シングルモルト・スコッチ

先日面白いお仕事をしました。
「パブでイギリスの文化についてトークをして欲しい」といったリクエストです。
お客様がディナーを召し上がっている時に、飲み物の話しやパブの話しなどに絡めて、ウイスキーの試飲もアレンジしました。

私は強いお酒は一切飲まないので、実はウイスキーも口にしないのですが、基本的な知識はあるので、一般的なお話だけなら問題はありません。

「ディナーをアレンジしたパブに置いてあるウイスキー」という、限られた種類からのチョイスなので、もちろん他にもお勧めはあるのですが、今回は「素人にもわかりやすい」というのもテーマだったので、なるべく違いがわかりやすいシングルモルトを2種類選びました。

シングルモルトウイスキーは世界で3つの国でしか作っていません。
その殆どがスコットランド、加えてアイルランド、日本です。

ウイスキーの作り方を簡単に説明します。
まず大麦に水を加えて発芽させます。
この時に糖分ができて発酵時の栄養になります。
でも芽が育ってしまうと、せっかくの糖分が使われて、なくなってしまうので、丁度いい頃合いを見計らって
乾燥させます。
その際にスコットランドでは泥炭(ピート)などを使うので独特の香りが出るそうです。
こうして出来上がったものをモルトといいます。
次にこのモルトを臼でひいて、水を加えて濾します。
そして時間がたつと、そのモルト入りの水が発酵します。
そしてそれを加熱すると、アルコールの方が沸騰点が水よりも低いので、先に蒸気になります。
お鍋の上から煙突が出ているようなものを使うのですが、長さや形はそれぞれの蒸留所で違います。
その蒸気を集めて、冷えた液体がウイスキー。

ウイスキーの名前ですが、ヨーロッパではラテン語で、蒸留酒のことを「命の水(aqua vitae)」とよびました。
普通は葡萄から作りました。
フランス語では「eau de vie」といいます。
ワインの産地に行くと、横に透明なお酒が並んでいて、「eau de vie」と書いてあるのを見たことがあるかもしれません。

この「命の水」のゲール語が「uisge beatha」
葡萄は作っていないので、オオムギが材料になりました。
それを聞いたイギリス人が「uishgi」と聞いて、ウイスキーという発音になったそうです。

シングルモルトというのは、モルト以外の素材を使っていないということに併せて、一箇所の蒸留所で作った、という意味があります。
スコッチというのはスコットランド製、ということなので、アイルランドや日本のものは「シングルモルトスコッチ」ではなく、「シングルモルト・ウイスキー」とよばれます。
たまに、ピュア・モルト(pure malt )と書いてあるものがありますが、それは「シングルモルト」ではありません。
「モルトを使っているけれど、幾つかの蒸留所で作られたウイスキーを混ぜたもの」という意味です。

上の二つのシングルモルトスコッチは、左が「ラフロイグ」右が「グレンモランジー」です。
ラフロイグは日本の人にいわせると、「正露丸の匂い」
すごく癖があるので、大好きな人と大嫌いな人にはっきり分かれます。
チャールズ皇太子の御用達の紋章付き(笑)
スコットランドの小さな島の、磯の香りのする場所で熟成されました。
グレンモランジーは有名なスペイサイドで造られました。
どちらかというと正統派、まろやかで、そんなにクセはありません。
ここの蒸留釜はスコットランドで一番の背高ノッポです。
蒸留釜というのは、とっても大切なパーツで、古くなってしまって新しいものを作る時には、前のものと同じ材料、サイズ、しかも凹みなどの特徴もそのまま再生するそうです。

