2025年3月15日土曜日

同じテーマの絵を比べてみよう!


イギリスのいいところは美術館や博物館がたくさんあること!
特にその首都ロンドンには数えきれないほどのギャラリーがあって、無料で訪れることができる場所も多いです。

私は隠居するような年になったら絶対にロンドンから離れたくないと思っています。
何故かって、お金をかけなくても文化的な生活ができる都市だから。

年金を貰って、無料の交通パスを貰って、無料の美術館でのんびり絵を見たりする生活。
美術館や博物館の有料メンバーになれば、有料の特別展示だって見放題だし、レクチャーに参加したりするのもいいなぁ。

今日はそんな美術館でよく見るアーティスト、ルーベンスとヴァン・ダイクが描いた同じテーマの作品を紹介したいと思います。

このふたり、アントワープの出身なんですが、イギリスでも大活躍した画家なので、イギリスのお屋敷や美術館に行くと彼らの作品を目にすることが多いです。

ルーペンスの方が20年ほど年長。
そしてヴァン・ダイクは彼の工房で働いていたことがありました。
ふたりともイギリスの宮廷で活躍した功績から騎士の称号を受けて Sir Peter Paul Rubens 、Sir Anthony van Dyck とよばれました。

ルーベンスが30歳過ぎたころ、アントワープの市長から注文を受けて描いた絵に「サムソンとデリラ」という作品があって、ナショナルギャラリーのルーベンスのお部屋に飾られています。
迫力のある絵で、物語も面白いし、私はこの絵のご案内をするのが好きです。


そしてこちらはヴァン・ダイクのサムソンとデリラ。
この絵はダリッチギャラリー(有料)に置かれています。

この作品、ヴァン・ダイクが20歳くらいの時に、まだルーベンスの工房にいた1620年ころ描いたものです。
なのでおそらくルーベンスの作品のことは知っていたはず。
場面の構成が左右全く正反対なのが面白い。

それ以外にもサムソンとデリラの関係。
ルーベンスのバージョンでは自分が裏切った恋人サムソンにまだ心惹かれるようなデリアの態度がサムソンを見つめる目や彼の方に置いた手で表されています。
それがヴァン・ダイクのバージョンではサムソンから距離を取るような態度や散髪屋が仕事をしやすいようにサムソンにかかる布をずらして手引きをする様子が冷酷です。
お金を貰って恋人を裏切るなんて酷いっていう声が聞こえてきそう。
若いなぁ(笑)
ルーベンスは「事情があって裏切っちゃったけど、ホントは好き〜❤️」みたいな裏の事情を考えさせられますが、ヴァンダイクの絵ではそういった深い感情よりも興味津々で覗き込む老婆の方が共感できる。
「ゴクッ」と唾を飲む音が聞こえてきそう!!

ところで、前回の記事でハサミの話をしましたよね。
ヴァン・ダイクのハサミの部分を見てください。
「何これ?」と思いました?


こっちがルーベンスのハサミです。
私たちにも見慣れたハサミですよね?

じゃあヴァン・ダイクの絵に出てくるモノは何か?
これもハサミの一種です。

ハサミって何千年も前に古代エジプトで生まれたんですが、それ以降ヨーロッパでは16世紀までは「握りばさみ」が主流だったんです。
私たちが普通に思うX型のハサミは古代ローマ時代から存在こそしていましたが16世紀以前は一般的ではなく、17世紀から一般化していきます。
つまりルーベンスは彼の時代のハサミを描いて「見て〜最近こんなの流行ってるでしょ」って言いたかったのか。

昔の握り鋏は銅でできていたらしい。
このハサミはエジプトっぽい装飾のローマのハサミ。
1800年ちょっと前のもの。
NYのメトロポリタン美術館所蔵(リンクします)

日本の糸切り鋏みたいですよね。

因みにギリシャ神話ではこういった糸切り狭は「命の糸を切る」ということで死を表すモチーフとして使われます。

ヴァン・ダイクが描きこんだハサミはギリシャで羊飼いが使っていたタイプ(鉄製の頑丈なシアーズといわれる握りばさみ)
わざわざギリシャっぽいものを入れたということは、つまりサムソンの死を表すってことなのかなぁ?
すごいね、ヴァンダイク。

え、ちょっと待って。
いくらヴァン・ダイクが裕福な絹商人の息子でもギリシャのことそんなに詳しく知ってる?
17世紀ってギリシャは異教のオスマントルコだし簡単に行くことができなかったのでは?

