BRIC というのは、ブラジル、ロシア、インド、中国の頭文字を集めた言葉で、これから経済的に伸びる国々だそうです。
何年か前に経済アナリストのレポートに登場したのが始まり。
実は今週の初め、これまでのガイド経験で初めて、ブラジルからのお客様をお相手させていただきました。
(もちろん日本語で)
これまでにも在ヨーロッパの日本人のお客様や、アメリカに(お仕事で)住んでいる日本人のお相手はありましたが、どのお客様も「生まれたのは日本」という方ばかりでした。
でも今回のお客様は、既にブラジルの国籍をとられていらっしゃる方や、ブラジル生まれの方たち。
日本で生まれたという方もいらっしゃいましたが、50年以上、在ブラジルだそうです。
スコットランドへゴルフに来られて、ヒースローから帰るのでちょっとロンドンによりました、といった感じです。
たまたまBBCのニュースで、「'BRIC' visits to UK set to increase」なんて記事を目にしたので、偶然だなぁ、と思って記事にしました。
イギリスではブラジル、ロシア、インド、中国からの観光客が、この先随分増えるだろう、というのがニュースの趣旨です。
折から日本のニュースでは、予定されていた中国人の団体観光客がキャンセルのために、観光業界は大変みたいな記事が出ていました。
キャンセルの原因は日本に対する抗議活動の一環みたいなので、「経済的に日本に制裁といった真似事」のようなことが出来る国が出てきたわけですね。
そういった意味では、何人かのお金持ちがフットボールクラブのオーナーになったりするロシア人よりも、国としての力を感じさせられました。
ロシアからやってくる人たちは、増えたといっても大変に高価な家を買って話題になったとか、本当にごく一部の人達が取り上げられるに過ぎません。
インドは、といえば、もともとイギリスとは縁の深い国で、たくさんのインド系の人達が既に住んでいますから、それほど違和感はなし。
教育に熱を入れる家庭が多いので、数字を操ることにかけてはイギリスでも定評があります。
会計とか、オプティシャンとか、「学生時代にお勉強がんばりました」的な職業についていることが多いのです。
ブラジルはイギリスにとっては新しい国ですね。
今回感じたことは、観光地でのブラジル人に対する用意はまだまだってこと。
ブラジルではポルトガル語が話されています。
でも主な観光地ではポルトガル語のガイドブックやパンフレットの用意はありませんでした。
「スペイン語ならある程度わかる」そうですが、そのうちブラジルからのお客様が増えると、その点は改善されてくると思います。
イギリスは国際情勢には敏感ですから、既に中国人の観光客誘致の為に、いろいろな手段を講じています。
悪名高き、ヒースローの入国管理も「中国人の入国には気を使うように」というお達しが出されたことも、数年前にニュースに流れました。
観光業についていると、国際情勢を肌で感じます。
大判振る舞いだったアメリカ人がすっかり影を潜めて、ビジネスやファーストに乗っていた日本人ビジネスマンがいなくなって、イギリスはユーロ圏の学生や中国人がいっぱい。
今年の夏はどこの観光地も大勢の人たちで賑わっていたようです。
日本人も少なくはありませんでしたが、円高を利用して来られている方が殆どなので、本来のレートに戻ったら、どうかな?
外国に出ている日本人の方が、経済的には元気なのかもしれません。
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