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2026年7月11日土曜日

バッキンガム宮殿



バッキンガム宮殿はロンドンの観光名所のひとつとして有名です。
今年も恒例の夏の一般公開が始まりました。

1837年に即位したヴィクトリア女王の時代から、この宮殿が王家の自宅になりました。
それまでは別荘扱いだったんです。

バッキンガム宮殿は現在一部が改修中。

老朽化したケーブル、鉛管、配線、ボイラーなどが火災や水漏れの原因になることを防ぐためというのが理由です。
そういった事情もあって、チャールズ王はバッキンガム宮殿にお住まいではありません。

この改修が終わったら、戻ってくると思っていた人も多かったようですが、どうやら戻らないことになりそうです。

自分が住まないことで宮殿を最大活用しようというつもりのようです。

例えば、1992年の火事に遭ったウインザー城の修復費を捻出するために始まったバッキンガム宮殿の夏季限定一般公開という行事。
とても人気なアトラクションですが、期間は7月の半ばから10月のはじめまで。

バッキンガム宮殿の一般公開(2025年)(リンクします)王様がスコットランドに避暑にお出かけの間だけ、セキュリティーをそれほど気にしなくてもいいからです。

もし王様が住まなくなれば年中公開することが可能です。
他にも東棟のツアー(リンクします)なんかももっと頻繁に開催できるはず。
その収益は王室美術品の管理・保存を担っている慈善団体のロイヤル・コレクション・トラストに寄付されています。

最新の王室会計報告によると、改修の費用は3億6900万ポンドで来年終了する予定。
そんなにもお金をかけたのにバッキンガム宮殿には住まないことが明らかになったのでイギリスでは一部批判も聞かれます。

チャールズ王はすぐお隣のクラレンス・ハウス(元クイーンマザーの住居)に住み続けるようです。
年齢も70代後半だし、自分たちとスタッフをバッキンガム宮殿に移すのも面倒という理由も大きそう。

それでも今後も宮殿は国賓晩餐会やガーデンパーティーから、首相や新任大使とのレセプションや謁見までいろんな行事に使われるそうです。

「陛下はバッキンガム宮殿に深い愛情を抱いており、王室生活と公的生活における宮殿の役割を深く尊重しておられます」
「その他の点では、宮殿は王室の活動が活発に行われる場所となるでしょう。」
というのが広報からの発表。

これからは夏以外にも観光で訪れることが可能になりそうです。


​イギリスの観光ガイドはライセンス制です。ご予約の際は英国政府公認ブルーバッジガイドを雇用しましょう。(リンクします)





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2025年11月18日火曜日

バッキンガム宮殿の東翼

バッキンガム宮殿の正面は東向きです。
ロンドンを訪れる観光では最も人気のスポットのひとつ。
衛兵の交代式の時間に合わせる人たちが多いから、そんな時には人でいっぱいになります。

でも普段はこんな感じで写真を撮っている人たちが周りにいる程度。
前庭は飾りがある柵で厳重に取り囲まれていて、門は合計3つあります。

王家の人たちが儀式で使うのは正面の大きな門。

その両脇に比較的小さめの門があって、それらは人用と車用のペアになっています。
こちらはそんな通用門の北側のもの。
つまり正面を向くと右手の通用門です。
宮殿で働いている人たちはこちらの門を使うことも多いです。


この日は東翼のツアーに参加してきました。
待ち合わせはこの北門。
夏の一時公開で見学する西翼は何度も訪れたことがありますし、公認ガイドなので無料で入ることができるのですが、こちらはガイドの私も有料です。
今回はチケット代100ポンドを支払って勉強に行ってきました。
門が開いて名前を確認されます。
チケットの有無ではなくて名前の確認。
既に誰なのか調べてあるってことなんでしょうね。

この時は10人ちょっとでしたが少し遅れてきた人たちも中で加わってグループは20人でした。
宮殿ガイド3人と一緒に東翼ツアーの開始。
ロイヤルコレクショントラストの動画を載せておきます。

このアイコニックな正面のバルコニーの後ろのお部屋にも行くんですよ。

もちろんバルコニーには安全上の理由で出ることができませんから、実際は中からカーテンを通して見るだけです。
それでも普段行くことができない場所なので、参加してよかったと思いました。

このツアーでは建物の右側でファーストフロアー(日本で言う2階)に上がり、そのフロアーの端から端までのギャラリー(廊下部分)に加えて3つのお部屋を見学しました。

一番北側の朝食の部屋、一番南の黄色の部屋、そして正面のバルコニーがあるお部屋の3つです。
他に地面階ではセキュリティーの後にブリーフをする、コートや荷物を預かってもらうお部屋もあります。

それらを1時間半ほどで回るのですが、一か所ごとの話が長く、たくさん観るというよりは深く観ることになります。
バックグラウンドの話も長め。
例えば肖像画の前でその人の家系だとか。
その割に装飾品の話はサラッと何年ごろに作られたで終わったりしました。

