのよ、この日はデザートが食べたかったから(笑)
これ、ガレット・デ・ロワのミニチュア(だからフェーブは無し)

アーモンドパウダーを使って手作りしました。

でもパイ生地は買ったものだからとっても簡単でした。
みんな美味しいって言ってくれたので良かったです。 
アーモンドがそれほど好きではないティムちゃんにはリンゴをフランジパンの代わりにいれてアップルパイにしました。

簡単に作り方を書いておきます。

材料

アーモンド粉 100g
卵(L)1個
お砂糖 50g
バター 100g
片栗粉 おおさじ1

パイ生地 一箱(320g)

作り方

パイ生地以外の材料をよく混ぜて冷蔵庫で1時間以上寝かせます。
バターは室温で戻して、そこに卵以外を入れて混ぜてから最後に卵を入れると簡単です。

パイ生地は薄く延ばしてタルト型に入れたらアーモンドペーストを詰めてパイ生地を上に乗せてふちを整えます。
溶き卵(分量外)を刷毛で塗って準備完了。

食べる1時間ほど前に220度に温めたオーブンで15分から20分焼いたら出来上がり。
温かいパイに冷たいアイスクリームを添えてどうぞ。






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2025年1月25日土曜日

王室の維持費っていくら?




さて痛風の話はちょっと中断して、王家のお財布事情の話題の続きです。
今回は公の資産について少し紹介しようと思います。


昔々、王様の資産はその国そのものでした。

1066年にウイリアム征服王がこの国の王様になった後、国土台帳を作ったのはそんな資産を調べるため。
ドゥームズディブック(Doomsday Book/Domesday Book)とよばれるその台帳は現在でも大切な資料として利用されています。
ドゥームズディブックが記されたのは1086年で、この国の大部分の土地の収益や、地域によっては家畜の個体までが記載されています。
この写真はナショナルアーカイブの公式ウェブから。


記載の例;
In PRESTON Hundred
William holds PATCHAM himself, in lordship. 
Earl Harold held it before 1066. Then it answered for 60 hides; now for 40.
Land for 80 ploughs. In lordship 8 ploughs;
163 villagers and 45 smallholders with 82 ploughs;
A church; 6 slaves; 10 shepherds; meadow, 84 acres;
woodland, 100 pigs; 26 sites in Lewes at 13s.
Richard holds 7 hides of this land; and a man-at-arms of his 1/2 hides.
In lordship they have 2 ploughs, with 2 smallholders.
Total value before 1066 £100; later £50; now £80.

プレストン区
ウィリアムは領主としてパッチャムを所有しています。
1066年以前はハロルド伯爵が所有していました。
当時の小作農は60家族、現在の小作農は40家族です。
農地には80台の鋤。領主8台の鋤、163人の村人と45人の小作人が82台の鋤を所有、教会、6人の奴隷、10人の羊飼い、牧草地、84エーカー、森林、100頭の豚、13シリングでルイスの26の土地を所有。
リチャードはこの土地の7家族の小作農を所有し、その半分の家族を兵士として招集することができます。
領主は2台の鋤と2家族の小作人を所有しています。
1066年以前の総価値は100ポンドです。後に 50 ポンド、現在は 80 ポンド。
*ドゥームズディブックに出てくる鋤というのは何頭もの牛にひかせる大型のもので、土地のサイズが想像できます。


さて、そんな王様の土地ですが、教会に売って軍資金や政治的な費用をねん出した時代もあれば革命で失った土地もあります。
逆に修道院を解散させて王様が土地や財産を教会から奪った時代もあって、土地の広さや不動産の数は常に変化してきました。

現在では王様の土地というのは「クラウンエステート(C.E.)」とよばれてその価値(2024年)は約11億ポンド。

私が住んでいるリッチモンドにもクラウンエステートがあります。
ロンドンのリージェント公園の周りには C.E. の刻印が入った柱や道の表示が多いのでそれとわかります。

さて C.E. の資産の半分はロンドンにあります。
大きさというわけではなく、やはり他よりも値段が高いのがその理由。
特にリージェント通り界隈とセント ジェームズ地区に多くの不動産があります。
もうなくなってしまったけれど、以前三越があった建物もC.E.です。

全国的には 17 のショッピング センターなども含まれます。
映画の撮影でよく利用されるウィンザー グレート パークも C.E.で撮影時の使用料も C.E.の収入の一部になります。
他にも185,000 エーカーの田園地帯(土地の3分の1はウェールズとカンブリア)があって、イングランドとウェールズで6番目に大きい地主です。
また C.E. は海岸線や前浜(イングランドとウェールズの前浜の半分と22kmまでの海底)なども持っています。
そこで洋上風力発電所や海洋骨材産業(砂利など)なども無視できません。
すべての洋上風力発電所の38,500kmのケーブルとライセンスは年間で12億ポンドの利益を生み出しています。

