2007年9月30日日曜日

イギリス人好みの日本女性



この間久しぶりにロンドンの普通の観光をした時に、知り合いのイギリス人に会いました。

バッキンガム宮殿で衛兵の交代の行列が通る時に、15分ばかりお客様が好きなアングルで写真を取ってもらえるように自由時間にするのですが、ちょうどそんな時だったので、おしゃべりすることができました。

「わぁー久しぶり、どぉ忙しい?」
「まぁまぁかな、でも最近彼女と別れちゃって、募集中なんだよね、いい人知らない?」

彼はアメリカ人や日本人が描く「悩める文学イギリス青年」ぽくって、昔のヒューグラントを更になよっとさせた感じ。
「まあ彼を探している子がいたら思い出すことにするけど、誰でもいいって訳じゃないんでしょ?どんな子が好みなの?」
すると出てくる条件が凄すぎ!!

「1、まず日本人の女の子。
2、髪が長くって染めていないこと。
3、男性経験はあまりないけれど、チャレンジ精神はある子。(ナニそれ!!)
4、年齢は25歳から32歳まで。
5、身長は165センチ前後。
6、体重は50kg前後。
7、育ちが良くてお金に困っていない子。
8、勿論美人に越したことはない。
9、胸はCカップくらい。
そんなかんじかな?」だって。

おいおい、モデルのカタログ見てるんじゃないんだから!
完全人間性無視ですか?

突っ込もうとは思ったけれど、面白いのでちょっと放置してみました。

「それで前の子もそんな感じの子だったの?」
「ウン、僕が2人目のボーイフレンドだったんだけど、(ほんとか?)何でも言うことを聞いてくれるし、逆らわないし、僕のことをすごく大切に考えてくれてうれしかったよ。日本人の女の子っていいナーといつも思う。」
「じゃあ何で別れたの?」
「いやあ、何となく」
「日本人も色々よ、言いたい事言っちゃう私みたいなのもいるし、日本人って決めないほうがいいんじゃない?」


彼、何て答えたと思います?
「いや、君みたいな子も勿論いるけどね、普通の日本人は大丈夫。だからあまりイギリスに擦れてない子がいいんだよねー。」

一体何人の日本人と付き合ったのかは知らないけど、こんな奴と付き合う子もいるんだ、と感心してその場を去りました。

日曜ののんびりお昼時に何でこんなことを思い出したかというと、久しぶりに知り合いのI子ちゃんからメールが入ってて、(また)彼に捨てられたそう。

いつも思うことだけど、「尽くす女ほど、簡単に捨てられる」
I子ちゃんにも「私、男運が悪い」と落ち込む前に、まず、尽くすことを辞めるべき」
と返事を書いておきました。
それから、簡単に落ちる、というのも辞めなさいって。
男でも女でも関係なく、手に入れるのが難しいものほど欲しがるし、やっと手に入れたものって大切にするじゃない?

外国に住んでいて寂しい気持ちは解らなくはないけれど、イギリス人なら誰でもいいの的な女の子多すぎ。
もうちょっと選んでから決めてもいいんじゃない?
ティムちゃんは奥様が日本人だとばれると必ず「誰か日本人を紹介してくれ」っていわれるそうで困惑気味です。
「お金がかかるからやめたほうがいいよ」ってアドバイスしているみたいだけど、
「なんでみんな日本人とお付き合いしたがるんだろう」と首を傾げています。

知り合った当初デートを何回かした時に、
「イギリスでは最初のデートでキス、3回目で肉体関係を持つのが当たり前」といわれたので、「日本人は半年以上デートを重ねてキスの可能性が出てきて、婚約するまでは絶対にそれ以上は進まない、私は日本人なんだから日本のタイムスケジュールで行きます」と断言しておきました。

貞淑なイメージにしても
「芸者の人だけで普通は勿論違うのよ。だからちやほやして欲しい人がホステスクラブでお金を使う。」
おまけに
「日本ではデートの時も結婚した後も、女の子は絶対にお金を払わないのよ、自分のために全部使うんだから。」
と言ってあります。

他にも私の作ったティムちゃん用の日本の迷信。
「お誕生日には最低3つのプレゼントを贈らないと縁起が悪い」
「日本の女の子は苦労をしないから若く見える」など。
他に日本人を知らなかったのが幸いして、今でもこれを信じているようです。

私のお友達にも彼用の迷信を作っている子が一杯います。
使えそうなものを紹介すると、
「日本人の女の子は肌に触れる金属は、金なら18金以上かプラチナでないとアレルギーを起こす」
「イギリスの洗剤は日本人には合わないので、在英の日本人は掃除洗濯は一切やらない」
「月に一度は和食を食べに連れて行かないと、うつ病の原因になる」
「外国に住んでいるストレス軽減用に妻にまとまったお小遣いを渡す家庭は90%以上ある」
面白いでしょう?


