2009年12月29日火曜日

クリスマスのお料理

我が家では例年クリスマスの正餐には鵞鳥を用意するのですが、今年は七面鳥をお料理することにしました。
鵞鳥は去年のブログに写真を載せました。

今年の七面鳥は重さが9パウンド、4kgくらいです。
鵞鳥と違って淡白で、脂もそんなに多くありませんから、しっとりと仕上げるために、いろんなシェフがたくさんのレシピを勧めています。
皮と肉の間にバターを塗りこむものや、前日からバケツに入れた水に漬け込む方法、ベイスティングを頻繁に行う方法など、本当にイロイロ。

で、たくさんのレシピから、一番楽そうな方法を選びました。
とっても上手くいったので、皆さんもどうぞ。

まず上の写真を見てください。
七面鳥がすっかり入るロースト用のパンを用意します。
そこに、リーク(長ネギ)と人参を底が埋まるまで敷きます。
赤ワインをコップいっぱい加えます。
サラダオイルを塗った七面鳥に、軽く塩コショウをして、その上におきます。
ベーコンを乗せましたけど、これは必要ありませんでした。
アルミフォイルでローストのパンを密封します。
190度のオーヴンで1パウンド(450g)あたり、20分焼きます。この七面鳥は9パウンドだったので、180分(3時間)焼きました。
最後の30分はフォイルをとって、焼き色を付けます。

焼きあがった七面鳥は温めたお皿に入れて、アルミフォイルをかぶせて、冷めないように気をつけて25分ほど休憩させます。
その間にローストパンの焼き汁を漉してお鍋に移して、煮詰めてグレイビーを作ります。
今まで試した中で、一番簡単で、しかもしっとりした焼き上がりになりました。
焼き上がりはこんなカンジ。テーブルで切り分けるのですが、まな板よりも大きいでしょう?お皿に盛り付けたらこんなカンジになります。
鵞鳥とは全然身の色が違います。
桃太郎君は鵞鳥の方が良かった、と文句を言いましたが、私はなかなか悪くないと思いました。
27日には、お夜食に胸肉のサンドウィッチをいただきましたが、冷蔵庫にはそれでもまだ少しお肉が残っています。
鵞鳥よりはずっと経済的。
来年はどうしようかな?

2009年12月28日月曜日

クリスマスにもらったもの

ティムちゃんはクリスマスが大好きで、いつもステキなプレゼントを私に選んでくれます。
今年の私のクリスマスリストには、一番上に「ハンドバッグ」が欲しいと書いておきました。

私は歩きながら仕事をすることが殆どなので、あまり大きなバッグは持ちません。
バッグの中に入れるものは、
ハンカチ
ティッシュ
リップバーム
お財布
カードケース
携帯電話
暇つぶしの本
一筆箋
ペン
お仕事のドキュメント(A4サイズの紙を折りたたんだもの)
そんな感じです。
たまにA5サイズの地図を持ち歩く時もあります。

これが全部入れば、小さければ小さいほどいいのです。
秋の終わりごろから、いろんなお店を覗くたびに、どんなタイプのバッグが欲しいのか、ティムちゃんにそれとなく(笑)ほのめかしてはおきました。
でもね、正直なところ、半分以上あきらめていたんです。
最近のバッグって、かわいくない。
私のテイストが時代に合わないのか、ファッションが悪いのかは置いといて、欲しいと思わせるバッグがなかなか見つかりませんでした。
最近のバッグって、ポケットとか、バックルとか、タッセルとか、やたらジャラジャラ付いていて、大きめサイズばかりです。
小さめのものは本当に何も入らないので役に立ちません。

ところがやっと11月になって「いいじゃん、これ」と思えるバッグを見つけたのです。
ちょうど、ティムちゃんと桃太郎君と一緒に、ロンドンにいた時。
ティムちゃんいわく、
「ショーウインドウに吸い寄せられるように、歩いていったから、すぐにどのバッグだかわかった」

そのバッグは、ちょっとラメ系の赤で、サイズも手ごろ。
早速お店に入って肩にかけてみると、スタイルもぴったり。
「でも、みきちゃん、これすぐに飽きちゃうんじゃない?
確かにかわいいけど、ちょっと派手だし、他のものに合わないよ。
去年だって、欲しいって言ってた靴、買ってあげたのに、履いてないじゃん」

そう来ると思って、11月にその靴はバッグまで買って(1回だけだけど)履きました(笑)
とりあえず、希望は伝えたわけだし、その時はそれだけ。
それからも事あるごとに、もっと控えめなバッグの方が長持ちするとか、シックな装いの方がお仕事の時にいいだろうとか、いろんなことを言ってくるので、正直なところ、ちょっと迷ってしまいました。
実際、派手なラメ系は、場所を選んじゃうかもね。
でもね、私はやっぱり大阪出身だから、「目立ってナンボ」の精神が体のどこかに棲んでいるんです。

そして、クリスマスの日。
一体ティムちゃんがどんなバッグを選んでくれたのか、プレゼントのことが待ち遠しくって、5時半に目が覚めてしまいました。
こんな風に子供の心に戻ることが出来るって、クリスマスならでは(爆)

それでいろんな小さなプレゼントをあけて、やっと、ティムちゃんが大きな箱を私の前に置きました。
因みに6時45分に起きた私たちが、たくさんのプレゼントをあけていって、もう後数個なんて時には9時を廻っています。
途中でシャンペンを飲んだり、ちょっとおつまみを食べたり。
本当に時間をかけて楽しむのです。

ドキドキしながら包装紙を取ると、ライムグリーンのリボンのかかった箱が現れました。

開けてみると、シックな黒のハンドバッグ。
サイズもぴったりだし、カッチリしていてお仕事にも良さそう。
私は本当に感謝を込めて「どうもありがとう、大切に使うね」と言ったのですが、後でティムちゃんから「何で赤いバッグじゃないの」って顔で、とても不服そうだった、と言われました(笑)
そうかなぁ、ティムちゃんの思い過ごしだと思うけど。
でも正直なところ、私はてっきり赤いバッグを買ってくれたと思ってました。
だからがっかり、と言うよりもびっくりだったかな?
これまで欲しいって言って、もらわなかったものがないからかもしれません。

今度は私がティムちゃんにメインのプレゼントをあげる番なので、私の気持ちはもうバッグのことは離れて、ツリーの方に行ってました。
で、ティムちゃんのための大きな箱を持ってきたら、ツリーのそばにもうひとつの箱があります。

私の包んだものじゃありません。
だって、きれいじゃないし、セロテープでぐるぐる巻きだし(笑)
でもそんなことよりもティムちゃんのプレゼント。
すごく迷った末に買った物だったので、喜ぶかどうか心配だったんです。

ティムちゃんにはカジュアルの冬用のジャケットを買いました。
イギリス人って何でも長く大切に使います。
ティムちゃんも冬のカジュアルなジャケット(日本だとオーバー?)は皮の重い物を愛用しているんだけど、一体何年使っているんでしょう?
多分30年は使っているはず。
そこでもっと軽くって暖かいジャケットを買ったのです。
フットボールを見に行ったりする時も着てもらえるかな、と思って。
ティムちゃんは、ブランドの名前とかがジャラジャラ書いてあったりするものは好きじゃないので、実用的で、長く使えそうなものにしました。
ブティックの人が、
「スキーに行って雪崩にあって、遭難しても肩のところに何とかシステム(名前は忘れましたが、どこにいるかわかるシステムなんですって)が入っているから安心です」だって。

スキーに行く予定も、遭難する予定もないけれど(笑)その売込みが面白かったので、買ってしまいました。
普段は感じないけど、私って根はつくづく大阪人だなぁ。
でも結構有名なファッションブランドが、そんな実用的なものを出しているというのも発見でした。

ジャケットは喜んでくれたみたいで、サイズもぴったりでした。

「じゃあ、お茶でも飲もうか」ということになって、ポットのスイッチを入れにキッチンに立って戻ってくると、箱がひとつポツンと置かれていました。
さっきのセロテープのいっぱい巻いてある箱。

