2016年5月6日金曜日

お給料いくら?生活賃金もらってる?

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4月1日に最低賃金が引き上げられて1か月がたったイギリス。
25歳以上の労働者には時給£7.20が義務付けられました。
その際に政府が使った言葉が「生活賃金(national living wage)」

実は生活賃金というのは、最低賃金では到底生活できない東ロンドンでの生活保障のための考えで、この数字とは別に、実際に生活ができる収入を保証しようという2001年に始まった動きです。

リビングウェイジ・ファウンデーションという団体が毎年その金額を発表しています。
Living Wage Foundation(リンクします)

そして、政府発表の生活賃金とは違う数字が推奨されています。

イギリス政府の2016年の最低賃金
25歳以上 £7.20
21 から 24歳 £6.70
18 から 20歳 £5.30
18歳以下 £3.87
見習い £3.30

リビングウェイジ・ファウンデーションの推奨賃金

ロンドンの時給 £9.40
それ以外の地域 £8.25

この数字は強制ではなく、自発的に雇用者が支払う金額です。
この金額を払っている「優良」企業はファウンデーションのサーチで検索できます。
リビングウェイジを支払っている企業(リンクします)

この間、高級住宅地ベルサイズパークにある、ホームケア委託業者にお邪魔した時に、経営者からお話を聞く機会がありました。

彼が言うには、よいサービスを行うためには、いい人材が必要。
そして、いい人材を抱えるには、ちゃんとお給料を払わないといけない。

単純な考えかもしれませんが、成功している企業です。
ホームケア業界では、唯一生活賃金を支払っている会社だそうです。
そうなるといい人材が集まるのもうなづけます。

いい人材が集まっても、離職率が高いと経費も掛かります。
なので、長く勤めてもらうためにも、魅力あるお給料は有効。

ティムちゃんに話を聞いたら、大体どの会社でも、新しい人を雇う時に人材紹介会社に多額の紹介料を支払うそうです。
大体その人の年収の20%前後といった金額。
すごい金額ですよね。
「面接のセットアップをするだけで、そんなに払うのバカらしくない?」
そう聞いてみましたが、新聞広告とか、業界の冊子なんかに広告を出してもいいのですが、広告料もかかるうえに、申し込みの対応におわれる時間などバカにならないそうです。
なので、そういったフィルターを人材紹介会社が請け負ってくれるので、やはり使うことになるそう。

日本の人材派遣会社はそういったお金を取る代わりに、実際の労働者のお給料からのピンハネを収入源としているそうで、その辺がえらく違いますね。
(これは聞いた話なので違っていたら教えてください)
もっと人材集めに企業がお金を払うようになったら、離職を防ぐための方法として、魅力ある職場作りに身を入れるんじゃないかな?
じゃなくて、日本では雇用されている人が転職の負担を強いられている気がします。


このブログをやっていて、よく「ロンドンの物価は高い」と言われます。
本当に高いです。
生活賃金が時給で計算されるのは、往々にして安いお給料で働いている人が「時給いくら」で働いているからだそうです。
週給とか、年収といったまとまった契約でない場合が多いそう。

私が25年前にイギリスで住み始めたころは、お給料のほとんどが住居費に消えました。
それでも高級住宅地に住みたかったので、それは私の選択だったけれど、サウスケンジントンのワンルームマンションが月に£600しなかった夢のような時代の話です。
手取りのお給料が£700ちょっと。
残業代でごはん食べていたカンジです。

この国の統計部が出している平均週給のグラフも載せておきますね。
2015年で平均週(税込)520ポンドです。
でも職業によって大きく違うので、あんまり意味はないかも。
平均年収が£26500前後の職業ってあんまりないのが以下の紹介で分かると思います。


載せたのはイギリスの主な職業別の平均年間給与。
フルタイム(週に30時間以上働いている)ワーカーのものです。
現在の為替では£1あたり160円くらい?
ま、為替は日々変わるので、私は普通200円で計算してくださいってお薦めしています。
ロンドンで生活するなら一人暮らしなら3万ポンド切るときついんじゃないかな?
どんな生活するか、どこに住むかで変わりますけどね。

1年半くらい前にロンドンの家賃の関する記事を書いたのをリンクしておきます。
ロンドンのおうちの値段(リンクします)


ブローカー - £133677

政府高官 - £107703

航空機パイロットと航空機関士 - £90146

マーケティングとセールスディレクター - £82962

法律の専門家 - £73425

医療従事者 - £69463

人事部管理者および取締役 - £56315

教育機関の専門家 - £49679

電車やトラムドライバ - £47101

弁護士 - £46576

金融と投資アナリスト、コンサルタント - £45490

法廷弁護士と裁判官 - £43368

建築家 - £43029

ITのプロフェッショナル - £40957

歯科開業医 - £40268

警察官(巡査部長以下) - £38720

公認会計士 - £38692

獣医師 - £37763

薬剤師 - £37439

心理学者 - £36495

鉄道建設作業員 - £35781

ジャーナリスト、新聞や定期的な編集者 - £34639

眼科医 - £30834

鉄道の車掌 - £30698

助産師 - £29529

ソーシャルワーカー - £28745

看護師 - £26252

著者、作家、翻訳者 - £25767

 レンガ積み職人と石工 - £24790

不動産エージェントと競売人 - £24622

レストランやケータリング・マネージャー - £23781

バスドライバー - £22176

パーソナルアシスタントや他の秘書 - £19738

銀行と郵便局の事務員 - £19557

教師 - £18604

庭師 - £18010

電話の販売員 - £17549

シェフ - £17513

道路清掃人 - £17402

獣医看護師 - £16746

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