結論イギリス人と付き合うときは前に日本人の彼女がいなかった人がいいと思います。
I子ちゃんがんばってください。 



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2007年9月29日土曜日

ストリートフェスティバル


明日は日曜日なのでお肉屋さんはお休みです。
ウェイトローズは開いているけれど、ここのところ近所の小さなお店をサポートしようと努力しているのでなるべく避けています。
この夏セントマーガレットに新しいお肉屋さんがオープンしました。
前のお肉屋さんが老齢で死んでしまった後、空いていたお店をリッチモンドの先にあるアームストロングが買って支店にしたものです。
以前はおじいさん一人だったので、一々地下の冷蔵庫まではしごで下りてもらうことに気を使って、買い物を躊躇していましたが、今は土曜日には行列が出来るほどの繁盛振りです。
この間すじ肉を買ったエピソードもここでの話です。

明日何を食べようか、とティムちゃんと桃太郎君と話していたら「ローストポークのサンドウィッチが食べたい」となって豚肉を買いに来ました。
ロインのような上品な味ではなく、豚の丸焼きのような醍醐味のある味を、ということで骨付きのレッグミートを買うことにしました。
昔から秋といえば収穫祭。
村のお祭なんかで丸焼きにした豚をパンに挟んで食べたりします。
最近は豚はいつでも手に入りますが、やっぱり食欲の秋にこそふさわしいというもの。

おうちから3分ほどなのですが、近づくにつれて音楽が聞こえてきます。
パブから流れてくるのかしら?
でもちゃんとしたジャズです。
生演奏をしているみたい。
横まで来ると本当の演奏をパブの庭でやっていました。
その向こうには沢山の人だかり。
いろんなストールも出ています。
アンティークや食べ物、チャリティーなど色々。
見ているだけでうきうきします。

取りあえずお肉を買ってユックリ歩いてみました。
端っこの方で綿アメが売られています。
甘いものは苦手だけれど、見ているだけで幸せなので桃太郎君に買うことにしました。
5分ほどでおうちに着きましたが、綿アメってしぼんじゃうんですね。
知らなかった。
空気中の水分を吸ってしまうのかしら?
桃太郎君にお土産といって渡したら、
「わぁーキャンディーフロスト!!」
喜んだ割には3口ほど食べて「甘いからいらない」と返されてしまいました。
普段甘いものを控えさせているので、あまり甘いものは食べられません。

2007年9月28日金曜日

若手の政治家

労働党の次期選挙候補の一人が17歳、ということで話題になっています。
去年、国会議員の候補者の年齢がそれまでの21歳以上から18歳以上に引き下げられましたが、それを受けての決定みたいです。
まだ高校生のEmily Bennちゃん(?)は10月に18歳のお誕生日を迎えます。
おじいさんもおじさんも国会議員という家柄で、ダウニングストリート(首相官邸)でもワークエクスピリアンスを体験しているそうです。
14歳から労働党のメンバーになって政治家になるのが夢だとか。
卒業試験と政治を両立させることに関してBBCからインタビューを受けた彼女、"I think I can juggle them" と答えたそう。
Juggleというのはボールを3つ以上同時に放り投げて回していく、あれです。
「上手く切り回していけると思うわ」くらいの感じなんですが、以前にこのJuggleを会話に使った女性がいました。
トニーブレア元首相の奥様、シェリーさんです。
彼女の場合は弁護士と言うプロの職業に加えて家庭での母親、妻としての立場、そしてファーストレィディと何役もこなしていくことを、Juggleで表しました。
このときの言葉の印象では「危ない橋を渡る」ニュアンスがあったのですが、彼女は覚えているかしら?

18歳で何が出来るかは疑問ですが、これで若い人たちが政治に関心を持つようになればいいことだと思います。
日本と同じでイギリスでも若者の格差がどんどん開いています。
一方ではエミリーちゃんのように希望や夢に向って努力するタイプ、もう一方はギャングに入ってどんどん落ちていくタイプ。
犯罪の低年齢化も進んでいます。
10代で未婚の母になれば政府の手当てだけで十分食べていけます。
彼女たちが年間3万ポンド以上を手にしていることはあまり知られていませんが、まじめに働いている私たちの税金が溝に捨てられていくのを見るのは楽しいことではありません。
無気力なティーンエイジャーも労働党が政権を握ってからどんどん増えています。
その国の文化はテレビを見ればわかります。
BBCのドキュメンタリーは世界でも定評がありますが、同じチャンネルでおぞましい番組もはびこっています。リトルブリテンやイーストエンダーを楽しむ人間が居るというのは恐ろしいことだと思います。

ブラウン氏がいつ総選挙に踏み切るかは未定ですが、そろそろ風向きが変わって欲しいと思います。

2007年9月27日木曜日

日本庭園


日本大使館で王立園芸協会のメンバーのための日本庭園レクチャーがありました。
今年の「チェルシーフラワーショー」で賞を取った園芸家達のトークと言う触れ込みです。
3人の園芸家が3種3様に受け持っていましたが時間の割には濃い内容で楽しめました。
日本大使館のボールルームは初めて行ったのですが、昔は日本映画などを字幕付きで見せたりもしていたそうです。
今の大使は日本文化の輸出には力を入れているようで、この間も日本食の理解のために英国人シェフ、リックシュタインを日本に招いたりしたエピソードがテレビで流れていました。

