皆さんのバレンタインデーはどんなでしたか?
私とティムちゃんはおうちでのんびり過ごすバレンタインデーでした。
朝、カードを交換して、ピンクシャンペンで乾杯。
シンディーローパーも出てきた!!
中には自作の赤バラの詩のパロディーを書きました。
赤バラの詩というのはイギリスの詩のひとつ。
The rose is red, the violet's blue, バラは赤く、スミレは青、
The honey's sweet, and so are you. 蜂蜜は甘く、それはあなたも。
Thou are my love and I am thine; あなたは私の愛、そして私はあなたのもの、
I drew thee to my Valentine: あなたが私のバレンタイン、
The lot was cast and then I drew, 選ばれたのはあなた、
And Fortune said it shou'd be you 運命の神がそうあるべきだと決めた。
部分的に古英語が出てくるのに気が付きました?
これが書かれたのは18世紀のことです。
まるで聖書や讃美歌の中みたいな単語がでてくる。
そんな昔からバレンタインってあったんですね!
一般的にはこれを短くした現代版がもっとも有名。
Roses are red バラは赤く
Violets are blue, スミレは青、
Sugar is sweet お砂糖は甘く、
And so are you. それは(スイートなのは)あなたも。
これらの詩の起源は古くて、何とチューダー時代(16世紀)にまで遡ります。
チューダーの有名な君主のひとり、エリザベス1世は結婚しなかったことから「バージン・クイーン」とよばれます。
なので彼女にちなんだアメリカの地名がバージニア。
そのエリザベス1世に捧げられた詩のひとつがスペンサーの「妖精の女王」なのですが、その中に赤いバラが出てくる部分があります(3巻、6章、6節)
But wondrously they were begot, and bred でも、驚くべきことにそれらは
Through influence of the heavens' fruitful ray, 天の豊饒なひかりを通して生まれ育った
As it in antique books is mentioned. そう、いにしえの書物に記されている
It was upon a Sommers shynie day, それはある眩しい夏の日
When Titan faire his beames did display, 灼熱の太陽の下に
In a fresh fountaine, farre from all mens vew, 人里離れた清らかな泉があり
She bath'd her brest, the boyling heat t'allay; 彼女はそこで水浴びをして熱い胸を鎮めた
She bath'd with roses red, and violets blue, 泉の周りには赤いバラと青いスミレ
And all the sweetest flowres, that in the forrest grew. そして森中の甘い香りの花々が見守る中。
ちゃんと読んでみたい人のためにグーグルブックのリンクを貼っておきます。
件の詩はこの中の115ページ目に出てくる。
「妖精の女王」はアーサー王伝説にかかわる部分もあって、読むと結構面白いです。
ただ、量がすごい。
6巻あって、リンクしたのはその3巻目。
その巻だけでも200ページくらいある。
しかも本来は古英語なので注釈が付いた本がわかりやすいと思います。
このページだけでも、彼女が水浴びの後、裸のまま横たわって妊娠するというくだりもあったり、突拍子もなくナイル川が出てきたり。
さて、私が書いたティムちゃんのための詩も読んでみたい?
え、読みたくない?
ま、せっかく作ったから読んで(笑)カッコの中は注釈です。
基本は赤バラの詩のパロディー。
Cherry blossom is Pink, 桜はピンク、(バラはイギリス、私は日本人だし桜!)
Snowdrops are White, スノードロップは白、(バレンタインの季節のお花)
Champagne is chilled ready to drink, シャンペンは冷えているからあとは飲むだけ
On Valentine's night. そんなヴァレンタインの夜
Buttercups are Yellow, キンポウゲは黄色、(キンポウゲ姫は真実の愛を探す物語)
Forget-me-not is Blue, 勿忘草は青、(勿忘草も真実の愛の象徴)
Champagne makes us mellow, シャンペンの酔いがいいカンジで
I'm so lucky to be with you. あなたといられて幸せ。(本当はハッピーって書いてもよかったんだけど元の詩に運命とか書いてるのでラッキーって言葉にしました)
普段書く詩はもっと韻のために内容があからさまに変なものをわざと書くんだけど、これはちゃんと意味も考えて真面目に書きました。
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