2007年3月31日土曜日

ローストビーフ


英国らしいお料理を、と聞かれたら「ローストビーフ」です。
私は牛肉が大好きで、タタキにしたりステーキ、キャセロール、ローストといろんなお料理にしますがイギリスに来られたお客様に是非、とお薦めするのはやっぱりローストビーフです。
いろんなレストランで食べることが出来ますが、有名店「シンプソンズ」はいかがですか?
大きなお肉の塊を目の前で切り分けてもらうのは、一度は体験してみないと。
トロリーがテーブルまで運ばれてきて、シェフが好みを聞いてくれますから「レアー」「ミディアム」などと焼き加減を答えてください。
メインコースは一人23ポンドでお皿に一杯お肉が乗ってきますから、前菜を食べちゃうともったいないかも。
グレイビーをたっぷりかけてもらってホースラディッシュ(西洋わさびとクリームを混ぜたもの)でいただきます。
付け合せにヨークシャープディングというシュー皮みたいなのがついてきます。
最近はドレスコードが甘くなりましたが今でもジーンズは禁止です。
入り口で慇懃なマネージャーから丁寧に「着替えてからお越しください」と言われます。
「客に注文をつけるなんて」とびっくりするかもしれませんが、英国料理のレストランはネクタイを付けろとか、ジャケットを着ろだとか、うるさいところがまだまだ多いので要注意です。
ちょっとボケてる写真だけど、ウエイター君が撮ってくれました。




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両生類(?)のバス


ロンドンでたまに見かけることのある、このへんてこなバスはなんと水陸両用なんです。
ダック・ツアーとかフロッグ・ツアーとか呼ばれていますが車体にはAmphibian(両生類)と書かれています。
普通に道路を走るだけではなく、ジェームスボンドでおなじみのMI6のビルの横(ヴォクソールの近く)からテムズ川に入って川沿いの景色も見れるという優れものです。
6月にこれに乗る、という仕事があるので是非レポートしたいと思っています。
料金やルートなども調べておきます。
お楽しみに。

これはロンドンアイの近くで路線バスを待っている時にとまっていたのでパチリ。
最近ブログをはじめてから携帯のカメラを使っていろんなものを撮るようになりました。
カメラをわざわざ持ち歩かないで、気がついた時にさっと携帯を取り出します。
便利な世の中になりました。
テクノロジーはこんなに進んでいるのに、路線バスがなかなか来ないのを雨の中待っているのはロンドン数十年変わっていません。
今日はRV1という路線バスを待っていました。
公共の乗り物の便がよくないテムズの南側を繋いでいる路線です。
コヴェントガーデン、ウォータールー駅、ロンドンアイ、テイトモダン、グローヴ座、HMSベルファスト、タワー橋、ロンドン塔というコースです。
5分から10分おきに出ていますから観光で使うには便利です。
川の北側なら15番がお勧め。パディントン、セルフリッジ、オクスフォードサーカス、ピカディーサーカス、トラファルガー広場、ストランド、フリート通り、セントポール大聖堂、ロンドン塔を通ります。
現金で乗るのは一回2ポンドもするうえに、現金を取ってくれないバス停が殆どなので、一日乗車券(ワンデイトラベルカードもしくはワンデイバスパス)を用意するといいでしょう。

ロンドンのおすし屋さん 後編

「すしひろ」に行った後フラストレーションが溜まって結局金曜日に三越にお鮨を食べに行きました。
板さんの「大島さん」によると、やっぱりあそこの評価は両極端なんですって。
私だけが偏った考えの持ち主でないことがわかってちょっとほっとしました。
大島さんにここにも書いたマノワールとラムジーのはなしをしたら、「じゃあ、ここでも貝柱を食べてみたら」となって届いたばかりのホタテを開けてくれました。
これが大島さんと開けたばっかりのホタテ。
これがお皿に乗って出てきたところ。
こういったカウンターでのやり取りが楽しい。
やっぱりおすし屋さんはこうでなくっちゃ。
今日はカウンターはお客様で一杯だけど、日本人は私だけ。
日によると日本人ばっかりのこともあるけれど、席には限りがあるので予約をお勧めします。