今回のトークは本当に3種3様でした。
最初の人は日本語で話したものを日本人の通訳が訳していましたが、訳しきれていなくて残念でした。
二人目はたどたどしい英語で、好感は持てるものの今ひとつ理解できませんでした。
三人目は構成もいいしリズム感もありましたが、10年住んでいると本人が言うだけあって、かなり強気のレクチャーで、日本とヨーロッパの違いをテーマにしていました。独断的な意見が多くて私はこういうの好きだけど、日本的な意見じゃないよね、と感じました。
イギリスに住んで、しかも職業柄よく目にする光景ですが、改めてコミュニケーションの重要さが目に付いた一件でした。
私が仕事で通訳をするときにも出来るだけ前もっての準備をしていきますが、その場でどう訳していいのかがわからないときがあります。
私はそんな時には「こんな風に訳していいですか?」って確認を取るときがあります。
特に逐次通訳の場合は同時通訳と違ってコミュニケーションが可能ですから確実に訳す方がお互いのためです。
特に日本語では主語が省かれていたり、話の流れから汲み取らなくてはいけないことなどが多くて、早合点してしまうと後で「しまった」と言うことにもなりかねません。
会話をただ訳すのではなく、解説を加えて訳すこともたまには必要になります。
日本とイギリスの関係をまざまざと見せ付けられたような内容だったのですごく参考になりました。
先輩のガイド二人と会いましたが、最初のトーカーが最もよかったと言う意見でした。
と言うことで記念写真。

2007年9月26日水曜日

アーセナル対ニューカッスル



エミレーツに試合を見に行きました。
ティムちゃんとはヴィクトリアの駅で待ち合わせをしました。
桃太郎君が学校から帰ってくるのを待って、着替えをさせてから鉄道でヴィクトリアまで。
週日のフットボールは8時前後に試合開始です。
土曜日や日曜日は夕方からが多いので、お昼ご飯をレストランで食べてからスタジアムに向かうのですが、夜の試合はそんなことをしている時間はありません。
大概軽く腹ごしらえをしてから夜食にイタリアンかな?
でも桃太郎君は明日も学校なので、どうしよう?

ティムちゃんが歩いてくるのが見えました。
今日は試合を見に行くから、と手ぶらで出掛けたくせに何を買ったのかフォーとナムメイソンの大きな袋を提げています。
「これはみきちゃんに」
中はパイとかマフィンとか試合の途中でも簡単に食べられるものがたくさん。
「スタジアムの周りでバーガーとか食べるのが雰囲気があるけど、みきちゃんの口に合わないかもしれないから」だって。
エラーい。
これも日頃の教育かも。
「日本女性は従順だという幻」は付き合いだした当初から完全に崩壊させてあるので楽です。
幸い私の周りには強気の日本女性ばかりなので、ティムちゃんはこれが当たり前だと納得しています。

アーセナルのチケットを買ったのは実は今回が初めて。
去年まではフレディー・ユンバーグの「お友達チケット」をたまに利用していたのですが、彼がウエストハムに移籍してしまったので、残念ながらタダ券とはおさらばです。
「お友達チケット」はいつも決まってセンターライン辺りの中間くらいの席だったのですが、スタジアム全体が眺められてまぁいい席なんでしょうね。
でもテレビを見慣れていると実際の試合は少し遠い気がします。

今回は電話でチケットを買ったのですが、どんな席がいいのか解らないので、コールセンターのお姉さんの勧める席をそのまま買いました。
エミレーツのスタジアムはわかり易い様に4つに色分けされていますが、今回私たちの席があるのは「オレンジクウォーター」スタジアムに大きなモニターがあるのですが、ちょうどその対角線上です。
試合が始まる時にみんな立って拍手や歓声で選手を迎えます。
「わぁ、今日のお客さんって熱心なファンなのね。」
試合も始まったし、さぁ座ろうかと思ってもまわりは一向にその気配がありません。
それどころか周りからは歓声に混じって歌も聞こえてきます。
私の隣にインテリっぽい女の人がいたので目配せをしました。
「私もはじめてなの、この辺りはシンギンクウォーターって呼ばれているらしいわ、噂には聞いていたけど」
ですって。
「かなり下品な歌詞もあるらしいから、覚悟したほうがいいわよ。」
とも。
次から次へと即興のような歌詞が飛び出してきます。
相手がニューカッスルなのにチェルシーに移籍してしまったアシュレイ・コールの名前も出てきました。
ベンガー監督を褒め称えるものとか。
一番笑えたのは「ロンドン橋落ちた」のメロディーに乗せて「スタンフォードブリッジ(チェルシーのスタジアム)崩壊」。
ハーフタイムが瞬く間に過ぎてしまいました。
後半戦になって最後ぎりぎりのところでアースナルが2点入れました。
ずっと立ちっぱなしだったので、ちょっと疲れたけれど、最高の雰囲気を楽しめました。
「オレンジクウォーター」お勧めです。

2007年9月22日土曜日

懐かしい味




お客様からよく頂く質問のひとつが
「日本のもので恋しいものってありませんか?」
食べ物ですね、やっぱり。
私はロンドンに住んでいるので、正直お金さえ出せば大概の物は手に入ります。
でも手に入らないものも沢山あります。

最近欲しいもの。
1、青梅。
自分で梅干を作ってみたいのですがちょっと無理でしょうね。
まだホンの子供の頃、ママが作っていたのを覚えています。

2、ジュンサイ。
こちらでは売っていません。
お味噌汁にして食べたい。

私は食い意地が張っているので、食べたいものがあるとかなりの努力は惜しまない方です。
おうどんが大好きなんですが、海外では必ず乾麺です。
こんなのうどんじゃない!!!
そこで自分で小麦粉を練って作ります。