ということで巨大な利益を生み出す C.E. ですが、そのすべてが公費として使われるわけではありません。
 C.E. から得られる利益の一部が「ソブリングラント(S.G.)」とよばれ、S.G.が公的な王家の支出に充てられています。
因みに2024年の利益は8600万ポンドでした。
以前はこの利益の15%が S.G. になりましたがバッキンガム宮殿の修復費用のために10%増額されたのち、現在は洋上風力発電からの利益が急に膨大になったこともあって12%に落ち着いています。
こういった割合は2年前に決定されるので予定が組みやすくなっています。

S.G. は君主制と王室の費用を賄うために使われる公的な費用です。
ただし、これには警備費や儀式等の費用は含まれません。

では何に使われるかといえば、王室業務のために使用されている宮殿 (バッキンガム宮殿、クラレンスハウス、セントジェームス宮殿、ケンジントン宮殿(の一部)、ウィンザー、ホリールード宮殿) の人件費を含む維持費。
因みに王家関連のスタッフの数は約500人で、王室維持の費用は国民一人当たり1 人あたり 77 ペンスといわれています。

高いのか安いのかは意見がいろいろ出そうですね。



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2025年1月23日木曜日

痛風はどうなった?

さて、金曜日に採取した血液検査の結果が月曜日にテキストで来ました。
やっぱり尿酸値が少し高めらしい。


他の項目(全部で約50項目)も検査結果を手に入れたのでエクセルに全部入れてみました(どれだけヒマなのよ私🤣)
次に血液検査したら比べることができるでしょ?
というか、ティムちゃんのために作ってあるテンプレートをちょっと編集して私の数値を入れただけ。
理想の数値には男女差なんかもあるので(私が作ったテンプレートには検査結果だけではなく項目の数値の理想値やその項目が何を表すか等も加えています)ちょっと加工が必要なんです。

ところでイギリスと日本って検査項目に使われる単位が違うものが多いです。
例えば日本の尿酸は、7.0mg/dLまでが基準値内と出てきます。
イギリスでは男性が200–430 umol/L で女性が 140–360 umol/L が基準値です。
umol/L を mg/dL に直すためには60で割るといい(正確ではなく大体の数字)らしい。
国際間で単位が違う検査結果を比較するのに便利。

私の尿酸値は、もし私が男性だったらイギリスの基準値でぎりぎりというレベル。
つまり日本風の単位では7をちょっと超えたあたりです。
食事に気を付けてしばらく様子を見て、4週間後に再検査することになっています。

まさか痛風だとは思っていなかったので昨日はイカとエビをたっぷり入れたパエリアもどき(Arroz del Senyoret)食べたし、今夜はステーキにしようと思ってお肉が冷蔵庫に入っているんだけど、どうしようかな?

プリン体っていろんなものに入っている。
干しシイタケとかもだめらしい←いつも食べてるのに(驚)
煮干しとか鰹節とかお出汁の材料になりそうなものはアウトなものが多い。
アルコールもよくないらしいけれど、種類にもよるみたい。
ビールがダメっぽい。←一切のまないのでホッとしました!



ビール酵母ってすごい数値!
イギリスで有名な嗜好品マーマイトとかもビール酵母。
私はそのまま(トーストに塗ったりする人が多い)では食べないけれどシチューのコクを出すために入れていたけどこれもやめた方がいいのかな。
パスタソースに入れるアンチョビも高い!
リストを見たら美味しいものほどプリン体が高い気がする😭

ああ、そして今週末はバーンズナイトだからハギス(内臓料理でプリン体の塊)を食べるんですけど〜😱😱😱

あー、気が重い。

とりあえずできることはお水をたくさん飲んで身体の外に尿酸を出すことみたい。
クエン酸も効くらしいので買いました。

足が痛くなるだけではなく腎臓にも影響が出るそうなので真面目にケアしないとね!




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2025年1月21日火曜日

偏平足なのか調べてきた!


先日、足が痛くなった時に「痛風かもしれない」と言われた話(リンクします)

ウォークインセンターへ行った数日後にGPサージョリーへ血液検査に行ってきました。
担当してくれたのはドクターではなくて、健康診断の専門の人。
彼女が血液を採取して、健康にまつわる質問をしたり、体重や血圧を計ったりしました。

私はティムちゃんのお付き合いでおうちでもよく血圧を測ります。
オムロンの肩と肘の間に巻くタイプの血圧計をおうちでは使っていて、いつも血圧は低め。
大体ですが、下が60前後で上が100くらいかな。
それなのにGPで測ったら何と下が80以上、上も150近くでそれを見たら更に血圧が上がりました!!
やっぱりこういった場所に来るとそうなるんですよね。
3回測った一番低いものが記録されました。
診療室で血圧が上がる現象を「ホワイトコートシンドローム」といいます。
ティムちゃんが普段から血圧を測って記録するのは必要な時にGPに提出するため。
GPで測ってもらうと異常に高くなるので、その際に自宅での記録を出すのです。