行かなくてもわかるんです。
ダリッチギャラリーに行かなくてもこの絵を見ている皆さんがいるように、行ったことのない国の絵や話を伝える方法が昔からあるんです。
「本」って呼ばれています(笑)
これは1510年ごろに教会で使用される書物のために描かれたものでフラマン地方で製作されたもの。
羊飼いのハサミを見てください。
大きさも質感もヴァン・ダイクのハサミとおんなじ!!


絵がちょっとうまいだけの若造だと思っていたのに、ルーベンス先生、ちょっとドキッとしたかも?
いまさら市長さんのお宅にお邪魔して「すいません、鋏をちょっと描換えたいんです」とは言えない。

そして、そんなヴァン・ダイクの画家としての腕前もいたるところに表れています。
デリラの肩の部分の装飾。

ドレスの豪華な生地部分。
ヴァン・ダイクは絹商人の息子だっただけあって、いい素材を小さな頃から見ていたせいなのか、素材の選択や描写がとても素晴らしい画家です。
肖像画家として上流階級の人々に贔屓にされたのがよく理解できます。

人間のドラマを描くならルーベンス、高級素材ならヴァン・ダイク(笑)

というか、一説ではヴァン・ダイクの才能を恐れたルーベンスが、自分の得意な歴史画や宗教画のマーケットを取られないように「君には肖像画が向いている」と勧めたとか。

真偽はさておき、二人の作品を比べるとなんだかありそうな話という気がします。






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2025年3月13日木曜日

ナショナルギャラリーのサムソンとデリラ



今日はルーベンスが描いた「サムソンとデリラ」を紹介したいと思います。

ナショナルギャラリーにあるこの絵。

大きくちゃんと見たいなら、ナショナルギャラリーの公式サイトのリンクをどうぞ。

イギリスではサムソンはサムソンだけど、デリラはデライラと発音します。

そして、デライラという名前には悪女という印象が付きまとう。
それは聖書の中の物語からのイメージ。

まず、この絵のテーマになっているサムソンとデリアなんですが、ふたりは恋人同士です。
このサムソン、彼はお母さんのおなかにいる時から神様が気にかけてくれていたラッキーな人。
天使が下りてきて妊娠中に気を付けた方がいいことなんかのアドバイスももらってた。
生まれた後も願い事は何でも神様が叶えてくれます。
力も並外れて強くてユダヤ人のヒーロー。

ところが~!!
それで終わりなら面白くない!

実はサムソンって女運が悪いんです。
というか、見る目がないといった方がいいのか…。

最初に好きになった女の子が宿敵部族ペリシテ人の娘。
でも好きで好きでたまらない。
そこで神様に守られてもいることだし、家族の反対を押し切って無理やり結婚しちゃいます。
ところが奥さんの実家のみんなから嫌がらせをされて面白くない。
ある日、我慢も限界ということでカッとなったサムソンは奥さんの親戚一同を皆殺しにする…といっても武器はどうしたのか?
「ねぇ神様、なんかいい武器ないですか?」って聞けばいい。
そうしたら、ロバの白骨死体が道端にでてくる。
その下あごの骨を手に親戚を皆殺しにします。
その辺は血の海ですよね。
映画にしたらちょっとグロすぎるかもしれませんが、聖書で読むとそんな風に聞こえないのが不思議。
疲れたサムソンはへなへなっと座り込んで「のどが渇いたよ、神様…」ってつぶやく。
そうしたらサムソンの座った脇から泉が湧き出てのどを潤すことができたそうです。
旧約聖書って面白いお話がいっぱいあるけれど、サムソンのお話はその中でも読み応えがあるもののひとつです。

さて、仲間を何人も(聖書によれば1000人)殺されたペリシテ人は当然復讐を考えます。

しばらくして、サムソンに新しい恋人ができるのを待って、その彼女デリアを買収することにしたのです。
「サムソンからその力の秘密を聞き出せ」というわけ。
デリアはことあるごとにサムソンに問いかけます。
「ダーリン、どうしてあなたはそんなに強いの?」そんな問いかけじゃないですよ。

もっと具体的。
「どうやったらあなたを縛って痛めつけることができるの?」
それを聞いて疑わないほどサムソンは純情だったか?

