2023年6月29日木曜日

2匹目のドジョウはいなかった。

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この間、おいしい飲茶をお話を記事にしました。
小籠包がおいしい飲茶のお店(リンクします)
実はメンバーにエビアレルギーの人がいて、エビ系をほとんど注文しなかったんです。
なので、ちょっとリベンジしたくてまた飲茶してきました。
同じところに行くのも芸がないので、行ったことがなかったお店へ。
この間とおんなじくらい美味しかったら良いな~。

レビューはとっても良かったし、期待していたんだけど、結論から言えば「ハズレ」でした(涙)

お店はトラファルガー広場から徒歩1分強。
チャイナタウンではないです。コベントガーデン側。
Xi Home Dumplings Bay

店構えは小さくて、本物を出しているお店っぽい(笑)
お店に入ると奥で作業している人。
ガラス張りのこういった部分って台湾料理屋さんの特徴なの?
(後で調べたら、ここは大連のお料理だそう)
手作りの点心と麺類がメインのお店です。
こういうの見ると、期待が高まりますよね。


メニューは写真入りでわかりやすい。
メニューを見てすぐに食べたいって思ったのが、大きな小籠包。

え、なんで?って思うでしょ。


メニューにはね、こんな風にストローと一緒に載っていたんです。
面白いでしょ?
これはおいしかった。


一番おいしくなかったのはこれ。
おネギが入ったパンケーキってことなんだけど、使っている油が古いのか、ギトギトして油臭い。


これは、中身はエビです。
サクッとして中がジューシーって風ならおいしいんだけど、全体が重かった。
やっぱり油なんだと思う。





オクラの冷やしたの。
これはさっぱりして美味しかったけど、自分でも簡単に作れそうなので、わざわざレストランで食べなくてもいいかな。


そして、目玉はこれ。
エビ餃子なんだけど、メニューには水餃って書いてあって、多分茹でたものかな。

ワインは赤か白って風で、なんと小さなグラスが7.50ポンド。
金額はいいとして、飲んでみたら半分水で割ったようなピノグリジオ。
文句言いながら2杯飲んだけどね(笑)

こちらがお勘定、二人で80ポンド。
 レビューはすごくいいから、多分私たちの選択が悪かったんだと思います。
お値段は安くはないけど高くもないといったところ。
多分もう行かない。






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2023年6月26日月曜日

お台所が水浸し!!

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お台所に行ったら床が水浸し!
この失敗、前にもやったことがあるので、今回はすぐに原因がわかりました。

数日前にお台所のシンクの流れが悪いなぁと思って、パイプ用の液体洗剤でスムーズにしました。

シンクは流れが多少良くなったけれど、完ぺきではない。
それで、ま、いいかって思っていたんですが、洗濯機の排水が同じパイプに加わるところから水が溢れたみたいです。

洗濯機の排水って、我が家のものは蛇腹の細いパイプが縦の太いパイプに差し込まれているだけなんです。
なのでその先がすこし詰まっていれば、急にたくさん排水されるときのお水が溢れて、シンクの下の部分に水が溢れて、その水が床に流れ出るような感じです。
言ってること、わかってもらえるかなぁ?

前回同じ問題があったのは、もう15年以上前。
その時はチェーンの会社からプラマーさんに来てもらって、いろいろ調べてから、液体用の掃除機みたいなのできれいにしてくれて、来てから作業が終わるまで、30分くらい。
その後何回かその会社にいろんなことをお願いしたんだけれど、10年くらい前にちょっとトラブルがあったので、今はもう使っていません。

なので同じフラットに住んでいる人にお勧めの人を聞いて、そのプラマーさんに直してもらいました。
夕方電話して、翌朝のアポイントメントが取れてラッキー。
来るといった時間に来てくれて、10分くらいで直してくれて、さっそうと帰っていきました。
お代はインボイスを送りますって言われて、まだ送られてきてないんだけど、異常に高いのでなければ、しばらくはこの人に頼もうかなって思っています。