痛風の検査結果は数日で出るといわれたので、1週間後に血液検査の結果を聞くためと、追加の痛み止めを処方してもらうためにGPとのアポイントメントを取っておきました。

約束の時間に行くと、血液検査の結果をひとつずつ見ていきましょうというので、とりあえず痛風かどうかの目安になる尿酸を先に教えて欲しいって言ったら何ていわれたと思います?
「あら、その検査はやってないみたい」だって!!
ありえないですよね。
血液採取の時に何回も痛風かもしれないので尿酸レベルを測るためだと言ったら、それも含め全ての検査をするって言われていたのに😡

それ以外のものは50項目くらい検査結果が出ているんだけど、一番知りたい尿酸値だけが無い。

で、もう一度血液採取。
私、針が大嫌いなんですけど~😭



また結果を待つまでの間に数日あるし、何もしないのもどうかと思ってリッチモンドにある「足の問題解決」みたいな体裁のお店に行ってきました。
ここは足のいろいろな計測をしてくれて中敷きや靴のアドバイスや販売をしてくれるようなお店です。

実は朝ウォークインセンターのぐりぐりナース(笑)から、「あなた、偏平足じゃないの?」って言われたことを思い出したんです。
気になって調べてみると偏平足でも足の痛みが出る可能性がある。

朝、お店のサイトからアポイントメントを取っていたので、GPの後に行ってきました。

足のサイズはもちろん、重心のかかり方も測ってもらえます。


3Dで足の裏の起伏も測ってもらいます。

こちらがその結果。

測定の結果どうやら私は偏平足ではないようです。
ホッとしたのもつかの間、その後いろいろ店内で歩き方を見られて、結果は…
「歩き方が悪いので足の外側にかなりの負担がかかっている、きっとそれが痛みの原因では?」
「土踏まずのサポートがある中敷きを使うと痛みに良いでしょう」
「アーチサポートの中敷きはこんな感じですよ」
(土踏まずは英語でアーチといいます)
そう言って係の人が用意してくれた中敷き入りの靴を履くと、合わない。
足が痛い。
お店に来る前よりも痛い🤣
5mくらいお店の中を歩いたんだけど、この人たちがどんな資格を持っていてこういったツールを勧めるのかも気になったので少し冷静に考えることにしました。
「勧めてくれるこの中敷きは元より痛みがひどくなる気がするんですけど」
もしかしたら、アーチがもっと低いものだと痛くないかも(←それは使う意味があるのかビミョー)
だって無料でここまでしてもらったら、中敷きくらい買って帰ろうと思うでしょう?
勧められるものを買おうと思っていたんですけどね…

何と、お店で買えと勧められた(オーダーメイドの)中敷きは、1セット350ポンドでした😱
上の測定器のデータをもとに数日で出来上がるそうです。

「痛風の検査結果を待っているので、痛風じゃなかったらまた来ます」と言ってお店を出ました。
痛風だったらいいなという考えがふと頭をよぎったのが、正直な気持ち(笑)



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2025年1月19日日曜日

イギリス王家のお財布事情

この冬もたくさんのCPDに参加を予定している私。

観光ガイドの CPD(専門職の能力開発継続制度)というのはコースやレクチャーだけでなくガイドウォークや観光地でのツアーなども含みます。
興味深い内容のものも多いし、発表後1日で残席無しなんてものも多いです。

この間も面白いレクチャーを受けてきました。
題して「Royal Finances(イギリス王家のお財布事情)」




20代でブルーバッジの資格を取った私ですが、実はそれってかなり珍しいことなんです。
イギリスのブルーバッジ観光ガイドの多くは何かの専門職の経験があって、その後資格を取ってガイドに転向したりします。
弁護士だったり軍の士官だったりお医者さんだったり宗教家や建築家もいたりします。
もちろん会計士もいるわけで、今回のレクチャーは元会計士のガイドが講義をしてくれました。
元会計士といっても今はガイドなので内容はわかりやすく楽しいです。
数字ばっかりの理詰めのレクチャーではない。


今日はそんな王室のお金の話を少し紹介したいと思います。
これは現在イギリスで使用されている最高額紙幣。
2024年に英国銀行で発行されたチャールズ3世の肖像入り50ポンド札とそれ以前のエリザベス2世の50ポンド札です。
ともにポリマー製。

実業界やお金持ちの人物を紹介するときに「xx さんの価値は ooミリオンポンド」などと金額で表すことがありますよね。
人の価値の表現はその相手が誰なのかによってお金で評価しきれるものではありませんが、それでもどれだけの経済力があるかという表現のひとつとして容認されています。

そういった意味で「ロイヤルファミリーの価値は?」という場合、注意しないといけないのは公と私の別。

イギリスの王族には個人財産があります。
それらは代々受け継がれていく王家の宝石類やお城や土地とはまた別。

今回のレクチャーではそういった公の部分と私の部分をわかりやすく学ぶことができました。
漠然とした知識が言語化されたので、受けてよかった授業。

数年前まで皇太子だったチャールズ3世。
彼が王様になったことで個人財産が変わりました。

彼の現在の個人財産は約500ミリオンポンドといわれています。
日本円だと約1千億円くらいです。

持っているのはサンドリンガムハウスやバルモラル城、馬や車、宝石類、切手のコレクションだけでもひと財産。
もちろんお金を生み出すエステート(土地や不動産)もあります。
それがランカスター公領(Duchy of Lancaster) 
↑で触れた百億円の財産にはこの公領は含まれません。
あくまでもここから得られるお金が収入としてカウントされるわけです。

