2008年12月26日金曜日

クリスマスのお料理

今年もクリスマスには鵞鳥を料理しました。
桃太郎君は待望の一眼レフカメラを手に入れたので朝から何でも写真に撮っています。
お料理する前の鵞鳥はこんな感じ。
これで約5kgです。
一番大きなロースト用のトレイでギリギリ。
私のプレゼントのひとつがWiiFit。
みんなで楽しみました。
でもWii年齢が45歳だって!
ちょっと運動しなくっちゃ。

2008年12月22日月曜日

入国審査と検疫

検疫は英語でQuarantine といいます。
ラテン語の「40」から採られました。
これはローマ帝国時代の法律で、外国から来た船は、伝染病の侵入を防ぐために40日間接岸できなかったことに因みます。
西暦2000年まで、島国であるイギリスでは、ペットの入国がとても大変でした。
ホリディから帰ってきたら、検疫のための施設で6ヶ月を過ごさなければならなかったそうです。
イギリスには狂犬病がないために、外国から持ち込まれることを恐れたわけです。

日曜日にフランスでご飯を食べていたときに、お隣のテーブルの人たちはワンちゃんと一緒でした。
英語が聞こえてくるので「イギリス人だなぁ」とは思っていたのですが、フランスに犬ごと来る人たちだけのことはあって、とてもフレンドリーなカップルでした。
ワンちゃんが私のそばにいたので話が始まって、最近リタイアしたこと、ワンちゃんといつも旅行に行くこと、以前は大変だったことなどいろいろ話してくれました。「今はパスポートができたから楽になったわ」
と言うので、「見せていただけますか?」
ついでに「写真もとっていいですか?」
ワンちゃんのパスポート。
存在は知っていたけれど、私は初めて見ました。中身はこんな感じです。イギリスって人間だけじゃなく、ペットの入国も大変なのね。

ところで今回びっくりしたことがひとつ。
今回の旅行は日帰りなので、柔軟に対応できるようにチケット手配をしたのですが、ヨーロッパのチケットは日付や時間を決めれば割引になるケースが多くあります。
そこでロンドンーリール間は割引率の高い、変更不可能なチケットを買って、リールーブラッセル間は変更可能なチケットにしました。

ブラッセルから出国の際は、駅の中でイギリスの入国審査があります。
上の写真のようなブースの横を通るわけです。
私のチケットはブラッセルーリールと書かれていますが、バッグの中には同じユーロスターのリールーロンドンのものが入っています。
ということは私がリール(フランス)までのチケットを見せれば、パスポート検査はなし?

結果
私は入国管理を通らずに、イギリスに入国することができました。
まあ永住権も持ってるし、「イギリスには行かないんですか?」と聞かれたわけでも、うそをついたわけでもないので、悪いことをしたわけではないのです。
でもこんな抜け道悪い人が知っていたら問題じゃないのかなぁ?
それとももう悪用されているのかなぁ?

1日の3食を全て別の国で食べる

個人で観光ガイドを雇う人の理由はそれぞれです。
一番多いのは「他人と混ぜて欲しくない」というもの。
このケースは特に変わった場所に行くわけでも、変わった事をするわけでもありません。
ただ関係ない人と一緒に行動したくないということで、VIPのおもてなしなんかがそうです。

2番目は視察。
お仕事関係の、特定の場所に行くものや、ツアーなどでは行かない、小説や映画の舞台を見てみたいというもの。

3番目は変わった事がしたい、というもの。
これはお客様は一人の場合が殆ど。
言葉どおり、「ちょっと面白いこと、日本では出来ないこと、変わった事がしてみたい」といったリクエストです。

今回は「1日の3食を全て別の国で食べる」という挑戦。

このプランはいろんな国が集まっている、ヨーロッパならでは。

それぞれの名物をその国で食べてきました。

まずイギリス。
サマセットモームが「イギリスでまともなものを食べたかったら、朝ごはんを3回食べるといい」
イングリッシュブレックファストはとっても有名です。
そしてフランス。
お昼ご飯にいただいたのは、お客様はエスカルゴの前菜に舌平目。
私は生牡蠣を前菜に、そしてメインはホタテのソテーをいただきました。
このレストランはリールという街のとても有名なシーフードレストラン。
私のお気に入りのひとつなのですが、Turbot(ヒラメ)のローストが有名です。
残念ながら今日はありませんでした。


