2008年11月2日日曜日

クリケット

昨日は夜中過ぎまでクリケットの生中継を見ていました。
イギリスでは最近フットボール(サッカー)の人気のおかげでクリケットが下火になってきています。
選手のお給料とか知名度、セレブ度なんかも断然フットボールの方が上ですから、当然次の世代ということを考えると、クリケットの将来は暗いわけです。
これにはいろんな理由がありますが、試合時間というものも大きな原因になっています。
フットボールの試合が90分なのに対してクリケットのテストマッチは5日間です。
1試合が5日間です!!
「一体誰がそんなに暇?」

もともとイギリスでは「スポーツ」というのは特権階級の人たちが暇を潰す為に考案されたものです。
だからのんびりなんです。
イギリスのスポーツはみんな白い服を着て行います。
これは洗ってくれる人がいるから、汚れを気にしなくてもいい人が着ている、ということです。
時間が短くて、勝敗のはっきりしているゲームほど庶民の間で流行りました。
それは庶民は暇がないからです。

昨日ティムちゃんと私が見ていたクリケットの試合は、これまでのクリケットと全く違うタイプの試合だったので、イギリスのメディアでもかなり大きく扱われていたようです。
アメリカの超大金持ち、Sir Allen Stanford が出資して始まったもので、何とこの試合の勝利チームへの賞金が20億ドル。つまり選手一人一人が約2億円を手にするというとてつもないものです。
併せて試合時間を大幅に短縮した、20-20と呼ばれる形態の試合です。

スタンフォードさん曰く、「カリビアンの発展とクリケットの将来のために企画した」そうですが、「テキサスの典型的なお金持ちアメリカ人が、イギリスのスポーツに札束を持って土足で入ってきた」という見方をするイギリス人もたくさんいます。
この人に付いているSirの称号についても、色々曰くがあるので、興味のある人はグーグルしてみると面白いかもしれません。
イギリス人は基本的にはお金持ちのアメリカ人は嫌いです。

この試合はカリビアンのアンティーガという島からの生中継だったんですが、カリビアンはお砂糖を作るプランテーションががあって、昔のイギリス植民地、アメリカのコットンと同じように奴隷を使って利益が上げられていました。
昨日はその独立記念日ということもあって、スタンフォード・スーパースター対イングランドの試合は島の人々にとっては特別な意味があるようにも見えました。
結果はイギリスの惨敗で、見ていても情けない試合だったのですが、選手たちの意気込みやトレーニングも桁違いだったようです。
私には情けないイギリスの選手たちよりも、勝利間際に泣きながら試合を見ていた島の人たちが印象的でした。

4 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

Mikiさんこんにちは、NOMOです。
今日のお題はクリケットですね!
よく海外出張中にTVのスイッチを入れると、
中継されていることがありました。
イギリスはもちろん、インドやオーストラリアでも観客は満員になってましたねぇ。

ところが僕は、何回観てもルールが飲み込めません^^;
数日間に渡ってゲームが続くことは聞いた事がありますが、
前に打ったり後ろに打ったり、どうも野球出身者の僕には難解です。
ただハーフタイムに、選手達が紅茶を飲んでいたのには、
思わず微笑んでしまいました。
さすが大英帝国発祥の競技ですね、うふふ。

日本では一時期クリケット・セーターやベストが流行ったくらいで、そもそもクリケットを知らない人が多いんじゃないかぁ、
せわしない日本人には、合わないスポーツかも知れませんね。

匿名 さんのコメント...

クリケットの試合って5日もかかるんですか!
それに白いユニフォームの意味も興味深いですね。
そうそう、↑のNOMOさんがおっしゃっているよにクリケットはオーストラリアやインドではまだまだ人気のようですね。オーストラリアではTVや車から見たことがあります。
それにしてもその1人2億円のゲーム! 
イギリス人がお金持ちのアメリカ人を嫌うのはわかるような気がします・・・。でもそう言いながらも一方でアメリカのマテリアル生活に憧れる人達もいたりするんですよね・・・。

Miki Bartley さんのコメント...

NOMOさん、こんにちは。
クリケットのルールは慣れると簡単なんですけれど、知らない人にはどうなってるかわかりづらいかもしれませんね。
今度詳しくルールを書きます。
お茶の時間、いいでしょう?
観客もピクニック気分で見ていて楽しいです。

Miki Bartley さんのコメント...

マダム、こんにちは。
クリケットの試合は色々な長さがありますが、国際試合は5日間です。
短いもので1日というのもありますが。
今回の20-20というのは超短いもので、120球ずつしか投げません。
今度ルールを書きますね。

イギリス人とアメリカ人の関係は面白いです。
お互いに嫉妬がかなりの部分を占めているのは確実です(笑)