ロンドンでいいプラマーさんを見つけるのはとても難しいので、やっぱりいい人にあたるとラッキーって思います。
この写真はうちのキッチンじゃないですよ。
プラマーさんが働いているときに写真は撮らなかったので(笑)
ウィキからお借りしました。

因みにプラマーさんを頼むときは緊急割増料金に注意。
「困っています、今来てください」ってこと。
いつでもいいんだけど、できたら早めにって料金と倍くらい違うことも珍しくありません。
それから夜間や休日の料金も割増しになる場合が多いです。
なので、パイプの詰まりなんかは、定期的に、詰まる前にメンテナンスしてもらうといいようです。
あと、これはよく言われるんだけど、市販のパイプクリーナーはあんまり使わないほうがいいってどのプラマーさんにも言われます。

事態を悪化させることがあるそうです。

さぁ、こんな記事を書くのは今回が最後になりますように!










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2023年6月23日金曜日

最近のイギリスの話題は「金利!」

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光熱費などが落ち着いてきた感があるイギリス。

先日私たちが契約しているガスと電気の会社から「7月から年間の電気代が約8.5%値下がりします」とお知らせがありました。
ガスは1.6%の値下げ。
だけど、こちらはほとんど使っていないので、固定料金が占める割合が高いから、たくさん使うならもう少し割引率は高くなると思います。

それでも食費を含め、出費が気になるイギリスの生活です。

そして、昨日、とうとうイギリスの政策金利が5%になりました。
住宅ローンを組んでいる人にとって、金利の上昇はかなりの痛手になる可能性があります。

イギリスに存在する、約 2470 万軒の住宅のうち、持ち主が住んでいる物件は約64%。
その中で880万軒が(払い終わったか一括で買ったかして)住宅ローンのない物件。
そして680万軒が住宅ローンがある物件らしいです。
つまり金利の変化は、イギリスに存在する住宅の、27.5%の持ち主に大きな経済的な影響があるということ。
住宅ローンを組んでいる人というのは、特に年齢差が顕著で、55歳以下の購入はローンで買う方が多く、それ以上の年齢だと一括で買うことが多くなります。
この表は、住宅ローンがある持ち主(紫)と住宅ローンがない持ち主(青)を年齢別に見たもの。
85%以上の住宅ローンがない物件は55歳以上の持ち主。
そして80%以上の住宅ローンを組んだ物件は25歳から54歳の持ち主が占めています。




イギリスの住宅ローンにはいろんな種類があります。
例えば、政策金利に左右されない、期間(2年や5年といった年数)が固定された金利のローン。
もちろん政策金利によって金利が変化するものがあります。
前者は英語で fixed-rate mortgage 、後者は Variable-rate mortgage といいます。

金利が高くなって困るのは、変化する金利の住宅ローンの人たちはもちろん、固定式の契約期間が終了する人たちです。

住宅ローンが払えないとどうなるか。
もちろんすぐにではありませんが、差し押さえを迎えることにもなりかねません。
この表は年ごとの差し押さえられた物件の数。

少しずつ減っていたものが、2020年から再び上昇傾向にあります。


以前金利がもっと高かった時には、住宅ローンを組むときに、元金の返済を含まない、利子だけを支払うタイプもメジャーなローンでした。
25年のローンが終わるときに元金をまとめて支払うシステムです。
そのタイミングで小さめのおうちに引っ越して、差額を老後資金の一部に充てるといった人もいたようです。
基本、住宅は値上がりするといったイギリスの考え。
その通りなら問題ありませんが、住宅の値段が下がると大ごとです。
組んだ住宅ローンよりも住宅の値段が下がることを英語では「Negative equity 」といいます。
売るに売れなくて、身動きが取れない、大変困った状況。
最近だと2008年から2009年ごろ、20%ほど住宅の値段が下落して社会に大きな影響がありました。
お金を借りているだけじゃなくて、住宅ローンは住宅が抵当に入っているということで、何かあったら住む場所を失う可能性があります。
お金は借りないのが一番だし、ましてリスクが伴う住宅ローンは早めに返しちゃうべき、というのが私の信条。