2007年3月29日木曜日

プレシアター

火曜日の夜にお仕事絡みでQUO-VADIS というレストランに行って来ました。
ソーホー、ディーン・ストリートにあって、昔は貧民街、カールマルクスが貧乏のどん底にあった時に間借りしていた部屋の入っている建物です。
ここで彼は生まれたばかりの子供を病気で亡くして、そのお葬式の費用すら近所のフランス人から借りたといわれています。
今ではレストランの従業員の更衣室として使われているそうですが、建物の外側にはブループラークがあって、彼が住んでいたことが判るようになっています。
各家庭からの煙突の煙も手伝って、大変に暗かったその当時のロンドンで、灯りのために使うお金もなかった彼はここからせっせと大英図書館に通いました。
実際大英図書館(大英博物館)までは歩くと10分ぐらいです。
今は時代も変わって高級レストランになっていますが、イタリアンベースのヨーロッパ料理といった感じです。

ロンドンは劇場が有名です。
この地域にもたくさんの劇場が犇いて、毎晩ミュージカルやパフォーマンスを楽しむ人々で溢れています。
殆どの演目は7時半から8時にスタートしますから、この辺りのレストランではプレシアターというセットメニューを用意しています。
ゆっくり夕食を楽しむお客様の前に、もう一回転させちゃおうという仕組みで、値段も低く設定されていますが8時までにお店を出るのが原則です。
ここ QUO-VADIS でもこのプレシアターをいただきました。
15人以内ならメニューの中から選ぶこともできます。
ちなみにこの日は前菜が3種類、きのこのソテー(カレーとココナッツ風味)、ニョッキの入ったトマトスープ、カルパッチョからひとつ選びます。
メインは地中海風タリアターレ、鳥の胸肉トマトとモッツァレーラ添え、イカの素揚げナスの添え物から選びます。
デザートはチョコムース、りんごのチーズケーキ、チーズの3種類から。

量も多すぎないので日本人にはぴったりです。
ワインはカリフォルニアのジンファンデルを選びました。
サービスも早くてお勧めのお店です。http://www.whitestarline.org.uk/Quo_Vadis_Restaurant.htm

2007年3月28日水曜日

ロンドンのおすし屋さん 前編

私はあまり好き嫌いがなくて、納豆以外のものなら何でも食べちゃうのですが、特に好物は?と聞かれると「ローストビーフとスパゲッティーとお鮨」と答えます。
ローストビーフはイギリスの食べ物だし、スパゲッティーもヨーロッパ。
「ロンドンでお鮨は難しいでしょう?」とお客様に聞かれますが、最近はサンドウィッチ屋さんの片隅やスーパーマーケットのお惣菜コーナーでもお鮨らしきものが置いてあって、すっかり市民権を得た感があります。
お料理の大好きな私ですが、お鮨だけはレストラン任せです。
タイムアウトという雑誌があるのですが、お鮨が美味しいレストランでいつも上位に入っているのが「すしひろ」というイーリングのレストランです。
お鮨の好きなお友達からも常に薦められていたのですが、ロンドンの中心でもないし、なんとなく行きそびれていました。
だんな様のティムが「今日はみきちゃんの好きなところでお昼を食べようか?」というので「お鮨が食べたい」となって、イーリングまでやって来ました。
「CASH ONLY」と書かれたウインドウを横目で見ながらお店に入るとシンプルで小さなお店です。
カウンター席が8席、4人テーブルが3つ、2人テーブルがひとつ。
早く閉まるのは知っていたので12時過ぎに入りましたが、3人テーブルについているだけでガラガラでした。
「ZUMA」や「NOBU」を想像していただんな様はびっくり、
「カフェだとは知らなかった、みきちゃん本当にここでお昼にしていいの?」