ディナーはベルギーで。
ベルギーといえばムール貝。
こんな大きなお鍋で出てきます。
今日は日曜日なので、星の付いているレストランはみんなお休み。
でも選びに選んで、ブリュッセルの紋章という1921年創立の素敵なレストランに行って来ました。

イギリスを出たのは9:57のユーロスター。
リールに着いたのが、現地時間の1時前。
お昼の予約は1時にしておいたのですが、タクシーでぴったりの時間に到着しました。
4時のユーロスターでブリュッセルに着いたのが35分後。
タクシーで町に出て、クリスマスマーケットを楽しんだあと、6時半から夕食。
8時にタクシーを捕まえて、ブリュッセル・ミディー駅へ。
9時2分の最終のユーロスターでロンドンに帰ってきました。

こうやって書くと忙しそうなんだけど、食事もゆっくり出来たし、慌てない旅でした。
ブリュッセルではちょっとだけ観光も出来たし、ちゃんと小便小僧も見てきましたよ。
クリスマスらしいでしょう?
この子は世界で一番の衣装もちで、その季節に合わせた衣装をちゃんときます。
1月にはエルビスプレスリーの衣装を着る、と柵に告知がしてありました(笑)

2008年12月21日日曜日

Waterside Inn

Waterside Inn に行ってきました。
ここは昨日のカテゴリーで言うと、お金を貯めてでも行きたいレストラン。
イギリスでも指折りのフランス料理店です。
1年に1回来るかな、という程度なんですが、時間のゆったりした流れと、伝統的なお料理が楽しめます。
同じ村にこことは全く正反対のFat Duckというレストランがあります。
こちらは伝統を打ち破った、斬新なお料理。
食べ物に興味のある人はぜひ両方試してみることをお勧めします。

今日はコース料理を頼んだのですが、メインコースは鴨。
こんな感じで出てきます。そして見事な手さばきで、係りが身を切り取ります。
「クリスマスに暇だったら、うちのガチョウもこんな風にして頂戴」といったら、僕はまだ1週間しか練習してないから誰だってこんな風にできますよって冗談を言ってました。お皿に乗るとこんな感じ。とても美味しくいただきました。
それではコースのほかの写真。
これはロブスター。
実はこの前にカナッペが4種類、その後にフォアグラのソテーも出ました。
でも食べ終わってロブスターを見たときに「あ。写真!」その後に出たのは、お口直しのシャーベット。そしてメインの鴨の後はデザート。
チョコレートのデザートの盛り合わせです。最後、コーヒーと一緒に出てくるお菓子。
どれも美味しかった。

2008年12月19日金曜日

Galvin at Windows


Galvin at Windowsに行ってきました。
ヒルトンパークレーンの最上階(28階)にあるレストランです。
ここは眺めがいいことで有名なレストラン。
クリスマスも近い金曜日ということで、とても混んでいました。

今日いただいたのは、Menu Degustationというコースで、8コースのお料理。
それぞれにぴったりなグラスワインがついてきました。
お値段はワインなしが75ポンド、ワインをつけると110ポンド。

栗のスープ、
鴨の卵のサラダ、
うなぎの燻製とフォアグラのソテー、
鱸の塩焼きとかぼちゃのピューレ、
鹿の腰肉とちりめんキャベツ、
チーズの盛り合わせ、
りんごとマスカポーネとりんご酒のトライフル菓子、
ビターチョコレートと洋ナシ、といったメニューでした。

私が一番美味しいと思ったのは、鴨の卵。
お湯でじっくりと火を通した卵に、冬野菜とサラダ。
2番目のお気に入りは鹿肉。
とてもやわらかくって、深い味わいがありました。
女王様のお城のある、バルモラルの鹿ですって。
上の写真はその一皿。

でもここは場所柄、他のグルメレストランよりも客層がおのぼりさんっぽかった。
サービスは、うーん。
はじめはちょっとどうかなって感じだったけど、途中から格段によくなりました。
でも決して悪くは無かったんだけど、慇懃無礼な感じが途中でなくなったみたいな。
テーブルの間隔も広いし、ゆったりと食事をするのにはいいかも。
ワインの組み合わせは悪くなかったので、コースを頼むのならワイン付がお勧めです。