ブーツでみつけたバッグ

イギリスにはたくさんのチェーン店がはびこっていて、個人商店がなかなか目抜き通りに出てこれません。
どこの町のハイストリートも同じ顔ぶれで、全然面白くありません。
でもよく考えると、どこでも同じものが同じ値段で買えるってことなんですけどね。
今日はそんなハイストリートのお薬屋さん、ブーツに行ってきました。
ブーツにはお薬以外にも、お化粧品とか美容関係の電化製品なんかが揃っています。
お店に入るといきなり黒xクリーム色のハンドバッグが目に入りました。
1/3 Off って書いてあります。
ハンドバッグまで売るようになったのねー。と思ってよく見たら、新しいスキンケアのプロモーションで、「スキンケアグッズをセットで買うと、このバッグがついてきます」みたいな。
よくブランド物の化粧品会社がデパートとタイアップして、お化粧ポーチがついてくるってやってますよね。
似たような感じです。
お値段を見ると、40ポンドが26ポンドに値下げです。
安い。
A4の雑誌なんかもちゃんと入るサイズだし、ワンシーズンだけでも惜しくないお値段です。
私は普段安いハンドバッグは買いません。
だって高くてもいいモノを買えば、長く使えるから、長い目で見ればその方がいいと思うからです。
中身のリストもチェックすると、基礎化粧品ではありませんでした。
正直、きっと使わないんじゃないかなって物ばかり。
でもね、このバッグが気に入ったんです。なぜかというと、去年のクリスマスに、ティムちゃんから靴をもらいました。
クリーム色に黒のトリミングのヒール。
夏頃に見つけてから、事あるごとにティムちゃんに「こんな靴が欲しいなー」なんておねだりをしていました。
その度に「合せづらいから、買ってあげても履かないと思うよ」なんてツレナイお返事だったのです。
実際クリスマスに手に入れた後は、ティムちゃんの予言どおり。
実はまだ一回も履いていません。
・・・だって、何にも合わないんだもん。
でもね、もう11月。
そろそろ今年のクリスマスのお願いリストを書かないといけないんですが、罪悪感でいっぱいなんです。
でもこのバッグがあれば、あの靴が履けるかも。
そう思ってつい買ってしまいました。
バッグの中身はこんなカンジ。
モデルのエル・マクファーソン関係みたい。
ハンドクリームとか、ボディーバターとか。
誰かにあげてもいいかもね。
とりあえずクリスマスまでに、一回くらいは履いておかないと(笑)

東京風交差点


ロンドンのオクスフォード通りといえば、ショッピング客で賑わうことで有名です。
そのオクスフォード通りが、リージェント通りと交差するところは、「オクスフォードサーカス」と呼ばれて、ヨーロッパの中で、もっとも忙しい交差点の一つです。

最近までずっと工事中だったのですが、理由は横断歩道の改善のため。
なんと東京の交差点をモデルに、斜め横断を可能にする工事中だったんです。
伝統を大切にする英国では、いくら不便でも、「これはずっとそうだから」と物事を変えようとしません。
ただの交差点なんですが、ロンドンではかなり大きなニュースとして取り扱われています。
上の写真はBBCのニュースから。
どらを鳴らしてオープニングを記念しているのは、ロンドン市長のボリスジョンソンです。
日本風のオープニングということなんでしょうか、はっぴを着た人はまだいいとして、コスプレの人って何者???

一昔前は日本人は「キモノを着て、ちょんまげを結っている」っていうイメージがあったそうですが、これ(コスプレとか漫画とか)とどっちがいいって聞かれたら、ちょんまげの方がいいと思うのは私だけ?

BBCのビデオをリンクしておきます。
交通課のおまわりさんの数を見たら、えらく維持費がかかりそうな交差点です(笑)

ハロウィーン

10月に入ると、スーパーマーケットにハロウィーングッズが並びだします。
いかにも食べるのには向かない大きなかぼちゃとか、袋詰めのお菓子とか。

桃太郎君が小さかったときは、夜の徘徊(笑)について行ったりもしましたが、最近はお菓子さえあれば、わざわざ外に出ることもなくなりました。

でもかぼちゃのランタンは念のために作ります。

あんまり大きいのもなんなので、ちょっと小ぶりのかぼちゃを用意しました。
数年前に、かぼちゃのセットについてきた小道具。捨てずに取っておいたので、毎年活躍してくれます。
プラスティック製なんだけど、結構使えます。
特にこの平たいスプーン状のものは、中身を掻き出すのに便利です。いつもハロウィーンといえば怖い顔を作るので、今年はちょっと違うもの。
ネコちゃんでーす。裏側にも空気穴(?)のためにちょっと飾りを入れました。

