この中で最も北に位置するのがランベス橋のエリア。
この地域の鉄道路線の脇に日本の住友林業が携わったロンドンで最大規模の木造オフィスビルが完成しました。
先日そのビルを見学できる機会に恵まれたので、皆さんにも紹介したいと思います。
このエリアは私がロンドンに鉄道で向かう時に脇を通るので「え、木造ビルなんてあったっけ?」と思ったのが正直なところ。
何となく、木が外にたくさん出ている木造ビルのイメージで考えていたんですね。
実際に観たのは全く別のイメージのビルです。
え、これ?
木造ってイメージと全然違う。
それでは中に入ってみましょう!
こちら、ビルの受付です。
まだ入居前なので静か。そして木の香り!
ここでこのプロジェクトのブリーフィングがありました。
ブリーフィングでの資料は掲載許可をいただくのを忘れてしまったので、このグラフはすでに一般のインターネットに公開されているもの(リンクします)を引っ張ってきました。
記事中の写真は全て私が撮影したものです。
このグラフはプロジェクトの炭素排出量の推移を示しています。
①木材使用により削減された建築時の炭素排出量に対して、
②木材の炭素固定量をオフセットすることにより、
③竣工時にカーボンネガティブになると試算されています。建物使用中のエネルギー消費によるオペレーショナル・カーボンを加算しても約60 年間ネットゼロカーボンとなります。
(※使用木材を将来の解体時において再利用することを想定)
ウォータールー駅への列車がひっきりなしに通るのに、ビル内はとても静か。
利用者のウェルビーイングのための配慮が至る所に感じられました。
このフロアは最上階、階数は地下1階・地上6階建て。
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こちらはひとつ下の階で、このフロアで5月初めに竣工式が行われたそうです。
この階ではこの建築に関するいろいろな展示もあって興味深かったです。
これ、建物の外壁の一部や内装にも使われているタイルです。
このランベス区の子供たちがデザインしたんですって。
そんな背景を説明するパネル。
例えば徒歩15分以内に5つの公園、16のバー、23のレストラン、6つのジム、そして10のギャラリーがあるそうです。
バーの数が出てくるところがイギリスですね!
最近のオフィスビルは駐車場がないところがほとんどです。
環境のために公共の乗り物が推奨されるから。
そのための自転車置き場や自転車通勤の人たちが利用できるシャワールームや着替えのお部屋もあります。
こちらは男性用のシャワールームと着替え部屋。
このプロジェクトは先進的な低炭素建築計画が評価されて、既に New London Award 2020 や World Architecture Festival Award 2021を受賞しています。
また、環境認証の「BREEAM」、健康配慮型オフィス認証の「WELL」、スマートビルディング認証の「WIRED SCORE」で最高レベルを取得する予定だそうです。
すでにEPCレート(エネルギー効率)は「A」の認定なので、英国政府が進めている2050年までにGHG(温室効果ガス)排出量をカーボンニュートラルにする目標や2030年のBレベルに満たない非住宅建物の賃貸を禁止する方針にも対応しています。
2023年時点で「 Bレベル以上のオフィス物件は英ロンドンで2割程度」と環境性能基準を満たしたオフィスの供給は不足しているので今後環境性能の高い建物の需要拡大が予想されているそうです。
日本の企業がイギリスで活躍しているのをみるのは嬉しいです。
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