2023年11月30日木曜日

ビッグベンに上ってきたよ!

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ロンドンで一番アイコニックな建物は?

そう聞いたら、いろんな返事が返ってきそうです。

バッキンガム宮殿、セントポール大聖堂、ウエストミンスター寺院、ロンドン塔とかが人気?

もちろん国会議事堂とビッグベンも外せませんね。

ビッグベンというのは国会議事堂の時計塔のニックネームと思われがちですが、実はエリザベスタワーという時計塔の中にある鐘の名前。
なので、外からは見えません。
ただ、エリザベスタワーの知名度と比べると、段違いに広がっているニックネームですから、そうよんでも正そうとする人は少ないです(多分ガイド位?)


国会議事堂ではいろんなツアーが催行されていますが、そんなひとつにこの時計塔に上がるものがあります。
私は国会議事堂の中を案内する資格を2000年に取ったのですが、その時には一般の人が入ることのできる場所は、ほぼすべて実際に入って研修を受けました。
時計塔は一般人は入ることができなくて、そのために中を観たことはありませんでした。

それが最近ツアーがあるというので調べてみたら、ひと月にいちどだけ、数か月先の予約がリリースされることが分かりました。
春の終り頃だったかなぁ?

早速、予約開始の数日後にウェブサイトをみてみたら、全部売り切れ。
次の月の予約開始日もその日にチェックしたのに売り切れ。
これはリリース時間と同時に予約しないといけないみたい。

なので8月のリリース日(11月のツアー)にタイマーまで設定して、やっとチケットを手に入れました。

因みに次のリリースは12月13日の10時、3月のチケットです。

運よくチケットが手に入ったら、ツアー開始の30分前までに国会議事堂に集合。
エアポートスタイルのセキュリティーチェックがあります。
セキュリティー後はウエストミンスターホールへ。
ここにはお手洗いやカフェもあるし、写真もオッケーです。
が、手荷物はツアー前にロッカーに入れて、手ぶらで参加、写真は禁止。

私はゆっくり写真を撮りたかったので50分前くらいに入場しました。

去年お亡くなりになられたエリザベス2世のご遺体が安置されたのもこのホール。
その後何回かここを訪れましたが、その記念プレートをまだ見ていなかったのです。
これがそう。
5枚のプレートは左上がジョージ5世、右上がその王妃メアリ女王。
左中がジョージ6世、右中がクイーンマザー。
そして中央下がエリザベス2世の記念プレートです。


そうこうしているとツアー出発の10分前。
鍵付きのロッカーに荷物を入れて、この先は90分間写真撮影もお手洗い休憩もありません。

ツアー参加者は15人。
ガイドは二人、今回は先導するガイド、キャロラインさんと最後尾の見張り(笑)ガイド、ディヴィッドさん。
緊急事態にも対応できるように二人ともファーストエイドの資格を持っているようでした。
途中で気分が悪くなったり、歩けなくなったりする人がたまにいるそうです。

ツアー参加の条件にも、334段の階段を自力で上がれる体力があること、閉所恐怖症や高所恐怖症などの人には不向きであることなどがありました。

ウエストミンスターホールを出て、時計塔の入り口へと向かいます。
私は実は高所恐怖症なのですが、屋内の階段だから大丈夫だろうと高をくくって参加しました。
でも時計塔の中のらせん階段にはたくさんの窓があって、しかもらせん階段の真ん中が吹き抜けなので、途中でリタイヤしようかと何度も思ってしまいました。

ちょっと大きくしました。

この文字盤の内側もぐるっと歩きましたよ!

その下の階には時計の心臓部、メカニズムのお部屋があります。

そして文字盤の上の階がビッグベンのベルとあと二つの小さめの鐘が配置されているお部屋。
鐘が下げられているお部屋は窓がなく柱のみで半分屋外みたいなもの。
眺めがいいと言えば聞こえはいいですが、風が吹き抜けるので寒いし怖かったです。

そして、ビッグベンの鐘が鳴るのを鐘の横で聞くのはさすがに感動しました。
耳栓が渡されるのですが、それでも大音響。
でも聞くというよりもおなかに響くって感じです。

こればっかりは体験してみないと分からないんじゃないかな。

そして、参加するなら10時のツアーがお勧めです。
なぜかって?
ビッグベンの音色が11回聞けますからね。
12時のツアーだと1時の鐘だから1回だけ。
2時のツアーだと3回、5時のツアーは6回聞くことになります。

国会議事堂が出しているメカニズムの部分の動画を貼っておきますね。

それではツアーに行ってみたい人は国会の公式ページからどうぞ(リンクします)


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2023年11月9日木曜日

チャールズ・ディケンズ博物館に行ってみよう!

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チャールズ・ディケンズというのはイギリスの作家で、生まれたのは1812年、亡くなったのは1870年です。

日本の歴史でいうと、版画で有名な北斎や広重が活躍した時期。
また天候不順による不作や噴火、火事、地震などで飢饉が起こり打ちこわしなどの社会問題があった時期でも。

ロンドンにあるチャールズ・ディケンズ博物館は、彼が1837年から数年だけ住んでいたおうちを利用した博物館。
内装や展示物などでその時代が体感できるようになっています。
何と彼の子孫だという人がオーディオガイドを担当しているのも面白い。
残念ながら、日本語は無し、英語のみですが途中に彼の作品の一部が引用されていたりと、ディケンズファンにとっては多角的に楽しめる内容です。

