2025年7月14日月曜日

今年もバッキンガム宮殿の公開が始まったよ!


毎年、バッキンガム宮殿の公開が始まると夏本番という気持ちになります。
1992年の火事に遭ったウインザー城の修復費を捻出するために始まったバッキンガム宮殿の夏季限定一般公開。

今年は例年よりも小規模になりました。
理由はバッキンガム宮殿が改装中だからです。

先週の木曜日にプレビューに行ってきました。
去年までと比べて変化している場所がないか、確認のため。
なので普通だったら2時間近くかけて観光する場所なんですが、私は30分くらいで出てきます。

夕方5時過ぎという、一番暑い時間。
多分30度越え。

なので近くのホテルで夕涼みがてらカクテルをひっかけてお手洗いも済ませてから向かいました。

バッキンガム宮殿はセキュリティーが厳しいので手荷物検査などを受けるのにも時間がかかりますし、その後宮殿内に入ればルートに沿って動く必要があります。
お庭に出るまでお手洗いはありません。

桃太郎君が小さな頃は学校が夏休みに入る7月にホリデーを取ることが多かったので、私が公開前のプレビューに行くことは稀でした。
10年以上前だから、若い!
そして、裏庭のカフェのお値段も安いです!

今年もこれまで同様、中は写真が撮れません。
これまで公開されていた豪華な3室、State Dinning Room, Blue Drawing Room, Music Roomは公開されていません。
とても残念ですが、改装中ですから仕方ないですね。

そして工事のために不特定多数の人たちが出入りするせいか、豪華な宝飾類が並んだ過去の「その年の特別展」の部分が地味(笑)
彼が外遊に同行させたアーティストによる絵画の展示です。


お庭に出る手前にこれまではチラ見だけで中は通らなかった1884ルームを通るようになっています。
このお部屋は1884年にロシア皇帝ニコライ1世が訪れた時に改装したお部屋。
コースでは最後に通りますが、お玄関からお庭に出る時に通る道筋でもあるので、通常は王様に面会に来た人たちが通されるお部屋です。
また、枢密院が開かれるお部屋でもあります。
Copyright: Royal Collection Enterprises Limited©

さて、ここまではオーディオガイドで観光。
なので、わざわざ高い費用をかけてガイドを雇う必要はありません。
一緒に歩くことや各部屋にいる係員に何かを訪ねたい時に通訳することはいいですが、ガイディングをすることは固く禁じられています。

ここからお庭に出ると写真も大丈夫だし、お手洗いもカフェでの飲食もできます。

飲み物は4.5ポンド前後、ブラウニーの4.5ポンドからヴィクトリアスポンジの8ポンドまでケーキも色々あります。
この季節はイチゴとクリーム(5.5ポンド)もいいですね。

お手洗いのソープはオーガニックの手作りソープ会社(リンクします)
イギリスの普通のスーパーマーケットでも取り扱いがあるようです。


今年のお土産のおすすめをショップで聞いてきました。
赤がきれいなこちらのシリーズ。
値段表も置いておきます(笑)

それからロイヤルキッチンのシリーズ。

蜂蜜があったので、とうとうバッキンガム宮殿の蜂蜜が出たのかと思ったら違いました。
中身はスコットランドのヘザーハニー。
ということでプレビューのレポートでした。

バッキンガム宮殿の夏季公開は9月28日まで。
所要時間は約2時間(お茶するならそれ以上)です。


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2025年7月12日土曜日

1938年の地下鉄に乗ってきたよ!




昨日、ロンドン交通博物館主催のイベントに行ってきました。

昔の地下鉄に乗ってみようというもの。
1938年の地下鉄が修復保存されていて、実際に線路を走るというのです。

面白そうでしょ!

春頃だったか、博物館のウェブサイトで見つけて、すぐに予約しました。
人気らしくてすぐに売り切れ。

もし行ってみたいなという人は、早めの予約をお勧めします。
そして、どうせ乗るならゴールドチケット、1両目がおすすめです。


というのは、運転席が見られるから。

このイベントはいろんな駅からの発車があるようです。

私が乗ったのはピカデリー線のノースフィールドという駅からヒースロー空港を回ってまた同じ駅に帰ってくるという行程で、乗車時間は45分程度でした。

昨日の出発は4回、私が選んだのは朝一番の10時10分というもの。

20分前に集合ということだったのでかなり前に行ったら既に何人かの人が駅で待っていました。
こちらがノースフィールドの駅。

この駅を選んだのはお手洗いがあるからかも。
他にはデポがあるから列車を持ってきやすいのも理由のひとつだと思います。

イベントの内容的に「鉄道オタク」っぽい人を期待していたら普通の人がいっぱいでした。
でも、私が選んだ一番前の車両はさすがにそれっぽい人がたくさん(笑)

受付は9時半から。
チケットのQRコードを見せましたがスキャンは無し。
ゲストリストから名前をチェックして予約内容を確認するという、1938年のテーマに沿った受付でした(笑)

ヒースロー行きのプラットフォームで待つように言われてそこで待機。
待っている時に他の人たちと言葉を交わしたのですが、みんなワクワクしていて楽しそう。

にぎやかなプラットフォームには係員がボードをもって自分が乗る車両がわかるようになっていました。
全部で4両編成です。
1両目から、ゴールド1、ブロンズ1、ブロンズ2、ブロンズ3。

予定の時間になっても列車は来ません。
もちろん文句も何も言わない。
ここはロンドンですからね(笑)

結局数分遅れただけで地下鉄がホームに入ってきました。
😃😃😃😃😃😃😃😃😃
(みんなが喜んでいる様子!)

早速乗車です。
席は決まっていないので、好きなところに座って、途中で変わっても平気。
みんな荷物置いたまま写真を撮るのに車内を歩き回ってる。
置き引きの危険がいっぱいのいつものロンドンじゃない!


ノースフィールドからヒースローまでは地上を走っている部分も多いです。
そんな外の景色を撮っている人もいるけれど、それってどの地下鉄から見ても同じ景色(笑)
やっぱり内装を撮らなきゃ!
それにしてもみんな楽しそう!
私がロンドンに住み始めた時には地下鉄の床はこんな風に木でできていました。
そういえばエスカレーターも木でできたものが駅によってはあったなぁ。

なんだかよくわからないけれど、スイッチとか。
ブロンズ1の車両はこんな感じ。
みんなおとなしく座っています。
どの車両を選ぶかで、性格もある程度わかれたりして(笑)

それにしても車内のディテールが素敵。
そして面白いのは車内広告。
これなんて、脱毛クリニック!
こちらは煙草の広告!
インターシティーというのは昔の特急列車。
特急の売店で出されている食べ物の広告ではそのお値段にびっくり!
春巻きみたいなのはソーセージロールで、何と1本19ペンス!!

途中の駅には停まりませんが少しゆっくり走ります。
これはヒースローの駅。


運転席からの景色も1両目ならでは。
だけど、トンネルの中よりも地上を走っている時の方がいい。
こちらはトンネルの中。
 
反射してうまく撮れない。
写真はフラッシュ厳禁です。
こちらは地上に出ている時。

さて、楽しい時間はあっという間に過ぎて、約45分乗っていたなんて嘘のようでした。
ノースフィールドに戻ってきました。
係員がたくさん乗っていて、写真を撮ってくれたりもしていました。
名残惜しそうに降りていく人たち。
運転席の写真はみんな並んで撮っていました。
10分過ぎても停車したままだったので、外側の写真はたくさん撮れそう。


あ~楽しかった!

体験したいなぁ、という人はロンドン交通博物館のウェブサイトから予約できます。

ヘリテージ地下鉄に乗ってみよう!(リンクします)

次は9月にメトロポリタン線で企画があるみたい。
まだチケットは発売じゃないので、マメにチェックすれば購入できると思います。











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2025年7月10日木曜日

大英博物館で広重を見てきたよ!



先日、大英博物館の広重展を観てきました。
中に飾られているのは初めて公開されるものがほとんど。
これまで個人のコレクションだったためだそうです。


ロンドンにあるたくたくさんの博物館や美術館は入場が無料なので、こういった有料の展示が設けられています。

大英博物館では、有料のギャラリーを予約すると入場の行列をスキップできる。
いつも長い行列だから、うれしいですね!

広重の版画は風景画が有名です。
はじめ、彼はなかなか人気が出ませんでした。
いろんなジャンルの絵を描いていましたが、認められるようになったのは風景画がきっかけ。
東海道のシリーズが有名ですね。

彼の版画、実は彼自身が木を彫ったわけではありません。
彼はデザイン担当。
木版に色を乗せて刷るのはまた別の職人さん。
そんな版画は何百枚も同じ版から刷られます。

もちろんはじめのころは版が傷んでいないのでくっきりきれいに刷ることができます。
これ、斜めから撮ったのでサイズが違って見えますが、同じサイズです。
左側はプリントし始めたばかりのもの。
でも右手には版画の原版が劣化していて色の乗りが悪かったり、版を重ねていくと、版元の意見で別の色を加えたりすることもあって、少しずつ違った作品になっていく。

実はこの右側にある作品はゴッホが持っていたそうです。
かなり刷られた後だから安かったみたい(笑)
そしてゴッホはそれをこんな風にキャンバスに写し取りました。
これからインスピレーションを得て、油絵で仕上げた作品がこちら。
そういわれてみれば、ゴッホ美術館で昔見たことがあるかも。

広重は鳥や花を短冊の中に詩と組み込んだものも円熟期にはたくさん描いたそうです。
版画は広重のような絵師だけで作られるものではありません。
普通は版元とよばれる存在がいて、これが作品の企画を立案し、絵師、彫師、摺師といった職人を手配し、完成した版画を販売します。

この美しい花鳥画は川口屋という版元のために広重が描いたものです。
繊細で生き生きとした鳥の鳴き声が聞こえてきそうに美しい。

この真ん中の短冊にはちょっと面白い印があります。
江戸時代のものですから、読むときには右から。
右は鹿のようですね。
でもこちらは福という字を(草書で崩したものを更に絵に直して)表しているのです。

そして左は馬の後ろ姿。
こちらは寿だといえば福よりも納得できそう。
福は幸福、寿は長寿ということで、幸せに長生きという縁起の良い印章。
福寿印ともよばれるこちら、何と別名はバカ印。
ウマとシカですからね(笑)
こういったジョークが広重は好きだったそうです。

浮世絵は庶民の文化。

なのでさりげなくジョークを組み込んで真面目になりすぎないことが粋とされた文化。
風景画にもその中の人物が庶民の生活感を出していたり、皮肉が込められていたりするのが広重流。

例えば有名な東海道五十三次。
こちらは日本橋。
大名行列がやってくる、いかにも江戸の風景です。

「偉そうに、また来やがった」みたいな顔つきの商い町人たちが、行列が来るので橋を渡るのをあきらめて急いで脇に退く様子。
それなのに犬や猫は知らん顔で橋の前から動かない様子。
庶民に人気があったのも頷けますね。

京都の四条河原の夕涼みではさりげなく版元の名前を入れこんだりしています。
手前で宴の真っ最中の人々の間に。


広重の版画は特に青が美しいものが多いです。
この時代、元はドイツで発明されたプルシアブルーという人工の青色がありました。
1760年位から日本でも使われていたそうです。
それが中国で大量生産されるようになって、安価なものが日本に入ってきたのがちょうど広重が活躍した時代。
インクのように濃淡を出すことができたので、青のみで版画を作ることも可能でした。
夏に涼みたいうちわにはぴったりの色合いですね。
広重の作品であまり残っていないものが、うちわ用の版画。
青のみで刷られた版画は藍染絵とよばれたそうです。
うちわはもちろん使用されると劣化するのであまり残らないそうです。
ですからここに残っているものはうちわ用にプリントはされたけれど何らかの理由でうちわにならずに残された作品だそうです。




ぜひ足を運ぶといいと思います。

特別展以外にも、日本館に何点か版画がありました。
お金をかけたくない人は、そちらは無料でご覧になれます。






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2025年7月8日火曜日

覆いがかかって見られなくなってしまったバンクシーのヤギ



以前ここでも紹介したキューブリッジ脇のバンクシー作品。

崖っぷちにいるヤギさん。 
この赤い矢印の壁に描かれている作品です。
このビルが現在工事中。

この間キューガーデンに行く時に覆いがかかっていたのを見かけました。

その時は車の中から見ただけだったので、ちょっと写真を撮りに行ってきました。
ね?
完全に覆われているのでしばらくは見られないようです。

改装か何かだと思うんだけど、壁はそのまま残してほしいですね。
もしかしたら剥がして屋内に移動させたりするのかな?

また様子が変わったらアップデートしますね。






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