2012年2月26日日曜日

シャーロックホームズ

私はシャーロキアンではありません。
「シャーロキアン」というのは、シャーロックホームズの熱烈なファンのこと。
正典とよばれるシャーロックホームズの物語を熟知していて、日々、その研究に時間を費やす人たちのことです。
平たく言うと、「シャーロック・オタク」です(笑)

私が推理小説で一番好きなのはクリスティーで、こちらは今でも文庫本を全巻持っていて、時々読み返したりしています。
子供の時にホームズものを読んだ記憶はありますが、アルセーヌルパンのファンだったので、ホームズはそんなに好きではありませんでした。
(ルパンのシリーズの中に、ホームズとの対決があるのです)

ところが住んでいる場所がロンドンですから、シャーロックホームズファンにはよくお目にかかります。
お客様の場合もあれば、知り合いだったり。

そこで、何となくいろんなことを調べたりしているうちに、特にファンではないけれど、ホームズのことに、やたら詳しくなってしまいました。
ホームズファンの方をご案内するときには役に立ちます。
もちろんホームズ全集も持っていて、ちゃんと英語で読んでいます。

ところで去年だったか、BBCで「Sherlock(シャーロック)」というドラマを見て、すっかりこれにはまってしまいました。
日本でも放送されたそうですね。
一体どんな訳になったか、とても気になります。
シャーロックホームズの現代版。
主役のベネディクト・カンバーバッチがもう大適役!!
こちらではDVDが出ていて、私もちゃんと買いました(笑)
シャーロキアンのために作られたような作品。
この「シャーロック」は英国のテレビ番組でもっとも「オタク度」が高いといわれる「Dr.Who」の製作チームによって作られました。
インタヴューで、制作にいたる理由を聞かれて「だって、他の人が作ったら悔しいから」
かなり細かいところに熱を入れて作っているので、何回もDVDを停めながら同じ画面を注意して「見逃した箇所がないかどうか」チェックしたり。
そんな私を見てティムちゃんは「みきちゃんは立派なシャーロキアン」だと言うようになりました。
私は今でもそうは思わないんですけどね(笑)

で、今回JRTGAで、チャリティーツアーを企画したときに、シャーロックホームズのウォーキングツアーを思いついたのです。
イギリスでこのドラマの人気もあるし、元からのシャーロックホームズファンもいるだろうから、たくさんの人が参加してくれるかな、と思って。
今日、このツアーを行いました。
参加者13名さま。
桃太郎君にカメラマンを勤めてもらって、ところどころ写真を撮ったり、ビデオを撮ったり。
予定よりも少し長くなりましたが、楽しい2時間半でした。

それにしても、ビデオで見ると、無駄な動きやガイデイングのまずさがよくわかります。
たまにはこんな風に客観的に自分を観るのもいい経験だと思いました。

今日、参加して下さったお客様、どうもありがとうございました。
この後のツアーは
2月28日火曜日、V&Aのツアー
2月29日水曜日、サウスケンジントンのツアー
3月6日火曜日、シャーロックホームズのツアーです。
私のツアー以外にも楽しいツアーがたくさん企画されています。
どうぞJRTGAのサイトをご覧下さい。

おまけ。
編集していない今日のビデオの一部です。

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2012年2月23日木曜日

モリスのキャビネット

これは、ウイリアム・モリスが絵を描いたキャビネットです。
制作は1862年。
V&Aで見ることが出来ます。

ウイリアム・モリスはヴィクトリア時代の芸術家。
詩人、画家、印刷家、内装デザイナーといった風に芸術のいろいろな面で活躍しました。
また、格差の広がっていた社会での啓蒙運動にも力を傾けました。

英国は1851年に催された、世界で初めての万国博覧会に代表されるように、世界のトップに立っていました。
産業が盛んになって、人口が急に増えて、生活のあらゆる場には、機械で大量生産されたものが溢れていました。

