今年のイギリスは雨が多くて気温も低いです。
こんなにお天気が悪いのは、私がイギリスに来て以来かも。
それでも今週はいいお天気が続いて嬉しいです。
そして、今日は夏至。
一年で一番陽が長い。
ということは、明日からまた少しずつ朝が遅くなるんですね(涙)
私が住んでいるリッチモンド(ロンドンの南西部)では、きょうの日の出は4時44分。
日暮れは9時22分です。
夏至と冬至は太陽信仰にとってはとても大切な日。
太陽のサイクルの重要なポイントです。
赤道に近いならともかく、緯度が高い地域では陽の長さは1年を通して大きく異なります。
そんな陽の長さが1年で一番長いのは北半球では6月20日頃。
夏至といえば日だと思っている人が多いのですが、実は夏至は地球の軸の角度が太陽に対して最も大きくなる瞬間のひとつ(もうひとつは冬至)です。
地球のどこにいるかで夏至の瞬間の時間は違います。
イギリスの今年の夏至は、今日6月20日の夜8時51分。
太陽の周りを公転している地球は、公転の軌道を円周と考えると、その円周から90度に自転の軸があるのではなくて、少し傾いています。
なので、黄道を一周する1年の間に、太陽に対するこの軸の角度が変化するわけです。
こんな風に書くとややこしいですが、イラストにすると分かりやすい。
コンピューターでパパっと描いたからちょっと変だけど、太陽の周りの水色の円盤が黄道を表しています。
そして地球に刺さっている軸が自転軸。
宇宙レベルではなく、地球上から太陽の動きを見ると、北半球では正午の太陽が1年で最も高くなるのが夏至。
逆に一番低くなるのが冬至というわけです。
太陽信仰の人たちはそういった太陽の動きをモニターできるような設備を持つことでも知られます。
そんなひとつがイギリス南西部にある世界遺産「ストーンヘンジ」
昨日はこの大切なストーンヘンジに、環境問題を提議する JUST STOP OILのメンバーたちがオレンジ色の粉末ペイントを噴射するという事件が起こりました。
許せない暴挙です。
ストーンヘンジ自体は基礎部分が約5000年前に作られた建造物です。
古代からここにあるとても大切な場所で、石そのものにも貴重な地衣類(簡単に言うと藻の仲間)が見られます。
今回のこの事件のために、この地衣類に被害があったのか心配する声が出ています。
イギリスでは昔から人権のひとつとして問題提起の機会を守る風潮がありますが、目立つために何をしてもいいというこのような行動は許されるべきではないと思います。
今回はこの貴重な文化財に対する暴行、
地衣類への危険行動、
太陽信仰を持つ人たちの神殿への暴挙、
自分がやりたいことのために、さっと数えただけでも3つの大きな暴力が振るわれました。
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