2014年1月11日土曜日

新しいストーンヘンジの楽しみ方

ストーンヘンジのビジターセンターが新しくなりました。


これまでは、ストーンヘンジの脇にあったので、ここを訪れる人は車を停めて、地下道を通って、ぐるっとストーンヘンジを一周して、お土産を買って、それで終わり。
所要時間は車を降りてから乗るまで45分。


これからはビジターセンターからストーンヘンジまで小さなバスでアクセスします。
乗ってしまったら数分でストーンヘンジに到着。

だから、やっぱりぐるっと一周だけしたい人は可能です。
そして、帰りもバスに乗ってビジターセンターに戻ります。
ただし、それでもやっぱり1時間ちょっとは時間がかかります。
新しく設備が整った今、私のお勧め所要時間は2時間強です。

今回のセンター移転の最大の効果は徒歩でストーンヘンジにアプローチできること。
「は? わざわざ?」って思うでしょう?
デモね、これがなかなかすばらしい体験なのです。
このパネルは、ストーンヘンジの脇に立てられているもの。
クリックしたら大きくなります。
これをみてもわかるけれど、ビジターセンターから直線でストーンヘンジまで歩くと40分。


私のお勧めは、中間地点の「Fargo Drop Off」でバスを降りて、そこから歩く方法。
これがそのストップです。
何にもないでしょう?
バスの進行方向に向かって左手に柵とパネルがあるからそこまで歩いてみてください。

そこからストーンヘンジの方向を見ると、こんな感じです。
ストーンヘンジは見えるんだけど、遠いでしょう?
中央やや右手。

このあたりはナショナルトラストの地所です。
パブリックフットパスがたくさんあって、ゲートにもナショナルトラストのマークが入っています。
さあ、このゲートを抜けたら、ぐるっとあたりを見渡してみてください。
直線で行くと、右斜め前に行くべき。
だけど、だったらバスで行けば良いわけで。
せっかくだから、石器時代の人たちが歩いたところを探してみませんか?

さっきの地図を見ると、黄色い太い帯がその道跡。
カーサスと発音します。
これがそう。
ちょっと分かりにくいけれど、幅2mくらいで、両側が土手になっています。
20分くらい歩くと、小さな道に出るので、そこを右折するとストーンヘンジ。
このあたりは土地に結構起伏があります。
だからカーサスを歩いている時には、ストーンヘンジは見えないことがほとんど。

それが、右に曲がってしばらく行くと、急に視界に入るのです。
南からの太陽のために、逆光。

実は、今回その道を横切って、さらにしばらく行って、アベニューからのアプローチを目指していたのですが、残念ながら、ちょうどまだ工事中でアクセスできませんでした。

イングリッシュヘリテージの話では、将来的にはアクセス可能を考えているそうです。
これがアベニュー。
ストーンヘンジからまっすぐ道が伸びているのが分かるでしょう?

このアベニューは、ストーンヘンジ中心から夏至の朝日が昇る方向。
ちょっと矢印を入れてみました。
逆にアベニューからストーンヘンジを見ると、冬至の日没の方向なのです。


ストーンヘンジの右手(写真の端)に独立した石が見えるでしょう?
これはヒールストーンと呼ばれて、アベニューの始まり。

近くで見るとこんな風です。

柵があって、アクセスできないのが分かりますよね。
ヒールストーンからストーンヘンジを見ると、こんな風に見えます。
この中心に、冬至の陽が落ちるというわけ。

残念ながら、サークルの石に触れることはできません。
が、ビジターセンター脇に触れる石が置いてあります。

旅行業界の中だけでも、賛否両論だった新しいビジターセンター。
詰め込み型のツアー会社には、時間がかかる分マイナスかもしれません。

でも、このセンターの企画をイングリッシュヘリテイジが説明してくれた時、
「これからはストーンヘンジだけで、1日楽しめる目的地と認識して欲しい」
1年以上前だったけれど、その意味が実際歩いてみてよくわかりました。

これまでと違って、サークルの周りを一周するだけではなく、たくさんの古墳の脇を歩いたり。
 石器時代の人たちを思い浮かべながら、散策も楽しい経験だと思います。

パッケージツアーもいいけれど、半日強をかけて、ノンビリ楽しんでみませんか?
ソールズベリーと併せての日帰り旅行もお勧め。

ロンドンとソールズベリーの往復切符を買って、ソールズベリーからは直行のバス。

ソールズベリーの楽しみ方は以前記事にしました。
パッケージツアーだけが、英国の楽しみ方ではありません。







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