モリスはそんな中で、中世の時代のような職人芸の「手作り」を見直そうと考えました。
いわゆる「アーツ&クラフト運動」です。
大学時代の仲間から広がった、取り巻きのサークル仲間を集めて会社を作り、アートを楽しんでいました。
儲けにならない趣味半分の会社だったものが、折からのゴシック流行もあって、特に教会のためのステンドグラスに人気が出ます。
人口が増えると教会も必要になりますから、ヴィクトリア時代は教会の建築ラッシュ(新築・改築も含め)でもあったわけです。

このキャビネットが作られたときは、まだモリスはいろんな方向性を模索していた時期です。
ある時、家具に絵を描けばいいんじゃないかというアイディアが浮かびます。
ルネッサンス後期になるまで、ヨーロッパでは家具といえばベッドとテーブルと椅子程度。
お金持ちの家には日本語でいわゆる「長持」がありました。
昔は長持やベッドに彫り物や絵を描いたりして飾ったわけです。
以前、ナショナルギャラリー所蔵の「ヴィーナスとマルス」の絵をご案内しましたが、あれも長持の飾りに描かれたものです。
そのお話はこちら

このキャビネットの絵柄ですが、テーマはセントジョージ。
騎士道とか、アーサー王の伝説が好きだったので、何となくその路線。
ただ普通のセントジョージものではドラゴンをやっつけているところが大きく描かれるのですが、これはちょっと違います。

鎖に繋がれて、泣いている女性。
これは、王様の一人娘。
国を荒らすドラゴンをなだめるための生贄に選ばれてしまったのです。
でも大丈夫。
セントジョージがドラゴンをやっつけて、助けに来てくれました。
戦闘シーンはなし(笑)
そして仲良くふたりで暮らしましたとさ。
めでたしめでたし。
この女性、モリスの奥さんジェーンがモデルです。
そしてもちろんセントジョージはモリス自身。
1857年秋、オクスフォード大学の部屋の内装の仕事をしていた時に、馬番の娘である彼女を見初めて半年後には婚約、1年後に結婚しました。
友人のひとりが「トプシー(モリスのあだ名)は出会った途端、全く彼女に参っちゃったのさ」と家族にあてた手紙の中に書いています。
裕福なモリスとワーキングクラスのジェーンのカップルは周りの友人達を心配させました。
共通点がまるでない二人でしたし、もとはジェーンはモリスの友人の一人、ロゼッティーと仲が良かったのです。

このキャビネットをロンドンの博覧会に出展して、モリスの人気が出始めるのが1862年。
1862年初夏に2人目の子供を生んだ後、ジェーンはロゼッティーのモデルに戻ります。
ロゼッティーの妻がアヘン中毒で不幸な死を迎えたのも1862年。
モリスの描いた絵のようにはいかなかったようです。

2012年2月20日月曜日

2月28日

2月28日11時に、V&A(ヴィクトリア・アルバート美術館)のツアーを行います。
ツアーの参加費はおひとり10ポンド以上をお願いしています。
この参加費は100%東北観光推進機構に寄付させていただきます。

集合場所は、南正面入り口、インフォメーションデスクの横。
約1.5時間で、展示品のハイライトをご覧いただきます。

V&Aはその展示の幅も広く、個人で訪れるのもいい場所ですが、よく聞く意見は「大きすぎて、何を見るべきか分からない」です。

レストランに行って、メニューを開けて、「何がお勧めですか?」って聞いたら、ウエイターから「全部」なんて言われた経験はありませんか?
何を選べばいいのか困っちゃいますよね。
V&Aもそんなカンジです。
全てがお勧めなので、その中から何を選ぶのかが難しい。
このツアーでは、「もし、1.5時間取れるなら、これとこれを観てください」という、私個人のお勧めで美術館を回ります。
ツアーが終わった後、「参加できてよかった」と思っていただけるのが、私の目標です。
まだ、定員には余裕があります。
よかったら、ご連絡下さい。
miki@mikibartley.com
人数が大きくなりすぎると困るので、飛び入り参加はご遠慮下さい。
当日でも結構ですから、メールをいただいて、メールのお返事を差し上げて、それでご予約とさせていただきます。