祭レストラン、ロンドン

昨日、ロンドンにクリスマスのお買い物に行きました。
もう殆どの買い物は済んでいるんだけど、最後にジャーミンストリート(ロンドンの紳士用品店が並んでいる通り)を見てから終わりにしようと思ったのです。
このジャーミンストリートはピカデリーサーカスからグリーンパークの近くまで、ピカデリー大通りの南側を並行して走っている通りです。
趣のあるお店が多くて「一つ一つお店を覗く」という、デパートではできない楽しみがあります。
このジャーミンストリートから南に下りる通りのひとつがブリーストリートで、祭レストランのひとつ(もう一店はホルボーン)があります。
できて15年位かな?
鉄板焼きで有名なお店。

このレストランにはおすしのカウンターもあって「本格的なおすしを食べることができる」ことになっています。
鉄板焼きの方は、タマに利用します。
ちょっとモノの割には高いかな?
でもサービスも悪くないし、味もまあまあ。
「自分のお金では食べたくないけど、誰かが出してくれるなら喜んで行きましょう」クラスです。

私がレストランをカテゴリーで分けるなら、
私が行くのは、
「お金を貯めてでも行きたいレストラン」
「臨時収入があったときに行きたいレストラン」
「気楽に行けて、サービスが楽しめるレストラン」
「自分のお金では食べたくないけど、誰かが出してくれるなら喜んで行くレストラン」

私は行かないけど、人には紹介するのは、
上の4つプラス、
「味はいいけどお店自体には魅力のないレストラン」
「安いけど、さすがにそれなりのレストラン」
「有名なので話の種に行くレストラン」

私も行かないし、人にも行くなというのは、
「見た感じ、汚い」
「安すぎるチェーンのお店」
「嫌な経験をしたことがある」

こんな感じかな?

お勧めのお店は? と聞かれても、その人が何を期待しているかで、どこを紹介するかは違ってきます。
私が外食するのはランチタイムが殆どです。
これは私の意見なのですが、平日のランチタイムを見ると、そのレストランのことが良くわかると思います。

祭レストランのすしカウンターは、以前にも何度か行きましたが、正直「また来よう」とは思わないところです。
「来なきゃよかった」と思ったことが、過去に2回。
ネタが美味しくなかったことが一回、サービスが悪かったことが一回。
じゃあ行かなきゃいいのに、性懲りもなく昨日入ってしまいました。
名誉挽回のチャンスをあげようとか??
でも結果は、やっぱり行かなきゃよかった。
前回行ってから1年以上立つので、ちょっとは変ったかと思ったら、以前よりひどかったので何も食べずに出てきました。

具体的に何が悪かったかというと、
「挨拶がない」安い店ではないんだし、にっこり笑って「いらっしゃい」位言えないのかしら?
「カウンター越しに注文できなかった」おすしをカウンターでいただくのは、これが楽しいからです。
飲み物を頼んだときに、カウンターで直接おすしを頼んでいいか聞いたら、もちろんOKだと言われました。
ところが中の職人さんはブスッとしたまま。
忙しそうに作業中です。
おすしカウンターの職人さんが、他のテーブル席の注文を作るのは当たり前ですが、ここはおすしカウンターなんだから、カウンター席を優先すべきだと思います。
それなのにボソッと「ウエイトレスに注文してください」
「アラ、だめなの? 別に急いでいるわけじゃないから待つのは平気なんだけど」と言ってみると無言の返答。
ウエイトレスは可哀想にどうしていいかわからない顔をして職人さんを見ています。
「ああ、じゃあいいですよ」と彼が言ったので、ちょっとほっとしたみたい。

外はすごく寒かったので、熱燗を注文したのですが、一杯いただいて、ほっとすると何となく「私、こんなところで何してるんだろう」と思い始めました。
カウンターの中では2人の職人さんが忙しそうです。
ちょっとこっちを向いて、「後ちょっとなんですけどねぇ」とか「忙しくて参っちゃいますよ」とか言えばいいのに無言。
あまりに愛想がないので喋る前は日本人じゃないって思いました。