サムソンはデリラに嘘を教えます。
「かわいたことのない七本の新しい弓弦をもってわたしを縛るなら…」
で、デリラはそうしたんですが、全然効き目がない。
他にも使ったことのない新しい綱で縛れとか、髪の毛を織り込んだ布を使えとか、もうこうなると縛られるのが好きなのかと誤解しちゃうほど(爆)

デリラがうるさいので結局秘密をばらしてしまうサムソン。
具体的には毎日「何度も嘘ばっかり言って、どうして私を愛していると言えるのですか」としつこく迫ったそうなので、サムソンの魂は死ぬほど苦しんだらしいです。
私がサムソンだったら、自分を痛めつける方法を聞かれた1回目でその人とは別れますけどね(笑)
サムソンは忍耐の男!

で、ここで注意してもらいたいのはその秘密が何かということなんですが、サムソンの上に覆いかぶさるようになった青い服の男性がハサミを持っていますよね?
ルーベンス先生、これじゃダメなんです!!
旧約聖書の士師記 13-5 に「見よ、あなたはみごもって男の子を産むであろう。その頭に剃刀を当ててはならない。」って出てくるんですよね。
はさみで切っても何ともない。
実際にサムソンがデリアに言った噓のひとつは、髪の毛を7房、織り込んだ布を使えというものでしたが実行後(つまり髪を切られた)サムソンの怪力は元のまま。
ま、かみそりだと濡らして剃るから起きちゃうってことかもしれません(笑)

それにしてもデリアはこのあと銀をたくさんもらったんですが、この絵を見る限りでは結構後悔していますよね。
でも秘密を聞き出すまでに何回も失敗したり、毎晩のようにしつこく聞いたっていう事実からも後悔しそうなタイプではないと思うのは私だけ?

悪女デリア。
今は美しくてもいつか時がたてばその美貌は失われて自分が犯した数々の罪にさいなまれる日が来るのでしょうか?
ということでルーベンスはデリアの顔の上に老婆を描きこんでいます。
そしてそのさらに上部には美と愛の女神アフロディーテ。
肉体の愛を表すキューピッドが愛の女神を見上げているという構図も意味が深いです。
そして陰影とのコントラストがデリアの白い身体を輝かせてとても美しい作品です。

この絵はアントワープ市長宅のマントルピースの上に飾るために描かれました。
なので、床で寝ているように見えてしまうのはちょっともったいないです。

もう少し高いところに飾られていたわけで、私たちが今美術館で見るよりももっと下から見上げるようにするとベッドの上にいるというのがわかります。

是非、ナショナルギャラリーで本物を見てくださいね。








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2025年3月11日火曜日

一般ツアーでハリーポッタースタジオに行ってきた!



観光ガイドの資格を持っていると大概の観光地には無料で入場することができます。

各場所の規定で有料チケットを持っているお客様と一緒である必要があったり、事前に申し込みが必要だったりするところもあります。
それでもたくさんの観光地では窓口でライセンスを見せるだけでOKなので、下見の時なんかに役立ちます。
場所によっては定期的にガイド用のレクチャーを用意してくれるところもある。

でもね、観光ガイドも一般のお客様と同額の入場料を払ってくださいという場所もいくつかあって、そんなひとつがハリーポッタースタジオ。

実はカフェやお土産屋さんがあるエリアで待機できるガイド用のチケットはあって、グループで行ったときにはそれを利用することもあります。
ただそれはグループ予約の時のみ。
そのチケットではスタジオの建物には入れても実際のツアーの部分には入れません。
個人のお客様の場合はダメ(以前窓口で交渉して入れてもらったことはあるけれど、必ず入れてあげられる保証は無いと釘を刺されました)

