
イギリスに有名な地主はいろいろ居ますが、一番大きな地主はナショナルトラストです。
チャリティー団体なんですが「自然や景観を保護するために、自らがその地主となって権限を持つ」という論理にかなった方法でどんどん領地(?)を広げています。
産業革命のころ、消え行く自然を懸念した人々が、国会に嘆願書を出したりしましたが、国会議員たちは産業革命でその地位を得た人も多かったので、埒があかなかったそうです。
そこで、手っ取り早く、守りたい土地を買ってしまおうという画期的なアイディアが生まれました。
ビアトリクス・ポッターなども、その初期の主要メンバーです。
現在ではナショナルトラストは700マイル の海岸線と 250,000ヘクタールの土地を所有しています。(数字はタイムズ紙より)
有料で一般公開されている家屋敷もかなりの数なのですが、この中で使われている電球を、新型の省エネタイプに切り替える作業が行われているそうです。
これで、約年間1億円の経費節約になるそうですが、お金よりも、環境に対するインパクトを考えに入れているようです。
ただ、すべての電球を替えるのはまだまだ先のようで、理由は電球の質だそうです。
例えばシャンデリアの電球などは、見た目も大切なので、小型のものができるのを待つ必要があります。
また、省エネタイプはそうでないものに比べて重いので、そちらも考慮しないといけません。
紫外線が発光されるタイプのものは、室内装飾にかなりの影響があります。
水彩画は色落ちしますし、色褪せする素材もたくさん使われています。
今のところは影響の少ないところから、徐々に変えていく方針のようですが、こういった小さなことでも数があると、とても大きな力になるみたいです。
このナショナルトラストの電球を替えるだけで、2223トンのCO2排出量が減るそうです。
(こちらの数字はテレグラフ紙より)
ちなみにナショナルトラストで使っている電球はハロゲンタイプのもので、自然光に近い色合いだそうです。
我が家でも電球の切れたところから、徐々に替えていってます。
今はまだ半分くらいかな?
でも今年の末までに、電気代が40%ほど上がるなんてニュースを聞くと、少しでも替えていて良かったと思います。
昨日早速おうちから一番近い「ハムハウス」に見に行きましたが、ここはまだ全然替える予定はないそうです。ただでさえ屋内は暗くしてあるので、やっぱり保護のためなのかなぁ?
とりあえず、今回の話題には関係ないけど写真は撮ってきたので載せておきます。

お茶だけ飲んで帰ってきた、菜園とカフェ。

そしてイギリスらしいお庭、ウィルドネスのスタイルです。