私が1人でふらっとおすし屋さんに入ると、ちょっと飲んで食べて大体60ポンド前後です。
盛り合わせとかだと20ポンド前後で食べられるのですが、私はお好みで好きなものを握ってもらうのが好きです。
ひとつ食べ終わってから、次のものを注文。
ランチで60ポンド前後が高いのか安いのかということではなくて、払う限りはそれに見合ったものを期待します。
とてもここでは期待に応えてくれそうもないので、ウエイトレスにお勘定を持ってくるように言いました。

私が経営者なら、こういったことは何があったか事実関係を知りたいと思います。
普段から社員教育をしていれば、こんなやり取りの後にお客が飲み物に口をつけただけで帰るといえば、当然報告があるべきです。
もしかしたら「(飲み物も殆ど飲まなかったので)お代は要りません」と言いにくるかとも思いましたが、そんなこともなく普通に勘定書きが運ばれてきました。
もちろん自分で注文して、口もつけているのだからちゃんと払いましたが、日本だったら多分違った結果になっただろうと思いました。

やとわれの職人さんが殆どのロンドンのおすし屋さんです。
自分の店ではないんだから、忙しいと仕事をこなすことで手一杯なのかもしれません。
でもそれって職人さんじゃなくって、タダ仕事をこなす労働者。
味のレベルに違いはあってもロボットがおすしを握っているのと同じです。
そんなおすしをカウンターで食べるほど、日本食に飢えているわけではありません。
もちろん職人さんの中にはお客様を大切に考えてくれるくれる人もたくさんいます。
いつも行く三越の大島さんとかも、本当におしゃべりしていて楽しい。
でも今週、月、火、水、と3日連続で行ったので、他にレストランを知らないと思われるのもイヤなので昨日は他のところに行きたかったんです。

フラストレーションが溜まった後は、バーリントンアーケードを抜けて、メイフェアーに向かいました。
マドックスストリートに肴菜亭というこじんまりしたレストランがあるのですが、そこでおすしを食べて満足しました。
ランチタイムで忙しそうだったけど、「お待たせするかもしれませんが、もちろん大丈夫です」
という明るい返事と、キッチンから来た肴にちょっと紫蘇を乗せるために小鉢をよこしたり、という「ちょっとした心遣い」のおかげで、とても楽しいランチになりました。
私はとても単純なので、こんな小さなことで幸せになります。
でもそれって普通だとおもう。
お勘定は46ポンドだったので、チップを入れて55ポンド払いました。
今度からここにしよう。

2008年12月16日火曜日

サイキック・リサーチ協会

イギリスではSociety for Psychical Research、通常SPRと省略されます。
サイキックというのは、超自然現象とか心霊現象、精神的な現象という意味です。
ここを訪ねてみたいというお客様のために、ちょっと下見に行ってきました。
電話をしてから行ってもよかったのですが、ちょっとどんな感じか見てからにしたかったので、いきなり行ってみました。
もちろん遠くの場合はそんな無謀なことはしませんが、ロンドンの中で、比較的無難な場所だったから、というのもあります。大通りから入った、ちょっとした住宅地にありました。
でもこの建物自体は手入れがあまりされていません。
小さな看板が出ていましたが、それよりも目立つのは、同じ建物に入っている葬儀屋さんの名前・・・。


中に入って事情を話して、いろいろ話を聞いてきました。
まず、わかったことですが、ここでは研究は一切行われていないそうです。
研究は大学などで行われているそうで、そのパンフレットなどもいただいてきました。
この協会では、メンバーが研究資料などにする、文書や本を図書館というカタチで閲覧、貸し出ししています。
また研究者のための資金援助なども行うそうですが、協会として賛同している考えや研究というのは無いそうです。
いろいろなメンバーのために、中立の立場を守っているということなんでしょうね。
毎月場所を借りてレクチャーをやったり、討論会などもアレンジしたりするそうです。

本当に小さなところで、3人の人が働いていました。
これが図書室になっている部屋。
書架の上には興味深いキカイが・・・。全く別件で以前、日本心霊科学研究会の資料に目を通した時に、1928年の第3回国際スピリチュアリスト会議に参加した日本人の日記を見つけたのですが、その中に機械を使っていろんな調査をする旨書かれていましたから、これがもしかしたらそうかもしれません。
係りの人は何も知らないようでした。