今回のお客様は未成年、ツアー部分もずっと行動を共にする必要があったので私のチケットも一緒に準備しました。

私がハリーポッタースタジオを訪れる時は専用車(人数で大型バスだったりリムジンだったり)で行きます。
今回初めて送迎付きの一般公募のツアーに参加したのでちょっとどんな感じか紹介したいと思います。

多分ハリーポッタースタジオに行くほとんどの観光客はこのサービスを利用するのではないかと思うからです。

いつオープンしたのかと思ったら2012年の3月。

中は増えたものもあるけれど、この時からそれほど変わっていません。
ホグワーツエクスプレスの部分が増設され中庭の部分がもっと充実しているくらい。
他にはショップがかなり広くなったことと、セキュリティーやカフェ部分が広く使いやすくなっています。

これはチケットチェックの後、屋内に入りセキュリティーを抜けて、さらに次のエリアに入ったところ。
この部屋とセキュリティーの間にはお手洗い、インフォメーションデスク、オーディオガイドデスクがある広いスペース。

インフォメーションデスクではクロークサービスや事前予約したガイドブックの受け取り、またタクシーの予約サービスなどが受けられます。
敷地内に入るタクシーはスタジオが発行するセキュリティーコードがないと入ってこれないので、各自でタクシーを呼んだりすると面倒なことになります。

スタジオツアーのチケットを購入して鉄道などで来る人達用に最寄り駅のワットフォードジャンクションから往復の無料シャトルサービスがある。

でもスタジオツアーチケット(56ポンドから)はかなり前に予約しないと取れません。
ロンドン中心地からの送迎付きチケット(109ポンドから)は日によっては1週間前くらいでも手に入ることがあります。

私が今回購入したのはこの送迎付きツアーチケット。
オンラインで公式パートナーのサイトから購入しました。
メールでコンファメーションと予約票が送られてくるので集合場所へ行けばいいだけ。
携帯で見せることができれば特にプリントアウトする必要はありません。

集合時間の15分前にはすでに10人くらい並んでいました。

運転手さんに予約票を見せると自分の名前が書いてある封筒と帰りのバスのリストバンドを渡されます。
このリストバンドが無いと帰りのバスには乗れないので、無くす前に手首に巻いておいた方が無難。
書かれている時間にしか乗れないのが原則ですが、集合時間になってもまだ席に余裕があれば違う時間でも乗せてくれるようです。(←リスクがあるのでお勧めしません)

封筒の中はツアーチケットとツアー会社のカード。
このチケットは館内に入った後もツアーの入り口で見せる必要があるのでツアー終了まで無くさないように。

2012年のオープン時の記事ではツアーの開始は映画館のようになっていると紹介しました。

その後、その映画館へ入る前に部屋の周りにポスター状のサイズ枠が映像になっているものを立ったまま見て待機する部屋ができていたんですが、今回はさらにその前に映像がないポスターが飾られたただの部屋で立って待つようになっていました。

ここまでをまとめます(笑)
送迎バスを降りたらチケットを見せて建物に入る
エアポートスタイルのセキュリティーを抜ける
荷物を預けたりオーディオガイド(有料)を受け取ったりしてドラゴンの下がっている部屋に入り、ツアーの入り口に並ぶ
ポスターが貼ってある立って待つ部屋に入る
ポスターサイズの映像が流されてそれを立ったまま見る部屋に入る
映画館の部屋に入る
スクリーンが上がってホグワーツの食堂セットに入る
そこで簡単なオリエンテーションがあって、その後は自由に見学といった流れです。

この食堂セットではその季節ごとに特別企画があって、私が行ったときには(4月28日までらしい)Magical Mischief (魔法のいたずら)というテーマでした。
仕掛け花火とか風や蒸気でなかなか楽しい。