東日本大震災から約1年がたとうとしています。
東北地方の主産業のひとつである観光業は、この地震の為に大打撃を受けました。
復旧がはかどった地方でも、風評被害によって、たくさんの人たちが職を失いました。
東北が元気になるためには、その地での産業の復興が大切だと考えます。
東北観光推進機構は、官民併せて「東北の観光業」を応援する機関です。
皆様からの参加費は100%この機関へ送られます。
この日にご参加いただけない方は、是非他の日をご検討下さい。
JRTGAによるチャリティーウォークのご案内

2012年2月16日木曜日

Bingham Hotel

ヴァレンタインの日に、ティムちゃんとお昼ご飯を食べに行ったレストランを紹介します。
リッチモンドのテムズ川沿いの、小さなブティックホテルです。
名前はBingham Hotel
平日にはセットランチがあって、なんとヴァレンタインデーでもそのままの料金でした。
他のレストランだと「この日はちょっと、適応外」って言うのにね。
実際私たちはドーチェスターのアラン・デュカスに行くつもりで、予約もしてあったのですが、前日にメニューを聞くために電話をしたら、いつもは50ポンドのランチセットがあるのに、この日だけは90ポンドだと言われて止めにしたのです。

金額よりも、何となく、お金儲けの対象にされているってカンジがイヤでした。
それで、ご近所でもあることだし、Bingham に行くことにしたのです。
ここは、去年までミシュランの星を持っていたのですが、何があったのか、取られてしまいました。
ティムちゃんが言うには「だからきっと取り戻そうとがんばっているに違いない」
そりゃそうよね。

アミューズは菊芋(ジェルサレム・アーティチョーク)のムース私の前菜です。
Cornish Brill Fillet
shrimp and pork dumpling, roast pork and seaweed consomméとってもきれいでしょう?
ブリルというのはひらめの仲間です。
ワンタンとコンソメスープと一緒に出てきて、上に豚の皮を軽く揚げたものが付いてきました。

ティムちゃんの前菜。
Roast Quail
sweet and sour turnips, roast foie gras, quail egg, fresh almond, blackcurrant and hibiscus syrupウズラのロースト、卵もウズラのもの。

私はメインもお魚にしました。
Scottish Halibut
smoked eel carbonara, compressed cucumber
parsley purée, cockle butter sauceハリバットはオヒョウと訳されるようです。
燻製のうなぎのカルボナーラというのは、横におまけで出てきました。食べていた時には、すっかり何だったのか忘れていました。
これを書きながら、「あ、あれがそうだったのか」ってカンジです(笑)

お魚料理、しかもふたつとも白身なので、味が比べられて面白かった。
魚の味自体は、ブリルの方が好き。
特に食感がプリッとしています。
でもソースはオヒョウのコックル(アサリみたいな貝)ソースの方がおいしかった。

ティムちゃんのメインは鹿肉です。
Rack of Venison
braised roscoff onion, glazed chicory, carrot, mush potato,
orange and lemon thyme味見させてもらったけど、ソースがとても美味しかった。
お肉の焼き加減は、好みよりは少しレア気味。
だけど、柔らかくて、量もちょうどでした。

デザートは私がチョコレートのケーキで、ティムちゃんがチーズ。食後のプチフールもデリケート。
残したら、頼まなかったのに、お土産に包んでくれました。ワインはソムリエのジェームス君が選んでくれました。
ちょっといいカンジ、ソムリエっぽくないのはイギリス人だからかな?たまに鼻につくタイプのソムリエがいるけど、ジェームス君は気さくだし、優柔不断ではないし、頑固でもない。
ロゼのシャンペンの後、アルザスのピノグリ。
ティムちゃんが運転しなくちゃいけなかったので、鹿肉に合いそうな赤は頼みませんでした。
私はデザートワインまで楽しんで、大満足のランチでした。