中にいるのは板前さんとウエイトレスが一人ずつ。
テーブルに案内されかけたので、カウンターがいいことを言うとあっさり座らせてもらえました。
予約していなかったので、入れるかどうか不安だっただけに少し拍子抜けしました。
ティムはビール、私は冷酒を頼んで始めにお刺身を食べました。
しめ鯖とヒラメと甘海老。鯖が特に美味しかったので、おかわり。
ここまでは普通に板さんに直接注文していましたが、どんどんお客さんが入ってきて、なんだか板さん、忙しそう。

お鮨を注文しようと思ったらとうとうウエイトレスに注文するように言われました。
でもウエイトレスは一人しかいないので、食べたい時にひとつずつ注文はしにくい感じです。
他の人たちはみんな一回で注文を終わっているので、こんな食べ方をしたい私たちが少数派?

私は普段お鮨は三越レストランで食べます。
大島さんと言う北海道出身の板さんがいて、カウンターで冗談を飛ばしながら好きなものを何でも握ってもらいます。
「今日はこれが美味しいよ」とか「あ、それは止めといたほうがいいよ」なんて会話しながら食べるのが楽しみです。
ちゃんと好みを覚えていてくれて、小さく小さくたくさん種類が食べられるように握ってくれます。
すしひろのお鮨も美味しいのですが、食べ終わってから次を注文する、ということが難しそうなので、出前で食べている気分です。
今日が特別なのか、いつもこうなのかは判りませんがちょっと味気ない思いをしました。
でもお鮨は美味しかったし、安かったのでここはテーブル席で家族と食べるのにはいいかも。
子供を連れていない時は大島さんのほうがずっといいという結論に達しました。

2007年3月26日月曜日

観光バス


ロンドンの街中でよく見かける、オープントップの観光バスに乗ってきました。
実は今回が生まれて初めてです。
何となく「寒そう」とか「コンタクトレンズがホコリで傷だらけになりそう」とかネガティヴなイメージがあったのですが、乗っている人は皆楽しそうです。

今回はお客様の行程に含まれていたので、ちょっとお邪魔しますという感じ。
ヴィクトリアのグロヴナーガーデンから乗り込みました。
3時発という事で5分前に到着したのですが10分ぐらい停車したまま動きません。
やっと動いたので、乗車時にもらったイヤフォーンを日本語のジャックに差し込んで、どんな案内か聴いてみることにしました。
ところが何も聞こえません。
よく見ると音量のつまみがあるのでひねってみますが、やっぱり何も聞こえません。
するとしばらくしていきなり大音響。
慌ててつまみをひねっても、どうやら全く関係は無い様。
仕方がないのでイヤフォーンを軽めに挿入して対応しました。

所々でこの建物は***で、みたいな案内が流れますが、通り過ぎていたり、まだ見えないものだったり。
「ああ、お客様ってこんなのを聞いて観光をした気になっているんだ」と少しショックでした。
途中でやっぱり寒いので下に降りて運転手さんとおしゃべりをしていましたが、各ポイントでの停車時間が以上に長くて無駄が多いように思いました。

でも、観光地をくまなく回っていることや停車ポイントが便利なところにあるので長い距離を乗らずに、観光地間の移動手段として利用するにはいいかもしれません。
屋根がないので写真はきれいに撮れるようです。
ただ、寒いか暑いかのどちらかで、乗り心地は日系の会社の使っているバスとは比べ物にならない程ひどいものでした。

全く私個人の意見ですが、普通のワンデイトラベルカード(ゾーンによるけれど、5ポンド前後)で路線バスや地下鉄を使ったほうがいいと思います。
18ポンドはちょっと価値がないと思いました。