ティムちゃんと結婚して、一番初めに私がしたことは金利オンリーのローンから元金も一緒に支払うタイプのローンに切り替えたこと。
そして、希望すれば多めに支払いを受けとってもらえるというタイプで早めにローンの返済をするようにしました。
本来の半分くらいの期間で元金もすべて支払い終わって、トータルで見るとかなり支払額も少なく済みました。
ま、それができたのは借入額が少なかったからなんですけどね。
その当時に比べると、我が家の値段は5倍くらいになっています。
ティムちゃんが購入した時から比べると、多分10倍近いんじゃないかな。

だから、本当に、今から住宅ローンを組む人たちは大変だと思います。


さて、気になったので英国銀行の政策金利の動向を調べてみました。

2020年から昨日までの金利の変化です。
日付      政策金利
2023年6月22日 5.00 %
2023年5月11日 4.50 %
2023年3月23日 4.25 %
2023年2月2日   4.00%
2022年12月5日 3.50 %
2022年11月3日 3.00 %
2022年9月22日 2.25 %
2022年8月4日   1.75%
2022年6月16日 1.25 %
2022年5月5日   1.00%
2022年3月17日 0.75 %
2022年2月3日   0.50%
2021年12月16日 0.25 %
2020年3月19日 0.10 %
2020年3月11日 0.25 %

桃太郎君がおうちを買い替えたのは去年の6月。

でも、住宅ローンの仮契約を4月に済ませていたので、かなり有利な条件で固定ローンが組めました。
それでもすごい金額を借りていて、なんと35年ローン。
もちろん、ボーナスとかはすべて返済に充ててなるべく短く済ませる予定だそう。



もう少し歴史をさかのぼってみましょう。
全く金利に変化がなかった年もあれば、30回以上金利が変わった年もあります。
なので、英国銀行のデータから大雑把にその年の平均を取りました。
正確に日付で割った平均ではないので誤差はありますが、大体の数字を見るのには差し支えない範囲だと思います。
この10年はすごい低金利ですね!
しかもあまり動いていない。
2019年 0.75 %
2018年 0.75 %
2017年 0.50 %
2016年 0.25 %
2015年 0.50 %
2014年 0.50 %
2013年 0.50 %
2012年 0.50 %
2011年 0.50 %
2010年 0.50 %

そしてリーマンショック(2008年夏)を含む10年。
2009年 1.00 %
2008年 3.95 %
2007年 5.50 %
2006年 4.88 %
2005年 4.50 %
2004年 4.38 %
2003年 3.67 %
2002年 4.00 %
2001年 4.96 %
2000年 5.88 %

この10年は金利が半分以下に!
1999年 5.42 %
1998年 6.94 %
1997年 6.75 %
1996年 5.93 %
1995年 6.51 %
1994年 5.63 %
1993年 5.63 %
1992年 8.38 %
1991年 11.88%
1990年 13.88%

日本ではバブルだった時期を含む10年。
1989年 14.02%
1988年 9.46 %
1987年 9.38 %
1986年 10.96%
1985年 12.52%
1984年 10.02%
1983年 9.93 %
1982年 11.89%
1981年 14.16%
1980年 15.00%

1980年の金利は今の3倍だったんですね!
金利のみの住宅ローンが必要だったのがよくわかります。
といってもおうちの値段は安かっただろうなぁ。
因みに1980年の平均給与(週給)は男性が£124.50 、女性が £78.80 でした。 

1989 年には男性が £269.50 女性が £182.30 だったそうです。
男女を均したら225.90ポンド。
2022年のお給料の中央値は640ポンド。
約2.4倍に値上がりしました。

日本はどうかな~と思って国税庁のデータを調べたら出てきた資料(リンクします)からチャートを作ってみました。
1980年から2022までの日本の平均給与、単位は万円です。
1997年の467万3000円をピークに緩やかに下がって、少し上昇はしたものの2022年には420万9000円。

1980年からは増えてはいるものの、1990年と比べると、え、減ってます?
びっくり。

ただ、イギリスの方が物価の上昇は激しいから、実質の給与ということで比べるとまた違う結果になりそう。





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2023年6月22日木曜日

小籠包の専門店、鼎泰豐(ディンタイフォン)に行ってきた!