ティムちゃんが、「あ、すっかり忘れてた、これもみきちゃんのだった」というので、包装紙を開けてみたら、さっきのハンドバッグの入っていたものと同じブランドの箱。

中には欲しいと思っていたラメ系の赤いバッグが入っていました。
ティムちゃんが笑いながら
「みきちゃんが欲しいって言って、僕が買わなかったことなんてなかったでしょう?」だって。
ティムちゃんと結婚して、正解だったなぁ。

2009年12月27日日曜日

桃太郎君へのプレゼント

私たちがクリスマスプレゼントのために費やす時間は相当なもので、箱を開けるのは一瞬なのですが、その時の顔を見る楽しみのために、ありとあらゆる努力を惜しみません。
もちろん一番の楽しみは桃太郎君の喜びです。

毎年私たちはサンタさんにお手紙を書くのですが、ちょっと今年の桃太郎君のお手紙をコピーしますね。

「サンタさんへ(本文では Dear Father Christmas )
僕の欲しいものは;
ソニーエリクソンのサティオ(携帯電話)
ワイヤレスのヘッドフォーン
Uncharted 2 (PS3)
Assassins(PS3)
Family Guy 8 (DVD)
American Dad 3 and 4 (DVD)
Inglorious Bastards (DVD)(タランティーノ監督)
PS3 Head Set Sony
32インチ ワイドスクリーン HDテレビ
広角レンズ
コンバースの黒、サイズ8
アルマーニのジャケット」

今年はいつもよりも短い手紙です。
いつもだったらこの倍のリスト。

PS3のゲームが幾つかありますが、調べてみたら暴力モノっぽかったので、ティムちゃんと相談して買わないことにしました。
DVDはタランティーノ監督のもの以外は、12月のはじめに買ってしまいました。
靴もそう。
テレビはもうHDのを持っているので(少し小さめだけど)買わないことにしました。
育ち盛りの子供にアルマーニのジャケットは問題外(笑)
ということは、大きな買い物は携帯電話と広角レンズです。

イギリスの携帯電話業界はヴォーダフォーン、O2、オレンジ、T-Mobile、ヴァージン、その他数社が参入しています。
それぞれの会社がSIMカードを発行していて、携帯電話は特定のSIMカードしか使えない設定のものと、どの会社のSIMカードもつかえるもの(SIMフリーとよびます)があります。
特定のSIMカードしか使えない設定のものは、携帯電話会社が特定の契約期間と引き換えに、人気のある機種を低価格、もしくは契約期間によっては無料で顧客に売っています。
桃太郎君は自分なりにイロイロリサーチして、「サティオ」を選んだようですが、ちょうど12月のはじめに、大々的なリコールがありました。
理由が、SIMの特定設定のソフトに発見された欠陥。
そこでSIMフリーのタイプには影響はありませんでした。

私はヴォーダフォーンと契約していて、いつも更新の時に携帯電話って無料で受け取っていました。
今回はじめて携帯電話の値段を知ってびっくり。
人気の機種は500ポンド位するんです。
桃太郎君もヴォーダフォーンの契約なのですが、春の契約更新まで、まだ数ヶ月あります。
本当は実物を店頭で確認してから買いたかったのですが、携帯電話のお店はどこも(ヴォーダフォーン以外のところも)リコールのおかげで在庫なし。
しかも手に入れるためには24ヶ月の新規契約を結ばないといけないということで、ハンドセットのみの購入は出来ないといわれてしまいました。
そこで仕方なく、ソニーエリクソンのオフィシャルサイトから直接買うことにしました。
電話で注文した翌日、クーリエが配達に来たのは良かったのですが、箱を見てびっくり。
普通は携帯電話って箱が封印されているのに、届いた箱には封印はありませんでした。
(後で、サティオは封印がないのが普通であることが発覚)
しかも何となく、箱の角も凹んでるし・・・。
やっぱりプレゼントなんだから、何もかもカンペキじゃないとイヤなので、早速ソニーエリクソンに電話をしたら、次の日にクーリエが新しいものに取り換えてくれることになりました。
そして次の日。
受け取った新しい携帯電話はやっぱり封印がされていなくって、今度のは箱の角がちょっと破れているじゃありませんか!!

これだったら、前の方が良かった・・・と思っても、もう後の祭り。
すぐにまた電話をしたのですが、今度はリコールのおかげで在庫がないと言われてしまいました。
クリスマスの1週間前くらいには、新しい商品が届くらしいのですが、ちょっと大きすぎるリスクなので、新商品が届いたら、取り替えることができるという手続きだけをして、それまで現物は手元に置くことにしました。
結局新しい物は手に入らないままだったのですが、箱が凹んでいても、欲しがっているものがないよりはいいだろう、ということで決着しました。

この一件があったので、広角レンズは絶対に実物をみて、店頭で購入することにティムちゃんと私の意見は一致しました(笑)
桃太郎君の一眼レフはニコンなのですが、ニコンの広角レンズはすごく高額なので、代わりをイロイロリサーチしました。
こういったことは、ティムちゃん大好きです。
ネットでサーチしたり、電話をかけたり、カメラ屋さんを覗いたり。
長いリサーチの結果、ティムちゃんが選んだのが「TOKINA(トキーナ)」というブランドです。
私ははじめて聞いたんですが、日本製で、HOYAの子会社だそうです。
イギリスで、ニコンのカメラに取り付けが出来るのは、シグマとか、タムロンという会社のものが一般的です。
トキーナは置いているところも少なくって、随分探しました。
やっと大英博物館の近くに見つかったので、12月の半ばに、ティムちゃんと二人でお店に行きました。
ちゃんと箱が凹んでいないか確認後(笑)、無事購入。
ついでにフィルターも勧められて買いました。
こちらはHOYAのもの。
両方とも日本製って書いてあります(満足)

あとはくだらないおもちゃとか、お菓子とか、たくさんのものをきれいに包んでツリーの周りにおきます。

プレゼントを渡す順番も、とっても大事。
楽しみにしているものは、やっぱり最後の方。
今回は携帯電話を最後に渡すことにしましたが、ストレートに渡しても芸がないので、実はちょっとしたお芝居をしました。
以前ヴォーダフォーンから無料でもらって、まだ封を開けていない予備の携帯電話があったので、それを少し豪華に包装しておきました。
そしてまだたくさんツリーの周りにプレゼントが残っている時に、それを渡したのです。
「リコールの問題があったので、サティオは手に入らなかったんだけど、これも悪くないでしょ」
普段の躾がいいので(爆)もちろん「これじゃないよ」なんて怒ったり、文句を言ったりはしません。
それどころか、「この機種は知らないけど、使いやすそうだね、どうもありがとう」なんて言ってくれました。
でもがっかりしているのは結構アキラカ。
最後から2番目に広角レンズをあげて、それをカメラにつけている間に、最後のプレゼントを渡しました。
大きな6角形の箱です。
それには「クリスマスおめでとう、形で何かわかっちゃうよね。食べ過ぎちゃダメよ。」と小さなカードに書いておきました。

イギリス人はチョコレートが大好きで、特に植物油のたっぷり入っている安物のチョコレートが、大きな缶入りでいろいろ売られています。
そのひとつにクオリティーストリートというものがあるのですが、サティオの箱をその中に隠しておいたのです。
もちろん箱を開けてすぐにばれないように、サティオの箱はきらきらの紙で包装して、べったりとクオリティーチョコのステッカーを貼りましたから、周りに詰めたチョコの効果もあって、仕上がりはカンペキ。
クオリティーストリートのステッカーを持ち上げないと、チョコ以外のものが入っているとはわかりません。

でも、桃太郎君にはこれがただのチョコレートではないってわかっちゃったみたいです。
「最後の最後にクオリティーストリートなんて、絶対にありえないって、すぐに何かあるぞって思った」
「それに、いつも似たようなことするじゃん」

言われてみれば、毎年幾つかののプレゼントって、ヘンな箱に入れたりしてたっけ。
来年はちょっと新しい方法を考えないと。
いろんなものが見えるでしょう?
小さくって見えないけど、ロンドン三越で売っている、「ハローキティー・ロンドンバージョン」の携帯ストラップもあります(笑)

2009年12月25日金曜日

Merry Christmas!

皆さん、クリスマスおめでとう!!