日本の心霊学研究所から月刊誌を送ってもらっているそうで、それも見せてもらいました。
書士の女の人が苦笑いをしながら、「でもねぇ、なんて書いてあるかさっぱり分からないのよ」
でも表紙に月の名前が数字で入っていますから、ちゃんと上下はわかっているみたいです(笑)楽しくおしゃべりをした後は、希望の日のアポイントメントを取ってきました。

2008年12月14日日曜日

クリスマスの準備


今週末はクリスマスの準備に時間を使いました。

といってもたいしたことではありません。
まず、ガチョウの注文。
英国では伝統的なクリスマスのランチはガチョウでした。
でもビクトリア時代くらいから、身がもっとついているという理由で七面鳥の方が人気になっていきました。
チャールズディケンズのクリスマスキャロルで、改心したスクルージが七面鳥を買ってくるように、使いを頼むシーンは有名です。
七面鳥もいいんですが、数年前にガチョウの味を知ってからは、淡白な七面鳥を買う気にはなれないままになっています。

我が家ではこれまでMayfairのアレンでガチョウを注文していたのですが、今年は近所のアームストロングに注文を出しました。
これで忙しいクリスマス前にロンドンに行く手間が省けます。
実は去年のクリスマスイブ、アレンの前に車を止めて、駐車違反の切符をきられたので、それが原因。

そしてクリスマスツリーも今日出しました。
去年も紹介しましたが、作り物のツリーで、物置から取り出して飾りをつけるだけです。
今年は腿太郎君が一人で全部やりました。
ツリーの横に立って、「ほら僕背が高くなったから、はしごが無くったって飾りを付けられるよ」というので任せてみたわけです。
横で見ていましたが楽しそうに飾っていました。
来年はきっともっと背が高くなっているんだろうな。

一番時間のかかるのはクリスマスプレゼントのラッピング。
桃太郎君とティムちゃんのためのプレゼントは、買うごとに包装していくので、実は全部終わってしまっています。
ここでいうラッピングというのは、ティムちゃんのお仕事関係の人たちにあげるプレゼントのことです。
100個以上のプレゼントを全部きれいに包装紙で包む作業は、イギリス人のティムちゃんにはちょっと無理です。
そこで毎年私が包んであげることにしています。

血液型占いを信じる信じないは別にして、私のがA型だというと一様に驚かれますが、プレゼントの包装を見ている限りではとてもA型らしく、計画的で効率抜群です。
プレゼントの種類とそれぞれの数、必要な紙の大きさを大体考えて、ラッピングペーパーを買うところからスタートします。
一番小さなものは手帳なんだけど、これが4-50個あるので2種類のペーパーで半分ずつ包装します。
イギリスはキリスト教の国ですが、住んでいる人がみんなキリスト教徒なわけではありません。
ユダヤ人もいればイスラム教の人もいます。
だからそんな人のために半分はメリークリスマスと書いていない包装紙を使うわけです。
形の違うものは外から見ればわかるので、最後に残った紙を使いますが、困るのは箱のサイズが同じで中身が違うもの。
これは色のトーンとか図柄にテーマを持たせてこちらでわかるようにしておきます。

2時間以上かかるときもありますが、ラッピング自体は好きなので、全く苦にはなりません。
でも困ることがひとつ。

手荒れです。

特に人差し指。
セロテープのおかげで、ちょっとボロボロです。

2008年12月11日木曜日

日本のもので欲しいもの

ラッキーなことに、タマーに聞いてくださる方が現れます。
お客様とか、仕事関係の方とか。
普通は遠慮して「こちらで何でも揃いますから」って言うんですけど、時々日本でしか手に入らないものが出てきたりします。

この写真は私のかわいそうなセラミック包丁。
もう3年近く使っているんですが、白いのは2ヶ月くらい前にこんな状態で食器洗浄器から出てきました。
食器洗浄器の中では結構物が触れ合うらしくって、ティムちゃんからは「そんなところに入れたみきちゃんのせい」と言われてしまいました。
歯が欠けているのが見えるでしょう?
黒い方は多分見えないと思いますが、丁度同じような場所に、2センチくらい、刃に対して直角にヒビが入っています。

イギリスでははさみとかナイフとか、ドイツ製に代わって日本製がプロ仕様の物を出していて人気です。
ヘアドレッサーの鋏なんかも、日本製のいいのだと10万円近くしたりします。
この時期日本からヘア、メイク関係の学生がどっとロンドンに押し寄せて、専門店を覗いてお土産を買ったりするのですが、一番いい製品が日本製だと知って、がっかりする子も多いんです。