2007年3月21日水曜日

ミシュランの星

昨日、一昨日とミシュランの星を持っているレストランに行く機会がありました。
「イギリスは食事がまずいから、ガイドさんはかわいそうねえ」なんて言われると、
「まずいところしか知らないなんて、お客さんはかわいそうねえ」と言いたくなります。
ただしイギリスには安くて美味しいものは殆どありません。
でも行くところへ行けばちゃんと美味しいものはあるんです。
レストランの質はいろいろなガイドブックが星の数やポイントで表現していますがその中でも権威のあるのがミシュランです。
一昨日は2つ星を持っている、Le-Manoirに行って来ました。
オクスフォードから車で30分ほどです。
到着したのは予定よりも少し遅れて1時過ぎ、それでもすぐにテーブルへ、とは言いません。
居間に通されてゆっくりシャンペンを飲みながらじっくりメニューを検討します。
私はこの手のレストランではよく「シェフのお試しコース」なるものを注文します。
一口づつ旬のお勧め料理が楽しめるもので、自分では普段頼まないようなものが食験できます。
Le-Manoirにも「食の大発見」なる10コースものがありました。
ちゃんと訳すと(ひとつ2行くらいだから)ページが足りないので簡単に訳すと、
1カニサラダ、2フォアグラ、3貝柱、4卵、5鱸、6ラム、7オレンジのシャーベット、8ティラミス、9チョコムース、10コーヒーとチョコレートです。

写真は7番目のブラッド・オレンジのカルパッチョとシャーベット。メニューだけで一人分110ポンドです。

昨日は英国で一番と言われている「ゴードンラムジー」に行って来ました。日本ではラムゼイと発音するそうです。
ここではアラカルト(3コースで85ポンド)を注文しました。
Le-Manoirの貝柱がカレー風味のカリフラワーが添えてあって美味しかったので、比べるつもりで前菜には貝柱を頼みました。
「味比べよ」ってマネージャーに言ったら、「それじゃあメインにはメニューに載っていないけれど、特別に豚肉料理を作るからどうだ?」と返事が返ってきました。
そして出てきたのが写真です。

下のお肉はバラの部分で40時間煮込んであるそうです。「すごいわね」って言うと「火のとおりが足りなければ、遠慮なくおっしゃってください」とウインク。
上にはレアーのフィレ(これも豚肉)が乗っています。
実はさらに上に皮をカリカリに焼いたのが乗ってたのですが、ぽりぽりつまんで食べた後でした。
日本のお客様はテーブルマナーを気にしすぎる方が多いのですが、ほかの人たちに迷惑にならなければ楽しく気楽に食べるのが一番です。
ウエイターやソムリエ、マネージャーと会話をしながら、どんどんお料理を平らげていきます。
こちらが思っていることを素直に言えば大概のことはやってくれます。
かしこまって借りてきた猫のように食べるのでは、少しもったいないのがヨーロッパのレストランです。

2007年3月18日日曜日

母の日


今日は「母の日」です。
朝6時50分に息子の桃太郎君がプレゼントとカードを持って起こしに来ました。
ベッドの上に置かれた金色の包みを開けてみると中に入っていたのは彼が描いた静物画です。
前から「何が欲しいの?」と聞かれてはいたのですが「買ったものは嫌」とだけ答えていました。
少ないお小遣いで高いものを買ってもらうのは気が引けるし、安物はもらっても仕方がないし、やっぱり手作りのものは子供の成長度合いが見れて楽しめます。
寝室の隅に丸めたままの彼が30ポンドも払った「ヨガのマット」は視界に入るたびに「三日坊主でごめんね」と懺悔しています。
(>_<)

さてイギリスの子供のお小遣いですが桃太郎君のお友達の中で一番もらっている子は(いるんですねクラスに一人こんな子が!!)なんと一月80ポンド!
この子は新しいゲームやなにかも一番に手に入れていることも手伝って、クラスではなかなかの人気者です。
よくお菓子をみんなに振舞っているようです。
面白いのは親友のジョー、彼のお父さんはシティーでディーラーをしている超お金持ちなのですが、彼のお小遣いは一ヶ月50ポンド、ジョー君はそれで自分の携帯や衣服まで全てを賄わなくてはいけません。
子供のときから経済観念を養うという教育の一環らしいです。
じゃあうちの桃太郎君は?というと一ヶ月たったの12ポンド。
ただし必要なものやなんかは携帯の料金も含めて全て私たちが出しています。
彼は臨時収入を除いた自分の年収144ポンドを友達のお誕生日の回数やクリスマスのプレゼントの数、母の日などのイベントの数を考えて予算を割り出しています。
じゃあ彼の欲しいものはどうするかといえば、さすがイギリスです。
ティムちゃんとコンピューターゲームをして、賭けに勝って手に入れるというのが普通です。
PS2のゲームや雑誌、今晩のテレビのチャンネルまでありとあらゆるものが賭けの賞品になるのです。
彼はこれで今月発売のPS3も手に入れました。(ソニーセンターで予約済み)
私も欲しい物があってクリスマスやお誕生日まで待てない時にこの手を使います。
I-PODやお洋服、バッグや靴など手に入れたものは数知れず・・・。
遊んで欲しい時に物で釣るティムちゃんも結構イケてると思いますが、これで家庭が円満なのが何よりのお気楽家族です。