クリスマスの朝、桃太郎君は朝4時半に目が覚めてしまって、ベッドでずっと我慢していたそうですが、6時半まで待って私たちのお部屋にやってきました。

私は5時半に目が覚めて、やっぱり起きるのには早すぎるので、ベッドの中で、どんなプレゼントが待っているのか思いをめぐらしていました。

我が家ではクリスマスの朝に、家族が揃って居間に入るという習慣があるので、ヌケガケはできないのです。

桃太郎君がもっと小さい時は、私たちのお部屋のドアを開けて、賛美歌で起こしてくれたのですが、声変わりをしてからはちょっと恥ずかしいようで、歌ってくれなくなりました。

クリスマスイブに、「あまり早く起きてしまうと、クリスマスディナー(ランチ)の後、眠くなっちゃうから、7時15分まではベッドにいなきゃいけない」ってルールを決めたんだけど、ベッドの中でズーッと起きて待っているのにも限界があるので、結局6時45分にみんなで起きました。

ティムちゃんは前の晩(というか朝)の2時ごろまで、プレゼントを包むのに時間がかかったということで、かなり眠そうでした。
毎年思うことですが、イギリス人は不器用です。
特にプレゼントの包み方は、世界の最低レベルじゃないかと思います。
へんてこなカタチのものなら同情もしますが、どうして四角い箱を包むのに、必要な紙のサイズを間違えたり、そんなに時間がかかったりするのかは、何年たっても理解できません。

その人によるのでしょうけど、アメリカ(カリフォルニア)に住んでいた時は、あまりの包装の凝り様に、逆にひいてしまいましたが、イギリスではただ包装紙で包むだけの人が多いようです。
それにちょっとリボンを付けたり、宛名のシールや小さいカードを貼ったりします。

イギリスで売られている包装紙の殆どは、幅80センチから1メートルくらいのロール状になっています。
私だったら似たようなサイズのプレゼントが何個くらいということで、紙を切る時にまとめてやってしまうのですが、イギリス人はそこまで要領が良くないようです。
だったらクリスマスイブまで待たずに、もっと前もって時間のあるときに少しずつ包装すればいいのに、そういったことも思いつかないようです。
そして包装する時にやたらセロテープを使うので、プレゼントを開けるのは至難の業。
紙は簡単に破れるけど、セロテープはちぎれません。

とりあえずそんな話はこれくらいにして、今年の我が家のツリーです。Pharyさんのブログにも紹介してもらったのですが、我が家ではプレゼントが大好きなので、毎年たくさんツリーの周りに用意します。
クリスマスイブ、桃太郎君が眠ってしまってから、まず私がプレゼントを置いて、私が眠ってからティムちゃんがプレゼントを置きます。
だから私も桃太郎君も、クリスマスの朝、居間のドアを開けるのがすごく楽しみなのです。それではどんなプレゼントをもらったかというお話は次回に。

2009年12月23日水曜日

Gritters

昨日のM3(高速道路のひとつ)からの写真です。
お昼頃なんだけど、寒そうでしょう?
車の中から撮ったので、ちょっときれいではありません。
最近イギリスはとても寒くって、昨日はロンドンでは2度くらいまで気温が上がりましたが、スコットランドでは夜明けに氷点下16度まで下がった地域もあったようです。

ユーロスターの運行は再開されたみたいですが、今度は道路の状態が悪くって、渋滞が続いています。
コーンウォールではバスの事故もあったようだし、道路が凍結している地域では、必要以外の外出は控えた方が良さそうです。

ところで、よくイギリスでは「必要外の外出を避けるように」といった案内があるのですが、このラインがあまりにも人によって違います。
例えばお仕事にいく人は、必要な外出でしょうか?
仕事の内容にも拠りますね。
ティムちゃんだったら出かけないと思いますが、私だったら出かけるかな?
学校は?
桃太郎君だったらお休みすると思います。

以前にも書きましたが、ティムちゃんは通勤していません。
オフィスはロンドンを北に出た、ルートンという街にあるのですが、ティムちゃんいわく、
「イギリスのなかで最悪の街を選んだら、トップ3に間違いなく入る」場所だそうです。
そこで、1年のうちにオフィスを訪れるのは5-6回かな?
普段はおうちでお仕事をしているか、ロンドンでビジネスランチをしています。
だからひどい時には「雨が降ってるから、今日のアポイントメントはキャンセルした」なんて時もあります。
別にティムちゃんをかばう気はありませんが、約束をキャンセルするのはティムちゃんばっかりではありません。
朝約束の相手からキャンセルの電話がかかってきて、予定が空いたりすることもよくあります。
理由はイロイロ言ってくるみたいですが、本当の理由は二日酔いとか、ダブルブッキングとか、奥様の機嫌取りだとか。
天候に問題ありなんて時も、もちろんキャンセル。
12月の半ばから、ティムちゃんがまともに家を出たのはまだ2回くらいかな?
そのうちの1回は、注文してあった桃太郎君のプレゼントが届いたというので、ロンドンまで取りに行かなくっちゃいけなかったからです。
そういった場合は必要な外出みたい(笑)

昨日はハンプシャーに住んでいるティムちゃんのお兄さんのところへ、みんなでクリスマスプレゼントを届けに行きました。
彼はアーティストなんですが、ティムちゃんよりも20歳近く上です。

リッチモンドから彼の住んでいるハンプシャーまでは、M3という高速道路でまっすぐ。
高速を降りたら、田舎道を20分ほど走って到着するのが普通です。
ところがこの数日は雪と氷のために、あちこちの道路が封鎖されていたり、開いていても道路が凍結して大変に危険な状態になっています。
いつもこういった状況になる国では、冬用のタイヤを用意したり、道路が対応できるように作られているんだと思いますが、イギリス(特に南東部)はこんな状況は珍しいのです。
もちろんたまにはあります。
そんな時に活躍するのがグリター(Gritters)です。
道路で滑らないように、塩をまくのです。

昨日は丁度M3で追い越したので紹介します。高速道路などはこんな車で一気に撒きます。
歩道などではシャベルを使って少しずつ人間が撒いていきます。
(朝、おうちの前にも撒きに来ましたが、残念ながらタイミングが悪くって、写真はありません)

2009年12月21日月曜日

カオス

イギリスでは雪の影響で、交通マヒに陥っている地域があります。
幾つかの空港は閉鎖されていたり、フライトの大幅な遅れが予想されていますから、イギリスを旅行中、もしくは近々予定されている方は、各関係機関に問い合わせをお勧めします。

特に話題になっているのは、パリやブラッセルとロンドンを結んでいる、ユーロスターのキャンセルです。
北フランスの天候のために、土曜日に立ち往生した便が出たために、日曜日の列車は殆どがキャンセル、今日月曜日は天候を配慮した設備を取り付けた列車を試運転して、夕方6時ごろにこの先どうするかを発表するということです。
最新の情報が欲しい方は、ユーロスターのサイトへどうぞ。
現在(月曜日の朝)の情報では、土(12月19日)、日(20日)、月(21日)に予約をしていた人たちには、ユーロスター費の全額返金+無料のリターンチケット+余分な出費代として150ポンドが提示されているようです。
これも詳しくはユーロスターのサイトへどうぞ。

飛行機が嫌いな私たちは、よくユーロスターを利用するのですが、今回のトラブルにはびっくり。
北フランスの天候って、そんなに悪いのかしら。
パリ発で人気のある、モンサンミッシェルのツアーなんかは「出発後、途中で引き返した」なんて話も入ってきました。
私たちは毎年12月に、クリスマスのお買い物のために、ユーロスターを利用してパリやリルに行くのですが、今年はたまたま予約のタイミングを逃してしまって、あきらめてしまいました。
そういった旅行の時は、ユーロスターのチケットとは別にホテルの予約なんかをするのですが、払い戻し不可の契約でホテルを取っていたら、150ポンドなんて何の足しにもならないでしょうね。
最近ホテルの予約の時に、先払い、キャンセル・変更不可で安い値段を表示している広告をよく見かけますが、どの程度使えるのかな、とふと思いました。

クリスマスのために旅行しようと考えていた人たちは、とっても残念でしょうね。
何人かの旅行者には、振り替えのために、ドーバー経由でフェリーを利用する手続きがされたようです。