出来上がったところに、ろうそくを入れて出来上がり。今日は桃太郎君のお友達、ジョーがお泊りに来るので、廊下に飾る予定です。
夜、お手洗いに行くときに通る場所だから、ぴったり。

Keelung

私はロンドンの中華街があまり好きではありません。
ゴチャゴチャしているし、汚いし、道路わきに溜まっている雨水さえ、なんだか他と違って濁っています。
で、中華を食べたいときには、もっと別の場所に行くわけです。
先日そんな「中華街以外で私がよく行くレストラン」の一つのマネージャーをしていたアンドリューがお店を移った、という話しを耳にしました。
彼が辞めちゃってから、そのレストランはサーヴィスがぐっと落ちたので、足が遠のいていました。
レストランって、いつも思うけど、味だけじゃ商売になりません。
たまにガイドブックに「サービスは悪いけど旨い店」なんて載っていますが、そんなところに行きたいなんて、よっぽど普段美味しいものを食べていない人だとしか考えられません。
私はどちらかというとサーヴィスが1番で、それから味といった順番です。
いい気分でレストランを出ることができるのが第一条件。
とにかく、ちょっと興味があったので、中華街に足を運んでみました。
このレストランは、以前、「東海」と漢字で書いて、英語名は London Hong Kong でした。
ロンドンではこんな風に、漢字と英語の名前がまったく違う場合が多いのです。
オーナーが変わって、外も中もすっかり模様替えしたみたいです。
名前は「基隆夜市情」で、英語だと Keelung ややこしい?
なんと台湾の海鮮料理です。
で、お昼間は飲茶。
結果からいうと、とっても美味しくいただきました。
アンドリューはいなかったけど、サービスは良かった。
まだあまり知られていないので、お昼はすいていました。
ここの小籠飽は特にお勧め。もうひとつ、私が気に入ったのが、豆苗のおひたし。
温かくって、ちょっとスープ仕立て。
他にもアサリの酒蒸とか、海鮮も充実しています。
ウェブサイトはあるのかな?
住所を書いておきますね。
6 Lisle Street, London, WC2H 7BG
グーグルでこの住所を入れると地図が出てきます。

剣道着


ちょっと「親ばか」かもしれませんが、桃太郎君の写真を一枚。
剣道を習い始めたことは以前書きました。
これまではTシャツとトレーニングパンツでレッスンを受けていたのですが、やっと剣道着が届きました。
着方が全くわからないので、先生のおうちで特訓してもらいました。
朝お出掛けの前に、「写真撮りたい」って言ったら、
「早くしてよ、もう行かなくっちゃいけないんだから」だって。
こっちを向いて欲しかったんだけど、ちょっと恥ずかしいのか、そっぽを向いたまんまでした。
もう15歳。
最近顔が随分変わってきました。

駐車違反

もうすっかり良くなりましたが、水曜日と木曜日は少し熱もあって、おうちでごろごろしていました。
今日(金曜日)は久しぶりに外へ買い物に行きました。
といっても近所のスーパーマーケットまで。
帰って来ると、フラットの駐車スペースがたくさん空いていました。
今日のロンドンはとってもいいお天気で、さわやかな秋晴れ。
「きっとみんなお出掛けなのね」
のんきに見回してみると、我が家の車がありません。
私たちのフラットは駐車のスペースのアロケーション(どこに誰が駐車するかというキマリ)がありません。
みんな好きな場所にとめてもいいようになっています。
25軒のフラットがあるのに、スペースは15くらいしかありません。
車を持っていないフラットもたくさんあるので、数は足りているのですが、たまに住んでいる人を訪ねに来た人が車をとめると、駐車スペースが足りなくなります。
そんな時にはフラットの周りに駐車したりするのですが、お昼間は駐車料金がかかります。
チケットを買って、ダッシュボードに置いておくタイプ