ウィーズリー兄弟が箒に乗っていたりするのも見られます。
スタジオのほかの場所でもいくつかテーマに沿ったデモンストレーションがあるので楽しめます。

「カメラの用意はいい?」なんて声をかけてくれるのでタイミングも合わせやすいです。

スタジオ内は普通に見たら2時間弱、その後のお買い物も入れて3時間くらいはかかります。
送迎付きツアーでは4時間ほどを見て帰りのバスの時間設定をしているようです。

ビクトリア駅から約1時間半でスタジオについて、ツアー開始がその30分後。
帰りのバスが出るのはその4時間後。
ということで早く帰りたい人は帰りのバスを放棄してワットフォードから列車を使ったりタクシーを利用したりする人も。

館内のスターバックスはお水の値段が2.95ポンド。
他にも食べるところは何か所かあって、ロンドンのパブと似たようなお値段です。




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2025年3月9日日曜日

パスタの専門店、バンコーンのバラマーケット店に行ってきた!


以前にも紹介したことがある人気のパスタ専門店「バンコーン」がバラーマーケット店をオープンしたのは1年半ほど前のこと。

バンコーンは自家製パスタのお店でリーズナブルで美味しいパスタで有名です。
席の予約も可能。
なんでこんなことをわざわざ書くかといえば、予約できない行列覚悟のレストランというのがここ最近流行っているため。

私はレストランに行くために並ぶのは嫌です。
そのために予約のシステムがあるわけだし。

バンコーンは安心して行くことができる美味しいパスタ料理のお店。
このブログでも何回か記事にしました。



今回はお客様と一緒で、時間を取らずにさっと単品でランチといった行程。
なので前菜とかデザートは無し。

こちらは前菜のメニューです。
美味しそうなものが並んでいますね。

こちらがメインのパスタメニュー。


私が選んだのは「カラスミと海藻のバターアマルフィーのレモン」
登録するとニュースレターが送られてくるのですが、そこで案内がありました。

レストランのメニューには特に季節のメニューとか、今月のおすすめみたいな記載はありませんでしたが、ニュースレターで見た時に美味しそうだなと思っていたし、カラスミと海藻の旬は知らないけど、レモンは旬の始まりですよね。
なので、迷わず選択。

こちら。
コクがあるのにさっぱりなお味でとてもおいしかった。
量も多すぎずでいいカンジ。


こちらはお客様が選んだブッカティーニのカッチョエペペ。
ブッカティーニはおうどんくらいの太いパスタ。
穴があるので太くて長いマカロニといえばわかりやすいかも。
カッチョエペペというのはチーズと胡椒のソースです。
お客様から「チーズ系のソースが食べたい」と言われたのでお勧めしました。

こちらはお勘定。


この間紹介した東ロンドンのイタリア料理レストランと同じくカード決済のみです。


サービスチャージは12.5%でロンドンでは一般的。
パスタ料理は追加料金でグルテンフリーにする選択もあるし、利用しやすいレストランです。


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2025年3月7日金曜日

ロンドンの真ん中はどこ?


先日のピザが美味しいイタリアン(リンクします)の中でこのレストランがもっとロンドンの中心地にあればいいのになぁって書きました。

ロンドンの中心地ってどこ?
というのが今日の話題。

グーグルでロンドンって検索すると出てくるのはこれ。
ちょっと小さいのでズームするとこんな風。
Londonの文字が保存マークで半分消えちゃってるけど、このロンドンの文字の上にパープルでナショナルギャラリーの文字が見えます。

フムフム、グーグル君、いい仕事してますね。
↑ 
何様ってくらいの上から目線(笑)

一応、私はプロのガイドなので、こういったことが気になるんです。

ナショナルギャラリーの南にはトラファルガー広場。
そしてその広場の南に立っているのがこの像です。


馬に乗った彼はイギリスの王様のひとり、チャールズ1世です。




後ろに立っている円柱がトラファルガー広場の中心。
その上にいるのはネルソン提督、そのすぐ脇の小さなドームがナショナルギャラリー。
ということで、位置関係は分かってもらえたと思います。



