私は普段は迷信とか霊感とかには無縁な人生を送っていますが、時々「嫌な予感」を覚えることがあります。
そんな時には、まわりににペラペラ喋って、気を紛らわせたりします。
ひとりで考え込んでいても、気が晴れるわけではないし、予感は喋っちゃうと当たらないって言うし。
今回のホリデーは、小さな村から1マイルほど離れた、オレンジ畑の脇に建っています。
新興住宅地とよぶほどの規模ではありませんが、似た様なサイズのヴィラ(寝室のサイズが3-4つでプール付)が3軒ほど。
全て5-6年前に建てられたそうです。
私は新しい建物は好きではありません。
天井も低いし部屋も狭いので、ヴィラを選ぶ際は、出来れば150年前くらいのものを選ぶようにしています。
今回はまだ建って5年くらいと言われたので、かなり細かなサイズまで問い合わせをしました。
実際に来てみると、サイズの割にはとてもゆったりとした造りで、ジャグジーバスやエアコンの設備、お台所周りなんかは「さすが新築間もない」といった感じ。
全てが素晴らしくて、十分満足なヴィラなのですが、ひとつだけ気になること。
階段の踊り場にエジプトのパピルスが飾ってあります。これは死者の書といわれるもので、私が大英博物館でいつもガイドしているもののコピーです。
なぜ死者の書とよばれているのかというと、ミイラの埋葬の時に一緒に納められたからです。
エジプトでは、あの世に行った時に、黄泉の国の神様から永遠の命をもらうという考えがありました。
閻魔大王の審判みたいなものを想像するとわかりやすいかもしれません。
一番左に立っている人間が、今回亡くなった人です。
これから裁判。
裁判には天秤を使います。
天秤の右手には真実の羽。
左手には亡くなった人の心臓が置かれます。
天秤がつりあえば「合格」ということで、右手に座っている黄泉の神様から永遠の命を受け取ります。
もし天秤がつりあわなければ、天秤の脇に座っている、「頭がワニで体はカバ」という怪物が、ぱくりと心臓を食べちゃって終わり。
ヴィラのオーナーに「どうしてこんなところに飾ってあるんですか?」って聞いたら、「娘がエジプト旅行のお土産に買ってきてくれたのよ。きれいだからここに飾ることにしたの。ステキでしょ?」だって。
きっと意味は知らないんだろうなー。
いくらコピーでも、階段の上り下りのたびに「死の裁判」を見るのはどうもね。
2階には寝室とバスルームがあるので、ベッドに行くときには必ずこれを見てしまいます。
朝起きて、リビングに下りる時ももちろん見ます。
ティムちゃんも桃太郎君も、知らないので気にならないみたい。
はじめてみた時に「こんなものを飾るなんて」って思わずパピルスの意味を言いそうになりましたが、かろうじて抑えました。
二人とも知ってしまえば気にするタイプなので。
特にティムちゃんには絶対に言えない。
でも言わないとなにかあったら嫌だから、ここに書いておきます。
4 件のコメント:
エジプト土産に死者の書のパピルスを持ち帰ってリビングなんかに飾っている人は世界中にごまんといるわけですから、要は気にするか気にしないかの問題なんでしょう。このパピルスの意味を知っているみきさんとしてはあまりいい気分じゃないでしょうけど、ここは黙っていたほうが懸命ですね。
ティムさんと桃太郎君、知らぬが仏とはまさにこのこと。
それにホラもうしゃべっちゃったから死者の書の霊力も胡散霧散しちゃったと思うし。
スペイン楽しそうですね!
私達、まだホリデイ決定してないんですよ〜、今回。
大丈夫かなー。
村のタパス美味しそう。
パピルス、そういう意味があったとは。
なんだか気分が良くないですよね、、、それだけ滞在中下ろしちゃダメですか?
Pharyさん、こんにちは。
そうなんですよね、気にしないほうがいいですよね。
記事をアップしたんですけれど、ティムちゃんがちょっとした怪我をしました。
それもあって書いておこうと思ったんです。
これ以降は何も起こらないことを願っています。
ねこなすさん、こんにちは。
ラストミニッツでいいところが見つかるかもしれませんよ!
スペインのこのエリアは初めて来たのですが、アンダルシアといっても色々だなぁって実感しました。
思ったよりも暑くありません。
海(大西洋)が近いせいか、風がとても気持ちいいのです。
お勧めですよ。
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