2008年5月9日金曜日

美術館への寄付


「イギリスに住んでいてよかった」と思えるときがたくさんありますが、そのひとつが美術館や博物館のすばらしさに触れたときです。
イギリスではメジャーな美術館や博物館は、入場料が無料に設定されています。

私は仕事柄よくお世話になりますが、世界中からの見学者を見ることが出来ます。
ツアーなどの行程にも含まれていて、設備の良さともあいまって大変な賑わいです。

日本では、まだまだ入場料が無料の場所での、匿名の寄付というのは馴染みがない人が多いようですが、こういった美術館や博物館の運営費用は、一般の人たちからの寄付もかなりの部分を占めています。
殆どの美術館や博物館には友の会があって、その会費も役に立ちます。
会員は特別展示に招待されたり、会報が送られてきたり、といった物理的な特典もありますが、一番はその美術館や博物館のサポートをしているといったキモチだと思います。

私は色々なところの友の会に入っていますが、今朝の郵便でそのひとつ「テート美術館」からの会報が届きました。
かなり読み応えのある会報と一緒に同封されていたのは、ルーベンスのスケッチ画に対するアピールでした。

これまで個人の蒐集になっていたルーベンスのスケッチが売りに出されたそうです。
20億円以上の値札が付いているこの作品が、税金などの特別処置のおかげで、半額に近い金額でテート美術館が購入できるかもしれないそうです。
「ですから友の会の皆さん、寄付をお願いします」
ということで、このスケッチを基にした絵葉書と、振込み用のカードが入っていました。
この作品はロンドンのバンケティングホール(元ホワイトホール宮殿)にある天井画の下絵です。

テート美術館にはルーベンスの作品がないこともあって、是非手に入れたい作品だとのこと。
寄付が集まるといいな。
特定のものに対する寄付は満足感も少し違います。
その作品を見るたびに「私の寄付が少し役に立った」という気になれますから、全くの匿名よりは寄付しやすいかもしれません。
この寄付に対して興味のある方は寄付のサイトへどうぞ。
友の会に興味のある方は下にいくつかサイトを紹介します。
日本に住んでいる人は「海外のメンバー」という項があるはずです。
テイト美術館
大英博物館
V&A

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