ディケンズの有名な作品の中でも、真っ先に浮かぶのは「クリスマスキャロル」。
特にこの季節のイギリスでは、クリスマスのイルミネーションや、クリスマス広告が始まる時期でもあるので、スクルージや小さなティムを思い起こしたりするわけです。
それから「オリバーツイスト」。
映画やミュージカルで見たことがある人が多いこともあり、有名な作品です。
1968年の映画「オリバー!」ではマーク・レスターという俳優がオリバー役を務めました。
日本では「小さな恋のメロディー」でも人気が出た俳優さんです。
意外ですが、イギリスでは「小さな恋のメロディー」は日本ほど有名ではありません。



庶民の生活を描写することに長けていたチャールズディケンズ。
出身が労働者階級で、父親が債務者監獄に入れられていたこともあり、実体験をもとにした記述も多いです。

そんな彼が貧しさのため苦労した少年時代をバネにして、ジャーナリズムの世界で出世をしていくわけですが、20代半ばという若さでこのおうちを借りて、召使いを3人も抱えていたのです。

こちらは地下のキッチン。
ロンドンではたくさんのおうちに地下があって、昔はお台所として利用されていました。
でも完全な地下ではなく、こんな風に窓からの明かりも入ります。

現在、ロンドンの中心地では値段が上がったので、昔は一軒として使われていた住宅が中を分割してフラットになっています。
なので地階がお台所というところはあまり見かけません。

でも住宅地を歩けば、まだまだ地下がお台所というおうちを見かけます。
地下には使用人のためのドアがあって、表通りの主玄関の脇から伸びた、地下への階段からのアクセスです。

奥の部屋はお洗濯などに使われた部分。
備え付けのお鍋があって、いつもお湯が用意されていました。
必要に応じて、このお湯は2階や3階の寝室の洗面やお風呂のために運ばれていきます。
もちろん階下では召使いが利用します。
お洗濯のためにも使われるわけで、階下のお部屋は召使いが1日の大半を使う部分。

年に一回、クリスマスにはこのお鍋で大きなクリスマスプディングが茹でられ、そんなプディングの香りをディケンズは作品に細かく描写しています。

以下はスクルージの下で働くボブクラチェット氏のクリスマスの様子。
この中に出てくるコパーというのが上の写真のお部屋の角にあるいつもお湯が沸かされている銅製のお鍋です。
ちょっと大きめの写真をどうぞ。
Hallo! A great deal of steam! The pudding was out of the copper. A smell like a washing-day! That was the cloth. A smell like an eating-house and a pastrycook's next door to each other, with a laundress's next door to that! That was the pudding! In half a minute Mrs. Cratchit entered—flushed, but smiling proudly—with the pudding, like a speckled cannon-ball, so hard and firm, blazing in half of half-a-quartern of ignited brandy, and bedight with Christmas holly stuck into the top.
お洗濯日の匂いというのはお洗濯の時にお湯で布を炊く匂いだと思います。
というのもクリスマスプディングは布に包んで茹でますからね。

客人をもてなすのが大好きだったディケンズ。
地下にはワインセラーもありました。

そしてこちらが食卓の様子。
食事の後は2階の居間に移動して、ディケンズが自作を朗読してお客様たちを楽しませたそうです。
これはそんなディケンズが特注した朗読のためのテーブルです。
背を低く作らせて、彼の上半身が台で隠れることがないように工夫されています。
身振りや手ぶり、声音などを駆使して、まるで俳優のように各キャラクターになりきった朗読はこの部屋だけにとどまらず、ディケンズの公開朗読は大人気だったそうです。

他にも彼の主寝室など見どころはたくさん。
ヴィクトリア時代の生活を体感できる博物館としておすすめです。

場所は地下鉄ラッセルスクウェア駅から徒歩5分くらい。
是非どうぞ。







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2023年11月4日土曜日

しゃぶしゃぶ用のお肉を買ったよ

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最近、在英邦人の間で話題になっているのは大手スーパーマーケットが売り出した薄切り肉。

イギリスにはスーパーマーケットのチェーンがいくつかあって、その中のひとつセインツブリーズで売っているらしいです。

私は普段セインツブリーズは利用しないので、店舗ではなくネットで調べてみました。
これですね。

200gで10切くらい入っているみたいなので十分薄いと言えます。
これまでにもイギリスのスーパーマーケットで見かけた「薄切り」には厚みが1㎝はあるようなものも見かけられたので、合格といっていいレベル(笑)

どの部位かなと思ってよく見るとシルバーサイドという部位です。
この図の緑の部分。
赤身のお肉で、経済的な部位のひとつ。
イギリスではポットローストとかにする人も多いです。
トップサイドやシルバーサイドは柔らかさが今ひとつなので、我が家ではあまりお料理しないんですが、こんなに薄いならサッと炒めたり、お野菜を巻いて焼き付けたりするのには利用しやすいと思います。


この間はおうちでしゃぶしゃぶをしたんですが、そういったのにはちょっと使えないかな?
我が家では、しゃぶしゃぶにはサーロインかリブアイを使います。
西ロンドンだとHG Walter (リンクします)がおすすめ。
イギリス産の和牛も扱っていて、とてもおいしいです。

今回は和牛がなかったので、イギリスの牛肉を薄切りにしてもらいました。
やっぱり部位はリブアイ。
配達でもよかったんだけど、お仕事で中心に出たので、事前に電話で注文して、ピックアップしました。
お値段は500gで35ポンドくらい。
駅のすぐ横だから便利です。
ひとパックに10枚ちょっと入っていて、お皿に広げたらこんな感じ。
1人分にちょうどいい量です。
たれはジャパンセンターで買ってきました。

ゴマダレって、いつもはイギリスで簡単に手に入るタヒ二で作るんだけど、ポン酢を買いに行ったついでに買ってみました。

私の好みよりも甘口なので、やっぱり今度から手作りします。

どんどん便利になるロンドン生活。
特に今は円安なので日本からのものは買いやすくなりました。



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