というのもランカスター公領は1265年に君主の個人的な収入を生み出すために定められたもの。
君主だからといって部分的に売ったりすることは不可能ではないですが、かなり難しいです。
なので増えることはあっても減ることはあまり考えられません。
代々の君主がここからの収益を個人的に使ってきました。

2024年の時点でランカスター公領の評価額は 712ミリオンポンド(1400億円くらい)でここからの収益(主に家賃や土地の賃貸料)がで2024年3月までの1年間で£27ミリオン(54億円くらい)でした。

チャールズ3世は所得税を支払う義務はありませんが、自主的にこの収入から所得税相当の金額を政府に収めています。
ランカスター公領というのは名前だけでランカスター州にある土地や物件は全体の20%ほど。
それよりも多くの土地がヨークシャーに存在します。
またロンドン市内だとストランド通りの南側にあるサボイチャペルのエリアもランカスター公領です。



チャールズ3世が皇太子だったころの彼の個人的な収入はコーンウォール公領(Duchy of Cornwall )から得られました。
コーンウォール公領は1337年に皇太子の収入源にするために制定されたもので、広い農地などを含みました。
コーンウォール公領の評価額というのは2000億円くらいらしいのですが都会の土地や物件が少ないので利益は50億円を切ります。
実はチャールズ3世のお気に入りのお屋敷ハイグローブは1980年の皇太子時代にチャールズが購入したのでコーンウォール公領のもの。
なので現在はウイリアム王子がチャールズ国王の大家さんという変な図式になっています。
お家賃がいくらか知りたい?
1年間のお家賃は 521000ポンド(1億円ちょっと)です。

さて王族は相続税や贈与税を払うのかという問題。
答えは誰から誰へなのか、そしてそのタイミングによります。

王様や女王様から皇太子や皇太子妃に残されるものには相続税はかかりません。
そしてイギリスの相続税には7年ルールというものがあって、財産を贈った後7年以上贈り主が生存すれば相続税のための計算に入れなくてもいいのです。
エリザベス女王は長生きしたので彼女の残した個人財産にはあまり相続税がかかっていないと思われます。

逆にダイアナ妃は若くして亡くなりました。
ダイアナ妃がチャールズ皇太子と離婚した時にかなりの額の現金がダイアナ妃への慰謝料に支払われました。
チャールズ皇太子の財産のうち、現金がほぼ空っぽになったともいわれています。
彼女はウイリアムとハリーにそのほどんどを残したのですが、手続きの1年後に亡くなったことでその全額が相続税の対象になりました。
財産の約20ミリオンポンド(40億円)から8ミリオン(16億円)が相続税として支払われ、残りをウイリアムとハリーが受け取ったそうです。
ま、相続税を引いてもかなりの額ですけどね。


では次回は公の部分や王族がかかわる財団なんかも紹介しようと思います。









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2025年1月17日金曜日

もういちど鮨翔に行ってきた(今度はエンジェル店)

去年、在英邦人の間でも評判が高い「鮨翔(ショーディッチ店)でのがっかりレビュー」を記事にしました(リンクします)

今回、本店であるエンジェル店に行くことを決めたのは単に近くで用があったから。

ショーディッチ店でのレビューにも書きましたが、生ものを扱っているわけだからその日によって美味しさも違うだろうし、もう一度試してみるのも悪くないだろうと思ったからです。


まずアクセス。
私はキングスクロスに用があったので、用事が済んだ後に駅前からバスに乗りました。
30番か73番でイズリントングリーンが最寄りのバス停。
カムデンパッセージというアンティークで有名な小道にあって、バス停からは数分。
地下鉄エンジェル駅からでも数百メートルという距離ですから他の場所から行くのなら地下鉄でアクセスの方がいいかも。

到着してびっくりだったのがそのサイズ。
小さいと思っていたショーディッチ店よりもさらに小さい。
ドアを開けたすぐ左手に窓に向いたカウンターがあってストールが5個(もしかしたら6だった可能性も)なんですが幅を考えると絶対に4人以上座るのは無理。
ものすごく細身の人たちなら5人いけるかなという幅。

テイクアウェイのお寿司が並んだ部分があって、その奥がお寿司カウンターなんですが12時過ぎに行ったときはカウンターは作業台のような感じで客席としては利用されていませんでした。
夜はまた事情が違うかもしれません。