ところであまり知られていませんが、チャールズ1世の騎馬像の後ろの地面にはこんなプレートが埋まっています。
ちょっと見にくいですね。

なんて書いてあるかというと;

「CITY OF WESTMINSTER

ON THE SITE NOW OCCUPIED BY THE STATUE OF KING CHARLES I WAS ERECTED THE ORIGINAL:QUEEN ELEANOR'S CROSS A REPLICA OF WHICH STANDS IN FRONT OF CHARING CROSS STATION. MILEAGES FROM LONDON ARE MEASURED FROM THE SITE OF THE ORIGINAL CROSS 」

一生懸命読みづらいのを書きだしたんではありません。
グーグルレンズで読み取ってもらったのをコピーペースト。
ずいぶん便利な世の中になりました。
で、これを自動翻訳すると;

「ウェストミンスター市

現在チャールズ1世の像が立っている場所に、オリジナルが建てられました: エレノア女王の十字架 チャリング クロス駅の前にはレプリカが立っています。ロンドンからの距離は、オリジナルの十字架の場所から計測されています。」


でこれを観光ガイドである私がが短いバージョンで説明すると;
「皆さんがご覧になられているこの像は1649年にピューリタン革命によって処刑されたチャールズ1世という王様です。

実はこの場所には昔、エレノアクロスとよばれた背の高い十字架が建てられていました。

エレノアクロスというのは、最愛の王妃エレノアをスコットランドに近い僻地で亡くしたエドワード1世という王様が「せめて立派なお葬式をウエストミンスター寺院で執り行いたい」と願って13日間かけて遺体をロンドンまで運んだ際に毎夜彼女が安置された場所に建てた十字架で、現在そのレプリカをチャリングクロスの駅前で見ることができます。
愛のしるしであるこの場所がロンドンの中心で、ロンドンからの距離というのはここが起点になっています」となります。

え、これで短いの?
そう思いました?

はい。

この話題だけで5分話せと言われたら話すこともできますが、聞きたいかどうかというのは別の話(笑)


正直なところ、ロンドンの中心がどこかなんて人によって違います。

金融関係の人ならシティーのエリアが中心だろうから多分バンクあたり?
ロイヤリストだったらバッキンガム宮殿っていうだろうし、政治家だったら国会議事堂、役人はホワイトホール。
みんなそれぞれ自分の世界がある。
それがロンドンのいいところ。


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2025年3月5日水曜日

パディントンの大きな壁画



といってもパディントンにあるわけじゃない。

場所はウォータールー。
駅を出てロイヤルフェスティバルホールに向かう道を渡ったところ。

アーティストはペルー人のジゼラ・ステイプルトンさん。

映画「ペルーのパディントン」とロンドン観光局とのコラボのようです。



この壁画の中にパディントンのセリフが入っています。
「Mrs. Brown says that in London everyone is different, and that means anyone can fit in(ブラウンさんが言ってたけど、ロンドンではみんながそれぞれ違っていて、だから誰でも居心地いいんだって)」

ということでロンドンへようこそというメッセージなんですね。

実際にロンドンっ子の3人にひとりは外国生まれ。
なのでロンドンでは100以上の言葉が飛び交っているといわれています。
公認ガイドも30以上の言葉から選ぶことができます。


この壁画の脇からロイヤルフェスティバルホールに向かうとチャリングクロス駅からの鉄橋があって、その両端に歩道橋があります。

ロンドンアイや国会議事堂を見たいのなら鉄橋の左側の歩道橋、セントポールやシティーを見たいなら右側を選ぶといいです。

この景色は左側の歩道橋を渡りながら撮りました。

橋を渡ってノーサンバランド通りをしばらく行くとトラファルガー広場。
それでは次回のブログではそちらを紹介したいと思います。







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2025年3月3日月曜日

ピザが美味しかったイタリアン

明日はパンケーキの日なのでパンケーキ屋さんを紹介すればいいのに、私が紹介するのはピザが美味しいレストラン(笑)

私が住んでいるロンドンの南西からは遠いので、この間紹介した陶芸教室(リンクします)やその近くに行くのでなければ多分もう行かないと思います(笑)がお近くなら是非どうぞ。