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先日、お友達のガイド総勢5人で台湾料理のレストラン鼎泰豐(ディンタイフォン)に行ってきました。

お邪魔したのはコベントガーデンのお店。
ロンドンではここ以外にセルフリッジ百貨店やセンターポイントにもお店があります。

みんなの意見を聞いてから決めたかったことと、お仕事中で何時に入れるかが直前までわからなかったので、予約は無し。
英語でこんな風にいきなりお店に行くことを「Walk in」といいます。

週末のランチだったので、ちょっと待つかなって思ったら受付してすぐに入店できました。
因みにこういった Walk in の場合は1時間以内に出ていくという時間制限が設けられているそうです。

お店の中央にはガラス張りの作業所(キッチンといった風ではない)で忙しく小籠包を作っている人たち。

きちんと計りで一つずつ重さを調べています。


お仕事中なので、みんな注文はお茶。
でもカクテルとかワインもいろいろありました。
ランチということですこし軽めの注文。

お茶はひとり用のマグにティーバッグが入っているスタイル。
お湯は注ぎに来てくれるので、ひとつで何杯も飲めます。

さて、オリジナルの小籠包はこんな風に10個入りか、ちょっと少ないものを選べます。
右手は茹で餃子に少しピリッとしたたれがかかっているもの。
左下はショウガの千切りとお酢です。

豆苗もおいしかった。
豆苗は置いているところが結構少ないので、あれば注文します。
大好き。


こちらはチキンの小籠包です。
ニンジン(だと思うけど不明)のひよこの切り抜きが蒸し器に入っている。
シェアして食べるから、似たようなものだと間違えないようにっていう工夫でしょうね。
ロンドンは宗教上の食事制限がある人も多いし、好き嫌いもあるから重要な配慮です。


豚肉の焼き飯も注文しました。
どれもおいしかったです。

内装はモダンで、地下のお手洗いもきれい。
こちらはお勘定。
ひとり22ポンド。
ロンドンの真ん中でこのお値段は全く悪くないです。

お仕事中ということで少な目に注文しましたが、多分ティムちゃんとふたりできたらワイン代が加わるし、もっといろいろ注文したと思うから二人で100ポンドくらいにはなると思います。

美味しかったし、お手軽だし、お勧めします。

鼎泰豐(ディンタイフォン)リンクします。

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2023年6月20日火曜日

食器洗浄機が壊れた!

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先日「バンッ!!」っという大音響とともに、食器洗浄機が壊れてしまいました。
具体的にはドアがちゃんと閉まらないのでドアを押さえていれば起動するんですが、1時間とか食器洗浄機のドアの横に立っているわけにもいきません。
これまで何機か使ってきた中で、音が出て壊れたのはこれが初めて。

早速ネットを調べてみると、ドアを支えているケーブルが根元から切れるとそういった症状になるそうで、部品を替えるのはそんなに難しくないそうです。

自分でやってみようかな~。

そう思ったんですが、いったいこの食器洗浄機を何年使っているか調べてみました。
手っ取り早い方法は、自分のブログ検索(笑)
だってこんな時のために記録に残すことにしていますからね。

問題はなかったけれど10年近く使っていたのは Miele
2001年にキッチンの全面改装をした時に、新しく買い替えたのは Bosch 
2008年に7年間問題なかったけれど温度調節の不具合で修理せずに Neff に買い替え。
2013年に5年間使ったNeff を 同じ会社の別の機種に買い替え。
そして、今、2023年。
なので10年もったので大満足。
きっぱり新しいものに取り換えることにしました。

イギリスの食器洗浄機は、ブランドやモデルによっていろんな金額で売られています。
大体の目安でいえば、3つのクラスに分けることができます。
ハイエンド(1500ポンド以上)
ミドルレンジ(500ポンドから1000ポンド)
ロウアーエンド(500ポンド以下)

