4月23日はセントジョージの日です。
彼は3世紀後半にトルコで生活していた人なのですが、「蛇退治」で生活を立てていました。
たくさんの人をキリスト教に改宗させたことで聖人の位についていますが、偉人聖人伝には尾ひれがつくもので、彼はいつの間にか「ドラゴンを退治」したことになってしまいました。
美しいお姫様をドラゴンから守ったことで、王様と騎士兵士あわせて15000人がキリスト教徒になったのが彼の人生のハイライトです。
「悪者をやっつける」というイメージのおかげでいろんな国や騎士団が彼を守護聖人にしていますが、イングランドの守護聖人になったのはフランスとの百年戦争の時です。
他にもドイツやカタロニア(南フランスと北スペインの地中海側の地域、バルセロナなどもこの地域)が守護聖人にしています。
でもドラゴン退治はあまりにもウソっぽい為か、最近ではあまり大事な聖人扱いはされていないようです。
アイルランドの守護聖人はセントパトリックといって、彼の記念日3月17日は世界中に散らばっているアイルランド系の人たちがビールを飲んで大騒ぎをするのですが(もちろんロンドンでも)ジョージさんの記念日はひっそりと過ぎて行きます。
イギリスに住んでいる他の国の人たちに悪いとでも考えているのでしょうか?
4月23日は英国を代表する劇作家、そして詩人のウイリアム・シェイクスピアが生まれたとされている日です。
誕生日の記録はないのですが、洗礼式が26日という記録はあるので、当時の習慣を考えて23日を誕生日と考えることが通例です。
亡くなったのは記録がちゃんとあって、なんと4月23日。
お誕生日パーティーで酔っ払って階段から落っこちたとか・・・?
ちなみに同じ年に日本では徳川家康が亡くなっています。
ということで4月23日はシェイクスピアの日。
各地で彼にちなんだイベントが行われますが、故郷のストラットフォードとロンドンが有名です。
ロンドンのグローブ座では入場料を無料にしてツアーを組んでいます。
この劇場はシェイクスピア当時の劇場を正確に再建したもので、建築や演劇、歴史とあらゆる分野から400年前の世界が楽しめるようになっています。
風景画家のターナーが生まれたのも4月23日。
彼も英国を代表する人です。
ヨーロッパでナポレオンが猛威を振るっていた時代、大陸に渡る事が難しかった為に英国の美しさに目を向けた画家です。
文学と絵画の世界で英国を代表する二人が、セントジョージの日に生まれたのは偶然でしょうか?
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