桃太郎君とふたりで前菜をふたつ、メインをふたつ取りました。
そんな前菜のひとつ、クジェットのフライ以外は美味しかった。
小麦粉をはたいて素揚げにしてあると思ったら厚めの天ぷらだったのが残念でした。
もうひとつの前菜はお茄子のパルミジャーノ。



メインには桃太郎君がピザ、私はミートボールのパッチェリを選びました。

桃太郎君とデートできるだけで幸せ(笑)



両方美味しかったけれど、特にピザが良かった!

もちもちタイプではなく、カリッとタイプ。
ティムちゃんがこういったピザが好き。

サービスもフレンドリーで店内は清潔感があって、もっと中心地にあれば行きやすいのに残念です。



といってもそれは私がリッチモンドに住んでいるからなので東ロンドンに住んでいるなら便利な場所なのかなぁ?
ハックニーウィックの駅からは歩いて5分ちょっとという距離です。

私がワインを3杯も飲んだので100ポンド近いお会計になりましたが飲みものを入れなければサービス込みで56ポンド。
2コースで悪くないと思います。

ブログに載せるのにレシートを確認したらキャッシュレスの記載がありました。
ロンドンでは数年前からそういったレストランを見かけるようになりました。

余計な計算や取扱いの手間、安全上の懸念といった心配がないのは楽なんでしょうね。

一昔前まではカードが使えないというレストランはあっても現金が使えないなんて聞いたこともなかったのに、いろいろなことが変わっていきます。

このレストラン、私たちは夜訪れたので真っ暗だったのですが、お昼間は運河のすぐそばでまた違ってもっと明るい雰囲気だと思います。







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2025年3月1日土曜日

陶芸って楽しい!



クリスマスに桃太郎君からもらったプレゼントのひとつが陶芸クラス。
とっても楽しかった!
クラスの先生に写真を撮ってもらいました。
どんなだったかちょっと紹介しますね。

まず、名前と場所。
Cone 8 (リンクします)という陶芸教室で Adansbeck Court 33 Rookwood Way E3 2XT にあります。
最寄り駅はハックニーウィック、駅からは徒歩で10分かかりませんでした。

お教室にはふたりの先生、この日の参加者は4人。
本当は参加者がもうふたり来るはずだったけれど、当日キャンセル。
出来上がりの見本を見せてもらったり、
手順を見せてくれたりした後は自分でやってみる。
各工程でアドバイスがもらえるワークショップなので安心。
この日のコースは「練りこみ」というスタイルの陶芸です。
白い粘土を広げて黒い粘土を置いたらめん棒で伸ばしで柄を作る。
厚みが同じ棒を両脇に置いてめん棒で伸ばすのでとても簡単。
そしてそれを切り取って型に置いてボウルにしたり、マグにしたりもできます。
これは桃太郎君のボウル。
残った粘土でおそろいのコースターも作っていました。

私は和食器風に長方形のお皿を作ってみた。
…というか、伸ばした粘土を四角く切り取っただけ(笑)

お隣の小さめなのはおそろいの箸置きです。
少し丸みを出すために細長い板において乾燥させました。


焼きあがるのには4週間ちょっとかかるというのでピックアップは桃太郎君にお任せ。

でおうちに持った来てくれたのがこちら。
「焼く前と違う柄?」
鋭い!!
実は見えている焼く前のものは裏側。
伸ばすときの粘土の置き方にもよるけれど、裏と表で違う柄にできます。
なので気に入ったほうを表にすればいいわけ。

それにしても少し縮むとは聞いていましたが、かなり縮んだ(笑)
だし巻き卵やお刺身用に使おうと思ったけど、ちょっと小さすぎる。

でも自分が作ったお皿なのでうれしい。
何人か集まったらプライベートのクラスなんかも対応可能だそうです。
チームビルディングとか、記念品づくりに楽しいかも。

近くに美味しいイタリアン(というか、ピザが美味しかった)レストランもあったのでそちらは次回。






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