2009年12月18日金曜日

Ham Hock

ここのところ、イギリスは随分と寒いです。
ロンドンでも0度前後。
日本と比べるともっと北にあるイギリスですが、メキシコ湾流のおかげで、普段は冬でもそれほど寒いわけではありません。
ヨーロッパ大陸の方が、南なのにずっと寒いのです。

こんな寒い時は温かいお料理が一番です。
今日紹介するのは、とっても経済的で、体が温まる一品。

材料(適当に食べたいものを入れてかまいません)
ハムホック(塩漬けの豚肉の足の骨付きの部分)ひとつ(1.5kgくらい)
缶詰の豆類(お好みのもの)2缶
リーク 2-3本
人参 2-3本
ジャガイモ 2-3個

作り方
ハムホック(イギリスでは1.5kgくらいのものが一般的です)は水を頻繁に入れ替えて、一晩以上置く。
寒い時だから、冷蔵庫に入れなくても、窓の近くにおいておけば、いいんじゃないかな?
私はそうしてますけど、気になる人は冷蔵庫にどうぞ。
これを2回「湯でこぼし」します。
3回目にはひたひたに水を入れて、沸騰した後、弱火で1時間くらい茹でたら、ハムを取り出します。
取り出したらこんなカンジリークは輪切り、ジャガイモは4つ切り、人参は皮付きのまま輪切りにして、ハムの茹で汁に入れて、そのまま煮続けます。

ハムがある程度冷めたら、骨から外して、肉の繊維にそって小さく小分けにします。
大体6-7個に分かれるのが普通。
周りの粘膜や脂肪なんかを丁寧に取って、お野菜に加えます。
そのまま煮込んで出来上がり。
仕上げの15分ほど前に刻んだキャベツを入れても美味しいです。
胡椒を入れてもいいし、食べるときにマスタードやチリソースを加えてもいいと思います。
塩は入れなくても十分なはず。
逆に塩辛すぎると食べられないので、ハムの塩出し(前日の水の取替えや「湯でこぼし」)は手を抜かない方が賢明です。
でもその他の部分は本当にテキトーでかまいません。

例えば身を骨から外す時に、雑に取ってかまいません。
それは更に別のお鍋に入れて、またスープが取れるので、残り野菜やトマトを入れたらミネストローネができます。
ハムが骨にたくさん残っている方が美味しいスープになります。

残り野菜がそんなにたくさんない時は、冷凍のグリーンピースをたくさん入れて、骨を取り出してハムの身をきれいに外した後、ミキサーにかけて、ハムとピーのスープもお勧めです。

インペリアル or メトリック

テレビを見ていたら、面白い情報を扱っていたので紹介します。
イギリスに住んでいない人には、全く関係のない話なんだけど、在英の人はとりあえずチェックするといいと思います。

イギリスがヨーロッパといろんなことを合わせなきゃいけなくなって、随分月日がたちますが、そのひとつが重さや長さです。
私がイギリスに来た、約20年前は、インペリアルのサイズが使われていました。
インペリアルというのは、重さならパウンドやオンス、長さならインチやフィートです。
今でもお料理する時なんて、メトリックからインペリアルに直さないと、どれくらいの時間ローストすればいいのかなんてわかりませんから、とっても面倒です。
長さの方はcmとかmの方が感覚は掴みやすいけど、距離は断然マイルのほうがいい感じです。
どこからどこまで何マイル、というのはこの国に来てから身に付いた知識なので、今更kmには直せません。
でもこれはまだ、イギリスの道路の表示がマイルのままなので問題なしです。

メートルがどうして出来たのかは、以前記事にしました
昔はこんな凝った記事も書いていたんだと感心します(笑)

さて前置きはこれぐらい。
今日の話題はガスのメーターです。
各家庭に取り付けられているこのガスのメーターが、インペリアルか、メトリックか、ということなんです。
インペリアルのメーターは、キュービーック(立方)・フィートで計量されています。
ところがそれがガス会社で計算される時に、キュービック(立方)・メートルに換算されずにそのままの数値がメートルの値段に反映されているケースがあるらしい、ということなのです。
フィートはメートルの1/3。
ということで、そのキュービック(立方)だということは、27倍?
テレビではガスの料金が3倍って言ってたんだけど、1キュービック・フィートは1/3m x1/3m x1/3mだから、1/27 1 m3 よね?
算数は得意ではないので、間違っていたらごめんなさい。
とりあえず、フィートのメーターが付いている家庭は、請求書もフィートで計算されているかどうか、チェックが必要だそうです。

我が家は1930年代に建ったフラット(アパート)なので、早速チェックしてみました。
ガスメーターは案の定インペリアルでした。
ガスの請求書を探してチェックしたら・・・

・・・ちゃんとインペリアルで計算されていました。
チェッ、ツマンナイなぁ。

新しいお魚屋さん


リッチモンドに新しいお魚屋さんができました。
場所はイートン・ストリート( Eton Street )です。
小さな店構えで、ここは前はお花屋さんだったんじゃなかったかな?
ちょっと覗いてみると、新鮮そうなお魚が並んでいました。マグロの切り身には「すし用」と英語で書かれています。
イギリスでは生食用の魚は「SUSHI」と表示されます。
「サシミ」よりも「スシ」の方が市民権があるようです(笑)

「マグロ以外の、どのお魚が生食用なの?」と聞いたら、
「サーモンとヒラメとスズキとサバ(!!)」との応えでした。
「サバが生OKなんて、いつ捕れたの?」との質問には
「昨日」とのことでした。
アミじゃなくって竿で釣られたものですって。
生は怖いけど、〆るんだったら十分そうね。
サーモンはスコットランドのシェトランドから。
サバやヒラメやスズキはコーンウォールから。

これでリッチモンドに新鮮なお魚を扱うお魚屋さんが2軒になりました。
トゥイッケナムのサンディーも入れると、私のおうちから徒歩圏で3軒。
うれしいなぁ。

ニシンがとてもきれいだったので、晩ご飯のおかずに買いました。
「3枚におろしてください」もOK。
白子入りが2尾、たまご入りが1尾。
私と桃太郎君には、蒲焼風にして、ご飯に乗っけていただきました。
ティムちゃんのは、フライパンで焼いて、マッシュポテトと併せます。
アサリも買ったので、これはお吸い物です。

2009年12月16日水曜日

イギリスのクリスマス

「師走」です。
日本語って、本当に面白い。
字面で雰囲気をこれだけ伝えられるなんて。
もうあっという間に、そんな12月も半ばになりました。
毎日がとても忙しくって、ゆっくりコンピューターの前に座る時間がありません。
おまけに書きたいこととかが、クリスマスプレゼントに関することだったりするので、もし桃太郎君とかティムちゃんに読まれちゃったら台無しになっちゃう。
クリスマスまで、あと10日ないなんて。

この間、私と同じようにイギリス人のだんな様がいる、日本人のお友達Eちゃんとおしゃべりをしていました。
で、クリスマスの話になったんだけど、彼女はそんなにクリスマスが楽しみではないみたい。
というのも彼女のだんな様は。あまりロマンティックな人ではないからです。

彼が去年のクリスマスにEちゃんに贈ったプレゼントは、なんと「セルライトの本」
どうしてそんなものを奥様に贈る気になったのかというと、12月のはじめ頃にテレビか何かを見ていて、Eちゃんが「セルライトって怖いわ、ちっとも知らないから勉強しなくっちゃ」と言ったらしいのです。

とっても頭のいい人なんだけど、想像力に欠けるみたい。
コンピューター技師で、ケンブリッジ卒。
堅実だし、とても信用の置けるタイプです。
ティムちゃんとは正反対です。
ティムちゃんはメールすら自分で送ることが出来ないけど、日本語も出来ないのに、私が何を考えているか、簡単にあてることが出来ます。
「それで、どうしたの?」と聞いたら、
「当然取り換えさせたけど、何が悪かったのかはわかってないみたいだった」