これまでハイエンドもミドルレンジも試したけれど、使用感は大した違いはなかったのでミドルレンジから Bosch を選びました。


決めたポイントは、
1、内部が3段構造で、高さを調節すればお皿の大きさでいろいろな対応ができる。
2、エネルギー効率がいい。
3、グーグルに繋げたり、アプリで操作ができる。
この3点です。

ま、3はどっちでもよかったんだけど、新しいもの好きなのでちょっと試してみたかった(笑)

購入はジョンルイス。
古い機種の引き取りも新しいものの取り付けも含むと、本体にプラス110ポンド。
配達もスムーズだったし、全て問題なく済みました。

さぁ、この記事を検索するのは何年後になるのかな?
今度のも長持ちしてくれるといいんだけど。







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2023年6月15日木曜日

モニュメント by スーザン・ヒラー

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最近、テイト美術館(ブリテンの方)の展示についての批評をいくつか読んだので、実際に見てきました。

テイトブリテンは私がブルーバッジガイドになるためのコースを受講していた時、実地試験の場所の一つだったこともあって、とてもなじみが深い場所です。

ここの厄介なところは、年に一度、大掛かりな絵画の架け替えがあることです。

今回の批評は現在の展示についてで「政治的すぎる」というのが批判されています。
以前、時代別だった展示をテーマ別に変えたときにもいろいろな意見が出ました。
その後、また時代別の展示に戻って、ガイドとしては案内がしやすくなりました。

最後に行ったのはいつだったかなぁ。

コロナ中はいかなかったし、たぶん4年ぶりくらい?

正面入り口から入って、常設展示の時代別部門に行くなら、突き当りまで行って左に折れます。
その手前左手のアートがとても興味深かったので、今日はテイトのかけ替えのお話ではなく、そちらを紹介したいと思います。


壁に菱形に写真が並んでいて、手前右手にベンチ。
スーザン・ヒラーというアーティストのモニュメントという作品です。
制作は1981年。
ベンチにはヘッドフォーンが設置されています。

開館と同時、そして正面(普通は脇から入る人が多い)から入ったので、まだ周りには誰もいません。

せっかくのチャンスなのでヘッドフォーンを手に取ってベンチに座ってみました。
ベンチに座ると、壁の作品に背を向けることになるのがまず面白い。

壁には41枚の写真が貼られていて、1940年生まれのヒラーが一枚一枚が彼女の人生だとテープで語っていました。

ところが一体何の写真だと思います?
一部を拡大してみました。
教会などによくある故人のメモリアルモニュメントです。
ヒラーと関係のある人というわけではなくて、ヴィクトリア時代に亡くなった人ばかり。

男性も女性も年齢もばらばらで、子供も含まれています。
でも一つ共通点がある。

それはこれらの故人がなくなった原因が人命救助に由来していること。
例えば左上のジョン・クリントン君は10歳でテムズで溺死しました。
一緒にいた年下の子供を助けるためだったそうです。

テープはヒラーの声だそう。
彼女によるとモニュメントのおかげで、ジョン・クリントン君の肉体が存在した時間は10年間だけど、このモニュメントのために彼の存在は87年間(作品制作時)続いているということが語られていました。
なんだか名声が死に勝つなんて、ペトラルカの凱旋みたいですね。
テープでは、40枚の記念碑のひとりひとりを、その人生の長さと亡くなった年から1981年までの長さを読み上げていました。

また、ヒーローというものについて、視点によってとらえ方が違うとか、この作品を作るきっかけになった、モニュメントが存在していることに気が付かない人たちの話とか、長々と語りは続きます。

写真の中央やや下には落書きの体で「STRIVE TO BE YOUR OWN HERO(自分自身のヒーローになるために努力しろ)」と書かれています。

モダンアートは理解することや楽しむことが難しい作品が多くて、これもそんなひとつかもしれません。
ベンチのプレートにタイトルと彼女の名前、制作年が刻まれていました。
イギリスでは公共のベンチに故人の名前を記念に刻むことが多くて、景色のきれいな場所や公園にはそんなベンチがたくさんあります。
この作品名の入ったプレートは、そんなイギリを知っている人たちには、記念碑的な意味があることを思い出させると思います。

