かっこいい建物でしょう?
ハンプトン宮殿の正面玄関、グレート・ゲートハウスです。
トマスウルジーがここに宮殿を構えたのは500年前のこと。
交通便利なテムズ川沿いに建てられました。
当時は何と5階建てだったんです。
18世紀に倒壊のおそれがあるということで、上部が取り壊されて、今見ているような3階建てになりました。
背の高い、装飾が施されたチムニーと併せて、チューダー時代の空にそびえていたのです。
初めてここを訪れた人々は、さぞかし感心したことだと思います。
他に比べるものがないほど豪華な宮殿だったそう。
その時代の宮殿といえば、他にもウインザー城やホワイトホール宮殿、リッチモンド宮殿などが有名です。
何れもここから船で行けます。
ただ時間はかかりますけどね。
ロンドンのホワイトホール宮殿まで、多分4~5時間?
リッチモンドでも2時間弱はかかったと思います。
なので、到着したらまず始めに行きたいのは…
…トイレですよね?
この正面玄関の右翼部分は何とそのための建物!
グレートハウスオブイーズメントと呼ばれていました。
2階にわたって合計28個のトイレがあった部分です。
汚水はそのままテムズに流されていました。
ウルジーは、5㎞ほど離れたクームから、きれいな水をパイプで引いていたので、テムズの水は飲まなかったそうです。
さて玄関に戻ると、色々な装飾が目を楽しませてくれます。
ローマの皇帝も2人いますよ。
こちらはティベリウス。
ウルジーが装飾のためにフィレンツェの芸術家マイアーノに注文しました。
1枚200万円くらいかなぁ。
そんなに豪華に見えない?
その当時は色が塗られて金箔も施されていたそうです。
壁のレンガにも、ところどころ金が張られていたり、色が塗られたりしていました。
ここを建築中に枢機卿の職にもついて、この国でも最高の権力を持っていたウルジー、
その立場にふさわしいお屋敷ということなんでしょうね。
中には国王ヘンリー8世とその家族の部屋も造られました。
完成したのは1525年。
ヘンリーも滞在したそうです。
よっぽど気に入ったんでしょうね。
ヘンリーは3年後にこのお屋敷をウルジーから取り上げてしまいます。
その後、彼の好みで建増しや装飾が行われました。
表玄関に10個並ぶロイヤルビーストなども、この時代のスタイルです。
ライオンや牡牛など、本物の動物もいれば、ユニコーンやドラゴンなど架空の動物もいます。
これはヤギに見えるかもしれませんが、イェールという架空の動物です。
角がグルグル回るんですって(笑)
怖いっていうより面白いと思うんですけど!
アメリカにあるイェール大学は、この動物に因んでできました、
↑
↑
↑
嘘ですよ。
全く関係ありません。
イェールさんという人が作ったからその名前になりました。
(これは本当)
でも、プレジデントの旗や、儀式用の杖にはこのイェールがかたどられているそうです。
こういったビーストはヘンリー8世や、その王妃、また、チューダー朝に関係のあるもので、持っている旗や飾りも家紋などに由来します。
面白い飾りも多いので、ぜひお気に入りを見つけてください。
これはすぐ脇にあるハンプトン橋。
橋を渡ったところには鉄道駅があって、ロンドンから乗り換えなしです。
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