「プレゼントを開けた時に、その本で殴ってやろうかと思っちゃったわ」というEちゃんですが、彼女は毎年だんな様の実家でクリスマスを過ごします。

「ステキじゃない、田舎のクリスマスなんて」と私は思うのですが、お嫁さんとしては楽しいばかりでもないようです。

イギリスのクリスマスは、日本のお正月のように、家族や親戚、お友達が集まります。
どんなクリスマスを送るかは、その人が子供のときにどんなクリスマスを送っていたかによるようです。
ティムちゃんはかなり年の離れた末っ子、お姉さんとお兄さんの3人兄弟です。
家族で生き残っているのは、今はもうお兄さんだけです。
いつも子供の頃の話をしてくれて、特にクリスマスをどんなに楽しみにしていたか、どんな風だったか話してくれます。
昔はツリーに本物のろうそくを灯したこと。
高価なものではなかったけれど、プレゼントがたくさん用意されていたこと。
とても食べきれないくらい、お料理がテーブルに並んだこと。

だから、我が家のクリスマスは、ティムちゃんの子供の頃の再生です。
もちろんろうそくをツリーに灯すのは、危ないのでやりませんが、食べ物やプレゼントは山のように用意します。
数があれば、開けるだけでも楽しいので、いろんな物を買ったり作ったり。
これは近所にある「ポタリーカフェ」で。
お皿やマグに、いろんな絵を描いて焼き上げてくれます。
去年はティムちゃんと桃太郎君にそれぞれマグを作りました。そんなこんなで我が家のツリーの下には毎年100個以上のプレゼントが集まります。そして、ツリーのてっぺんにいるのは、天使ではなくって、サンタクロースなのです。

2009年12月5日土曜日

Who Are You!

アーセナル対ストークの試合をエミレイツ・スタジアムでみてきました。
スタジアムの周りには騎馬警察がたくさんいます。
間近でみると、本当に大きい。
何かあったときには大活躍するんでしょうが、普通はこんな風に道の真ん中に立っているだけ。
写真も撮られ慣れているみたい。
騎馬警察用の馬は、音や光に過敏に反応しすぎないように、ちゃんとトレーニングを受けています。

試合はとっても面白かった。
アーセナルの選手は、故障が続出していて、今日のフォーワードはなんとアシャーヴィンのみ。
ロシアから来ている選手です。
彼はとても背が低いので、バランスがよくって私は好きな選手の一人。
でくの坊みたいなベントナーよりずっといいと思います(ファンの人、ごめんなさい)
ペナルティーエリアで彼がファウルされたので、ファブリガスがペナルティーキックをしましたが、ゴールにはなりませんでした。私たちの席は真下がアウェイファンの席なのですが、ストークのファンは「ちょっと問題あり」だったみたい。
ピッチに出ようとして、止められていた人もいました。
少しぼけている写真なんだけど、わかりますか?
この少しあとに、別の場所で警察もよばれていました。試合が盛り上がっているときには、いろんな掛け声や歌が聞こえます。
一体何を言っているんだか、さっぱりわからないときもありますが、日本人でも覚えやすいフレーズがあります。
「Who Are You!」
「あなたは誰ですか?」
なんて訳さないでください(笑)
「身の程を知れ」といった意味あいで使います。
自分が優位に立っているときに、相手を見下す言い方。
「ザマアミロ」みたいなカンジかなぁ?
フットボールの試合でよく聞くフレーズなので、ぜひ覚えて使ってください(笑)
試合の結果は2-0でアーセナルの勝ち。

こんな格好で試合に行きました。
この間の「にわかバーミンガムファン」ではなくって、これは全部自前です。
ちゃんと中にはアーセナルのシャツも着ています(笑)
今週は随分気温が低くなったので、実は今朝、ユニクロでヒートテック下着を買ってきました。
長袖のものを2枚着て、その上にアーセナルの半そでのシャツを着て、その上にコットンのコート。でも手と足は冷え切ってしまって、おうちに帰ってすぐに暖かいお風呂に入りました。

2009年12月4日金曜日

Gavin and Stacey

私が本気で英語を勉強しようと思ったのは、高校生のとき。
まだ日本に住んでいました。
もちろん授業で英語の時間はあったけれど、ちゃんと喋れる英語を勉強したかったので、英会話の学校に放課後通っていました。

そのうち、言葉を使っている国の文化を理解することが、会話につながるって気が付いたのです。
で、考えました。
何がその国の文化を一番よくあらわしているか。
そこで思いついたのがコメディーです。
笑いというのはとても敏感で、何が面白いのかを理解できれば、その国の人がどんな考え方をするのかわかると思ったのです。
実際は文法が苦手だったから、何となく他の勉強方法を考え付いたのかも(笑)

英語のジョークの本とか、ビデオを見たりして、イギリス人やアメリカ人の先生たちに何が面白いのかを説明してもらいました。
幸いなことに、英会話の学校ではマンツーマンの授業を週3回取っていたので、やりたいことを自分で決めることが出来ました。
言葉(英語)がどんなに出来ても、会話が苦手な日本人がたくさんいます。
そんな人たちにお勧めなのが、コメディーです。
今はネットで何でもみれるし、DVDだって手に入りやすいので、イギリスのコメディーを見ることがそれほど難しくありません。

今、私がお勧めするのは「Gavin and Stacey」です。
シリーズ1と2はDVDが販売されています。
先週シリーズ3がBBCで始まったばっかり。
先週も今週も家族3人で楽しみました。
ティムちゃんも桃太郎君も、私も大ファンです。

クラッシックなものだと、Fawlty Towersとか、One Foot in the Graveナンカもお勧めですが、Gavin and Staceyは、今って感じです。
イギリスでは最近とても低俗なコメディーが多くなってきたので、イギリスコメディーのファンとしてはとても悲しいのですが、低俗なものが受ける時代、ということは、それを喜ぶ層のカルチャーが存在するということでもあります。

イギリスのコメディーが得意とするのはオブザベーション。
「いるいる、こんな人」ということです。
是非お楽しみください。

2009年12月1日火曜日

アプスレイ

ロンドンのハイドパークコーナーにレインズバラーというホテルがあります。
そのメインダイニングは、アプスレイという名前で、お料理はイタリアン。
最近ロカンダが美味しくなくなったので、ちょっと代わりを探していました。
もう一つ、これもハイドパークコーナーですが、インターコンチネンタルのテオ・ランドルもお勧めです。

今回はお昼ご飯をここでいただいたのですが、天井がガラスなので、とても開放感があります。
テーブルもゆったりしていて、ランドルやロカンダよりも高級感があります。

このレストランで選んだのはクリスタルのロゼ。
ヴィンテージは2000年です。
クリスタル自体置いているレストランは多くありませんが、ロゼとなると、更にそう。
私は今回初めて頂きました。
アプスレイでは、1本750ポンドでした。
多分、他でも似たようなお値段かな?

シャンペン作りに使われる葡萄は主に3つあって、
シャルドネ(白葡萄)エレガントさを味に加えます
ピノ・ノワール(赤葡萄)奥行きを味にあたえます
ピノ・ムニエ(赤葡萄)クセを加えます。

ロゼのシャンペンには2通りの造り方があります。
ひとつは白いシャンペンに赤ワインを加える方法。
冗談とかではなくって、本当にこの方法でたくさんのロゼ・シャンペンが造られています。
もうひとつは赤葡萄の皮を、シャンペンが少し色づくまで残す方法。
高級なシャンペンほどこの方法を採ります。

さて、お料理です。
これはとりあえず出てくる、「付きだし」といったところ。イタリア料理だけど、なるべく地元の新鮮な素材を使う、というのがモットーだそうです。
ここのシェフのシグネチャーディッシュ(看板料理)お刺身の盛り合わせ。
いろんなおさかながいろんな方法で出てきます。私が前菜に選んだのは、ロブスターのサラダ。
おなすのピューレとトマトが添えられていました。
完全に火を通さずに、生と半生の中間みたいなカンジ。
とっても甘くって、トマトの酸味がきいていてバツグンでした。メニューには載っていなかったのですが、シーズンのお勧め、ということで、注文をとりに来る前、ウエイターが握りこぶしほどもある「白トリュフ」を持ってきました。
なかなか食べられないので、
「パスタでシンプルにお料理してください」と注文したら出てきたのがこれ。
白トリュフのタリアターレそして、テーブルでも上からトリュフを削ってくれました。トリュフを食べるなら、私はこの方法が一番好きです。
私はトリュフが大好きなのですが、ティムちゃんは「汗のにおいがする」といいます。
こういったものは、やっぱり珍味といわれるだけあって、好き好きなんでしょうね。