アンティークのマーケットが水曜日と土曜日なのでその日は特に混むと思います。

私が行ったのは昨日、木曜日。
まず手を洗いたかったのでお手洗いの場所を聞いたらこのお店にはないそうです。
でも殺菌ジェルが用意してありました。

テイクアウェイのショーケース横で注文してお金を払うシステム。
お値段はショーディッチ店よりも1割強安めの設定です。
例えばおすしの盛り合わせがショーディッチ店で29ポンドなのに対してエンジェル店では25ポンド。
ただこの店内だとそれが妥当、というかここはレストランとして認識すべきではないです。
あくまでもテイクアウェイだけど、どうしてもここで食べる必要があるならどうぞ(笑)といった感じです。

私が注文したのはおすしの盛り合わせ(松)と緑茶。
お茶は紙コップに入っていて中にティーバッグ。
ティーバッグの持つ部分(紐の先の紙の部分)もしっかりとお湯に入っていい味を出しています(爆)
こちらが盛り合わせ(松)

握り8貫と海老天ロール。
握りはショーディッチ店よりもはるかにおいしかったです。
ネタというよりも握りのテクニックだと思う。
ネタはショーディッチ店がそうだったように全部がおいしかったわけじゃない。
特にしめ鯖はドライすぎでした。
しめ鯖はショーディッチでいただいたものの方が私の好みです。
というか、しめ鯖は特にその日の味の振れ幅が大きいんだと思う。
海老天ロールはちょっと大きめ。

食べ終わってショウガをいただいていると違和感。
口から取り出したらこちら。
サイズが想像しやすいかと思ってエビの尻尾も入れておく(笑)
お魚の骨!!

最初はショウガのひげかと思ったんですが、その割には硬い。
上半分の部分はショウガが骨を包んでいるような感じで、引っ張ると取れました。
この写真で見ると骨っぽくないかもしれませんね。
しょうがの中に骨が入るシチュエーションを想像すると、ショウガを取り出すときのお箸やトング、もしくは手に骨がついていたのが中に入ったってことでしょうか?
理由はわかりませんし、ま、のどに刺さったわけでもないけれど、お店の人は知っておいた方がいいだろうと思って一応店員さんにお知らせしておきました。
店員さんも「ショウガに入っていたならひげです」と最初は言い切りましたが現物を触ると「骨ですね」という風に意見は変わりました。
ひげなら曲げようとして弓なりになったりしないし、硬度も違うし、透明度も違います。


こちらはお勘定。
テイクアウェイなのでサービスチャージはついていません。
ま、もし付いていたらあのお茶と骨の件で取ってもらったと思います。


ということで鮨翔エンジェル店の私の評価
中では食べずにお持ち帰りのお店としての利用をお勧めします。
ショーディッチ店と仕入れは同じだと思うので、ネタの当たり外れが気になります。
握りのテクニックはエンジェル店の方が高い(私の体験)です。
ただ、その場で食べるのと時間がたってから食べるのでは違いも出るだろうし、その辺はティクアウェイの宿命ですけどね。












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2025年1月15日水曜日

東ロンドンは怖い?

私はロンドンに住んで30年になりますが、そのほとんどを南西ロンドンのリッチモンドで過ごしています。

なので、あまり自分が行かない東ロンドンは行くことをためらうくらい怖い(笑)
でも、そういった気持ちは根拠がしっかりしているわけではありません。

知らない土地が不安なのは普通。
ニュースで事件が起きるのを見ることがあっても、それが地域性なものかどうかはわかりかねます。


でもね、やっぱり怖いものは怖い(笑)

何が怖いのかというのは、私の考えでしかありません。

私にとっての東ロンドンというのは;
ギャングがいるかもしれない。
ナイフを持ち歩いている若者が多いかもしれない。
悪いニュースによく出てくる気がする。
工事現場が多い(つまり暗闇や人通りのない場所が多い)
(落書きが多いことから)モラルが低そう。
以上のようなイメージです。

書き出したことで言語化したら、やっぱり主観的ですね。
つまり根拠があるようで、ない。

世の中の偏見というものがどうやってできるかの見本のようです(笑)

でもね、このクリスマスの桃太郎君からのプレゼントのひとつが陶芸クラスだったんですが、場所が東ロンドン。
しかもクラスは夜!!

ドキドキしながら向かいました。


ロンドンにはオーバーグラウンドという乗り物があります。
地下鉄がアンダーグラウンドなので、それに対した名付けです。
ただ路線が複雑なので、今年からオーバーグラウンドの各路線に新たな名前が付けられました。

リッチモンドからストラットフォードへ向かう路線は以前ノースロンドンラインという名前でしたが、いつのまにかオーバーグラウンドとよばれるようになって、今はマイルドウェイライン。
これはリッチモンド駅の表示です。

リッチモンドにはこのラインと地下鉄のディストリクト線、そしてサウスウエスターン鉄道の3つの線が入っています。

どれかが動かなければ、他の選択があるのはうれしい。
日本に住んでいる人には実感がわかないかもしれませんが、イギリスでは駅員が来なかったとか、運転手が不足とか、お天気やいろいろのありとあらゆる理由で欠便や遅滞が当たりまえなので、他の選択があるというのはとても頼りになることなのです(笑)


