イギリスでは昔からティーンエイジャーが余暇を使う場所としてユースクラブが存在しました。
私は正確な数字を持っていませんが、UK Youth Network((リンクします)によれば公私合わせて約8000の団体があるそうです。
そのうち地方自治体の運営によるクラブは2011-12年のの917団体から、2022-23年の427団体へと急激に減少しました。
原因は地方自治体の予算縮小です。
最近ではこういったユースクラブの減少が原因かもしれない、若い人たちの学校での成績低下や犯罪率の増加が問題視されています。
財政研究所(IFS)の「青少年クラブへの予算削減が10代の犯罪と教育に及ぼした影響(リンクします)」などを読んでみるととても興味深い内容です。
日本に住んでいると[マンチェスターという名前は聞いたことがあっても、そのお隣ソルフォードはそれほど知られていないかもしれません。
最近ではBBCの何部門かがロンドンを引き払ってソルフォードに拠点を移しました。
マンチェスター中心からは西側。
先日、そんなソルフォードにあるユースクラブ、Salford Lads and Girls Club(リンクします)を訪ねてきました。
ここはマンチェスターベースのミュージシャンに所縁があるということで、ユースクラブに興味がない人も訪れる場所です。
なので、通常のユースクラブとは少し趣が違いますが、基本は子供たちを含め若者が放課後の余暇を過ごすことができる施設。
スポーツ設備やクラス、イベントなどをオーガナイズしています。
実際にはそんな単純ではありませんが、することがなく時間を持て余して不良にならないようにってことかな。
「ソルフォオードラッズクラブ」のラッズというのは男の子って意味です。
現在ではラッズ&ガールズですが、創立当時は男の子だけだったんでしょうね。
ボクシングやプールテーブルなどがあって、メンバーが利用できるようになっている部分はそれほど他と変わらない。
映画 Billy Elliot(邦題リトルダンサー)を観たことがあれば、若いビリーがボクシングクラブに通わされて、同じ建物内で行われていたバレエのクラスに目が行ったというのを思い出してください。
それで雰囲気が想像できると思います。
こういったユースクラブの設立背景は様々で、チャリティー団体、ボランティアー、地方自治体などが出資します。
ソルフォードラッズクラブは地方自治体設立というわけではなく、貧しい若者たちのためにビール醸造所グルーブ&ウィットネルが作りました。
既にビール醸造所はなくなってしまいましたが、マンチェスターには今でもパブの建物に名前が刻まれているのを目にすることがあります。この醸造所がまだビールを作っていた時代、1903年創立時からのクラブの記録もきちんと残っています。
このグレーの壁は過去にこのクラブのメンバーだった人たちの名前が刻まれている。クラブの登録簿から集められた22500人の名前。
今日のイギリス情報ブログのランキング(リンクします)
ブログのランキングに登録しています。 よかったらクリックして応援してください。
イギリスランキング コメントは承認制なので反映に時間がかかります。
中には有名人もいます。
60年代のポップバンド、ホリーズのアラン・クラークとグラハム・ナッシュもメンバーでした。
そしてスミスのザ・クイーン・イズ・デッド(1986)のジャケットの写真はこのクラブの前で撮られています。
世界中のファンがこのクラブの前で撮った写真はメッセージとともに壁いっぱいに飾られています。
マンチェスターの中心地からは少し離れますが、興味のある人は水曜日と土曜日に中を見ることができるようなので、念のため問い合わせてから行ってみるといいと思います。
マンチェスターの中心地からは少し離れますが、興味のある人は水曜日と土曜日に中を見ることができるようなので、念のため問い合わせてから行ってみるといいと思います。
ブログのランキングに登録しています。 よかったらクリックして応援してください。

イギリスランキング コメントは承認制なので反映に時間がかかります。
0 件のコメント:
コメントを投稿