最近急に気温の落ちたロンドンで、この間から私が食べたくて仕方がない物。
「すじ肉の味噌煮込み」

こってりしたあの味を何とか手に入れたい、ということで近所のお肉屋さんに出かけました。
いい地域に住んでいる弊害というものがありますが、お肉屋さんもそのひとつ。
羊の胸肉とか豚バラとか、この辺りでは申し訳なさそうに「ペットのえさにするから」と言って買う人もいます。
「すじ肉」というボキャブラリーがないので(医学用語なら知ってるけど)欲しいものを伝えるのが大変です。
私が今回言ったのは、「筋肉が骨につながっている部分があるでしょう、あの一部がユックリ煮込むと透明になってゼリーのようになるんだけれど、作りたいスープに是非必要なの。置いているかしら?」
「そんなこと聞いたことがない。」
がお肉屋さんの答え。
そこで怯んではいけません。
「普通は煮込みってスネじゃない? 多分その骨に近いところだと思うんだけど。」
「うーん、じゃあ探してみるから来週覗いてみて」
「どうもありがとう、余計なこと頼んでごめんなさいね。」
いつも思うことだけれど、イギリスで生活をしているとお店の中ではお客の方が店員よりも「Thank you」を沢山使います。
まあドウでもいいけどね。
と言うことで今日やっと念願のすじ肉を手に入れました。
写真は上から煮込んでいるところ、
取り出してこれから小さく切るところ。
長ネギを加えてしょうがと味噌で味を調えて出来上がり。

自分で言うのもなんだけど、すごく美味しい。
ちなみにすじ肉はタダでした。
いつも結構使ってるから、かな?

2007年9月21日金曜日

プレミアリーグ


イギリスで有名なスポーツはたくさんありますが、最も経済に関係あるのはフットボールです。
新聞やテレビ、インターネットなどのマスメディアでもフットボール関連はよくトップニュースとして取り扱われます。
イギリスのフットボールの最高峰が「プレミアリーグ」です。
昨日から話題は勿論チェルシーのマリニオ監督退陣です。
以前からオーナーとの仲が取りざたされていましたが、今季の成績も掛けているお金の割にはパットしません。
それもあってニュースのバックグラウンドの写真はガラガラのスタジアム。

最近イギリスではフットボールのチケットを手に入れる方法がどんどん変わってきました。
昔はシーズンチケットか、電話で見たい試合のチケットを買うかしかありませんでした。
でも今はフーリガン締め出しの規制もあって、登録した人間でないとチケットが買えないクラブが増えました。
この登録もフルハムのように無料のところもあれば、アースナルの様に登録メンバーのクラス分けまでして(しかも一番安くても年間30ポンドを払って)チケットを買えるかもしれない(?)権利を売っていたりもします。
Skyなどのデジタル放送も人気チームの放映は視聴率が上がりますから中継放送の権利は取り合い状態です。
先シーズンは毎週放映されていたアースナルの試合はオンリ選手(日本ではアンリ?)の移籍で今季はぐっと少なくなりました。

ティムちゃんと桃太郎君はアースナルのファンなので、今季は試合を見に行くことが多くなりそうです。
本物のファンはやっぱり出来るだけスタジアムで応援します。
でもチケットの値段(主に65ポンド)を考えると毎試合買うことの出来る人はごく僅か。
そこで「生中継されない試合をスタジアムまで観に行って、後はテレビで楽しもう」となります。
今季は生中継の試合が少ないのでファンの出費はかさみます。
ですから生中継が予定されている試合だとチケットの売り上げが少し落ち込みます。
エミレーツではそんな試合のチケットは普段の20%から30%くらいの値段で売り出してスタジアムを埋めようとします。
特にリーグ戦以外のチケットは10ポンドぐらいで手に入るときもあります。
9月25日の対ニューカッスル戦のチケットもそんな値段でしたから3枚手に入れました。
でもエミレーツまでの往復タクシー代と夕食のレストランを考えるとやっぱりフットボールはお金がかかります。
フットボールはイギリスではワーキングクラスのゲームです。
お金があってもフットボールの話題で盛り上がっていたりすると「お里が知れる」ことになるのが階級社会というものです。
ティムちゃんはそこのところの使い分けが上手くて、ミドルクラスのお友達との会話にはローズ(クリケット場)やクイーンズ(テニスクラブ)トウィッケナム(ラグビー場)の出来事、オフィスの人たちにはエミレーツの話とちゃんと使い分けています。
フットボールを観に行くのは外国人のお友達か家族と行くだけ。
イギリスってやっぱり奥が深い。

2007年9月20日木曜日

Royal China Club




以前飲茶のお勧めで紹介したレストランですが、今晩はディナーしてきました。
ここには生簀があってイセエビやロブスターヒラメや貝類が水槽にぎっしり。
でも一番目をひくのは体長1メートル以上もあるうなぎです。
ドンぺリニヨンを飲みながら、「今日は何を食べようかな?」
カウンターが長いのでのんびりティムちゃんを待っている間に写真をパチリ。
夜は海鮮料理がメインですが他にもサクリング・ピッグがとても美味しかった。
北京ダックの様に小さなチョンピョンに皮が乗せられています。
間にはピータンの薄切りと白ねぎが少し。
あまりに美味しくて写真を撮るのをすっかり忘れてしまいました。
中華料理のお店は広すぎるところも多いけれど、ここはこじんまりしてとても落ち着きます。
個室もあるので少人数のパーティーにも向いています。
次回はうなぎを食べようかな?
http://www.royalchinagroup.co.uk/