早割り切符

鉄道を使ってバースへいってきました。
少し前から予定を立てることができたので早割り切符の購入が可能でした。
飛行機も鉄道も料金というのは早く買って変更の効かないものほど安く手に入れることができます。
今回はファーストクラスでリッチモンドからバースというルートだったのですが、通常ノーマル返金可能なチケットは187ポンドします。
返金に制限のある往復割引で103ポンド。
さあ、私の買ったチケットは?
なんと往復で39ポンドでした。
その代わり変更や返金は一切できません。
でも予定があらかじめわかっていればこんなにお得になるんです。

路線によってはこんな割引が一切ないものもありますが、長距離になれば殆どの会社が割引をしています。
リスクを承知の上で是非チャレンジしてみてください。
英国の列車案内のサイトはhttp://www.nationalrail.co.uk/です。

バースでは私のお気に入りのレストランのひとつ、ロイヤルクレッセントに行ってきました。
おいしいお昼ご飯をいただいて幸せなひと時でした。
写真は前菜のツナのミルフィーユです。とてもきれいでしょう?

2007年3月15日木曜日

スーパーの出前


イギリスの大手のスーパーマーケットでは殆どのところがインターネットでショッピングができるようになっています。
まず顧客登録をして、ネット上でお買い物、それが自宅まで届けられるという便利さです。
スーパーでパック詰めのものを買う人たちには十分かもしれませんが、ひとつひとつものを吟味しながら時間をかけて買い物をするタイプの人たちには満足度の低いシステムです。
我が家ではベーコンを1パック買うだけでも、棚に陳列されているものを満足の行くまで比べて、一番よさそうなものを買っています。
トマトもなるべくパック入りは避けてひとつひとつを選び出して自分で袋に詰めています。
一事が万事この調子ですから晩御飯の材料を他人任せにするというのはとんでもないことなんです。
しかもその日にならないと食べたいものが決まらない、ということで事前にアレンジの必要なインターネットは我が家には関係のないオハナシです。
私の利用しているスーパーはWaitroseというのですがここでは面白いサービスがあります。
買い物はローカルのお店で自分で行って、手ぶらでそこを出ます。
お荷物は全て自宅へ指定の時間に配達されるという仕組みです。
自分で選んだものが自宅まで届く、というのはナカナカ楽チンなので私はよくこれを利用します。
昨日はミネラルウォーターなんかを買ったので配達を頼みました。
今日の朝一番に届けてくれることになっています。
お昼過ぎまでのお買い物はその日に届けてくれるのですが、夕方以降は次の日になるケースもあります。
このサービスはWaitroseのクレジットカードを持っている人だけのサービスで、これ以外にもメンバーはレジを通らずに自己申請タイプのスキャナーを使って買い物をすることも出来ます。
20cm位の大きさのバーコード読み取り機を自分で使ってどんどん買い物をして、出口のところでクレジットカードをスワイプするだけの便利なものです。
簡単に万引き出来そうなシステムですが、「もしばれたら恥ずかしい」と思うのできっと皆やらないと思います。
ちなみにクレジットカードを作るのがとても簡単なイギリスですが、このWaitroseのカードは申請のときにきちんと書類審査以上の審査(勤務先に電話確認ETS)がありました。
他のカードではなかったことだけに驚きました。

