2023年4月16日日曜日

モスクに行ってきた!

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いろんなバックグラウンドの人たちが暮らすロンドンでは、信仰も様々。

英国王をトップに頂く英国国教会が国教ではあるものの、王室の教会といわれるウエストミンスター寺院のすぐお向かいにはメソジスト派のセントラルホールが建って、徒歩数分の場所にはカソリックの大聖堂もあります。
同じキリスト教でもたくさんの宗派があります。

そしてキリスト教以外にも世界にはいろいろな宗教が信仰されているわけで、ユダヤ教のシナゴーグやイスラム教のモスクもロンドンには存在します。

私は無宗教というよりは、ちょっとだけ英国国教会信者という感じです。
神様はいると思っているけれど、宗教を作ったのは人間だから人間を救うために存在すべきで、宗教のためにいがみ合ったり、殺しあったりするのは間違っていると思っています。

そして、謝ったら許されるといったスタンスのキリスト教に魅力がありますから、厳し目「運命はもう決まっている」タイプのプロテスタントとはちょっと相容れません。
そして、カソリックの神様寄りの司祭よりも国教会の人間側の牧師さんの方が自然だと思うので、その間くらい、国教会がちょうどいい感じなんです。

普通のイギリスにいる国教会信者と同じく、毎週教会に通うことはしませんが、折に触れて必要であれば教会に行って、礼拝に参加することもあれば、ただ座って思いにふけることもあります。

これまで、キリスト教の、宗派が違う教会やホールを訪れたことはありますが、シナゴーグやモスクには入ったことがありませんでした。

大英博物館でイスラムギャラリーをご案内したりする機会もあるので、基本的なイスラム教の知識はあるつもりですが、やっぱり一度中を見てみたい。
ということで、先日、イスラム教をよく知っているという日本人女性と一緒にモスクを訪れることにしました。

自分だけで行って、マナー違反になるようなことがあってはいけないので、知っているという人と行くのが安心だと思ったからです。

興味がある方のためにウェブサイトをリンクしますね。

マナーとして、特に女性が注意しないといけないのは身体が露出しない服装で行くことと、髪が完全に隠れる大きさがあるスカーフを使用することの2点です。

色や柄に関して注意した方がいいか聞いたときには「規定はない」と案内役の人にいわれましたが、偶像崇拝を禁止している宗教なので人間の顔などが描かれているものは避けた方がいいんじゃないかなと個人的には思います。

例えば、まさかと思うけど、こんなのとか、
こんなのとか。

建物の中に入ると、すぐに目につくのが売店。
スカーフやコーランを含めいろいろなものが売られています。
奥に進むと靴を脱ぐ場所があって、その奥は男性がお祈りをする場所だそうです。

こんな電光掲示板が目につきました。
イスラム教では一日5回お祈りをするのですが、その時間はお日様と関係があるのでその日によって違います。
時に緯度の高い地域では、夏や冬のお祈りの時間が全く変わってきますからね。
ということでこれはお祈りの時間をわかりやすくしたもの。
時間が2列になっているのは、本物のお祈りの時間と、その少し前に流れるお知らせアラーム(のようなもの)の時間。

また、靴を脱ぐようにと書かれたプレートもあります。


敬虔な信者は靴を脱ぐだけではなく、足を洗ってお祈りの場所に行きます。
お祈りの場所も、こういった設備も、きっちり男女別になっています。
これは女性用の洗い場。
足を洗う場所にはお手洗いの個室もありました。
個室には普通の便器に加えてプラスティックの水さしと蛇口があって、トイレットペーパーは供えられていませんでした。
水さしから水を手に取って、その手(必ず左手)で洗う仕組みだそうです。
ロンドンのペルシャ料理のお店で、お手洗いの個室にホースのような蛇口が付いているのを見たことがありますが、さすがにイスラム教徒以外の人たちも来るのでトイレットペーパーは省かれていませんでした。
でもモスクともなればそれ以外の人が来ないということで、設備もないわけですね。
もし訪れる機会があるのならペーペーを持参しなくてはって思いました。

さて、女性用の洗い場から階段を上がると女性専用のお祈りの部屋に行くことができます。
男性用と同じく、やはり入り口で靴を脱ぎます。

入ってすぐのところには身にまとうベールの代わりになるようなものや、本が山積みされていました。
そしてスクリーンがあって、階下の男性がお祈りをする場所が見えます。

ドアのように見える部分がミフラーブとよばれるもの。
モスクには必ず存在して、聖地であるカーバ神殿の方角を示しています。
ミフラーブ右手にはミンバルという説教壇があって、指導者がそこからお話をします。
靴を脱ぐので絨毯が敷かれているモスクの内部では、たくさんの人たちが礼拝する時に便利なように、ストライプやその他の幾何学模様のじゅうたんが多いそうです。
合理的ですね。

女性のお祈り場所は、2階ということもあって天井の部分が近いです。
ドームの内側にびっしりとアラブ文字。
コーラン(クルアーン)からの部分が美しい装飾文字で記されています。
ショップを覗くと興味深いものがいっぱい!
これは歯ブラシ。
ミスワックという名前でムハンマド(マホメッド)が礼拝の前に歯をきれいにするようにと勧めた歯ブラシです。
たくさん売られていますね。
木の枝のように見えますが、これはこのまま使うのではなくて、皮の一部を切り取ると中の繊維がブラシのようになる天然の歯ブラシなのです。
こんな感じ。
ロンドンではモスク内のショップ以外でもオンラインやイスラム教徒が多い地域で手に入るようです。
買ってみたい人のためにオンラインショップをリンクしておきます。

他にもキブラ(カーバ神殿の方角)がわかる礼拝マットとか、興味深いものがたくさんありました。

基本的にはマナーさえ守れば入るのに制限はないそうです。
教育のためのツアーも設けているようなので、人数が集まったら問い合わせてみるのもいいかもしれません。

ところで、のどが渇いたので、お店でミネラルウォーターを買おうとしたら、お金はいりませんといわれました。

ラマダン中だからお金を取って売りたくなかったのか、普段から無料なのかは聞かなかったのでわかりません。
でも1本でいいの?もっといる?って聞かれたのは意外でした。
ちゃんと聞けばよかったって少し後悔しています。
ラマダン明けにもう一度行ってみようかな?



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