「ティムちゃん、車で出かけたのかな?」と思ったのですが、何となく嫌な予感。
昨日は車を使っていないのは知っています。
おとといは車で出かけて、夕方帰ってきました。
もしかして、その時に駐車スペースがなくって、別の場所にとめたのかも。

電話をしてみると、やっぱりそう。

言われた場所に行ってみると、駐車違反のチケットが2枚、ウインドウに貼ってありました。
昨日の分と今日の分。

私は運転できないので、近所の人に頼んで車を動かしてもらいました。
1回100ポンドだから、200ポンドの罰金です。
正直なところ、もっとベタベタ貼ってあると思いました。
きっと同じところに駐車してある車には、1日1枚のチケットとかってキマリがあるのかも?
でも確かめたわけじゃありません。
もしかしたら取締りの人が1日1回しかここに来ないだけの話かもしれないし。

イギリスの罰金は、普通2週間以内に支払うと半額になります。
でももし自分が正しいと思えば、申し立てを行うこともできます。
多分半額の期間を設けているのは、そんな面倒をおこして欲しくないからじゃないかな?

あーあ、100ポンドの罰金。
ティムちゃんのバカ。

ウインザー城からの招待状

女王陛下の週末用の別荘である、ウインザー城から招待状が届きました。
といっても
「アフタヌーンティー」とか
「宮廷舞踏会」とか
そんなものではありません。

私はウインザー城をガイドする資格を持っているので、2年に一度、その更新のためのミーティングにお招きいただくわけです。
何をするかというと、お城の中で、変化のある箇所についての説明を受けたり、掛けられている絵画の説明をキュレーターからしてもらったりするわけです。
ウインザーの城内。ロンドンからのアクセスがいいので、たくさんの人が訪れます。
ウインザー城は950年ほどの歴史のあるお城ですから、建物自体に変化があるわけではありません。
でも中の補修のために、見学のコースが変わったり、チャペルの中に新しいお墓やメモリアルが増えたり、それはそれで、いろいろな変化があるのです。

また普段は会うことのない、他のガイドと顔をあわせるのも楽しみの一つです。

こういったミーティング以外にも、インスティチュートが主催するスタディープログラムがあります。
忙しい夏の時期を避けて、殆どのプログラムは10月から3月に行われます。

イギリスは北に位置している割には、それほど寒くありません。
とは言っても、一日中外を歩くのはそんなに楽しくない季節。
屋内でのプログラムがとても魅力的に見えるわけです。
短いものは数時間程度のレクチャー、長いものだと1週間くらいのコースです。
費用も、このウインザーのものは無料ですが、普通は有料です。
この冬はどんなコースを取ろうか、そろそろ決めなくてはいけません。

Au Lac

昨日、久しぶりにアーセナルの試合を見に行きました。
人気のあるプレミエリーグの試合はチケットを取るのが大変です。
アーセナルの場合は、シーズンチケット(1年間のチケット)もウェイティングリストがあります。
一つ一つの試合のチケットは「買う権利」のメンバーにならないと買えません。
私たちはこの「買う権利」のメンバー(そんなに高くないけど有料!!年会費30ポンドくらいです)になっています。
それでもチケット発売の日はコンピューターでさえも待ち時間があって、買うのに30分から1時間くらいかかることもあります。
普通の試合でさえそうだから、相手がトップ4ナンカだったりすると、メンバーでさえも手にいれるのは至難の業。
ただそんな試合はテレビ放映されるので、そんなにムキにならなくっても、とは思います。