ということでセラミック包丁も探せばあると思っていたんですが、これがナカナカ見つかりません。
今使っているものも日本から取り寄せました。
インターネットとかで買って、こちらに送ってもらうわけです。
ところが最近日本のお買い物サイトで、外国のクレジットカードが使えないところが増えてきました。
以前から名前を入れるときに入らなくて、そんな時はカード記載の名前とは違う日本名を入れても通じたぐらい、甘い日本のサイトだったのですが、最近やっぱり問題が出てきたようで外国のカードはだめ、ということになったみたいです。
送り先が海外の場合はなおさら。

お米とか、ふりかけとか、普通に日本のものは(お金さえ出せば)ロンドンでは簡単に手に入りますが、売っていないものは手段を考えないといけないようになりました。
しかも最近の円高!
昨日日本食のお店を覗いたら、いつも買っている日本製のお米の値段が倍近くに上がっていたので買わずに出てきました。
「この値段までなら出してもいいけど」っていうビミョーなラインがありますが、最近バランスが悪くなっています。

2008年12月9日火曜日

イギリスのテレビ

先週の金曜日、テレビ番組のスタジオに遊びに行ってきました。
イギリスのテレビは衛星放送がスカイ、ケーブルではバージンがメジャーな会社です。
私の住んでいるフラットは、外観を損なうという理由で、衛星放送のディッシュをつけることが許可されませんでしたから、バージンを利用しています。
スカイもバージンも利用しないのであれば、Freeviewと呼ばれるチャンネルが無料で見ることのできるもので、30くらい局があります。
スカイやバージンは契約によっていくつくらいのチャンネルを見るのかを選択できます。
我が家ではアダルト系以外の全て、という契約なので、とてもたくさんのチャンネルから番組を選ぶことができます。
受信料は毎月60ポンド弱。
私たちが一番多く見るチャンネルはBBC1です。
朝のニュースは起きるとすぐにスイッチを入れます。
2番目に多いのはバージンの260チャンネル、UKTV FOODというチャンネルです。
お料理を専門に扱っている番組で、レシピ以外にも「世界の美味しいもの」とか「レストラン巡り」みたいなプログラムが多いので、お気楽に見ていられます。
このテレビ局で「マーケットキッチン」という番組があるのですが、お友達のリチャードが出演するというので、一緒に連れて行ってもらうことにしました。

リチャードはワインコンサルタントです。
レストランのワインリストを作ったり、ワイン会社とレストランのコーディネートをしたりするのが主な仕事です。
マーケットキッチンにもたまに出演して、ワイン関係の話なんかをします。
たまたまテレビを見ていたら出ていたので、「今度出るときはスタジオに連れて行って」とお願いしておいたのです。

この番組ではロンドン橋のたもとにあるバラーマーケットでよくロケをやっているので、てっきりスタジオもこの近くだと思っていたら全然違う場所でした。
カムデンの北側。
リチャードとはコベントガーデンのレストランで待ち合わせをして、そこまでテレビ局の車が迎えに来てくれました。
スタジオの中では控え室に通されて、出番が来るまで待ちます。
その間にお化粧してもらうリチャード。
顔がテカラないように、ファンデーションをつけてもらってます。
シャネルのファンデだった。レギュラーの1人、マシューの控え室はこんな感じ。ゲスト出演の4 poofs and a piano の4人も控え室にいました。
この人たちはジョナサンロスの番組のレギュラーだったんだけど、ジョナサンが謹慎処分になったのでそのあおりでテレビからはご無沙汰でした。
でも1月からまた復帰だって。
控え室でも面白い人たちだった。
コメディー系の人って、舞台と控え室では別人って感じの人もいるけど、この4人はおんなじだった。
一人がタバコを吸いに外に出てたんだけど、鳥のフンが落ちてきたって大騒ぎで控え室に戻ってきました。
大笑いになった中で、その中の1人が「smoking is dangerous(タバコを吸うのは害があります・パッケージの標語のひとつ)」といったので、とても可笑しかった。

