みなさんはイングリッシュガーデンってどんなものを想像しますか?
英国式のお庭、その規模によってイメージはずいぶん変わります。
例えば自然な風景を大切にした景観式庭園というスタイルが幾何学で庭を飾るイタリアやフランス式に代わって人気になったのが18世紀。
イギリスでお屋敷のお庭を観ると建物のすぐそばには花壇が中心のお庭が置かれ、さらにハーブガーデンや果物が壁沿いに植えられたキッチンガーデンなどが楽しめます。
それらとは全く別に広い敷地に目をやると、遠くに池があったり、そこに橋がかかっていたり、なだらかな丘が臨めたり、そういった景色が風景式庭園で、ほとんどの場合は人工的に造園されたものだったりします。
規模が大きいので、庭と認識しない人も多い(笑)
具体的に聞いてみると、郊外や田舎の小さなお庭に芝生を敷いて縁にボーダーといわれる帯状に草花を植えたものとか、奥行きのあるお庭の突き当りにベンチを置いて、そこまでの間に植え込みを巡るように踏み石を並べたりして曲がりくねったルートを作ったりとかをイングリッシュガーデンとイメージしている人が多いようです。
イギリスのお庭が観たいというリクエストを旅行会社にあげるとキューガーデンとかウィズリーとかを勧められたりするんですが、お客様が観たいものは一般のお庭だったりするケースが多いです。
自分のお庭と比べたりしたい、一般の個人のお庭を観てみたいってことです。
そんな時に役立つのがNGSのシステム。
NGS というのはナショナルガーデンスキームの頭文字です。
個人宅の美しい庭を一般公開して、その入場料などをチャリティー団体に寄付する歴史ある組織です。
今ではネットでの検索が主になりましたが、以前は黄色い本にリストアップされることが庭自慢の人たちの夢だったりしました。
つい先日もそんなお庭のひとつを訪ねる機会がありました。
この季節には珍しいリクエスト。
ロンドン郊外の、よく手入れされた個人のお庭。
お庭を見せてもらいながらお話ししたり、お茶をいただいたり、素敵な時間を過ごすことができました。
話題に上がったのは気候の変化。
というのも、こちらのお宅では以前は芝生を敷き詰めていた部分があったのを今年の春先に暑さに強いハーブ類を中心にした今のスタイルに切り替えたそうです。
そういった工夫はお天気に合わせて鉢の位置を柔軟に変える時にとても役立つそうです。
オリーブの木はまだ数年という若さですが、高さを出すためにリングが使われていました。
リングに土を入れることで、地植えなのに高さをかさ増しすることができるテクニックです。今年はヒートウェーブが何回もあったロンドン。
暑さだけではなく急な寒さに対応したり、粘土層があるために地中の水分があるということも留意しないといけないとか、ただ好きなお花を植えるだけではないんですね。
大きな木の陰にあった、何年もかけて育っていた苔が全てダメになってしまったのが今年一番残念だったこと、だそうです。
そういえば日本の庭師の人たちもイギリスで苔が人気だけど、乾燥して中々育てられないという話を聞いたことがあります。
こういった個人宅は春に観る機会が多いのですが、今回お邪魔したのは秋。
探せば対応してくれるおうちがあるかもしれないので、イギリスのお庭に興味があったらNGS (リンクします)を利用してみるのもいいと思います。
イギリスの観光ガイドはライセンス制です。ご予約の際は英国政府公認ブルーバッジガイドを雇用しましょう。(リンクします)
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