ベンチの装置には巻き戻しや早送りの機能も付いていました。
私は1回だけ、最初から最後まで通しで聞きました。
メモを取っていたわけじゃないので、正確にすべてを覚えているわけじゃないのもモニュメントとの違いですね。
視覚でとらえる部分(つまりモニュメント)は写真などに残せるけれど耳に入ってくるものは残せないものが多い。

そんなことを考えながら、ヒラーが「あなたは作品の一部だということを自覚している」みたいなことを言っていたのは面白かった。
その時のその瞬間だけ、モニュメントの一部になっている自分。

壁の写真の部分は公の部分、ベンチに座ってこのテープを聞くことができるのは一度にひとり、直接アーティストが語りかけているプライベートな部分。
でもテープを流すというのは対話ではなく一方的である点なんかにも触れていて、なかなか興味深い内容でした。
1981年に画像とサウンドを組み合わせたアートというのは画期的だったそうです。

機会があったら是非どうぞ。






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2023年6月12日月曜日

ちょっと予想よりも高かったポルトガル料理

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先日、お友達である「下町ロンドン日記」のねこなすさんと、「ロンドンパラダイス」のロンパラさんの3人でポルトガル料理のレストランに行ってきました。

本当はもうひとり加わるはずだったんだけど、残念ながら交通事情で参加できず。
飛行機のストが原因です。

最近、いろんなストに慣れてしまったイギリス生活。

いつもどこかでスト。

夏のシーズンもほぼ毎週末ヒースローでストが予定されているようです。

さて、今日のレストランは実はその参加できなかった彼女が選んでくれたところ。
まだできて間もなくだし、評判がいいので楽しみにしていました。

私がティムちゃんと別にレストランに行くときには、事前にお料理に合うワインなんかのアドバイスをティムちゃんからもらうのですが、今回もここに行くって話したらレビューやサイトでメニューを研究しておいてくれました。

「ここ、みきちゃんが選んだの?ちゃんと他のメンバーにここでいいか聞いた?」
そう聞くので理由を聞いたら「ちょっと高いよ」って。
私たちがこのメンバーでいつも行くレストランの価格帯よりも少し高めで、アルコールとデザートを入れたらひとり75ポンドくらい見ておいた方がいいって。

コロナ後、ロンドンのレストランは軒並み値上げをしているので、それもあるだろうけど。

場所はフィッツロヴィア。
歓楽街ソーホーの北側なので、ノーホーとよぶ場合もあります。

さて、このメンバーでランチするのはなんと4年ぶり。
でもいつもブログで近況がわかっているから全然そんな風に感じませんでした。

ただ話していると、(特に子供の話)え、まだ大学生じゃなかったっけ?とか、やっぱり4年の月日を思い出しました。

まずワインをシェアしようということで、一番安い白ワインをチョイス(笑)

ウエイター君は8皿から10皿をシェアするのがお勧め、とのアドバイスがありました。
ティムちゃんからも量は少なめと聞いていたので、じゃあ一人3皿選べばいいかなってメニューを見るとロンパラさんが苦手なコリアンダーが結構入ってる。
書いてないものにも入ってる可能性があるので、シェフに確認してもらって、入っていないものを中心に選ぶことにしました。
そうすると9皿は難しい。

そこでとりあえず2皿ずつ選んで、足りなければ追加しようという案に落ち着きました。

ロンパラさんは絶対に安全なパンとラードを前菜に、サーロインをメインに。





このサーロインはソースを別添えにしてもらいました。
コリアンダーが入っているからです。


恵子さんはコリアンダーが入っていないと言われたマッシュルーム。

そして、これもコリアンダーが入っていないはずのニンジン。

ところが両方しっかりコリアンダー入りだったそうです。
マッシュルームにはドーンと乗ってるし、ニンジンに緑の葉っぱが見えるのがそう。

苦手なものがあるのはお互い様なので、せっかくちゃんと選んだつもりだったのに、ちょっと残念な結果でした。

私はポルトガルってことでバカラウ(塩漬けタラ)のお料理。
これにはコリアンダーは入っていなかったけど、それほど美味しいとは思いませんでした。

シーフードごはんはおいしかった。
でもこれはコリアンダーいり。
でもわかってて頼んだからオッケーです。

スペインやポルトガルはホリデーでよく行くけれど、どちらも伝統的でシンプルなお料理がおいしい。
ちょっと奇をてらったりモダンなバージョンだと私の好みには合わないことがほとんど。
ここはそれを再確認できたレストランでした(笑)