この番組には一般の人たちが応募して見に来ているんだけど、(15人くらいかな?)午前と午後で入れ替えがあって、4時間から5時間をスタジオで過ごすそうです。
リチャードの撮影は1時間ちょっとで終わったんだけど、(でもテレビに映るのは5分くらいかな?)その後もスタジオに残る?って聞かれたのですが、十分堪能したので帰ることにしました。
帰りもちゃんと車で送ってくれて、なんだかちょっとうれしかった。

実は今日も夕方のITVの番組に一緒に行く約束をしていたんだけど、風邪気味なのでティムちゃんからストップがかかりました。
残念だけど、仕方ないです。

2008年12月5日金曜日

ホンダのF1撤退


朝のニュースで知りました。
びっくり。
F1はスポーツ業界の中でもお金がかかることで有名ですが、世界的な経済破綻の煽りを受けての決定らしいです。
春のアグリさんの撤退にも驚きましたが、これでF1は総数18台の車しか持たないことになります。
他にも経済的に困っている数社が、この後どんな展開をみせるかでF1にかなりの変化があるかもしれません。
イギリスのブラックリーにある、ホンダF1の工場やオフィスはお仕事で何回もいったことがあるのですが、働いている人たちが本当に楽しそうだったのが印象に残っています。
イギリスの職場を見るたびに思うことですが、自分の仕事に誇りを持っていたり、楽しんでいる人たちはごく少数だということです。
ホンダのF1 ファクトリーでレーシングカーを見たときに感動したことのひとつが、車の尾翼の部分に、工場で働いている人たちの名前がびっしりとプリントされていることでした。古い携帯のカメラなので、見えないかもしれませんが、細い白い筋のようなものがみんな名前なんです。

レースの時にピットやホスピタリティーテント、その他も含めてレース会場には行かないスタッフが大半です。
そんなスタッフの「名前」だけでもレースに参加してもらおうということだそうです。
ホンダのブラックリー工場では800人のスタッフを抱えています。
年末までに買い手が見つかれば、残るスタッフもいるかもしれませんが、今のところはこの人たちが職を失うわけです。
間接的にはもっと余波はあります。
ブラックリーはとても小さい町で、ここが閉鎖になったら随分と影響があると思います。
周りのパブやレストランも随分困るでしょうね。
私も毎年イギリスGP関係のお仕事をいただいていたので、これがなくなってしまうわけです。
1年前ににロスブロウンが参加して、これから、という時だったので本当に残念です。
この写真はシルバーストーンのピット。
一番上の写真もピット前です。このお皿は2006年にハンガリーで優勝したときのもの。
ブラックリーの中に飾られていました。

2008年12月2日火曜日

イギリスの通勤

今週はティムちゃんがフランスにいるので、桃太郎君が学校に行っている間はちょっとヒマです。

ティムちゃんも私も通勤はしていません。
それでお昼ご飯を食べについて行ってあげたり、お買い物にロンドンについて行ったり、プレイステーションで遊んであげたり、と普段はティムちゃんのお守りが結構大変です。
1人だと何もやりたくないそうで、なんでも一緒にしないといけないので、普通のカップルの3倍くらいの時間を共有していると思います。
だからこんな風に1週間もいないと、普段はできないことに没頭できます。
本を読んだり、資料の整頓をしたり、本を読んだり、本を読んだり・・・。
そう、私は読書が大好きです。
でもティムちゃんは私が本を読むのを嫌がります。
そんなことをするくらいなら、一緒に遊んで欲しいそうです。
そこで私が読めるのはお仕事に行くときの列車の中くらい。
イギリスの列車の中では本や新聞を読んでいる人たちがたくさんいます。
でも日本みたいに漫画や雑誌を読んでいる人は殆ど見かけません。

通勤者のことを英語でコミューター(Commuter)といいます。
コミューターの定義は、自宅から職場(決められた場所)間での移動をする人、となります。
ということで、お仕事を持っていても、同じ場所に通っていない人はコミューターではないわけです。

