2011年1月16日日曜日

ムーサカ (moussaka)


なんだか「またお料理?」っていわれそうですが・・・。

日本もイギリスも不景気なので、今月の「パブの肴」では、レストランのお料理とかよりも、おうちで作る「イギリスの普段のお料理」を紹介していこうかなと思っています。

お客様からいただく質問で「イギリス人は普段何を食べているの?」というものがあります。
「日本人は毎日お寿司を食べている」
「インド人は毎日カレーを食べている」
「ドイツ人は毎日ソーセージを食べている」
何となく、その並びだと、フィッシュアンドチップスとかローストビーフを毎日食べていそうですが、実際はもちろん違います。

そこで、「家庭料理」というアイディアになったのです。
多分、簡単に想像していただけるように、私のおうちが平均的なイギリスの食卓を代表しているわけではありません。
また、お料理のブログは、他にもたくさんあるので、+アルファの部分をちょっと工夫しようかなーと。
でレシピを紹介しながら、イギリスの物価とか、その他ちょっとしたことも併せて紹介できたら・・・。
ま、実際は多分すぐに元に戻ると思うんですけどね(笑)

今日紹介するのはムーサカ(moussaka)です。
パッと見はラザーニアみたいでしょう?
作り方もすごく似ています。

ムーサカは、ギリシア料理です。
イギリスにはギリシアやサイプレス(日本風に言うとキプロス)から、たくさんの移民が来ているので、このお料理もよく知られていて、スーパーマーケットの調理済みコーナーなんかでも売っています。
ギリシアの人たちはラム肉を使いますが、ラムのひき肉は脂が多いので、私が作るときは牛肉を使っています。

ちなみにイギリスのスーパーマーケットでは、牛肉のひき肉は脂の量がパーセンテージで表示されていて、同じクオリティーのお肉なら、脂身が少ないほどお値段が高くなります。
例えばウエイトローズの場合、パックに入っているものは中級クラスの商品で;
特別表示無しのものは脂身が20%で、お値段は1kgで6.58ポンド。
10%表示は「Lean」は8.64ポンド。
5%表示は「Extra Lean」は10.98ポンドといった具合です。
同じエクストラリーンでも高級レンジ(ダッチズラベル)が13.16ポンド、低価格レンジ(エッセンシャルラベル)では6.87ポンドと幅があります。


材料
脂身の少ない牛肉のひき肉 1kg
ポテト 2-3個
お茄子 2本
たまねぎ 1個
トマトの缶詰 1缶
小麦粉 スプーンに2杯くらい
バター 30gくらい
オリーブオイル 少々
ミルク 300ml
チーズ 適量


作り方
① まず大きなフライパンにオリーブオイルをスプーン2-3杯入て、お肉をいためます。
火が通ったら、フライパンを傾けて、余分な脂を全部取り出します。
これをしないと、仕上がりがギトギトするので、手を抜かないように(笑)
面倒だったらペーパータオルで吸い取る方法もアリ。
② そこに、トマトの缶詰を入れて、シナモンと胡椒を加えます。
③ たまねぎをみじん切りにして、加えます。
レシピによっては炒めてから入れるものもあるけど、かなり脂っこくなるので、私はそのまま入れちゃいます。
塩も加えて、弱火で大体20分から30分くらいかな?
④ お茄子は1cmくらいの厚みに輪切りにします。
そして、軽く塩を振って、お皿に並べておきます。
⑤ ジャガイモは皮をむいて、1cmくらいの厚みに輪切りにします。
そして10分ほど茹でて、水を切ります。
⑥ 深みのある耐熱皿(私がうえの写真で使っているのは25cmx20cmくらいのもの)に③の半分を入れて平らにならします。
⑦ その上に、④のお茄子を手のひらではさんで押して、水分をちょっと出してから(絞る必要まではナシ)きれいに並べます。
⑧ 残りのお肉を全部上に乗せて、その上にジャガイモもきれいに並べます。
⑨ お鍋にバターとオリーブオイルを入れて、小麦粉を加えます。
木べらで混ぜながらミルクを少しずつ足して、ホワイトソースを作ります。
⑩ ⑨にチーズを好みで加えて、⑧の上からジャガイモがすっかり隠れるまで回しかけます。
⑪ アルミフォイルで覆って、170度のオーヴンで1時間少々焼きます。
最後の20分はフォイルをとって、綺麗な色になったら出来上がり。
ジャガイモはホクホク、お茄子はトローリになっていたら大成功。
早く取り出しすぎないようにだけ注意すれば、失敗がありません。

付合せにはシンプルなサラダ。
きゅうりとトマトと赤たまねぎをコロコロに切って、オリーブオイルとヴィネガー、塩コショウであわせます。

準備さえしておけば、オーブンにいれている間は何もすることがないので、お客様がいるときにはもってこいです。
せっかくお友達が来ているのに、ホステスやホストがキッチンで長い時間を使うのはイギリスではタブーです。

2 件のコメント:

phary さんのコメント...

これ、先週の金曜日作ってみました。ジャガイモを別鍋でゆでるのがめんどくさかったので薄切りにして水にさらして直接のっけました。美味しかったです。
ひき肉を炒めた後油をとるっていうのをはじめてやったのですが、びっくりするくらいとれるものですね。今までミートソースとか作るときにこの油をそのまますっかり食べていたと思うと、、、、。

miki bartley さんのコメント...

Pharyさん、こんばんは。
私がひき肉の脂をとることを知ったのは、アメリカでホームステイの時です。
アメリカ人ののお母さんが、ひき肉から出る脂は「悪い脂」だから、捨てなさいって教えてくれたのです。
確か、ミートソースを作っていたときだったと思います。
それ以来、癖が付いてしまいました。
でも、ハンバーグとか、ミートローフの時なんかは、焼いてる時にちょっとしか出ないので、結局口に入っているんでしょうけどね。
美味しかったと伺ってうれしいです。