OnePulse バークレイカード


もう随分前の話ですが、日本から銀行関係のお客様がスウィンドンの町に視察に来られました。
「キャッシュレスカード」のモデルケースの視察でした。
これはプリペイドカードで、パブやタバコ屋など本来現金商売のところでキャッシュレスの便利さを味わってもらおうという試みです。

普通のクレジットカードや銀行の引き落としカードは手数料が高くて、個人商店などで低価格の買い物では経営者の割に合いません。
そんな普通のところでも使えるように工夫されているカードです。
日本では鉄道会社のプリペイドカードが近いかもしれません。

ロンドンでは地下鉄とバス専用のプリペイドカード「オイスター」というのがあるのですが、今回はこれに「キャッシュレスカード」と「クレジットカード」を組み合わせた「ワンポルス」が登場しました。

「1枚のカードに3つの機能、ロンドン人必携」

今朝の郵便で申込書がダイレクトメールで送られてきましたから、新しい物好きの私は早速記入して郵送しました。
今のところはバークレイ銀行の取り扱いのみのようですが、他の銀行でも始まるかもしれません。
そのうちカードが届いたら使い勝手を報告します。
http://www.barclaycard-onepulse.co.uk/cashless.html

2007年9月16日日曜日

イギリスの登下校

イギリスでは安全上の配慮から13歳までの子供たちはいわゆる「鍵っ子」にはできません。
小学校低学年では教室で、高学年になっても学校内で登下校の際は保護者と子供たちが引き会わされます。
中学校に入っていきなり自分たちで登下校できるようになるわけですが、やはり最初の半年くらいは心配な親は校門の少し手前くらいまで見送りに来ます。
子供としては迷惑な話です。
折角一人前になったと思っているのに「いい子にするのよ」とか「愛してるよ」とか、友達が見ているかもしれない所で言われたくありません。
桃太郎君の学校は自宅から8kmくらいあるので路線バスで通っています。
バス停はすぐ目の前、乗り換えなしで学校の門の前に到着します。
学校から通学バス(1学期350ポンド!!)も出ているのですが、集合場所まで歩いて10分くらいかかるので、路線バスのほうが便利です。

私たちも最初の1年は学校までティムちゃんの車で送っていくか、一緒にバスに乗ってのこのこ付いて行きましたが、そのうちバス停までの見送りに変えました。
最近ではおうちのドアでバイバイ。
このバス停に桃太郎君と同じ歳くらいの男の子が、やっぱり母親と一緒にバスを待っています。
週に1-2回顔をあわせていたのですが、さすがイギリス、お互いに干渉はしません。
イギリスの学校は日本と同じように制服がありますから、セオドア君(会話の内容から解ったこの男の子の名前)の学校も一目瞭然。
桃太郎君の学校選びの際、第2候補だったところです。
少し宗教色が強すぎるのと、ランチがベジタリアン、校庭が狭いという3つの点が気に入らなくて今の学校の方を選びました。
始業時にメディテイション(瞑想)の時間が30分もあって将来リーダーシップを取る精神の強さを養うというのがウリです。
桃太郎君の学校と比べると規模は5分の一程度ですから躾も行き届いているようで、登下校の子供たちも他の学校と比べると随分静かです。
我が家も結構カホゴしてますが、このセオドア君のママには負けちゃいます。
バス停でも彼のネクタイを真直ぐにしてみたり、授業中の注意とかさんざん喋り捲っています。
バスに乗り込むときももちろん
「愛してるわよ」
「いい子にするのよ」
「素敵な日になりますように」
普通の子なら「ママ、人前で辞めてよ、恥ずかしい」位は言うと思うのですが、セオドア君は黙って何も言いません。
精神的に強いのか、あきらめ気分で言わないのかは解りませんが、もし瞑想のおかげならすごい効果です。
桃太郎君もあまり口答えばかりする様なら転校させようかしら。
家庭での躾がもちろん基本ですが、学校の影響というのは侮れません。
名門といわれる私立校をパブリックスクールと呼んでいますが、学校の特徴を現している面白いジョークがあります。

部屋に空いている椅子がひとつしかないことに気が付きました。
もしそれがイートン校なら女性にその席を譲ります。
ウインチェスター校なら隣の部屋にもう少し椅子を取りに行きます。
ところがハロー校なら最後の椅子は自分が座ります。
ハロー校はウィンストン・チャーチルの出身校です。

イギリスの学校

今週号の「Lady Magazine」で私立の教育に関する特集が16ページにわたって組まれていました。
この雑誌は毎週発行されていて、主にミドルクラスの奥様がターゲットです。
雑誌のターゲットは普通、その広告欄を見ると一目瞭然です。
「Lady Magazine」の広告欄は殆どがドメスティック(家内使用人)の求人エージェントや、私立の幼稚園や学校です。自分たちの別荘をホリデー用に貸します、などといったものもあって私たちはヴィラホリデーの際によくこれにチェックを入れます。

