イギリスの国会は毎年8月と9月がお休みです。
数年前からこの二ヶ月間、内部見学のツアーが組まれています。
国会議事堂の中は「議会の傍聴」というカタチで入ることはできますが、その際は衆議院の議場のみをガラス越しに見るだけ。
比べると、このツアーは女王様が国会議事堂で国会の開会宣言を行われるときのコース(ヴィクトリアタワーから貴族院の議場)に加えて、衆議院側も含まれる、全く規模の違うものです。
国会議事堂の中をガイドするには特別なライセンスが必要で、通常のブルーバッジのみではその資格はありません。
3ヶ月間に及ぶ専門のコースを受講して、資格試験に受かる必要があるのです。
しかもこのコースは定期的にあるわけではないので、国会議事堂のライセンスを持っているのはホンの一握りのガイドだけです。
日本語のガイドは5人いないと思います。
ブルーバッジガイドのエージェントである、「ツアーガイド」という会社が主催して「チケットマスター」という会社が代行しているのですが、残念ながら英語でのツアーになります。
セキュリティーの関係上、25人のグループで行動をしなくてはいけませんから、一旦入ると勝手に外へ出たり、違う部屋に行ったりすることはできません。
同じ部屋にいても、グループから離れることは許されていないので、ちょっと窮屈かもしれませんが、それだけの価値はあると思います。
私は2000年にこの資格を取ったので、時々内部のガイドをすることがあります。
その際は25人分のチケットを買い占めて、本来の英語ガイドは付き添いのみ、実際のガイドは私が日本語でするといった形をとります。
人数が少ない場合(5人未満)は、横で私が日本語で説明したりするのですが、あまりおおっぴらにすると、メインのガイドの迷惑になるので、そういったことが理解してもらえるお客様でないと、せっかくリクエストがあってもお断りしています。
今年は8月3日からはじまったので、早速4日に行ってきました。
セキュリティーのシステムが毎年変るのですが、今年は手荷物検査の前に一人一人写真を撮られました。
そして、その写真がすぐにプリントされて、それを首から提げてもらって身分証明にしていました。
この簡易身分証明はツアーの後返却しませんから、にっこり笑って撮ってもらって下さいね。
いい記念になると思います(笑)
これはそのときの写真と、私の国会議事堂のガイド資格証明書。写真の小さなバッジはツアーの最後に自由に持ち帰りできるようになっています。
私はもらいませんでしたが、ロゴ入りの鉛筆もありました。
数の制限はないそうです(まあ常識程度ということで)
ガイド資格に書いてあるように、国会議事堂の正式な名前はウエストミンスター宮殿といいます。
この日のお客様は、おひとりだけだったので、キモチ、グループから離れて、ゆっくりガイドできました。
所要時間は75分という案内になっていますが、その時々で違います。
この日は90分ちょっとかかりました。
入場してしまえば休憩なし、座る場所(殆ど)なしという状態になっちゃうので、体力と足に自信のある方のほうがいいです(笑)
大人11.70ポンド。
お勧めです。
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