お料理が出てくるまで、携帯でメールチェックをするティムちゃん。写真をこっそり撮った後(笑)「ロマンティックじゃないから止めて」って言いました。

2012年2月14日火曜日

電報

ステキでしょう?
イギリスの郵便局で1936年に作られた、バレンタインデー用の電報用紙です。
V&Aに展示されています。
美術館のページはこちら
こんな電報もらったら、うれしいだろうなぁ。
ロイヤルメイル、こんなサービス復活させればいいのに。
メールや携帯の時代だからこそ、こういったサービスや本物のお手紙が特別に感じる。

私はイギリスに来られるお客様に、時間があったらカード屋さんを紹介します。
たくさんのカードの種類や意味をご案内すると、記念に何枚か買う方がほとんど。
おとといも奥様に結婚記念日のカードを買った方がいました。
プレゼント選びをお手伝いしたついでに、おすすめしてみました。
「じゃあ折角だから、イギリスのカードを」って。

今日はバレンタインの日だから、たくさんのカードが配達されたことだと思います。

2012年2月13日月曜日

ロンドンアイ

ロンドンアイ、ヴァレンタインデーのために特別な照明になっていました。
とってもステキ。
高いところが怖いのでなければ、貸切のカプセルをオネダリしちゃうのになぁ。

2012年2月8日水曜日

映画「けいおん」

せっかくイギリスに住んでいるのに、おうちの「サボテン君」のオハナシなんてブログに書くべき話ではありませんよね。
「みきさん、こういうの好きですー、私」
今日会った、お友達Sちゃんの意見がうれしかったかも。
Sちゃん、大変に貴重な1名様(笑)

ということで、今日はちょっと「イギリスに住んでいるから」的なネダです。

日本で2011年の12月に「けいおん」という映画が公開されたそうです。
高校生の女の子たちが主人公のテレビドラマ(アニメーション)なんですが、とっても人気で、とうとう映画が作られて、何とその舞台がロンドンなんです。

ちょっと事情があって、私はこの映画にすごく興味があるのですが、なにぶんロンドンでは見ることができません。
でも情報はそれなりに入ってきます。
ちょうど一時帰国しているお友達もいることだし。
で、いろいろな情報の中から、映画の中で「このブログのネタになりそうな箇所」を探してみました。
「けいおん」ファンの人の、おそらく大多数はイギリスには住んでいないと思うので、そういったファンの人にお届けする現地情報です。

もし「けいおん」のファンの人がロンドンに来て、ロンドンでのお土産を探すなら、やっぱりあの5人がロンドンで買ったものがいいですよね?

彼女たちがロンドン滞在3日目の夕方に、スーパーマーケットでお買い物をするシーンがあります。
普通のイギリスのスーパーマーケットのトロリーよりは、かなり浅めのものにいろいろ食べ物を入れていますが、取っ手が黄緑色です。
あれはグロスターロード駅の横にあるウェイトローズというスーパーマーケット。
ウェイトローズはロンドンに(そこ以外にも)何店舗もありますが、前後のシーンからすると、そこに間違いなし。
でも、そのシーンでは、彼女たちが何を買ったのかはよく見えません。

その後ホテルに帰って、みんなでお菓子を食べるシーンがあるんですが、あれは全部イギリスのお菓子。
多分、そのスーパーマーケットで手に入れたものだと推察できます。

ただ、制作側はきっと商品名をそのまま出したくなかったんだと思います。
映画ではちょっとだけ、見た目を変えてあります。

青いパッケージ(箱型)に「Jeff Biscuits」と書いてあるそうですが、たぶん「Jaffa Cakes」のこと。
オレンジのジャムが入ったクッキーです。緑色の袋菓子には「HOOP」の文字が見えます。
映画の中ではソルトビネガー味ですが、本物(緑の袋)は「サワークリームとチャイヴ味」です。
ちなみに他の色の袋があって、別の味。もうひとつは赤いパッケージで四角いもの。
斜めに「Digestive」の記載があるそうです。
これはちょっと悩むな。
こっちが一般的なダイジェスティブビスケット。
でも形は筒型。
そして、ダイジェスティブにsが付いています。お隣に四角いタイプで別のブランドがありました。
ダイジェスティブだけで、sはなし。形で選ぶなら、こっちの方が近いけど、人気度(イギリスの)だったらマクビティーズです。
いずれもどのスーパー(M&Sにはないかも)でも手に入ると思います。
がんばって探してください。