お食事の後は、ラウンジに移ってからお茶をいただきました。
窓から見えるのはハイドパークコーナーのウエリントンアーチ。
ロンドンで、一番忙しい交差点のひとつです。
でも、そんな喧騒は、全くここでは感じることができません。
特別なときに、お勧めのレストランです。

2009年11月28日土曜日

バーミンガムシティー


この間、バーミンガムシティーの試合を見てきました。
対フルハムの試合です。

実はお仕事で行ったので、自分でこの試合を選んだわけではありません。
前に日にティムちゃんから、
「バーミンガムはラフ(荒くれ?)だよ」と聞かされていたので、ちょっと不安でした。
9月にエミレーツでアーセナルとの試合を見ましたが、そんなに上手くもなかったし、目立つ選手もいなかったので、全く期待せずにスタジアムに向かいました。

ロンドンから車を使ったのですが、所要時間は3時間弱。
スタジアムのすぐそばに車を止めてもらって、150mほど歩くかんじ。
やっぱりロンドンとは違うなぁ。

まずショップに行って、帽子とマフラーを手に入れます。
レジではさみを借りて、タグを全部外したら、即身に着けます。
これで「にわかバーミンガムシティーファン」の出来上がり(爆)

雨がずっと降っていたのですが、選手たちはがんばっていました。

予想よりもいい試合で、結局1-0でバーミンガムシティーの勝ち。
もっとフルハムにがんばってもらいたかったけど、キーパーが上手で、得点にはつながりませんでした。
試合中は写真はご法度だそうだけど、みんな撮ってました。
上の写真は試合の始まる前です。
家族連れがたくさんだったのも良かった。
ロンドンの試合は、お値段が高くなりすぎて、子供を連れてくることがとても難しくなっています。
エミレーツなんて、子供料金はあっても、適応されない席ばかりです。
子供たちを将来のファンにするってことは、コーポレートの席を埋めるよりよっぽど大切だと思います。

2009年11月26日木曜日

オペラ座の怪人

今週の初めに、オペラ座の怪人を観てきました。
実は初めて。
かなりのロングランなので、今更、という気持ちもあって観そびれていました。

ミュージカルのチケットを手に入れる方法はイロイロあります。

劇場に直接アプローチする方法。
当日BOXオフィスに出向くと、チケットを売ってくれます。
ただし、あるかないかはその時次第。
無駄足になる可能性もあります。

公式エージェントを通して買う方法。
SEEとチケットマスターが公式エージェントです。
ウェブサイトか電話で予約、決算します。
チケットはウェブの場合はプリンターで印刷、電話の場合は劇場で受け取ります。
これは確実だし、お値段は劇場卸の値段に事務手続きのフィーが加わるだけです。
ただし英語。

旅行会社を通して買う方法。
旅行会社が公式エージェントから買ったものを、お客様に売るわけですから、そこに手数料が発生します。
ただ面倒な手続きをやってくれているわけですから、手数料がかかるのは当然。
一番楽で安心な方法だと思います。

今回私が用意したチケットは、少し違った経路から手に入れました。
オペラ座の怪人も含めて、アンドリューロイドウェバー系のミュージカルは、劇場経営と併せて、「The Really Useful Group Ltd 」という会社が持っています。
その会社で、通常の経路では手に入らない、VIPパッケージが用意できるのです。

今回のパッケージは、「プライベート・バトラー(執事)つき」というもの。
まず劇場には開幕の1時間ほど前に足を運びます。
そこで専用の執事(オペラ座の怪人の劇場には、執事が2人います)に案内されて、プライベートルームへ。
その部屋はヴィクトリア女王が休憩に使ったお部屋で、こじんまりした8角形のお部屋です。
お部屋の入り口には66という数字。
お部屋の中にもドアが幾つかあるのですが、そのひとつには67と書かれています。何の部屋だと思いますか?
実はお手洗いなんです。
中はこんなカンジ。特に豪華なわけではありません。
ソープとクリームはロンドンのサンクチュアリーというブランドのものでした。
このお部屋で、シャンペンを飲みながらゆっくりと開幕を待ちます。シャンペンのおつまみには、カナッペが出てきます。

執事はいろんな質問に答えてくれたり、飲み物や食べ物の世話をしてくれます。
「お土産を買いたいから、どんなものがあるのかちょっと持ってきて」
なんていうリクエストにも応えてくれます。
面白いな、と思ったのは、黒いマグカップ。
お湯(というか熱いものなら何でもいい)を入れると仮面が浮かび上がるそうです。
先週はこの部屋で、フットボールのイングランドチームの監督、カッペロがもてなされたそうです。
「フットボーラーとかも来る?」との質問には「フットボーラーとミュージカルって、あまりよく聞く組み合わせではない」との応えでした。
何となくわかる気がする。

いよいよ幕が上がるときには、執事に連れられて、席に行きます。
ストールの中ほど。
ボックスとかではありません。
オペラ座の怪人に限らず、劇場の座席にはいろんな種類があって、特に2階席(サークル)と1階席(ストール)どちらがいいか聞かれます。
でもそれぞれの良さがあります。
ただ、2階席はステージから遠くかんじるので、かなり前の席を取らないとつまらないかもしれません。
ステージとの一体感を楽しむなら断然ストールがお勧めです。
それよりもとりあえず真ん中(左右からみて)に近いところ、という方が前か後ろかということよりも大切。

これまでいろんなミュージカルを見てきましたが、オペラ座の怪人はその他のミュージカルとは全く違うのが印象的でした。
いい意味で、観客との一体感がありません。
ステージの上は全く別世界なのです。
これほど親近感の無いものを、息を詰めて2時間以上ひきつけることの出来る技量というのは素晴らしいと思いました。
バレエあり、オペラあり、そして舞台全体の緊張感。
正直言って、感動しました。
映画やミュージカルで、Feel Good(ちょっと癒し系?)」というのがありますが、これは逆です。
今度、続編「Love Never Dies」が2月からはじまります。
場所はアデルフィー。
オペラ座の怪人の10年後、舞台はアメリカに移ります。
是非観にいこうと思います。

2009年11月25日水曜日

ベッドの中で出来ること

今週はティムちゃんがフランスに出張中なので、桃太郎君と二人きりです。
だからってわけではないんだろうけど、桃太郎君はちょっと「甘えんぼちゃん」かな?
後一月ちょっとで16歳になります。

日本の16歳の男の子って、どんなカンジなのかなぁ?
私が見ることのできるのは、修学旅行なんかで来ている、「ソトヅラ」の男の子たち。
でも、きっとおうちではぜんぜんちがうんだろうなー、と想像します。

桃太郎君が「甘えんぼちゃん」をするのは、きっと私が喜ぶってことがわかっているからだと思います。
「マミィ、僕のパンにナッテラ塗ってー」とか。
ナッテラというのは、へイゼルナッツのクリームです。ピーナツバターとチョコレートを足して2で割ったカンジ)
「マミィ、抱っこしてー」とかも、かわいい。

桃太郎君と一緒に寝ることも珍しくありません。
そんな時はベッドに入ってから、いろんな話をしたりします。
そんなときに話すのは、夢の話とか、(将来の夢、とかじゃなくって、自分が見た夢のこと)想像の世界とか、世界情勢なんかも話題に出たりします。
でも殆どは、どうでもいい、くだらないハナシ。
「もし、こうだったらマミィならどうする?」
「今までで一番好きな映画は?」
「僕のこと、なんでも質問していいよ」とかね。
起きているときよりも、ベッドの中のほうが話は弾む気がします。

ベッドの中ですることのできるゲームもあります。
「I SPY(アイ・スパイ)」なんて、おすすめ。
このゲームはどこででも出来るので、とても重宝します。
とってもイギリスらしい、子供用のゲームで、単純だけど、面白いと思います。
日本にも似たようなものはあるのかな?
でも、日本人がやってるところって、ちょっと想像できない。

