2025年11月10日月曜日

最後の晩餐をコッツウォルズで見てきたよ!


先日紹介した南コッツウォルズ Nailsworth の地区教会セントジョージ(リンクします)

この教会の祭壇には最後の晩餐が飾られています。
もちろんダヴィンチの描いたものじゃない。
でもパッと見ただけで「最後の晩餐」だとわかる構図です。

こちら。
実際に教会の中で私が撮った写真なので少し歪んでいます。
なので見やすい画像をオフィシャルサイトから紹介しておきます。
作者はローナ・メイ・ワズワース。



教会の中にローナ自身が書いたこの絵の紹介が置いてありました。
登場人物がだれだかわかりますか?といった趣向。

彼女によると、完成した作品を見た人たちの中に、この赤い服の男性がキリストだと思ったという人が一定数いたそうです。
紹介文には「その原因は私の構成力不足なのか、それともイエスが黒人である可能性を人々が潜在意識的に疑っていた証拠なのか、私には分かりませんでした。」と書かれていました。
だとすればその人たちは一体青い布をまとった人物が誰だと思っているんでしょうね!

私にはイエスは彼以外には思い当たりませんし、赤い服の男性はイエスの愛した弟子ヨハネであることはそのポーズから明らかだろうと思うんですけどね。

さてこのふたりから左手に少しいくと人差し指を突き出して立ち上がっている男性がいます。
伝統的に使徒たちの中で人差し指が目立つのはトマスなんですが、彼女の作品ではこの人物はペトロだそうです。
この晩餐の後に起こる裏切りと悲劇をイエスから聞かされて「主よ、私は決してあなたを否定しません」と息巻いているのですが、ペテロはこの後 鶏が鳴く前に3度「私はその人を知りません」と言うことになるのです。

そしてそのペテロが身を乗り出している場所に冷静に座っているブロンドの男性。
この人物が裏切り者のユダ。
ローナによると人を裏切るのは往々にして一番それらしくない人物、ということで金髪の愛すべきハンサムな人物を描いたそうです。
イエスが差し出している手を拒んでいるのか引き合いながらも触れていない、もしくは触れないように少し引いた様子の手。
この部分を注視すると緊張感が伝わってきます。

ローナはこの4人(イエス、ヨハネ、ペテロ、そしてユダ)が彼女の最後の晩餐の中心人物なので「他の人物は想像にお任せ」でいいそうです。

実際に誰が誰なのか、いろんな解釈ができそうです。

ということで私もひとりだけこの4人以外を推理してみたいと思います。

推理するのはこの4人(というか、まとまった中には5人いますよね?)の真ん中にいる人!
皆さんは誰だと思いますか?

私はこの人は福音書記者のひとり、マタイだと思います。
彼の目線がヨハネ(彼も福音書記者)のイエスに対する視線と呼応しているし、何よりこの4人のドラマの真ん中にいることから、それを書き残すのにふさわしいのではないでしょうか?

そういえば以前ダヴィンチの最後の晩餐も紹介しましたよね。
ご参考までにそちらの記事も紹介しておきます。
この作品と比べると興味深い。
お時間のある時にどうぞ(リンクします)



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