
一つ目はその名のとおり、味が珍しいもの。
馴染みのない人からすれば「ゲテモノ」と言われるかもしれないものの、その地域では価値が認められていたりするもの。
例えば、虫の入っているチーズとか?
もっと意味に幅を持たせれば、納豆なんかもこの部類に入るんじゃないかな?
シングルモルトの「Laphroaig」とかも。
英語ではこういった好き嫌いの激しいものや、一部の専門家でないと楽しめないようなもののことを「Acquired taste」といいます。
また、クセのある人のことを、そんな風に言い表したりする場合もあります。
ふたつ目は、その季節にならないと食べられないといったもの。
旬といってしまえばそれまでですが、プラスたくさん採れないという付加価値も大事。
トリュフやまつたけが代表じゃないかと思います。
他には、季節とは関係なく、希少価値のおかげでお値段があがって、なかなか一般に出回らなくなってしまったもの。
これは、キャヴィアが代表。
実は私はキャヴィアが大好物。
でも最近はお値段が上がりすぎて、お誕生日やクリスマスくらいにしか食べることが出来なくなってしまいました。
今年のクリスマスにも、私の朝ごはん用に、ティムちゃんがキャヴィアを買ってきてくれました。
以前だったら125gの缶を買って、3人みんなで食べたのですが、今年は「高すぎ」ということで50gだけ買うことになりました。
しかも、いつも買っていたところがかなりの値上がりだったので、新しいお店を探すことにしたのです。
で、ティムちゃんがみつけてきたのが、ラトヴィアの養殖キャヴィア。
我が家では、もう10年位前から、天然のキャヴィアは買っていません。
乱獲とかを含めた環境問題に加えて、テロリストの資金源になっているブラックマーケットが存在するので、出所のキチンとしているキャヴィアを個人で見極めるのが難しいと思うようになったからです。
その代わりに食べるようになったのが、フランスのボルドー地方で養殖されているキャヴィア。
私はフランスの養殖物が、天然のものに一番味が近いと思います。
デモね、ここ数年、残念ながら買いたいと思うようなお値段ではなくなってしまいました。
ラトヴィアのキャヴィアを買う前に、いつも買うフレンチキャヴィアのお値段を調べてみたら、50gで200ポンドくらいでした。
ちょっと、朝ごはんにってお値段じゃないですよね。
これは56gのラトヴィアのキャヴィア。
塩が少ないのと、添加物がないのが魅力です。

このキャヴィアの会社の説明によると、それは邪道だそうです。
実際、ここのは卵だけってカンジで、今までのものよりも一粒一粒が味わえます。
加えて卵を取り出す時に、スタージェンを殺さずに、卵だけを採取するそうです。
mottra-caviarという名前で、セルフリッジーズで扱っています。
ただ、レストランでは、そのキャヴィアがどこから来たのか、どんな風に採取されたのかを知るのはほとんど不可能。
たまに、お客様と一緒に、レストランで食べる時はこんな風にでてきます。
これも50gだけど、確か300ポンド以上だったと思います。

キャヴィアの種類はお店などによっていろいろですが、基本は卵を採るスタージェン(チョウザメ)の種類で分けられます。
スターレット、セブルーガ、オシエトラ、そしてベルーガ。
ベルーガ以外は草食のスタージェンです。
私が一番好きなのはオシエトラ。
お店によってはメスの年齢などによって、同じオシエトラでも年齢の高いものが高級とされたりします。
金気を嫌うので、写真のようなホーン(動物の牙や角)や、貝で出来たスプーンを使います。