ロンドンの現地の観光ガイドからの情報でした(笑)

2012年2月6日月曜日

Mr Cactus

今日はイギリスには何の関係もない話題です。お外が寒いので、我が家のサボテン君にお帽子を作ってみました。
サンブレロを作るのは面倒なので、簡単なベレーを編みました。
このサボテン君、我が家では「Mr.カクタス」とよばれています。
Mr.カクタスの身長は約70cmです。
たまに表情が変わります。この顔をしていた時は、きっとティムちゃんか桃太郎君がいたずらしたんだろうと思っていましたが、聞いてみると二人とも否定しました。
3日後くらいに笑顔に戻ったときは、ちょっとうれしかった。

2012年2月4日土曜日

寒波

今日、お昼ごろのリッチモンド。
この小さな広場では、土曜日にファーマーズマーケットが開かれます。
ふと見ると噴水が凍っていました。
雪景色の広場は見たことがあるけれど、こんな風になっているのはすごい。
イギリス人も写真を撮っていたので(笑)そう思ったのは私だけではない様子!!

夜になると雪が降り始めました。道端の車にもこんなに。桃太郎君はお友達のお誕生日パーティーに出かけました。
こんな日には「本当に必要ではない外出」は避けるべきなのですが、お友達のパーティーは「必要な外出」みたいです。
ま、土曜日だからそんなにいないけど「お仕事」というのは「天候が悪いと行かない」という人たちも多いイギリスです(爆)
ヒースローは随分欠航がでているみたいなので、要チェックです。

2012年2月3日金曜日

マヤ文明

大英博物館に行くと、必ずご案内といった展示物がいくつかあります。
ロゼッタストーンとか、パルテノン神殿とか。
逆に、全く行かないギャラリーもいくつか。
いつも行く場所と比べて、展示物が劣っているわけではありません。
展示されていることが知られていない、もしくは時間がなくて行かないという場合が多いようです。

今日紹介するのは、メキシコギャラリーです。
エンライトメントギャラリーと、ウェルカムギャラリーをつなぐ場所にあります。
話題のマヤ文明なので(笑)時間があるなら是非立ち寄ってください。

マヤ文明の問題点は「西洋文化の視点で見られると、まずい」ということです。

まず、マヤ文明はキリスト教に関係ないから、そっちからの興味を引きません。
例えばエジプトやメソポタミアのものは、聖書に関係あるので大事です。

トルコやギリシャのものは聖書に関係ないけど、ヨーロッパの歴史だから大事。
だけど、マヤ文明は地理的に関係なし。

もうひとつの理由は、簡単に言うと、マヤの芸術品は「わー綺麗、豪華、ステキ、欲しいわ!!」でないということ。
だからたくさん残らなかったわけです。

大英博物館のメキシコギャラリーには、興味深いものがずらりと並んでいます。
有名なのはトルコ石の仮面とかでしょうね。
本物の頭蓋骨を使ったマスクとかもあって、本当にブキミです。
生贄をささげたりする、残酷な儀式が毎日のように行われていたそうです。

これは、ハチャといいます。
実用ではありませんが斧だそうです。マヤの人たちは、世界で初めてゴムを使った人たち。
球技を考えた最初の人たちという話もあります。
4kg程度のゴムのボールを使った儀式が行われていました。
これは、2人ないし4人で行うのですが、みんな腰にこんな轡を大きくしたようなものを着けます。これは石でできているのですが、これをもとに皮などで同じようなサイズのものを作りました。
中には繊維をびっしり詰めて、かなりの重さだったそうです。
これで(腰につけた状態で)ゴムのボールを打ち合うのです。
結果は占いに利用したり、また、部族間の戦争の代わりに、この競技を行ったりもしたそうです。