やり方はとっても簡単。
まずひとりが、自分に見えるもの(オブジェクト)をひとつ選びます。
それは何でもかまいません。
だけど、絶対に、見ることのできるものというのが条件です。
そして「I spy with my little eye Something beginning with」と言って、選んだものの頭文字のアルファベットを言うのです。
他の人たちは、その人が選んだものが何なのかあてます。
そしてあたった人が次に「I spy with my little eye...」と続けるわけです。
詳しいルールは知りませんが、我が家では、誰かがそのオブジェクトを言い当てるか、降参するまで続けます。
一旦決めたものは替えることはできませんが、紙に書いたりするわけではないので、証拠があるわけではないんです。
これは性格の出るゲームだな、と思います。
癖が出るゲームなので、その人の個性がヒントになります。
でもこんなシンプルなゲームは、エンタテイメントの整っている国の人には、「一体何が面白いのかわからない」と思われるかもしれません。
桃太郎君は置いてある本のタイトルから文字を選んだり、「物理的に見えにくいもの」を選ぶ傾向にあります。
単純。
ティムちゃんは結構上手に物を選んで、楽しませてくれます。
例えば「Gap(隙間)」とかね。
私は何を選ぶかなぁ?
お部屋にあることが普通だから目立たないもの、とかね。
例えばFloor(床)、とか?
なかなかあてられない時には、意地になって、精神衛生上悪いかも(笑)
負けず嫌いの人にはお勧めしません(爆)

2009年11月22日日曜日

クリスタル 2000

私の一番好きな飲み物はシャンペンです。
でもお値段も高いし、毎日飲むような生活はしていません(ホントはしたいけど)

レストランで食べたいものをメニューから選ぶみたいに、「今日はどんなシャンペンを飲もうかな」って選ぶことができる時がたまにあります。
食べ物と同じように、ようは好みの問題なので、「良い・悪い」というものではありませんが、せっかく選ぶんだったらある程度の知識は欲しいところです。
ただ普段からよっぽど飲んでいないと(笑)、「どれでも同じようなもの」と感じてしまう場合が多いようです。

バーやレストランで「シャンペンください」って言うのは、たとえると、おすし屋さんに行って、「お魚握ってください」って言うようなもの。
「さば」も「赤身」も「ひらめ」も「はまち」も、みんな「お魚」だけど、それぞれ違うのと同じです。
シャンペンといっても、それぞれの銘柄やヴィンテージで違いがあります。

今回8日間にわたって、お相手をさせていただいたお客様は、シャンペンが大好きだそうで、「せっかくだから好きなものを選んでください」と言ってくださいました。

そこで二人で念入りにシャンペンのリストを検討した結果、選んだのが上の写真。
既に飲んだ後で、カラッポ、というのがいいでしょう(笑)?
このシャンペンはクリスタルというブランドです。
これはヴィンテージ2000年。
ただひたすらエレガントなワインです。
泡立ちがクリーミーで、舌の上でフワッとなくなる感覚がたまりません。
レストランにも拠りますが、大体1本350ポンドから450ポンドくらいです。
セレブ御用達なので、あまり手に入らないために、ロンドンではよっぽどの高級店でないと置いていません。

シャンペンのいいところは、殆どのお料理に合うところです。
お魚でもお肉でも大丈夫。
食べ物の中で、一番ワインがあわせ辛いのは、たまごとトマト。
シャンペンならたまごの風味を損ないませんし、トマトの酸味にも負けません。

シャンペンには大きく分けて2種類のものがあります。
ヴィンテージ、もしくはノンヴィンテージ。
ラベルにNVと入っているものは、ノンヴィンテージのことです。
各ハウスがそれぞれの持ち味を生かしたシャンペンを造っているわけですが、その年の葡萄の出来で、製品にバラツキが出ることが無いように、たくさんの在庫や過去のワインなども混ぜて、均一の味を作り出す方法です。
熟れていない葡萄などはダーサージ(砂糖の添加)なども多めに行います。
シャンペンに砂糖を加えるのは、2次発酵(発砲のもと)のために行うのですが、熟れている葡萄だと、糖分がフルーツに多いために、それほど必要ではありません。
ダーサージが多いほど、後味が残るので、私はそういったシャンペンは好きではありません。
かといってあまり熟れすぎた葡萄だと、フレッシュさが損なわれてしまいますから、摘み取りの時期というのは本当に大切です。
そこで、そういった目の行き届く、小さな畑ほど、必然的にいい葡萄がとれる訳です。

ヴィンテージのシャンペンはいい葡萄がとれた年にしか作りません。
そして、その年に見合ったシャンペンの味に仕上げる、というのがミソです。
だから同じブランドのものも、ヴィンテージ(年)によって味が違ってくるわけです。

このレストランはバースのロイヤルクレッセントです。
私のお気に入りのひとつ。
前菜に選んだのは豚バラ。
こんな風に出てくるとおしゃれでしょう?そしてメインにはゆっくりと煮込んだラム。デザートにはイギリスらしいもの。
秋のフルーツのクランブルです。

2009年11月14日土曜日

クリスマスプレゼント

11月も半ばになると、イギリスではクリスマスのことを考える人が多くなります。
街を歩いていても、ショーウィンドゥはクリスマス色が濃くなります。
テレビを見ていても、コマーシャルはプレゼント関係。
スーパーマーケットを覗いても、クリスマス用の七面鳥やパーティーのカナッペの予約の受付が始まります。
あんまりこういったことに流されるのもどうかとは思うのですが、プレゼントはもらうのもあげるのも好きなので、ワクワクします。
金曜日はそんなロンドンの街をティムちゃんと楽しんできました。
行き先はスローンストリートです。

ロンドンの街で、ちょっとステキなお買い物をする場所は3箇所。
ひとつはウエストフィールドのショッピングセンター。
去年の今頃記事にしました。
ここは300店舗以上集まっているし、駐車しやすいので一押しです。
普通のショッピングセンターには入っていない、高級ブランドも揃っています。
ただし、ショッピングセンターなので、各店舗はこじんまりしています。
伝統的なお買い物ならボンドストリートかスローンストリート。
ブランドのお店がずらりと並んでいます。

私はどちらかというとスローンストリートの方が好きです。
ボンドストリートの方が観光客が多くて混んでいるのも理由のひとつ。
スローンストリートは地元のロンドンっ子が多いような気がします。

上の写真はスローンスクウェアーの角にあるデパート、ピータージョーンズです。
きれいだったので、撮りました。
これで、4時くらい。
どんどん日が短くなっています。

我が家では毎年サンタさんにお手紙を書いて、クリスマスのプレゼントをリクエストします。
そのお手紙は、1月ほどマントルピースの上に飾っておいて、クリスマスの少し前に暖炉の火にくべて投函(?)します。

今年の私のリクエストのメインは「ハンドバッグ」
肩からかけられて(でもハンドバッグ型)A5の本が入るもの、というのが条件です。
お仕事のときに両手が使えるように、肩にかけることができる、というのは必須条件。
でもディナーのレストランで邪魔にならない大きさ、というのも大事です。

いろんなお店でたくさんのハンドバッグを見て、肩にかけてみたり、他の色を見せてもらったり。
あっという間に時間がたちます。
こういった下見はテイムちゃんがプレゼントを選び易いように、私のアイディアを伝えるのが目的ですから、「これにしよう」なんて野暮なことは言いません。
だって、何をもらうかわかっちゃったらツマンナイでしょう?

途中でおなかがすいたので、お昼ご飯はミモザで食べました。
ここのランチは安いし、私たちはよく利用します。
これも前に記事にしたかな?

今日はコースではなくって、単品で頼みました。
私のステーキ&チップス。
日本人には丁度いい量。
正直なところ、私は「エッこれだけ?」って思っちゃいましたが(笑)ティムちゃんはなんとカレーを頼みました。
一皿に盛って出てくるところが、お手軽ランチっぽくていいかも。いくらランチだからって、ちゃんとワインは飲みます(笑)

2009年11月9日月曜日

A レベル

今晩は、桃太郎君の学校で、Aレベルの説明会がありました。

桃太郎君の学校は私立校で、11歳から18歳までの男の子たちが在学しています。
11歳からの2年間がジュニア、13歳から16歳がGCSE、そして17歳と18歳がAレベルの課程です。
ジュニアの部は公立の小学校からの移行課程です。
イギリスの中学校は公立が11歳から、私立は13歳からと開きがあるので、そのために殆どの私立校はジュニアの部を設けています。
入学が難しい学校も、ジュニアの部からだと入りやすいみたい。
もしくは提携しているプレップ(私立小学校)にその1年前に入るといったウラワザもあります。

イギリスの私立中学校は全国平均で7%です。
ロンドンはちょっと高くって10%。
殆どの私立校(Aレベル込)の子供たちは、卒業後、ギャップイヤー(1年のお休み)を取って、その後大学に進学します。
Aレベルというのは、大学の入学条件のような資格です。

桃太郎君は将来どんな職業に就きたいのかはっきり決めていません。
私も15歳くらいの時って、何のアイディアもなかった記憶が・・・。
でも、イギリスでは、どんな課程をAレベルで取るかというのは、それが将来の大学の選択に直結します。
GCSE(中学卒業資格)で得意な教科というのが、将来役に立つかどうか、などといった具体的な話を今日は聴きにいったわけです。

桃太郎君は写真に興味があるので、写真のAレベルがある学校に転校しようかというアイディアもあったのですが、学校のクオリティーとその多様性を考えて、今の学校にとどまる決心をしたようです。
普通4つから5つの教科をAレベルで選択するようです。
GCSEにはなかった教科もAレベルには含まれますから、その説明会も兼ねています。

まだ本決まりではありませんが、今夜のカンジから、桃太郎君が選択しそうなのは「英語(言語)」「英語(文学)」「歴史」「アート・デザイン」「政治」といったところ。
幅を広く取って、将来の変更に対応できるように、とは言っても、完全に文系・・・。
ビジネススタディーにも興味はあるようなのですが、数学と絡めた方がいいとの案内で、アッサリあきらめ気味です(笑)

日本よりも早い時期に専門的な分野に分けてしまうイギリスです。
でも一ついいところは、やり直しがきくところかな?
Aレベルにしろ、大学にしろ、取り直す人が多いのもイギリスの特徴です。

2009年11月7日土曜日

シングルモルト・スコッチ

先日面白いお仕事をしました。
「パブでイギリスの文化についてトークをして欲しい」といったリクエストです。
お客様がディナーを召し上がっている時に、飲み物の話しやパブの話しなどに絡めて、ウイスキーの試飲もアレンジしました。

私は強いお酒は一切飲まないので、実はウイスキーも口にしないのですが、基本的な知識はあるので、一般的なお話だけなら問題はありません。

「ディナーをアレンジしたパブに置いてあるウイスキー」という、限られた種類からのチョイスなので、もちろん他にもお勧めはあるのですが、今回は「素人にもわかりやすい」というのもテーマだったので、なるべく違いがわかりやすいシングルモルトを2種類選びました。

シングルモルトウイスキーは世界で3つの国でしか作っていません。
その殆どがスコットランド、加えてアイルランド、日本です。

ウイスキーの作り方を簡単に説明します。
まず大麦に水を加えて発芽させます。
この時に糖分ができて発酵時の栄養になります。
でも芽が育ってしまうと、せっかくの糖分が使われて、なくなってしまうので、丁度いい頃合いを見計らって
乾燥させます。
その際にスコットランドでは泥炭(ピート)などを使うので独特の香りが出るそうです。
こうして出来上がったものをモルトといいます。
次にこのモルトを臼でひいて、水を加えて濾します。
そして時間がたつと、そのモルト入りの水が発酵します。
そしてそれを加熱すると、アルコールの方が沸騰点が水よりも低いので、先に蒸気になります。
お鍋の上から煙突が出ているようなものを使うのですが、長さや形はそれぞれの蒸留所で違います。
その蒸気を集めて、冷えた液体がウイスキー。

ウイスキーの名前ですが、ヨーロッパではラテン語で、蒸留酒のことを「命の水(aqua vitae)」とよびました。
普通は葡萄から作りました。
フランス語では「eau de vie」といいます。
ワインの産地に行くと、横に透明なお酒が並んでいて、「eau de vie」と書いてあるのを見たことがあるかもしれません。

この「命の水」のゲール語が「uisge beatha」
葡萄は作っていないので、オオムギが材料になりました。
それを聞いたイギリス人が「uishgi」と聞いて、ウイスキーという発音になったそうです。

シングルモルトというのは、モルト以外の素材を使っていないということに併せて、一箇所の蒸留所で作った、という意味があります。
スコッチというのはスコットランド製、ということなので、アイルランドや日本のものは「シングルモルトスコッチ」ではなく、「シングルモルト・ウイスキー」とよばれます。
たまに、ピュア・モルト(pure malt )と書いてあるものがありますが、それは「シングルモルト」ではありません。
「モルトを使っているけれど、幾つかの蒸留所で作られたウイスキーを混ぜたもの」という意味です。

上の二つのシングルモルトスコッチは、左が「ラフロイグ」右が「グレンモランジー」です。
ラフロイグは日本の人にいわせると、「正露丸の匂い」
すごく癖があるので、大好きな人と大嫌いな人にはっきり分かれます。
チャールズ皇太子の御用達の紋章付き(笑)
スコットランドの小さな島の、磯の香りのする場所で熟成されました。
グレンモランジーは有名なスペイサイドで造られました。
どちらかというと正統派、まろやかで、そんなにクセはありません。
ここの蒸留釜はスコットランドで一番の背高ノッポです。
蒸留釜というのは、とっても大切なパーツで、古くなってしまって新しいものを作る時には、前のものと同じ材料、サイズ、しかも凹みなどの特徴もそのまま再生するそうです。

2009年11月4日水曜日

ブーツでみつけたバッグ

イギリスにはたくさんのチェーン店がはびこっていて、個人商店がなかなか目抜き通りに出てこれません。
どこの町のハイストリートも同じ顔ぶれで、全然面白くありません。
でもよく考えると、どこでも同じものが同じ値段で買えるってことなんですけどね。
今日はそんなハイストリートのお薬屋さん、ブーツに行ってきました。
ブーツにはお薬以外にも、お化粧品とか美容関係の電化製品なんかが揃っています。
お店に入るといきなり黒xクリーム色のハンドバッグが目に入りました。
1/3 Off って書いてあります。
ハンドバッグまで売るようになったのねー。と思ってよく見たら、新しいスキンケアのプロモーションで、「スキンケアグッズをセットで買うと、このバッグがついてきます」みたいな。
よくブランド物の化粧品会社がデパートとタイアップして、お化粧ポーチがついてくるってやってますよね。
似たような感じです。
お値段を見ると、40ポンドが26ポンドに値下げです。
安い。
A4の雑誌なんかもちゃんと入るサイズだし、ワンシーズンだけでも惜しくないお値段です。
私は普段安いハンドバッグは買いません。
だって高くてもいいモノを買えば、長く使えるから、長い目で見ればその方がいいと思うからです。
中身のリストもチェックすると、基礎化粧品ではありませんでした。
正直、きっと使わないんじゃないかなって物ばかり。
でもね、このバッグが気に入ったんです。なぜかというと、去年のクリスマスに、ティムちゃんから靴をもらいました。
クリーム色に黒のトリミングのヒール。
夏頃に見つけてから、事あるごとにティムちゃんに「こんな靴が欲しいなー」なんておねだりをしていました。
その度に「合せづらいから、買ってあげても履かないと思うよ」なんてツレナイお返事だったのです。
実際クリスマスに手に入れた後は、ティムちゃんの予言どおり。
実はまだ一回も履いていません。
・・・だって、何にも合わないんだもん。
でもね、もう11月。
そろそろ今年のクリスマスのお願いリストを書かないといけないんですが、罪悪感でいっぱいなんです。
でもこのバッグがあれば、あの靴が履けるかも。
そう思ってつい買ってしまいました。
バッグの中身はこんなカンジ。
モデルのエル・マクファーソン関係みたい。
ハンドクリームとか、ボディーバターとか。
誰かにあげてもいいかもね。
とりあえずクリスマスまでに、一回くらいは履いておかないと(笑)