さて、今日紹介するのは、週末のツアーで立ち寄ったパブの一つです。
イギリスにはロンドンのような大きな町でなくても、数多くのパブがあります。
小さな村にも、広場の脇なんかにパブが建っていて、お客さん来るのかなぁって心配になったりもしますが、意外に遠くから車で来る人たちもいて、日曜日のお昼時などは予約でいっぱいだったりもします。
田舎のパブだと500年くらいの歴史があるなんて言うのもザラ。
今日紹介するパブは、歴史は浅い。
まだ20年ちょっとじゃないかな?
しかもビール工場が持ってるパブ(つまり個人経営じゃないってこと)
それなのに紹介する価値あるの?
と思われるかもしれませんが、あるんですよね、これが(笑)
こちらが外観です。
こちらが内装。
すごく豪華でしょう?
19世紀の豪華な建物の内装の特徴をそのまま再現しています。
例えばシャンデリア。
イギリスでは、真鍮で作られた、このスタイルのものがバーミンガムでたくさん生産されて、ヴィクトリア時代(大体180年前から120年前)たくさんの建物を飾りました。
このパブの名前、古い英国銀行って名前です。
このパブの横には裁判所が建っています。
今から130年ほど前、英国銀行が「裁判所のそばに支店があれば便利だろう」と支店をオープンしました。
それまでそこには地元の人たちが通うパブが2軒建っていたのですが、それらは立ち退き。
そのうちの1軒が「The Cock」で現在通りの向かいで営業しています。
英国銀行の支店は1970年代にクローズ。
そして90年代に入ってから、パブとして生まれ変わったというわけ。
さて、話はそれだけで終わりません。
このパブはフリート通りに面して建っています。
皆さんはフリート通りといえば、何を思い浮かべますか?
怪奇小説とかが好きな人なら、悪魔の理髪師を思い浮かべる人もいるのでは?
そうなんです。
このパブが建っているところは、レベット夫人のパイ屋とトッドの散髪屋をつないでいた、秘密の地下通路の上なんです!
このお話をご存知じゃない方のために、簡単に紹介しますね。
トッドは散髪屋さん。
お金持ちの顧客を殺しては、そのお財布を盗んだりしています。
死体の処理に困ると、レベット夫人が引き取ってくれて、彼女は肉をパイに焼いて売りさばく、そんなお話。
10年位前にジョニーデップがトッド役、ヘレナ・ボナム=カーターがレベット夫人役だったミュージカルがあったので、観た人も多いんじゃないかな?
それ以前にもいろんなお芝居の題材になっています。
もちろんこのお話は架空のものなんですが、パブの歴史として堂々と発表するところがイギリスのブラックユーモア。
ユーモアついでに、このパブ、パイが有名。
ビール工場が持ち主だけあって、牛肉をイギリスビールで煮込んだパイとかはおいしい。
…でも本当に牛肉かなぁ…
であることを祈りながら食べるしかないですね(笑)
ちなみに使われているビールは、ロンドンプライドと呼ばれているもので、ロンドンの地ビールです。
いろんなところで目にするので、見かけたら飲んでみるといいと思います。
人数で行ったら、おすすめなのが、パイとビールのテイスティングセット。
3種類のパイと3種類のビールを比べて楽しむという趣向。
どのビールが、どのパイにピッタリか食べ合わせを楽しむこともできるし、好きなビールやパイを見つける楽しさもあります。
フリート通りはビジネス街の一角なので、日曜日がお休みなので気を付けて。
ところでこの写真をインスタに載せたら、お友達からのコメント。
「子供の頃に震撼した、手首で出汁とってた夜鳴きそば話思い出しました。笑」
え~なにそれ~~~!
もう速攻調べましたよ!
私は聞いたことなかったんだけど、「手首ラーメン事件」というキーワードで検索したらいろいろ出てきました。
このサイトが結構わかりやすいのでリンクしますね。
確かにびっくりな事件ですが、知った感想は、さすがに私はガイドなので、この事件のことを事前に知っていたら、パブでの案内に加えたのに…です。
1978年といえばちょうど40年前。
地域性もあるだろうけど、インパクト強いから聞いたら忘れないだろうなぁ。
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