今回、桃太郎君とお出かけしたのはそんなマイルドウェイ線の終点の一つ手前。
陶芸のクラスがあるのはハックニーウィックという駅の近くです。

何回もグーグルで駅からの行き方をシュミレーションしてみましたが不安が募るばかり。
運河があるんだけど、夜の運河なんて私からすれば犯罪の巣窟というイメージです。
マイルドウェイ線もあまり乗らないので怖いです。
とまる駅のいくつかは少し怖そうな場所だし。

桃太郎君とはリッチモンド駅で待ち合わせ。
で、予定通りマイルドウェイ線には乗りましたが、出発前に他の列車に乗り換えろという指示が出ました。
詳しい理由はなし。
プラットフォーム4に準備された列車内にいたらアナウンスがあって、プラットフォーム5に移動しなさいというアナウンスだけです。
その日はここ15年で一番の寒さということもあって、計器の故障か何かかも。
別の列車は問題なく時間通りに出発したのもつかの間、数駅行ったところで降ろされました(涙)

残念ながらロンドンではよくあることです。
理由は貨車が通るので私たちが乗っていた列車が邪魔だったみたい。
降ろされたのはウィルスデンジャンクションという駅で、この駅の近くはよく犯罪関係のニュースで耳にします。
でもジャンクションと名が付くように乗換駅で利用する人は少なくない印象。
次の列車を待つ間、プラットフォームからの眺めがよかったので写真を撮りました。
アーバンって感じです。





その後は無事にハックニーウィックという駅で降りて陶芸教室へと向かいました。
ルート上、運河や公園を通るので桃太郎君もちょっと緊張しているのがわかった(笑)

遠くにオリンピックスタジアムが見える、人通りがほとんどない場所も通った。
すごく寒い日で水たまりがところどころ凍っていました。
悪い人よりも、滑らない方に気を付ける方が現実的!!

こちらは運河を渡っているところ。
何となくファンタジーっぽいな。
この写真を撮っていた時に自転車に乗った人がこちらに向かってきたのでドキッとしました。
ロンドンでは自転車やバイクに乗った人が携帯電話をひったくる事件が多いです。
でも通り過ぎるときに見たら UBER EATS の配達の人でした(笑)
そして、もちろん何事もなく無事に陶芸教室までたどり着きました。
ただ、自分ひとりだったら絶対に行かない場所でした。











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2025年1月13日月曜日

ロイヤルビーストの続き

さて、ロイヤルビーストの順位発表会の続き(笑)




1番はイェール。
イェールはヘンリー7世のお母さんであるマーガレット・ボーフォートの紋章に入っています。
彼女はエドワード3世の血を引いています。
彼女の曾おじいちゃんがヘンリー6世の曽おじいちゃんと同じジョン、エドワード3世の3男。
マーガレットはジョンの2番目の奥さんからの一族なので、ジョンが亡くなった後は王様が次々と出た最初の結婚相手の一族が本家、わかりやすく例えればマーガレットの一族は分家のような扱い。
ちなみに彼女の紋章の一部には落とし格子も入っているので、チューダー朝の建物には落とし格子の飾りが天井や壁によく出てきます。

イェールというのはヤギににた姿の想像上の動物です。
角がぐるぐる回るというコミカルな一面もある🤣
イェールはビーストくらい大きければいいけれど、小さければパッと見ただけではわかりづらいので落とし格子でも血筋をアピールしたんです。


さて、僅差で2番手はグレイハウンド。

グレイハウンドはランカスター家のシンボル。
↑で出てきたエドワード3世の3男坊ジョンの最初の結婚から生まれた子供の一族にはヘンリー4世、ヘンリー5世、ヘンリー6世という王様たちがいます。

この3人の中で一番人気は百年戦争の武将ヘンリー5世。
その子供がヘンリー6世なわけですが、ヘンリー7世のお父さんエドモンド・チューダーはこのヘンリー6世の兄弟なのです(お母さんが同じだけどお父さんが違う)
エドモンドのお母さんはヘンリー5世のお妃だったフランスのお姫様。
でもヘンリー6世を生んだ後、若くして未亡人になって、何と召使のウェールズ人と結婚してエドモンドをもうけます。
つまりエドモンドはヘンリー6世の弟だけど、ランカスター本家の血は入っていないわけ。
ただこのエドモンドは↑で説明したマーガレット・ボーフォートと結婚してヘンリー7世をもうけます。
ヘンリー7世は母方もランカスターだけど分家、さらに父方がこれだからちょっと冴えない。
ただ兄弟のよしみなのかヘンリー6世からランカスター家のシンボルであるグレイハウンドを紋に使うことを許された、つまりランカスター本家の一員だと王様から認められたというわけ。
なのでとっても大事なビーストなのです。


さてそれでは3番手の赤いドラゴン。
番外編で3位だと書きました。
これがまた長い話なので(笑)かなり簡単にまとめます。

アーサー王伝説って聞いたことありますよね?
それがかかわってくるんです(驚)


