週末に入っているお仕事の下見に、国立美術館(ナショナルギャラリー)に行ってきました。
ロンドンでは、大英博物館と国立美術館、そしてヴィクトリア・アルバート美術館が3大美術・博物館です。
もちろんそれ以外にもたくさんの美術館、博物館がありますが、規模が全く違います。
ナショナルギャラリーでは、いつも何がしかの特別展示が行われています。
以前にも触れたかもしれませんが、ギャラリーで絵を見るときには、何らかのテーマに沿って見るようにするのがお勧めです。
ただ順番に部屋を移動するよりも、もっと深く楽しめます。
まあ絵の見方に決まりはないので、お節介と言われればそれまでなんですけどね。
今やっている無料の展示に「LOVE」があります。
愛の表現をちょっと集めてみました、見たいな少し軽めの展示です。
中央玄関から入ると、真直ぐ入った部屋のひとつ先です。
わざわざこれを見に行く価値はどうかな?
でも近くにいるなら見てみれば?といった程度です。
私は印象派も含めて、それ以降の絵画はあまり好きではありません。
好きではないものを熱心にガイドすることはできないので、普通はやりません。
じゃあ何が好きかといえば、イギリス絵画、北方も好き、ルネッサンスのイタリアももちろん大好きです。
ということで、好きなものが多すぎるんです。
だから今日は「どの絵を案内しないでおくか」を決めに来たんです。
お客様によっては、何時間絵を見ていても飽きない、という方もいらっしゃいますが、ガイドの話を立って聞いて歩くのには、それなりの体力と集中力が必要です。
私の経験では、2時間を越えるとやっぱり疲れます。
興味のない人なら、もっと短くなります。
普通、1時間半弱ガイドすることが一番多いかな?
じゃあ、1時間半でいったい何枚くらい絵を説明するかといえば、5枚から8枚の間。
たまに10枚くらい駆け足で説明することもあるけれど、かなり内容は「あっさり」になります。
ナショナルギャラリーの絵画の数(時期によって2000から2300枚)を考えると、この選択がどれくらい難しいか想像してもらえると思います。
「これだけは外せない」という人気のある絵画は50近くあります。
時間のない人のためのハイライトですら30枚です。
今回は「画家のスタイル、そしてその影響」というテーマで、10枚弱の絵を選んできました。
ボティチェリの、ヴィーナスとマルスからはじめて、ティチアーノ、ベロネーゼ、カラバジオ、ルーベンス、そしてレンブラントと続けるつもりです。
今日は忙しいので、来週辺り簡単なガイドを載せますね。
パッと目に入ったのが、ゴッホ人形。
耳のところにタグが付いていて、「この耳は取り外し可能」ですって。
大笑いしちゃいました。