英国公認日本語ガイド協会 JRTGA (リンクします)の勉強会でキューガーデンの日本庭園のレクチャーがありました。
担当してくれたのは日本人の庭師、村田さん(リンクします)です。
16歳から造園の勉強をしてきたというだけあってお庭への情熱が感じられてとても有意義な時間を過ごしました。
彼は今ロンドンに住んで、個人宅の庭園の管理や、キューガーデンを含む日本庭園の手入れのアドバイザーをしているそうです。
私は日本で大人として過ごした時間がほぼないので、日本庭園のことは全くわかりません。
そんな私でもわかりやすく見どころや基礎知識を教えてもらいました。
今日はそんな中から私が特に面白いと思ったものをいくつか紹介したいと思います。
こちらが村田さん。
彼の横に見えるのはアセビの木。アセビは馬酔木と書きます。
神経系の毒があるので馬が間違って食べたら足がもつれて酔っぱらったように見えるから。
「足がしびれる」が訛ってアシビ→アセビとよばれたという説もあります。
日本庭園やお寺などに植えられるのは動物除けということで、この間紹介したイチイ(リンクします)と同じですね。
馬酔木はつつじの仲間で同じように酸性の土壌を好むそうです。
なので日本庭園では土にピートを混ぜて土壌改良を行ったそうです。
馬酔木の下には玉竜がたくさん植えられています。
名前は丸いことと竜の髭を想像させるところから。
イギリスでは非常に値段が高いそうで、一株15ポンド(3千円弱)もするそうです。
それが何とキューの日本庭園には3900株も植えられているんですって!
気になって日本でのお値段を調べたら1000株で5万円ちょっとでした。
次は彼の足元を見てください。
これはキューガーデンの人(イギリス人)が作ったそうです。
日本では桂離宮のあられこぼし(リンクします)が有名ということです。
小石を並べるだけではないので本当に手間がかかる作業。
ここはセメントも使っているけれど、本物は石と砂だけで作っているので水はけも良く、再利用もできるので環境にもいいそうです。
最近、ベルギーのブリュッセルで観光客が広場の石畳を抜いて持ってかえることが問題になっているというニュースを読んだので、日本ではそういった問題はあるのか質問してみました。
そうしたら「石の面やかみ合い具合を見ながら丁寧に叩いて仕上げていくのできちんと仕上げられたアラレコボシの石は動かない」そうです。
日本庭園では道以外にもいろいろな場所に石が使われていますが、石にはそれぞれの面(ツラ)があるから、その石の1番良い面を見極めるのが大事だそうです。
これは人のいい面を見つけるのと同じと教えられたんですって。
深いなぁ。
形式には真・行・草の3つがあるという考えではアラレコボシは草にあたるそう。
加工されて整えられたものと違い自然の石を使って自由度がある。
真の道というのはこんな感じ。
それらの中間の行はこんな風です。
お値段を聞いてからは無意識に株の数を数えてしまう(笑)
竹って節がありますよね。
こういった柵を作る時に庭師が絶対にやらないことがあるそうです。
それは節と節を重ねるということ。
何故か?
節 x 節 = 節合せ(→不幸せ)に通じるからですって。
面白い!!
今度竹の柵を見つけたら絶対確認したい。
こちらで東洋風の家具なんかに竹があしらわれていたりすることがあるから、それらも当てはまりそう。
音を気にするということは日本人が作ったかどうかの目安になるかもね。
逆に縁起がいいのは南天。
南天→なんてん→難を転じる、だそう。
日本庭園でよく見ますよね。
残念なお天気だったけれど、あっという間に90分が過ぎてしまいました。
他にもいろんなことを勉強したので、是非これからのガイディングで使ってみようと思いました。
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他にもいろんなことを勉強したので、是非これからのガイディングで使ってみようと思いました。
キューガーデンは今、バラがちょうど満開です。
それ以外にも見どころがいっぱいなのでぜひどうぞ。
中にはレストランやカフェもあるので、のんびり1日楽しめます。
お天気が良ければピクニックもいいかも。
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