イギリスの学校は公立か私立かによって、色々な面で違いがあります。
この雑誌では主に私立の学校の良い点に焦点を当てた内容になっていました。
まあ広告主を考えるともっともな話です。
日本からのお客様にイギリスの教育の話を差し上げて一番びっくりされるのが、私立の学校の比率とその費用の高さです。
イギリス(イングランド+ウェールズ)では私立の教育を受ける子供は全体の7%に過ぎません。
ロンドン(グレーターロンドン人口約800万人)では少し高めで10%程度です。

それではその費用は、というと全国平均で0-5歳 1600ポンド、5-11歳 3400ポンド、11-16歳 4500ポンド、16-18歳で4900ポンドです。
「あら、ちょっと日本よりも高いくらいね」
実はこの数字は年間の学費ではなくて、1学期の学費なんです。
だから1年間の費用を出すにはこれに3を掛けて必要経費(制服や校外学習、課外学習の旅行費用など)を足しますから実際にはさらに高くなります。
私立の小学校は13歳までなので公立の11歳までとは2年の開きがあります。
一昔前までは私立の中学校は13歳からでしたが、公立の小学校を終えてから私立に入る子もいるので最近はジュニアの部を設けているところが殆どです。
桃太郎君の学校も11歳の時点での受け入れが約130人、13歳で更に50人弱が入学します。
桃太郎君は公立の小学校を終えてから今の学校に入りましたが、親友のジョーは私立の小学校を途中で辞めて入ってきました。
学校のクラスはイギリスではフォームと呼ばれています。
桃太郎君の学校は一クラス20人ちょっと。
3年生から入ってくる子が肩身の狭い思いをしないように、という配慮から桃太郎君の学校では2年目の終わりにクラスの総入れ替えがあって、この9月から新しいフォームがスタートしました。
この学年の終わりに更にもう一度入れ替えがあって、GCSE(中学校卒業試験)のための2年間を過ごします。
その後は第6学年と呼ばれる2年間のコースに進んでAレベル(大学入学資格試験)を取ります。
これは教科によって異なりますが、科目によれば先生一人に対して2-3人の学生という割合になる場合もあります。
私立の学校の一番のよさは、Lady Magazineにも書いてありましたが、やはり少人数クラスにあるようです。

2007年9月14日金曜日

ベンジャ





ここのところティムちゃんが忙しくて、二人でランチに行く機会が殆どありませんでした。
昨日の朝になって急に「タイ料理でも食べに行く?」
タイと聞いてちょっと気分がそがれてしまいました。
脂っこくて甘くて安っぽいレストランばかり。
美味しいところはすごく高くて、まるでロンドンの縮図のようなのがタイレストランです。
「安いところは嫌よ、行きたくない」と一応釘をさしておきました。
「これなんか、どう?」
とティムちゃんが画面上に出してきたのが「Benja」です。
最近ティムちゃんは一人でグーグル出来る様になったので、コンピュータで行きたいレストランを探したり、評判を読んだりする事が趣味になりました。 
ファッションやサッカーショップで有名なカーナビーストリートの近くです。
これまでのレビューは「高いけど価値はある」とか「内装がとても豪華」とか「サーヴィス抜群」など。
いいじゃん。
早速予約を1時30分に入れました。
道もすいていてブリュワーストリートのNCPに車を止めて歩いていきました。
中に入ると壁はスレート製、暗いな、というのが第一印象です。
大きな金魚の飾りが壁にたくさん飾られていました。
陶器製で重そう。
ティムちゃんいわく「きっと保険が一杯かかってるよ、みきちゃんの頭に落ちたらきっと死んじゃうかも」
したの階はバーでカクテルが楽しめて、上の階もレストランらしいけど、私たちは行きませんでした。
メニューを開けると「セットランチ」
ランチタイムはアラカルトは無いそう、残念。
ところがメニューをよく見るとチョイスがたくさん。
私は前菜に鴨のサラダ、メインには車えびのパッドタイを選びました。
ティムちゃんはラムのミンチをなんかの葉っぱ(忘れちゃった)で巻いたものを前菜に、牛肉の炒めたものをメインに選びました。
私は初めて行くタイレストランでは必ずパッドタイを頼みます。
これが美味しければ他に何を頼んでも大丈夫。
Benjaのパッドタイはピカイチの部類に入ります。
日本の人にお勧めなのがプレシアター。
6時から7時半までのセットメニューで「カクテル、前菜、メイン」で19.95ポンドです。
劇場に出掛ける人用の少し早めの晩御飯です。
美味しいお料理がアラカルトで頼む半額ぐらいになるので随分お得感があります。
ちなみにお昼ご飯はセットメニュー(メインのチョイスは13種類!)9.95ポンド。
お買い物にとても便利なロケーションでもあります。
http://www.squaremeal.co.uk/restaurants/london/view/84265/Benja