アーサー王伝説というのはベースは魔術師マーリンの助けでアーサーがブリトン国の王になりローマ人やサクソン人と戦うという内容なんですが、12世紀から19世紀という長い間にいろいろなスタイルに姿を変えて人気になります。
いずれの時代にも共通していることは、魔法、騎士道精神、聖杯、といった要素で冒険やロマンスを語る物語だということ。

古いアーサー王物語は歴史書として書かれました。
1136年頃にジェフリー・オブ・モンマスが書いた「ブリタニア列王記」というもの。
この中ではマーリンは魔術師ではなく預言者として登場します。
サクソン人との戦いで敗れた後、将来ブリトン人が再来するという内容で、ヨーク家を破って返り咲いたランカスター家のヘンリー7世のプロパガンダに利用されて再注目されるようになりました。

あらすじをさっと紹介すると、ブリトン人アーサーのおじ、暴君のヴォーディガン王が夢を見ます。
それは二匹の竜が目覚めて、白い竜と赤い竜が争い、赤い竜が負けて逃げ去るというもの。 ヴォーディガン王がマーリンに謎解きを求めると、マーリンは涙を流し、白い竜はヴォーティガン王が傭兵として呼び寄せたサクソン人を表し、赤い竜はブリトン人だと言います。
 続けて、目の前の光景のように、白い竜つまりサクソン人がこの島を征服するだろう。
でも、遠い未来、いつの日かきっと赤い竜の王子であるブリトン人が再び立ち上がってブリテン島を解放するだろう、と予言するのです。

赤い竜はウェールズのシンボルなのです。
そこでヘンリー7世はエドモンドのお父さんがウェールズ出身なので赤い竜の王子というのは自分のことだという解釈を広めたのです。
つまり歴史書の予言通り自分が約束された存在だということ。
こじつけもここまでくるとすごいです!!

今回の記事は私がオタク宣言をしているみたいな内容ですね(爆)

ただ、読むと理解してもらえると思うのですが、この記事とこの前の記事(リンクします)を単純に書くのは至難の業。

紋章はイギリスのいろんな場所で目にするので、面白いものがあったら調べてみるといいです。
今はグーグルレンズもあるし、比較的簡単にその内容がわかるのではないかと思います。




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2025年1月11日土曜日

ロイヤルビースト

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ブログの記事は特に丁寧に書いているわけではないけれど、不器用な私は書くのに時間がかかります。
事実だけさっと書かずにどうしてもその前後の話を含めてしまいます(笑)
ガイドの職業病といえばそれまでですが、物語にしてしまう癖がついているんですね。
加えて長めの文も多い(反省)

でもブログと違って✕(旧ツイッター)だと文字の制限もあるのでそんなわけにもいきません。
X を始めたきっかけのひとつは短い文で言いたいことを表すことだったのかもしれません。

自分からツイートすることはそれほど多くないと思います。
どちらかといえば「これはどう?」とか「おしえて」みたいなツイートに反応することが多いです。
参考になるかなと思って自分のブログの記事をリンクしたりする時もありますが、大抵は簡潔に答えだと思っていることを書いてしまった後で「あれじゃ誤解を招くかな」とか考えて追加のコメントをしたり、書いたものを消してしまったりすることもあります。

この間も✕を見ていたら見覚えのある写真が出てきたので、ついコメントしました。

このツイートにある写真はV&Aにある展示物。
とある貴族のお城に飾られていたもので、こういった飾りは「xxビースト」とよばれます。
私が書いたツイートのコメントにはロイヤルを付けたけど、この展示は王家のものではないので正確には「ロイヤル・ビースト」は正しくない表現です。
ただ、元はロイヤルビーストから派生したもの。
検索するならロイヤルビーストの方が断然探しやすいです。
ビーストだけだと他のものと混同されがち。

今日はせっかくなので、字数が限られるX に代わって少し解説してみます。


この写真ではわかりづらいかもしれませんが、かなり大きくて人間くらいのサイズ。
普通は家紋に描かれている動物を使います。
また祖先の中で自慢したい人の家紋から動物を取り出したり。
便宜上、イメージしやすいように家紋という言葉をこの記事の中では使っていますが、イギリスの Coat of Arms(紋章) はその個人を表すもので、家系図のような面(祖先の紋が織り込まれている)があります。

こういったビーストが作られたのはチューダー時代が主。
チューダー時代というのは約400年~550年前にこの国を治めていた王朝です。
ヘンリー7世から始まって、彼の息子と彼の孫たちが王様や女王様だった時代。

チューダーの開祖「ヘンリー7世」は何人も王様を出したランカスター家(赤ばらが家紋)の出身ではありますが、正統派の血筋には程遠い人。
ライバルのヨーク家(白ばらが家紋)との間でばら戦争が起こって、それに勝利したために王様になりました。
長い話なのでかなり簡単に端折ると(笑)この二つの家柄は親戚同士、元をたどれば15人も子供を設けたエドワード3世の子供たちから枝分かれしていってお互いをライバル視して揉めに揉めたのがばら戦争というわけです。

