2007年9月11日火曜日

コンカー

今年はいつもより木の葉の色づきが遅いようです。
いつもなら公園の木々が黄色や赤に変わる季節なのに。

この季節、学校帰りの子供たちが、スーパーマーケットの袋いっぱいに集めているのが、「ホース・チェスナッツ」。日本の栗を太らせた感じの姿で、英国ではその名のとおり、馬の食べる栗というわけです。英国の子供たちは、これをコンカー(CONKER)と呼んで、30センチ位のタコ糸を通したものをぶつけあって、割れたら負けの勝ち抜き戦をします。正式なコンカーは二人で行います。

まず先攻、後攻を決めます。先攻は「ストライカー」と呼ばれて、もう一人の持っている、タコ糸の先の「コンカー」を自分の「コンカー」で狙います。後攻の人は「コンカー」を動かすとルール違反です。二人とも自分の「コンカー」を落とさないように、タコ糸の先はしっかり握り締めています。(もしどちらかの「コンカー」が地面に落ちたら踏み潰して構わないというルールです 空振りのときは3回までトライできて、その後立場を入れ替えてどちらかの「コンカー」が割れるまで続けます。

素朴な英国の遊びのひとつなんですが、この木が英国に入ってきたのは、日本で例えると江戸時代。意外と新しく、最初に記録された試合は何と19世紀というから驚きです。

実はその前は、同じ遊びが巻貝(古い英語でCONCHE)やカタツムリの殻で行われていて、道具は変わっても名前は残ったというわけ。

英国では10月に「コンカー世界チャンピオン」の試合がノーサンプトン州で毎年行われています。田舎のグリーンに面したパブで、ビールをチビチビやりながら、子供たちの歓声を聞いてみるのも秋の楽しみ方のひとつです。

残念ながら最近では危ないという理由で、小学校などでは「コンカー禁止」になっているところが多くなりました。

0 件のコメント: