イースター休暇も終わって、イギリスの子供たちは学校に戻りました。
イギリスの学期は日本と同じ3学期。
でも1学期は9月から12月、通常、オータム・ターム(秋の学期)とよばれます。
2学期はクリスマス休暇の終わった1月から3月で、スプリング・ターム(春の学期)。
そして、イースター休暇の後、4月から6月が、サマーターム(夏の学期)です。
気温を考えると、春も夏も???なんですけどね(笑)
現在大学1年生にあたる桃太郎君ですが、このタームの後、新しい大学に移ります。
以前にも触れましたが、芸術関係に進む学生は、1年間のファウンデーションコースを修めないと、先へ行けない仕組みなのです。
さて、日本からのお客様をガイドしているときに、即答できない質問をいただくことがあります。
そのひとつが、オクスフォードやケンブリッジをガイドしているときにいただく質問。
「みきさん、オクスフォード(ケンブリッジ)って国立大学?」
答えはですね、国が作ったのではないので、国立大学ではありません。
実際、たくさんの大学が、私立校としてスタートしています。
じゃあプライベート?
実はプライベートでもないんです(笑)
今では、例外の数校を除いて、国がお金を出しているので、公共のものです。
一昔前までは、大学の授業料は無料、100%国の負担でした。
ところが、学生の一部負担金を段階的に導入。
今年の大学生は年間9000ポンドまでの授業料を支払わなければいけません。
自宅から離れた大学に行くのなら、それに生活費が加わるので、進学はお金がかかります。
学生たちはそんな費用をどうするかというと、ずばり「学生ローン」です。
アルバイトすればいいじゃない、と思うかもしれませんが、それだけのお金を稼げるだけの仕事をしながら卒業できるほど、イギリスの大学は甘くありません。
3年間の学費と生活費で、5万ポンド以上が必要です。
この学生ローンの返済は、卒業後、年収21000ポンドを越えた時点ではじまります。
年収-21000ポンドの9%が(これを12で割った額)毎月徴収されます。
年収が21000ポンド以下なら支払いの必要はありません。
私たちは、多額の借金を抱えて社会人生活をスタートするのはよくないという考えです。
桃太郎君は、学生ローンも考えていたようですが、私たちが出すことを納得させました。
ただし、自己投資という意味では、学生ローンもそれなりの意味があります。
多少の社会勉強も必要なので、学費や寮の費用といった絶対に必要な金額以外は、夏休みの間にアルバイトして自分で稼ぐという案でまとまりました。
1ヶ月の生活費、250ポンドで、1年間3000ポンド。
この金額を9月半ばまでに稼ぐのが桃太郎君の目標です。
さて、どうなることでしょう。
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2 件のコメント:
さすがみきさんたち!と思いました。 <多額の借金を抱えて社会人生活をスタートするのはよくないという考え> 私達も同じ考えだったのでおねえちゃんは学生ローンを使いませんでした。 <学費や寮の費用といった絶対に必要な金額以外は、夏休みの間にアルバイトして自分で稼ぐ> ここも同じです。但し、おねえちゃんの場合は就学してからは長期の休み中も特別講義や試験があったので週に何時間かの契約でドイツの某有名企業で学生社員として働いていました。学生社員と言っても正社員並みの責任ある仕事を任され、試験の時期や複数のレポート提出が重なったとき、卒論のときはかなり大変だったようですが、実業を経験するよい機会だったし、今の会社に採用されるときにその企業が出してくれた推薦状がかなりものを言ったようです。 多分みきさんたちも全額負担できないわけではないけれどあえてもも太郎君に大学生活にかかる費用の一部を自分で負担させるのでしょう?もも太郎君のこれからの人生のためには絶対にいい経験になると思います。いい仕事が見つかるといいですね。
Pharyさん、コメントありがとうございます。
あぁ、やっぱりPharyさんのところもそうだったんですね。
イギリスでは借金を簡単に考える風潮があるので、私たちは好ましくないと思っています。
お金を借りるということの責任とか重大さが分からない大人が多いのは、社会の責任だと思うんですけどね。
イギリスでも、働きながら大学に行くとか、手段は色々用意されています。
また大学ではなくて、実際につきたい職種に「弟子入り」するような制度もあります。
将来を考えたら、そういった方向に進むのも悪くないと思うのですが、「とりあえず借りて」みたいな学生が圧倒的に多いです。
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