でも、今回のランチは食べ物じゃなくてお友達との楽しいおしゃべりが一番の目的。
それは十分満喫できたので大満足です。


メニューを見ながら茶化したりするのも楽しかった!
例えばこれは食後のお茶のメニュー。
 
椿のお茶なんて素敵。
でもお煎茶にバラの花びらはちょっと余計とかね。

恵子さんとロンパラさんはカプチーノ。
私はサクランボのリキュールで〆ました。




お勘定はこちら。
ひとり50ポンドちょっと。
デザート取って、もう少し良いワインを取るか、ウエイター君の言う通り10皿注文していれば、ティムちゃんの予想はドンピシャ。

3人ともカードで支払い。
最近は人数で割ってカードで払いやすくなりました。
以前は一旦計算機を間に挟んだのに、カードの端末で人数を入れると自動で一人分が出てくるシステムになっていました。

もし次に来る機会があったらカウンター席でおつまみを食べながら軽く飲んでタパスバーみたいに使うのがいいかなって思いました。
カウンター席だとその日のランチというメニューがあるみたいです。

この日は緑のスープ(7ポンド)とポークのサンドウィッチ(12ポンド)がありました。
カウンターでこれは、やっぱりちょっと高いな。



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2023年6月6日火曜日

クレジットカード詐欺に遭ったよ~(涙)

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今日の午後、携帯に電話がかかってきました。
「バートリーみきさんですか?」
「はいそうです」
「xxクレジットカードの不正利用課です。
本人確認のために、あなたのフルネームと郵便番号込みの住所をお願いします」


こういった電話は信用しちゃいけないので
「そう名乗っているあなたが、本当にカード会社の人なのか確証がないので、一旦電話を切ってからカード会社のカスタマーサービスに電話します」そう言ったんです。

ああ、それなのに。

その人は「そうです、それがベストです。ただ、今アイルランドであなたのカードが使われそうになっているので、個人情報は聞きませんから、アイルランドにいるかどうかだけ教えてください」

え〜!

まずいじゃん!

続けて、
「アイルランドにこの48時間の間に滞在していましたか? もしくはアイルランドのウェブサイトにアクセスしてカード情報を入れましたか?」
と聞かれたので、
「私はいま自宅だし、アイルランドに行っていないし、アイルランドのウェブサイトもみていません」と答えました。
「じゃあネットフリックスかブッキングドットコムかライアンエアにクレジットカード情報を登録してますか?」

わが家はおうちで使うものは全てティムちゃん名義なので、私のクレジットカードは私の個人的なお買い物にしか使っていません。
なので答えはノー。

「実はエアビーアンドビーの予約で5600ポンドほど引き落とされそうなんですが、あなたではないんですね? 」

こうして冷静になってから書いていくと、本当になぜ電話を切らずに会話を続けていたのか謎なんですが、その時はきっと気持ちに余裕が無かったんでしょうね。
さすが詐欺師はプロなので、会話の持っていき方はすごく上手。

なので、畳み込むように
「じゃあ、あなたのクレジットカードを無効にして、新しいカードをご自宅に送る措置を取っていいでしょうか? ご住所はxxxxxxxx、郵便番号はxxxxで合っていますか?」

って言われたときには、全てその通りなので、お願いしますって答えました。
っていうか、それ以外に答えようないし!