片側の壁一面に、石のレリーフが並んでいます。
レリーフの左中央と上のほうに、正方形のマークがずらっと並んでいるでしょう?これはマヤの文字です。
マヤ文明は今でもまだ細々と続いているので、これらの文字は全て解読できるそうです。
1万個以上の文字が存在するのですが、一般的に使われたのは200から500の文字です。
それでも複雑な文字ですから、一般のマヤの人たちが使ったわけではありません。
エジプトや中国のように、専門の書記がいたわけです。

このレリーフには2人の人物が描かれています。
左のジャガーのマスクをつけているのは王様、ひざまずいているのはお后様です。
何をしているか分かりますか?お后様は自分の舌に穴を開けて、そこにサボテンのトゲの編みこまれたロープを通します。
そのロープを伝って流れた血はバスケットに用意された紙に吸い取らせます。
そしてその紙を焼くことによって血の犠牲が神のもとへ届くわけです。

マヤの人々が主食にしたのはとうもろこし。
飲料水は泉から。
部族同士の争いが絶えない、厳しい暮らしだったようです。
そこでマヤの神様はみんな残酷。
その神様のためにたくさんの生贄がささげられました。
生贄は死んでしまうので、再利用できませんが、血を流すだけなら何度も繰り返すことが可能です。

でもキリスト教にも、その母体になったユダヤ教にも血の儀式はありました。
キリスト教のミサで、キリストの血になぞらえてワイン。
ユダヤ教では過越しの祭りに羊の血を使います。
また、子羊を焼いた煙が神のもとに届くというコンセプトもマヤの儀式に似ています。
そこでスペイン人がマヤの人々をキリスト教に改宗させるのに、こういった類似点が利用されたそうです。

おまけ。
マヤのカレンダーです。

2012年2月1日水曜日

チャリティーツアー

1月は31日もあったのに、あっという間に終わってしまいましたね。
2月はさらに早く過ぎてしまいそうです。

さて、今日はチャリティーツアーのお知らせです。
私もメンバーになっている、JRTGA英国公認日本語ガイド協会で、今年もチャリティーツアーを行います。
2月11日から3月11日まで毎日、ロンドンのどこかで、プロのガイドによるツアーがあります。
まだ、何日かは未定のままなんですが、なにぶんガイド料はもちろん、交通費や準備なんかも自前のボランティアなので、なかなか志望者が揃いません(涙)
学生ツアーも多い時期なので、エージェントお抱えのガイドは忙しいみたいだし。
でもやっとカレンダーの半分以上に名前が入りました。
かなりホッとしているところです(笑)

去年と比べると、ツアーの本数はまだまだ少ないのですが、内容は面白そうなものがずらりと並んでします。
私も新しいことにチャレンジしたいので、去年とは違うコースを決めました。
私が担当させてもらうのは;
26日、日曜 10:00 シャーロックホームズ・ウォーク 地下鉄エンバンクメント駅集合、要オイスターカード
28日、火曜 11:00 V&A 南正面入口、インフォメーション横集合
29日、水曜 10:30 サウスケンジントン・ウォーク V&A集合
の3日間です。

私のツアーに参加していただいたお客様からいただくツアー参加費は、 東北観光推進機構 というところへ送られます。
東北の観光を応援するために使ってもらう予定です。

もし、2月11日から3月11日までロンドンにいらっしゃるなら、ぜひJRTGAのウェブサイトでツアーの予定をご覧下さい。
JRTGAのウェブサイトはこちら。

ツアーの参加費はおひとり10ポンド以上と決めさせていただいています。
観光でロンドンにお越しの方も、在英の方も大歓迎です。
お友達やご家族がロンドンの観光を考えていらっしゃるなら、どうぞ教えてあげてください。