2007年3月13日火曜日

ボタニカルアート


ボタニカルアート(植物綿密画)を探していらっしゃるお客様のお供でギャラリーを幾つか廻ってきました。ロンドンには商品としての絵画を扱っているギャラリーがたくさん存在します。

ボタニカルアートは本来医学書の一種としてハーブの絵を記したものが始まりです。
2000年以上前にギリシャのお医者様ディオソリダスが500種類以上の植物をその形態や効用と共に本にまとめ上げました。紀元512年にコンスタンティノープルでフラヴィウス帝の娘アニシア・ジュリアーニによってこの写本が作られてイラストが加えられ「Codex-Vindobonensis」(植物図鑑)となりました。
これを凌ぐ物が作られたのは印刷が始まってからです。
ドイツで初めての印刷された図鑑が登場したのが1485年、1530年にはデューラーの弟子であるウェイディッツの挿絵による木版画の入ったものが製作されました。
この影響はとても大きくそれまで薬用(つまり役に立つから)として育てられていた草花がその美しさのために庭を飾るようになったのです。
花図鑑として初めに作られたのはバジリウス・べスラーの1613年のものです。これには1000種類の草花がその一番美しい姿で収録されました。

フランスではマリー・デ・メディチによってフィレンツェからアートとしての綿密画がもたらされました。
ルーブル宮の庭に集められたスペインや西アフリカからの珍しい草花を宮廷付きの植物画家ピエー・ヴァレが丁寧に観察してアンリ4世の庭というタイトルで1608年に出版しています。
ピエー・ジョセフ・レドーはイギリスで肖像画の製作に使われていたテクニックを印刷に生かし、水彩画の腕前も見事で大変な人気を得ました。一時はマリーアントワネットの内閣で起草者としても働きましたが、革命の後はジョセフィーン・ボナパルト(ナポレオン夫人)の庇護を受けて厚遇を受けました。

イギリスではキューガーデンで1787年に始まったカーティスの「ボタニカル・マガジン」が英国での庭に大きな影響を与えています。特異な存在としてはトーントン、バックグラウンドを加えて美を追求しました。
19世紀にはいるとボタニカルアートは全盛期を迎えます。
世界初の万国博覧会を持ったイギリスで、その展示会場となった水晶宮をデザインしたパクストンもマガジンを発行しています。彼は庭のデザインの才能を買われてデヴォンシャー公爵の領地を任されるようになりアーティスト、建築家、造形庭師という多彩な分野で功績を残しました。

これらのアンティーク・ボタニカルアート・プリントは年代や作者によってかなり値段に開きがあります。
安いものでは50ポンド前後から上は数千ポンド以上する物もあります。
カタログなども豊富に出回っていますから是非ご覧になってみてください。

2007年3月12日月曜日

知られざるモネ展


ロイヤルアカデミーオブアーツ(王立美術学院)では年中いろんな展覧会が開かれていますが、3月17日から6月10日まで「知られざるモネ」というタイトルで展覧会が開かれます。
前回「モネ展」を開いたときはかなりの反響で長蛇の列がピカデりー通りにできたのを覚えています。
今回は前回取り上げることのなかった彼のデッサンやパステル画を中心にコンピューターなども駆使しての展示になるようです。
約100年前のものですから取り扱いには慎重にならざるを得ないということで、最近ではこれらの繊細なアートをデジタル表示することによって広く一般の方たちが楽しめるようになりました。

日本からのお客様をご案内させていただいている時によくいただく質問に「ガイドさん、これ本物?」というのがあります。
日本で博物館や美術館というのは「催し物」という部類に属する気がします。
「さあさあ寄ってらっしゃい見てらっしゃい、あの有名な***が出てますよー。見ないと一生の損!!」
日本からのお客様は数を見ることに情熱を傾けます。
何カ国を旅行したことがあるとか、大英博物館でいくつ作品を見たとか、私はこんな方たちを「チェックリスト旅行者」と呼んでいます。
一覧表になった展示物のリストに「見学済み」の印をつけているような・・・。
限られた一生の中でどれだけのものを見るか、でもその中で印象に残るのは一体幾つでしょうか。
大英博物館を例にとると私はいつもレプリカでのご案内をガイドの中に含めます。
それはキュレイターと呼ばれる人たちが展示の上で重要だと思っている箇所にレプリカを配置しているからです。
ものを見るときにそのものの背景に何が潜んでいるか、どうしてそうなったのか、深く作品を楽しむためにはバックグラウンドの理解が必要です。
通常そういったものはあまり表に出る機会がないのですが今回の「知られざるモネ展」はそこに焦点をあてているようです。
有名な作品というわけではなく、中には彼の本物のデッサンでもないコンピューターによるコピー、この展示をどれだけ楽しめるかというのは、あなたがどれほどモネの作品を、ただ見るだけではなく深く理解したいのかにかかっています。
http://www.royalacademy.org.uk/ra-magazine/spring2007/features/

イギリスの刑務所


しばらく連絡のなかったお友達が刑務所に入っていることが発覚しました。
なんだかすごい事件を起こしたわけではなく、飲酒運転で捕まったそうです。
しかも事故を起こしたのではなく、自宅前にパトカーが2台待機していたということでどうやら密告のようです。
イギリスではいろんなところでこの「密告の勧め」なるものを見聞きします。
例えばベネフィット(社会福祉手当)の不正取得であるとか税金のごまかし、はてはTVライセンス(NHKの受信料みたいなもの)の未払いまで。
密告者は自分の正体は伏せたままでいいそうです。
なんだか第二次世界大戦の時みたい・・・。

暇なので「刑務所を覗いて見るのも面白いかも」と好奇心旺盛な私は早速ウェブで調べて見ました。
このお友達の収容されている刑務所は、オクスフォードのビスタというところにあります。
「なんか聞いた事ある」と思ったらあの「ビスタ・ヴィレッジ(ファクトリーアウトレット)」のある街です。
1990年代に出来たかなり新しい建物ですから、きっと快適にすごせると思います。
イギリスにはヴィクトリア時代(100-150年前)に出来た刑務所も多くて、そうなると滞在はあまり快適ではないようです。

ウェブの写真で見ると個室はシングルベッドがひとつ、窓際にテレビのセットと椅子が一脚という感じでした。ロンドンの2つ星ホテルよりはいいかもしれません。

イギリスでは罰のために刑務所に収容するという考えではなくて、更正を促す場所、という考えが一般的です。
暴力を伴った犯罪者の場合でも、更正に効果があるということで、モニター管理をしながら一般人と変わらない生活をさせるケースもあります。
刑務所の不足から刑期よりも早めに出所する場合が殆どで、問題を起こさなければ通常刑期の半分で出所するようです。
私のお友達は14週間の刑を言い渡されたそうですから、おそらく一ヵ月半ほどで出てくるでしょう。
お酒をやめたいといっていたのでちょうどいい機会と捉えているようです。
イギリスの刑務所のことをもっと知りたい方は公式ウェブサイトへどうぞ。
サイト上、右上のチョイス「友達か家族が収容されている」「刑務所関係の仕事を探している」「リサーチ目的」が笑えます。
http://www.hmprisonservice.gov.uk/