ランカスター直系ではない血筋という自分の立場を確立する手段の一つとして、ヨーク家のエドワード4世の娘エリザベス姫と結婚してその間にできた子供がヘンリー8世。
そのヘンリー8世がチューダー王朝を正当化するための小道具の一つが宮殿に飾られた「ロイヤルビースト」というわけです。
王様がやることは貴族が真似をします。
なので何人もの貴族が自分の家系から有名な家柄や人物にまつわるビーストを飾ってお家自慢(+王様のマネをすること=彼に対するリスペクト🤣)したわけです。
V&Aにあるビーストもそんなロイヤルビーストの真似のひとつでカンブリアの貴族がお城に飾っていたもの。

さて、王様の真似を貴族がすればお金持ちの商人なんかがその真似をするわけで、そういったものは下々の間にも広がって一般化していくわけです。
ところがビーストは貴族から下には広がりませんでした。
それは何故か。

紋章を持っているのは王家の人間か貴族、もしくは王様から紋章を持つ許可を得た特別な人たちだけだったからです。
紋章がなければそこに描かれるべきものもないので、お金があってもビーストは作れません。
現在もイギリスには一握りですが紋章を持っている人たちが存在します。
新たに持つことになれば、家系を調べて紋章を作ってもらうこともできます。
その費用は7000ポンドくらい😱
もちろん持つ権利がある人のみ、です。


この記事では面白いと思ってイェールを取り上げましたが、実はチューダー王朝のロイヤルビーストで一番大事なのがこのイェール。

僅差で2番手がグレイハウンド。


そして番外編の3番手が赤いドラゴンです。
下々に広がらなかったことに加えて、貴族や王家の人間が住む場所がお城からお屋敷に変化していったこともあってビーストはその後作られなくなってしまいます。

それではちょっと長くなってきたので続きは次回!

お楽しみに!


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2025年1月9日木曜日

劇場街に便利なパブ、ライシアム

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ウォータールー橋の北側、ストランド通りの東端ににあるライシアムパブでランチを食べてきました。


この北側にはシャーロックホームズの「四つの署名」でおなじみのライシアム劇場があって、パブの名前はそこからとられています。
実は古いライシアム劇場は19世紀半ばに火事で焼けてしまって、その跡地にできたのがこのパブ。

このパブの北側はコベントガーデン地区でライシアム劇場以外にもたくさんの劇場があります。


伝統的にロンドンの劇場は水曜日と土曜日に通常の夜の部に加えてマチネ(お昼の部)があります。
私がランチをいただいたのは昨日、水曜日です。
他のテーブルでお食事をしていた何組かの家族連れはマチネの鑑賞を予定しているのが会話からわかりました。

ライシアムパブは1階の部分が飲むエリア、2階の一部がダイニングルームとバーエリアになっています。

ダイニングルームではテーブルサービス(テーブルで注文して食べ終わったらテーブルでお勘定のシステム)なので料金にはサービスチャージが追加されます。

飲み物だけなら1階でキャッシュオンデリバリー(カウンターで注文して支払ってそれでおしまい)なのでサービスチャージはかかりません。

私は1階で飲み物を注文して支払いを済ませた後、2階に上がって(自分で飲み物をもって)食べ物の注文をしました。
別に安く上げようと思ったわけではなくて、1階でも食べられると思ったからです。
でも飲み物を注文した後、食べ物の注文をしようとしたら、2階に行けと言われました。
そこで飲み物と食べ物が別のお会計になったわけです。


こちらが飲み物のレシート。
7.10ポンド以外に何もついていません。

こちらが食べ物と食後のコーヒーのレシート。
合計額の25.74ポンドの一つ上にサービスチャージが2.34ポンドついているのが見てもらえると思います。
節約したいなら食後のコーヒーもテーブルのお会計をしてからバーエリアで飲むといい(笑)

ランチにはフィッシュ&チップスを注文しました。
厚みのあるタラの白身が衣に包まれて揚げられています。
もっと安いところもあるけれど、安いところはお魚がペラペラだったり成形されたものだったり。
ちゃんとたらを使って、しかもこれくらい厚みがあると食べ応えがある。

店内にはこのエリアの昔の写真や有名な(昔の)俳優さんたちの写真や絵があらゆる壁に飾られています。
シャーロックホームズもあった!
写真が下手でぼけているから詳細は分かりません。
シャーロキアン失格+ブロガーも失格(笑)


私のテーブルから見上げたところにはエレン・テリーの肖像がかかっていました。
彼女はシェークスピア劇で有名で、英国の歴史上もっとも重要な俳優のひとりです。
 彼女の長い経歴は1856年に8歳で舞台に立ってから1927年の映画出演まで70年以上に亘ります。

お手洗いは2階のバーエリアにあります。
下が混んでいればここでゆっくり過ごすのもいいかも。


ヨークシャーの醸造所サミュエルスミスのパブなのでイギリスビールの種類もたくさんあります。
サービスはフレンドリー。
お食事のクオリティーはお値段相応。

ライシアムパブ(公式サイトがないのでパブを紹介するサイトへリンクします)







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