「わかりました。手続きが終わって新しいカードが届くまで1週間前後かかりますが、それでいいですか?」

「はい、お願いします」

「では確認のパスコードを登録してある電話番号に送りますから確認してください、届きましたか? パスコードは何ですか?」

そのパスコード、うっかり言っちゃいました!!!

しかも送られてきたパスコード、落ち着いてあとから見たら、カード利用時とかの確認のパスコード!

でも慌ててたので、さっと見た時に目に入ったのは数字の部分だけで、文は読んでいませんでした😭

絶対だめでしょってわかってたのに、本当にウッカリ。
パスコード言いおわるのと(カード会社からの人でも)パスコードは他人に言っちゃいけないって文字が頭に入ったのがほぼ同時。

速攻電話を切ってから、改めてカード会社に電話しました。

案の定、カード会社から私には電話をかけた記録は無し。
そして、すでに3800ポンド私のカードにチャージがされていました。

ブッキングドットコムのドット無しの会社(つまりなりすまし会社)です。

パスコードを渡してしまったのは完全に私のミス。
いくらそのすぐ後にカード会社に連絡しても、非は私にあるのは理解していますから、もしかしたら高い勉強代になるのかも。

ちょっとだけ言い訳すると、昨日、私は新しい携帯を使い始めて、大量のアプリの設定に忙殺されていました。
なので、パスコードとか、パスワードとか、ユーザーネームとか、入力になれ合いになっていたタイミングだったんです。
普段だったらそんなことはない(と思いたい)!!
たくさんの人に電話したら、たまたまそんなタイミングの人もいるだろうし、それで詐欺も成り立つんだろうなって想像します。

自分の失敗をブログに晒すのはちょっと嫌だけど、危機管理リテラシーがあると自分で思っていた私でも、タイミングが悪いとこういった詐欺に引っかかってしまうというのが驚きでした。

皆さんもどうぞご注意ください。





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2023年6月4日日曜日

お醤油の味比べ

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日本に行っていた桃太郎君にあるものを買ってきてもらいました。
それはね、お醤油用の瓶。

瓶なんて、イギリスにもあるでしょ?
わざわざ買ってくるほどのものなの?って思いますよね。

もちろんただの瓶じゃないです。

これ~!!

瓶の中には小さめの鰹節が数本入っています。
これに普通のお醤油を入れておくと、出汁醤油になるっていう優れモノなんです。
日本にいれば、ふつうのスーパーマーケットでもいろんなお醤油が手に入るんでしょ、ここは外国。
なので普通のスーパーにはオランダで作られたキッコーマンと中国のお醤油くらいしかありません。

もちろん和食材の専門店に行けば、いろいろ手には入りますが、種類は限られます。

普段はキッコーマンの濃い口しょうゆを使っているんですが、このあいだ、正田のお醤油を宅配のお店で見かけたので買ってみました。
なんと日本製。

そこで、鰹節の瓶にも正田のお醤油を入れてみました。

左から鰹節入り、オランダ製のキッコーマン、昆布を入れたもの、そして正田のお醤油。
白いお皿に入れてみましたが、そんなに色合いは変わりません。
キッコーマンの色が一番濃い。

鰹節入りのものは冷蔵庫で2週間置いたもの。
しっかりおだしの味がしました!

昆布入りのものは入っていないものと比べて、やや塩が強いかなといった程度。

実は今回初めて正田のお醤油とキッコーマンのお醤油を横に並べて味見してみましたが、私はキッコーマンの方が少し好みかな?
正田のお醤油の方が味が薄い気がしました。
ま、専門家でもないし、味覚はその前後に何を食べたかとか季節や時間帯でも変わるって言いますから、あんまり信用できないかも(笑)

ところで正田のお醤油は、なんと英国のウェールズにも工場があるそうです。
イギリスで買うお寿司とか、いろんなものに入っているお醤油はここで作られたものが多いそう。
正面に名前を出さずに、小袋を製品に付けている顧客の好みで、お醤油の味を多様に変化させることが強み、らしいです。

お持ち帰りのお寿司とかのお醤油は、おうちで食べる時にほとんど付属のお醤油を使わないんだけど、今度はこっちも試してみたくなりました。





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