今日は国会の開会宣言があります。
これはこの国の元首である女王陛下が、帝国王冠を頭上にいただいて、厳かに執り行われる儀式なのですが、彼女は馬車で儀式に向かいます。
「女王様」というお仕事を、普段は自宅でやっているわけですから、在宅勤務なわけですね。
国会議事堂には年に1回しか行きませんから、今日の馬車でのお出かけはコミューティングではないわけです。
首相も在宅勤務です。
ダウニング街10番地が首相官邸。
普段はここでお仕事です。
国会にもモチロン定期的に顔を出します。
必ず水曜日には出席するのは「首相への質問の時間」というものがあるからです。
ということは国会に顔を出すときには、コミュートしてるってことなのかなぁ?
首相官邸のドアから国会議事堂の門までは、歩くと5分かかりません。
多分、ホワイトホールという大通りを横切るときに待つ時間の方が、実際に歩いている時間より長かったりして・・・。
モチロン首相は歩いて国会へは出向きません。
オクルマでご出勤です。
あんまりエコじゃないけど、警備その他を考えると仕方がありません。

ちょっと古い資料なんですが、(4-5年前かな?)ヨーロッパの中ではイギリスが一番通勤時間が長いようです。
1日平均45分とか、そんな数字をうろ覚えです。
この数字はイタリアの約倍にあたるそうです。
でもきっと日本からすると半分くらいかな?
残念ながら日本の資料はありませんので、比べることはできません。

この数値を出したときにアンケートをとったそうですが、
「なんでもっと近くに住まないんですか?」という問いに対しての答えが興味深いです。
このエリアが好きだから 28%
通勤が楽だから 6%
いい家だから 7%
学校がいいから 7%
考えたことがない 27%
今までずっと住んでいるから 16%
友達や家族の近くだから 8%
自宅と職場は離れている方がいいから 7%

通勤の手段に関しては
自転車通勤: 全国平均 3%,
Cambridge 28%,
Oxford 16%,
York 13%,
Hull 12%,
Peterborough 8%,
central London 4%

徒歩通勤: 全国平均 10%,
Isles of Scilly 51%,
Norwich 24%,
Scarborough 23%,
Berwick on Tweed 22%,
Exeter 20%,
central London 4%

列車(National Rail)を利用している人は全体のたった2%
しかもその約半分はロンドンとその周辺。
そして利用者の半分は所得ピラミッドの上部20%だそうです。
ロンドン以外の地域では通勤の72%が車です。
公共の乗り物を使うのはたったの11%
そしてその2/3がバスを利用しています。

マイカー通勤の理由を聞かれて、
他の手段よりも早いから55%
仕事で車を使うから36%
公共の乗り物は不便28%
他の手段より居心地がいいから26%
運転が好きだから23% enjoy driving
便利もしくは安い駐車場が職場にあるから21%

2008年12月1日月曜日

12月!

今年も最後の月に突入です。
なんだか毎年加速度がついて、あっという間に一年が過ぎてしまう気がします。

今日はロンドンのナショナルギャラリーにお買い物に行ってきました。
美術館や博物館は見るだけではモッタイナイのです。
デートをして相手の感性を計ってみたり(笑)、お食事を楽しんだり、雨宿りをしたり、そしてお買い物もモチロンお勧めです。

今日はクリスマスカードを買いに行きました。
ナショナルギャラリー所蔵の絵がカードになっているわけです。
私が選んだのはこの4種類。
青いのは作者が不明の作品、これは前にここで紹介したことのある絵で、ウィルトンディプティッチとよばれています。
その下はダヴィンチのカルトン(下絵)から。
作品は特に好きではないけれど、表情の優しさがなんともいえません。
観ていると幸せな気分になるので、クリスマスにふさわしいかな、と思いました。
幼稚っぽく見える絵(失礼!)はナショナルギャラリー所蔵の絵の中で一番古いもの。
祭壇画として描かれました。
私はこの絵が大好き。
いい意味でプリマティヴ、観ていてとても純粋な気持ちになれます。
その上はブリューゲルのもの。
ティムちゃんがブリューゲルが好きなので、とりあえずひとパック買ってきました。
いつもギリギリになってから買うので「いい柄のものが売られていない」と文句を言います。
そのときにさっと出してあげることにします。
でもこれ6枚しか入っていないから、とてもじゃないけど足りない。
ま、いいか。ナショナルギャラリーの前のトラファルガー広場には、毎年恒例のオスロからのツリーが運び込まれていました。
今年もこの下で毎晩キャロルを聞くことができます。
朝は8時ごろまで暗いし、夕方も3時半頃から暗くなり始めます。