2007年3月10日土曜日

テムズ川


イギリスの面白いことのひとつに「いい加減さ」が挙げられます。
人によって言うことも違うし、本によって書いてあることも違います。
たとえばテムズ川の長さも調べてみるといろんな数字が出てきます。
336kmから345kmまであらゆる数字があらゆる媒体に登場します。
まさか自分で巻尺を持って測るわけではないので、こちらとしてもいい加減な数字をご案内することになります。
このテムズ川はグロースター州がその水源でロンドンを抜けて北海に出て行きます。
河口はずいぶんと広くて潮の満ち干きをもろに受けますから水位の上下が激しい川です。
ロンドンのテディントンというところまで潮が入ってきます。
ロンドン橋の傍だと水位の差は7メートルほどです。
1日に2回上がったり下がったり、その時々で景色が変わってしまいます。
この潮の影響が1年中で一番激しいのが春なんです。
数日前のイブニングスタンダード(ロンドンの夕刊紙)の第一面にも川沿いに駐車した車の屋根の上で助けを待つ人が写真に写っていました。
テムズ川沿いのパブにはよく川に面した表玄関とは別に少し高いところにある「Flood 洪水」用の入り口があります。写真のテムズはかなり潮が引いているところ。
満ちているときは芝生に少しかぶるまでになります。
そのうち満ちているときの写真も載せますから比べてみてください。
ロンドンのお天気を調べるとTide(潮の満干)のページもあって日常生活にかかわりの深いことがわかります。
https://pla.co.uk/Safety/Tide-Tables

2007年3月9日金曜日

理想のおうち博覧会


日本語で「家を建てる」という表現をしますが、イギリスでは家は「買う」ものなんです。
何分古いものが大好きなお国柄、アン女王の時代(300年前)のコテージ、ジョージアン(200-250年前)のタウンハウスなんてところに普通に人が住んでいます。
私の住んでいるフラットは築80年ほどなんですが、比較的新しい建物と表現することになります。

中古の物件を買って、中身を全部自分の趣味に入れ替える、ということを英国人は好みます。

そんな英国人のための展示会が年中いろんなところで行われていますが、やはり一番人気は「理想のおうち博覧会」です。アールズコートというところで数週間、流行の内装やお台所の設備、エコロジーに関することなどありとあらゆるおうち関係の展示や即売が楽しめます。英国のことを知りたければこんな展示会を覗いてみるのもいいかもしれません。

チケットはオンラインでもゲートでも手に入ります。
http://www.idealhomeshow.co.uk/

セントポール大聖堂


いつもは観光でご案内させていただくセントポール大聖堂に本来の目的であるサーヴィスを受けるために行ってきました。
私の息子の学校は今年で創立450年になるのですが(イギリスでしょ?)その記念の一環としてセントポール大聖堂での記念礼拝が行われました。

普段はテレビなどでしかお目にかかることのできないロンドン司教様のお説教をはじめて体験しましたが、とても気さくなお話だったのでびっくりです。
司教様となられただけあってカリスマ性のある話し方。内容もウィットに富んでいて近所の教会の牧師さんとは大違いでした。私立中学校(ホグワーツみたいな感じで生徒は11歳から18歳まで)の子供たちもその両親も、そして過去にこの学校を出た卒業生のおじいさんたちも共に楽しめる内容でした。

シェイクスピアの関連の観光のときに「彼(シェイスクピア)が上は王侯貴族から下は庶民まで楽しめる劇を書くということは大変な偉業でした」という表現をするのですが、身分はともかくこれだけの年齢幅のある観衆を楽しませるというのは大変な才能だと思いました。

私がガイドをする時も客層を考えに入れますがやはり絞りきれない時が一番大変です。
同じ職業であるとか年齢層が限られているとか、そうなるとテーラーメイドのガイドすることが可能になります。
同じ通りや同じ絵ををガイドするときにもお客様によって内容は変えますから司教様のお話の大変さは身にしみて理解できます。

皆様も機会があれば観光ではなく是非礼拝に参加してみてください。教会のすばらしさが違った面からご覧いただけます。

私もブログの仲間入り



お友達のブログを見て、「いいなー私もやってみようかな・・・?」と思ったのが昨日の夜。
朝起きたらやっぱり「作ってみようかな」という気持ちのままなので早速グーグルしてみました。
いろんな会社がブログをホストしていますが、やっぱり信頼できそうな大きなところで、となるとここ?
あまりにも簡単に出来ちゃったので少しびっくり。
今日のロンドンはとってもいいお天気です。
昨日は久々、お仕事でウィンザーに行ってきました。
昨日も今日もいいお天気で春本番といったところ。
お城の中で衛兵交代式を見ている人たちも暖かな日差しの下で楽しそうでした。