昨日はバーミンガムシティーがお相手だったので、アッパーの前から2番目の席が取れました。
エミレーツでは私たちはいつもアッパーに席を取ります。
というか、私たちが買う時点では、ロウアーはほとんど売り切れ。
ティムちゃんのお友達がクラブクラスの席を持っているので、その人と見るときはセンターラインのところから。
私たちが買うのはアウェイファンの上の辺り、コーナーです。
ティムちゃんはセンターラインのところから試合を見るのがいい、といいますが、私は縦に全て見通すことのできるコーナーから試合を見るのが好きです。
試合の見方なんて、人すきずき。
正直なところ、見るだけだったらテレビが一番楽チン。
テレビで中継されない土曜日の試合は殆ど3時からです。
だからお昼ご飯をレストランで食べたら丁度いい時間。
今回は、Au Lacというベトナム料理を試してきました。
住所は 82 Hibury Park、エミレーツスタジアムへは徒歩で約5分。
殆どのベトナム料理のシェフは中華料理屋さん出身だったりするのですが、ここはベトナム人がシェフ。
オーナーの弟がシェフだそうです。
(これは食べた後から聞き出しました)
正直なところ、私はあまりベトナム料理は食べません。
だから、味がどうこういう資格はないかもしれません。
でも、ここのお味はとっても気に入りました。
すごくさっぱりしています。
前菜に生春巻きメインにはベトナム風の麺をいただきました。スープヌードルは2種類あって、私が注文したのはメニューの上のほうに載っていたもの。
平麺で、具は薄切りのビーフ。
他にもいろんな具が選べます。
もう一つの麺はヴァーミチェーりでスパイシーな仕上げだそうです。
ティムちゃんは鶏肉の炒め物を頼みました。
これもヘンなソースが入っていなくって、とっても美味しかった。
夜は忙しいそうですが、私たちが行った時間(土曜日の2時ごろ)はすいていました。
フットボールはアーセナルが勝ったし、とっても楽しい土曜日でした。
この写真は私たちの座っている所から撮りました。
こんな角度で見えるんです。
悪くないでしょう?
因みにクラブクラスはロウアーとアッパーの間に位置しています。

旅行中のトラブル

ドイツに住んでいるPharyさんのブログを読んで、少し旅行会社のことを考えてしまいました。

私はもう15年以上旅行関係のお仕事をしています。
オフィスの中で、手配の仕事もしていましたし、添乗員の経験もあります。
アシスタントもやっていましたし、現在ではフリーランスの観光ガイドが本職です。
旅行会社に携わっていない人から見れば、誰がどんな役目なのかさっぱりわからないかもしれません。

イギリスにある旅行会社は「オペレーター」と呼ばれています。
この中が大きく幾つかのセクションに分かれますが、お客様に関係があるのは「インバウンド」のセクションです。
「インバウンド」ではこの国に来られるお客様のためにイロイロな手配をします。
例えばバスやガイド、ホテルの手配などです。
インバウンドのオペレーターは日本の旅行会社から仕事を請け負います。
同列の会社であっても、それはお仕事、ということで、
「ツアーA、ホテル何室、バスの拘束が何時間、ガイドの必要なのは何日」といった契約が結ばれます。
例えば日本のお客様が、xxという旅行会社で「旅行」を買ったとしても、xxという旅行会社が現地で手配をしているわけではありません。
同列会社のxxAという会社が実際の手配をしているかもしれませんし、同列会社が存在しないところでは、全く別のBというオペレーターを使っているかもしれません。
同列会社が存在しても、値段やその他の事情から、Cというオペレーターを使うところもあります。
ですからお客様からすれば、何かあったときにどこに連絡すればいいのか、ということがわかりにくいのです。
旅行中に何かあったときの緊急連絡先として渡されるのは、通常こういったオペレーターのインバウンドの電話番号です。
オペレーターはたくさんのツアーをいろいろな会社から請け負っているわけですから、正規のツアー番号がないと、お客様を特定するのは大変難しいのです。

私がまだオフィス勤務だったときにも、よくお客様から電話がかかってきました。
「ロンドン8日間の旅で来ている、**ですが・・・」
これでは全くどこの誰だかわかりません。
通常はアルファベットと数字の組み合わせのツアー番号がありますから、それをいうと話が早いです。
「ツアー番号、GYE-709356、日本出発日*月**日のツアーの**ですが・・・」
その情報からわかることというのは、日本の旅行会社から、どんな内容の手配を請け負っているか、ということです。
ですからここで対処できるのは、請け負っている内容に関すること、といえます。
例えば予約されているはずなのに部屋がないとか、バスが遅れたとか、ガイドが来なかったとか。
そういったこと以外は、契約には含まれませんから、対応する、しないというのは旅行会社によるわけです。

