ロンドンのウォータールーの駅前といえば、高さ135mのロンドンアイがあったり、フェスティバルホールや国立劇場など華やかな北側を想像します。
でも南側は昔ながらの庶民的な場所で、何十年と変わっていない通りなどが存在します。
Lower Marshという通りもそんな1つで、駅のちょうど裏側。
今日はこの近くにティムちゃんの用事があって、ついてきました。
「僕、ずっと前にこの通りにオフィスがあったんだよ。」
懐かしそうにお店を一軒一軒見ながら、「あ、この店新しい」とか「あ、まだやってるんだ、この店」とか。汚いカフェばっかり並んでいるので、川を渡ってからお昼にすると思っていたら、通りの端っこまで来て、「あぁ、La Barca。もし席があったら、ここで食べよう。」
観光で来られる人はきっと通ることの無い道です。
でも不便な場所ではありません。
上の写真が外観なんだけど、向かってこの右裏が駅に繋がる坂道です。
イタリアンのお店ってみんな愛想はいいけど、ここも愛想のいいウエイターがやってきました。
「予約してないんだけど、2人用の席はある?」
時間がもう2時近かったこともあって、席は空いていました。
実はここに来る前にワインを飲みながら、おつまみに生ハムとか食べていたので、実はおなかはそれほど空いていません。
「パスタだけ、簡単に食べたいんだけど、いい?」
「もちろん大歓迎です」とウエイター。
早速席に着いてメニューを見ました。
「みきちゃん、今日のお勧めはイカ墨パスタを蟹であえたモノだって」
美味しそうだけど、蟹っておなかに結構くるからなぁ・・・。
読み進むと、スパゲッティーカルボナーラ、パンチェッタと卵とクリームだって。
古き良き英国風イタリアン!
カルボナーラはクリームソースだと思っているイギリス人がいっぱいいます。
でも本物のカルボナーラはパンチェッタを炒めて、熱々のパスタに卵黄を絡めるのでクリームは使いません。
「ティムちゃん、みき、カルボナーラが食べたいから、クリーム入れない本物を作ってって言って頂戴」
ティムちゃんは典型的なイギリス人なので、こういった注文はいきなりせずに、その場の雰囲気を図ってからしてくれます。
まず、やってきたウエイターにワインを注文して、それとなく一見の客ではないことをほのめかします。
レストラン側も、二度と来ない客よりは、何らかのコネのある客をもてなそうとするものです。
これはいい悪いではなく事実です。
ティムちゃんが利用する手はいろいろありますが、今日は友達の名前。
「エンゾーがね、この近くに来たら、是非寄れって言ってたんだ。エンゾー、知ってるでしょう? ここの常連だと思うけど」
ウエイターの態度が一変します。
「おぉー、エンゾーの友達!ようこそ、ここは初めてですか?」
「イヤずっと前に来たことがあるけど、随分久しぶりなんだ」
その後は問題なくメニュー以外の注文をして、お食事を楽しみました。
これはティムちゃんの頼んだ今日のスペシャルパスタ。これはみきちゃんのカルボナーラ。
スパゲッティーではなくって、大好きな平麺で作ってもらいました。これは食べてるとこ(見たらわかるって)これを読んでいる人は「普通の人はちゃんと扱ってくれないってわけ?」と誤解されるかもしれません。
そうではなくって、レストランのウエイターもこちらの出方次第で対応が変るって言いたかったんです。
旅行中で、初めてのレストラン、でもどうしてそこを選んだか、とか、どんなガイドブックや旅行社に勧められたとか、会話をはさむと対応は変ります。
日本人は恥ずかしがり屋の人が多いので、必要なことしか言わないみたいですが、イギリスではサービス業の人たちって会話を結構楽しんでくれます。
イギリスに来たら、是非お店の人との会話を楽しんでください。
メニューには載っていないお勧めを作ってくれるときもあるし、何かサービスしてくれたり。
もちろんそんな時はチップを多めに置いてあげます。
3 件のコメント:
ワインとハムを楽しんだ後にしては、
結構しっかりしたパスタを食べたのですね^^
どちらも美味しそうです。
日本人って、もっと会話を楽しんだ方が良いのかも知れません。
どうしても照れが先に立ってしまいますが・・・。
ウォータールー近辺って、ほとんど行ったことがありません。
単なる乗換駅程度でした。
探してみると、こじんまりとしたお店があるんですね。
ロンドンって、美味しいものが食べられないって言いますけれど、探し方が悪いだけなのかも知れません。
NOMOさん、こんにちは。
こんなことをいつもしているので、太っちゃうんですね。
パスタは両方美味しかったですよ。
途中でお皿を取りかえっこして両方楽しみました。
ウォータールーの近辺は美味しいお店が幾つかあります。
シーフード系もお勧めが幾つか。
お越しのときは是非お知らせください。
Mikiさん、こんにちは。
僕が年に数回ヨーロッパに出張に行っていた頃にMikiさんのブログと出会えていたら、どんなに楽しかっただろうと残念です。
その街や国の良さって、やっぱり住んでみないとわからいことが多いでしょうから。
今は所属部署が変わってしまいましたので、せいぜいアジア近辺をウロウロするだけになりそうです。
せめてMikiさんのブログで、イギリスの薫りを楽しみたいと思います。
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