王立美術学院


退屈しのぎにロンドンに行くことにしました。
物価高で悪口ばかり並べられてしまうロンドンですが、いいところもたくさんあります。
そのひとつが美術館や博物館の豊富さ。
どこかで何か必ず世界級の催し物をやっています。
ほとんどの特別展は有料ですが、一般のギャラリーは無料です。
この秋は並んでも見に行きたい展示が目白押しでとても楽しみです。
今日足を運んだのは王立美術学院。
中庭の銅像は初代の会長ジョシュアレイノルズです。
ピカデりー通りの雑踏から門をくぐるだけでカルチャーな気分にさせてくれる場所です。
9月の終わりまでここで「海辺の印象派」という展示をやっています。
正面から入って階段を上がると、あれ?奥のドアは閉まっていて手前でガイドブックなんかを売っています。
どこで展示なんだろう?と思ったら、上の階でした。
19世紀というのは海辺がリゾート地になった時代です。
鉄道の発達に伴ってイギリスの南海岸やフランスのノルマンディーにたくさんの「観光客」がやってきました。展示されていた絵は主に二つの派に分かれていて、そんな観光客やホテルなど俗っぽいものを扱っているものと、景観のみを主題にしているものと。
面白かったのはいくつかの作品が対になっていて、例えば「潮がひいている時と満ちている時」とか、「同じ海岸に集まっている上流階級の人と、そこに住んでいる労働者階級の人」といった感じです。
普段はまったく別の国のギャラリーに掛けられている絵が同じテーマということで集められているのは壮観です。
インターネットが発達して、最近ではどんな作品も画面上に呼び出すことが可能になりました。
そこでただ作品を展示するだけではなく、何と何を並べるか、という「展示の効果」に焦点をあてるものが多くなりました。
少し前にここでやっていた「知られざるモネ」も奥の深い展示でした。
私が博物館や美術館をガイドする時にも一番気を使うのが「見せる順番」です。
これを変えるだけでまったく違った印象を与えることが可能になります。
http://www.royalacademy.org.uk/exhibitions/impressionists/

2007年9月11日火曜日

鯡と狩猟


今回はなんだかパブの名前みたいなタイトルですが、秋といえば英国は狩猟のシーズンでした。

最近では都会の狐狩り反対派と、田舎の賛成派との対立の為に新聞を賑わせることもある話題ですが、ここでは狩猟が関係していた、面白い英語の言い回しに焦点を当てて見ましょう。

英語で「おびき寄せる」とか「間違った情報で相手を惑わせる」ということにRed Herring(赤い鯡-燻製のにしん) という言葉を使います。

猟犬を訓練するのには大変な時間と経験が必要なんですが、獲物を追って森の中を駆け回る、この犬の嗅覚のトレーニングに鯡が使われたそうです。特に燻製の鯡はにおいが強いために、狐の通り道にこれをばら撒いておくと、犬はどの匂いを追いかけるべきか混乱してしまいます。訓練を積み重ねることで、そのうち鯡の匂いを無視できるようになるそうですが、初めのうちはどの犬も間違った方向に向かわされてしまいます。

というわけで「Following Red Herring」偽の情報を追いかけて成果が上がらない、となるわけです。

シャーロックホームズが潜伏調査をするときに、この言い回しが出てきます。またアガサクリスティーの「そして誰もいなくなった」の中にもドクターが溺死体で発見されるときのプロットがこれに当たります。

秋が深まるにつれて長くなる夜に、読書でもいかがですか?

コンカー

今年はいつもより木の葉の色づきが遅いようです。
いつもなら公園の木々が黄色や赤に変わる季節なのに。

この季節、学校帰りの子供たちが、スーパーマーケットの袋いっぱいに集めているのが、「ホース・チェスナッツ」。日本の栗を太らせた感じの姿で、英国ではその名のとおり、馬の食べる栗というわけです。英国の子供たちは、これをコンカー(CONKER)と呼んで、30センチ位のタコ糸を通したものをぶつけあって、割れたら負けの勝ち抜き戦をします。正式なコンカーは二人で行います。

まず先攻、後攻を決めます。先攻は「ストライカー」と呼ばれて、もう一人の持っている、タコ糸の先の「コンカー」を自分の「コンカー」で狙います。後攻の人は「コンカー」を動かすとルール違反です。二人とも自分の「コンカー」を落とさないように、タコ糸の先はしっかり握り締めています。(もしどちらかの「コンカー」が地面に落ちたら踏み潰して構わないというルールです 空振りのときは3回までトライできて、その後立場を入れ替えてどちらかの「コンカー」が割れるまで続けます。

素朴な英国の遊びのひとつなんですが、この木が英国に入ってきたのは、日本で例えると江戸時代。意外と新しく、最初に記録された試合は何と19世紀というから驚きです。

実はその前は、同じ遊びが巻貝(古い英語でCONCHE)やカタツムリの殻で行われていて、道具は変わっても名前は残ったというわけ。

英国では10月に「コンカー世界チャンピオン」の試合がノーサンプトン州で毎年行われています。田舎のグリーンに面したパブで、ビールをチビチビやりながら、子供たちの歓声を聞いてみるのも秋の楽しみ方のひとつです。

残念ながら最近では危ないという理由で、小学校などでは「コンカー禁止」になっているところが多くなりました。

牡蠣


英国を代表するお話のひとつに「不思議の国のアリス」があります。その中に牡蠣が登場するのは皆さん、ご存知ですよね?

