2019年12月18日水曜日

ナショナルギャラリーのダヴィンチ展、有料だけど、行く価値ある?

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世界的に有名なロンドンのナショナルギャラリー。
美術の教科書に出てくるような名画が、約2400点。
しかも無料で楽しめます。

でも有料の部分もあって、季節で内容は変わりますが、今やっているのはゴーギャン展とレオナルドダヴィンチ展。

今何をやっているか、チケットが手に入るかどうかはオフィシャルサイトで調べてください。

ナショナルギャラリーのイベント(リンクします)


昨日はトラファルガー広場のそばで少し時間が取れたので、ダヴィンチ展を覗いてきました。

この展示は普段無料の部分に掛けられている、ダヴィンチの岩窟の聖母に焦点を当てたものです。
チケットは16から20ポンド。

お部屋は4つ。

まず初めのお部屋はこんな感じ。

風景が銀色の箱状のブロックを通して覗けるようになっています。
ところどころに説明が入っていますが、文字が鏡文字。
ダヴィンチの手帳は鏡文字で書かれていたことに由来します。
銀色の箱に映りこんだ、反転のものを読むようになっている。

意味は分かるし、興味深いけど、読むのが面倒で数分で次のお部屋に移動しました。
忍耐力が試されているのかも(笑)

2つ目のお部屋はダヴィンチのスタジオというタイトルで、今回の展示の中で、私が一番いいと思った部屋です。

アーティストのデスクといった、モダンなコンセプトの部分で関連したほかのアーティストのガイドブックを眺めたり、それらしく置かれたイーゼルや絵筆といった小道具が目を引きます。
 そんな中に映像がでるスクリーンがあって、岩窟の聖母のモチーフの数々や、ルーブルに置かれた1作目の岩窟の聖母との比較、科学的に調査された下地の部分や、描き直された部分が出てきます。

絵画の解剖といった体。
 ずっと見ていても飽きないけど、難を言えば画面が変わるのが速い。
せっかくの素晴らしい内容がサッと終わってしまうので、映像を一方的に流すよりもパネルで展示してくれた方がゆっくり見れるのにと思いました。

3つ目のお部屋は影がテーマ。
見学者が光の角度を操作して、できる影を楽しむ装置です。
 ダヴィンチが語ったとされることばが壁に書かれていました。
「If the painter then avoids shadows, he may be said to avoid the glory of the art」

暗いのできれいに映っていませんが、これ、立体なので影ができるんです。
そして光の角度で影が変わると、印象が全く違ったものに変化する様子が面白かった。
 ほかにも光を操作できるオブジェが3つほどあって、それぞれ試して楽しみます。


 3つ目のお部屋はミラノの教会の設計図みたいなものの展示。

その奥にもう一つお部屋があって、そこに岩窟の聖母が置かれています。

 最初は映像だと思って観ていました。
というのも、絵の周りが映像でいろいろ変わるからです。
岩窟の聖母の横に彫刻が置かれたり、絵画が置かれたり、聖書の一コマが置かれて祭壇らしくなったり。

テクニックを駆使しているのはわかるけど、やっぱりいつものように近くでじっくり見るほうがいいと思うなぁ。

ギミックが過ぎて、本物のありがたみが薄れるというのが私のこの展示に対する感想です。

とても興味深いけど、そして勉強にもなったけど、早く特別展示が終わっていつものお部屋で岩窟の聖母と再対面させてほしいなぁ。

 お土産物もいろいろ揃っていました。
なんだかちょっと岩窟の聖母がお金儲けの材料にされたっぽい。
この展示は1月26日までです。



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