例を挙げると、あるお客様がスリにあったとします。
お客様は緊急連絡先に電話をして「警察に届けを出さないといけないが、英語ができないので、ナントカして欲しい」
こういったケースではお客様の負担で通訳を雇っていただかないといけません(旅行会社はその手配はしてくれます)
通訳の費用がかかるといわれて、びっくりする人がたまにいますが、人を使ってお金がかかるのは当たり前です。
その費用が後からお客様の保険でカバーされるかどうかは、保険会社や入っている保険しだいです。
電車に乗り遅れた、とか飛行機に間に合わなかった、という時には、現地の緊急連絡先に相談して、一番いい方法を考えてもらうのが一般的ですが、それはもちろん追加の手配、ということになります。
また、どれくらい一生懸命やってくれるかどうかは、本当にその人しだいです。
「残業はしたくないから、今日はこれで終わり、明日の9時以降にまたお電話ください」
なんていうことももちろんありえます。

最近はインターネットのおかげで、お客様が旅行会社を通さずに旅行のパーツ(ホテルや飛行機、その他)を買えるようになりました。
でも万が一何かあったときの対応が、自分でできる人はまだまだ少ないようです。
また旅行会社を通していても、昔風の「親身になってくれる旅行社」というのは少なくなってきました。
最近のパッケージツアーの質や値段を見れば、一概に旅行会社のセイとも言えないと思います。
一番大事なことは、保険に必ず入ること。
安くても保障がちゃんとしていない保険は入る意味がありません。
旅行の終わりに費用を請求するだけではなく、旅行中の困ったときにも利用価値のある保険会社を選ぶといいです。
カスタマーサービスがしっかりしているところ。
クレジットカードもそういった観点から選ぶと、本当に役に立ちます。

例を挙げておきますね。
保険会社の例;5年位前ですが、アンダルシアのハレスでイギリスまでの帰りの飛行機がキャンセルになりました。
お昼くらいの飛行機だったんですが、夕方の便に振り替えできない分は翌日のフライトに回されることになりました。
格安飛行機だったので、翌日に回される人には迷惑料として、少しお金(とてもじゃないけど、ホテル代にはならない額)を返してくれることがアナウンスされました。
殆どの人たちは飛行機会社の係員に詰め寄って、自分たちで交渉しようとしましたが、私たちは保険会社に電話をしました。
事情を話してハレスのホテルを予約してもらい、ホテル代と夕食代その他は保険会社から直接支払われることになりました。
お金のことよりも、航空会社のカウンターで騒ぎ立てたり、相手の対応にイライラしたり、不安になったりしなかった、精神的なことが随分と良かった思い出です。
対応が早かったので、タクシーもすぐに乗れたし、保険会社って便利だなって思いました。

クレジットカードの例;
これもちょっと前のことですが、イタリアのナポリで、天気予報を見ていたら帰りの飛行機に乗る日が嵐。
ただでさえ飛行機嫌いなので、ちょっと乗る気にはなれませんが、変更不可のチケットだったので、クレジットカード会社のトラベルサービスに連絡して、ナポリからロンドンまでの列車の手配をしてもらいました。
ナポリ-ローマは特急、ローマーパリ間は寝台列車で、なんとダブルベッドのスイートでした。
パリからはユーロスターで戻りました。
電話で希望を伝えただけ。
旅行中に旅行会社を探したり、無駄な時間が必要なかったので、とってもいいサービスだと思いました。
因みにこれは裏の手ですが、ただ単に日にちをずらすだけなら、お医者様に行って診断書をもらったら、変更不可能なチケットでも大丈夫です。
これは飛行機会社がカウンターで対応(事前に連絡が必要)してくれるか、もしくは保険会社が手配してくれます。