牡蠣のおいしい季節というのは、英語で月の名前を書いて、Rの入っている月とされています。つまり9月 (September) から翌年の4月(April) まで。

ということで、夏の間はお目にかかれなかった牡蠣を、秋口から魚屋の店先で見かけるようになります。

気の利いた魚屋では、店の片隅にちょっとしたカウンターを設けています。そんな所で殻つきの牡蠣を、専用のナイフで器用に開けて、レモンを絞ってごくりと呑み込むのも粋なものです。

牡蠣には亜鉛が多く含まれていて、精力がつくそうですがこれを英語では Aphrodisiac (アフロディジアック)といいます。なんだか長くて、難しい単語に聞こえるかもしれませんが、よく考えて見るとなんのことはない、美と愛の神様アフロディーテの影響を受けるということなんです。日本語の精力とはえらく響きが違いますよね。

言葉のいわれって面白い発想で、これもふうんって納得してしまいます。

2007年9月7日金曜日

ダブルグレイジング

私のおうちは築80年くらいのフラット(アパート)です。
そういうと日本の方にはオンボロアパートに聞こえるかもしれませんが、古いものが大好きなイギリスでは古いというカテゴリーには入りません。
一般の人が住んでいる住宅でもエレガントなジョージアン(200-250年前)とか奥ゆかしいクイーンアンの時代(300年前)なんていう言葉が頻繁に飛び出すお国柄です。
1930年代に作られたものは「最近」の部類に入るわけです。
それでも実際住んでいるといろいろ不便なところが目に付いて,その都度改装や修理をしていきます。
ティムちゃんがこのフラットを買った時にも主寝室の窓をダブルグレイジングにして、外の音が聞こえないようにしました。
ダブルグレイジングというのは2重窓のことです。
このおうちが建てられた80年前には車の往来が今よりずっと少なかったので、窓のガラスは薄くて外の音が入ってきます。
他の寝室も徐々にダブルグレイジングにしましたが、リビングルームの大きな出窓だけは手付かずの状態でした。
この手の業者との関係はイギリスではストレスの元になります。
以前キッチンを全面改装したときも、工事に一ヶ月以上かかって随分精神的な負担になりました。
今回はこの取り付けに関して実況中継していきたいと思います。
ダブルグレイジングの会社はセールスが盛んで、新聞や雑誌の広告や電話の勧誘などいろんな媒体を使っています。
イギリスには昔から手に職を持っている人たちの「ギルド」というものがありました。
これは労働者のものではなくて、見習いを終えてひとり立ちした職人のみがメンバーに成ることを許されます。
会社に入らずに自営業が多いのも、こんな資格制度がきちんとしているためです。
ところが偽証も多くて、そのためにいわゆる「カウボーイ」がはびこる国でもあります。
プラマーや大工さん、左官屋さん、電気工、ガス関係など専門家がたくさんイエローページに名前を連ねています。
でも何か問題があったときに電話やメールでしか連絡がつかないというのは以前の経験で懲りているので、地元にショールームのあるちゃんとした業者を選びました。

昨日、9月6日にセールスマンがやってきました。
朝9時に来るというのでまっていると、15分くらい過ぎてからチャイムが鳴りました。
とても感じのいい大柄の人で、簡単にサイズを測って他の窓なんかと比べながら出された予算は3000ポンドでした。
まあそれぐらいかなーと思っていた金額なので、ティムちゃんはあっさりここに決めてしまいました。
以前の会社は手付金と称して20から50%くらいを契約時に取っていたのですが、ここは何もなしだそうです。
次の日にサーベイヤーが来て、詳しいサイズを測っていきました。
工事の日がいつになるかはオフィスから連絡が来るそうです。

2007年9月6日木曜日

大阪のおばちゃん


大阪のおばちゃん、というのはデフォルメされたイメージだけが一人歩きしている感があるみたい。
「がさつで身勝手で自分の意見を押し通す」みたいな?
私は大阪出身なので、そういったイメージがまかり通っているのはあまり面白くありません。
この仕事をしていると、日本のあらゆるところからのお客様とお話させていただく機会があります。
たまにはアメリカやヨーロッパからの(日本人の)お客様もいらっしゃいます。
「大阪からの方ってとても開けっぴろげの方が多くて仕事はとてもやりやすい」というのが私の意見です。
思っていることをどんどん口に出される方が殆どです。
だからこちらとしても対応がすぐにできるわけです。

昨日、一昨日とそんな大阪からの8人組のお客様と一緒でした。
大阪の聖母女学院の同級生だそうです。
「京都にもあるねんけど、ちゃんと大阪って書いといてや」

毎年同じグループで旅行を楽しまれているそうです。
「ほんまは10人やってんけど一人死んでもうてね、もう一人は腰痛やねん。」
「もう50年ぐらいずーっと一緒に旅行してんねんよ、すごいやろ?」
すごいと思います。

私はイギリスに住んでいるせいもあって、学生時代からのお友達はみんな縁がなくなってしまったので、とてもうらやましく思いました。

今回のヒット発言はコッツウォルズの駐車場で。
お隣のバスにイギリス人のおばあちゃんたちがゆっくり乗り込んでいるのを見て「いやあイギリス人も歳とんねんなあ・・・」
みんなで大笑いになりました。

バスの中でイギリスのキャラメル味の飴を配ったら「あんたええ人やなあ」
私も大阪人らしく「ほんなら今までは何やったん?!」と突っ込みを入れてしまいました。

あちこちの観光地で全員の写真を、と思っても必ず一人か二人いなくなってしまいます。
「ほっといたらええから、取りあえずこんだけで撮っといて。」
だから全員そろっての写真はご飯の時ぐらい・・・。
この写真は最後のお別れのときにホテルで撮りました。
又是非イギリスにお越しくださいね。