この間紹介したパゴダ(リンクします)もこの時に見せてもらったのですが、天井に届きそうだったので「高さはどれくらいですか?」って質問したんですが「さぁ?」という答えでした。
ま、自分で調べるきっかけになったので良かったですけどね。

全体を通してシノワーズリー(ヨーロッパで流行った中国風デコレーション)がテーマです。
壁紙を含むたくさんの装飾品がジョージ4世の時代に彼の宮殿「ロイヤルパビリオン」のために購入や注文がされています。

私はこのシャンデリアがとても素敵だと思いました。

ウイリアム・ペリーというガラス作家がジョージ4世のために製作したものです。
バルコニーの後ろのお部屋にもかかっているのでロイヤルがお出ましの際にはちらっと見られるのではないかと思います。
ほら、この写真にも写っていますよね。

この東翼のツアーは王様が許可した日にちしか催行されないので今年分はすべて売り切れ。
もしかしたら1月や2月に催行されるかもしれないそうですが、今のところはまだ未定です。

売り出されてもすぐに定員に達してしまうので、見かけたら是非どうぞ。
正直に言えば、西翼のツアーの方が豪華(そして入場料も安い)です。
でも希少価値ということで考えるとこっちに軍配が上がるかなぁ。
また前者がオーディオガイドなのに対してこちらは生きているガイド(笑)答えが返ってくるかどうかは別にして、会話できるのがいいですね。


屋内の写真は撮影禁止です。
今回、屋内の写真とバルコニーの写真はロイヤルコレクションのサイトからの転載です。




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2025年7月14日月曜日

今年もバッキンガム宮殿の公開が始まったよ!


毎年、バッキンガム宮殿の公開が始まると夏本番という気持ちになります。
1992年の火事に遭ったウインザー城の修復費を捻出するために始まったバッキンガム宮殿の夏季限定一般公開。

今年は例年よりも小規模になりました。
理由はバッキンガム宮殿が改装中だからです。

先週の木曜日にプレビューに行ってきました。
去年までと比べて変化している場所がないか、確認のため。
なので普通だったら2時間近くかけて観光する場所なんですが、私は30分くらいで出てきます。

夕方5時過ぎという、一番暑い時間。
多分30度越え。

なので近くのホテルで夕涼みがてらカクテルをひっかけてお手洗いも済ませてから向かいました。

バッキンガム宮殿はセキュリティーが厳しいので手荷物検査などを受けるのにも時間がかかりますし、その後宮殿内に入ればルートに沿って動く必要があります。
お庭に出るまでお手洗いはありません。

桃太郎君が小さな頃は学校が夏休みに入る7月にホリデーを取ることが多かったので、私が公開前のプレビューに行くことは稀でした。
10年以上前だから、若い!
そして、裏庭のカフェのお値段も安いです!

今年もこれまで同様、中は写真が撮れません。
これまで公開されていた豪華な3室、State Dinning Room, Blue Drawing Room, Music Roomは公開されていません。
とても残念ですが、改装中ですから仕方ないですね。

そして工事のために不特定多数の人たちが出入りするせいか、豪華な宝飾類が並んだ過去の「その年の特別展」の部分が地味(笑)
彼が外遊に同行させたアーティストによる絵画の展示です。


お庭に出る手前にこれまではチラ見だけで中は通らなかった1884ルームを通るようになっています。
このお部屋は1884年にロシア皇帝ニコライ1世が訪れた時に改装したお部屋。
コースでは最後に通りますが、お玄関からお庭に出る時に通る道筋でもあるので、通常は王様に面会に来た人たちが通されるお部屋です。
また、枢密院が開かれるお部屋でもあります。
Copyright: Royal Collection Enterprises Limited©

さて、ここまではオーディオガイドで観光。
なので、わざわざ高い費用をかけてガイドを雇う必要はありません。
一緒に歩くことや各部屋にいる係員に何かを訪ねたい時に通訳することはいいですが、ガイディングをすることは固く禁じられています。

ここからお庭に出ると写真も大丈夫だし、お手洗いもカフェでの飲食もできます。

飲み物は4.5ポンド前後、ブラウニーの4.5ポンドからヴィクトリアスポンジの8ポンドまでケーキも色々あります。
この季節はイチゴとクリーム(5.5ポンド)もいいですね。

お手洗いのソープはオーガニックの手作りソープ会社(リンクします)
イギリスの普通のスーパーマーケットでも取り扱いがあるようです。


今年のお土産のおすすめをショップで聞いてきました。
赤がきれいなこちらのシリーズ。
値段表も置いておきます(笑)

それからロイヤルキッチンのシリーズ。

蜂蜜があったので、とうとうバッキンガム宮殿の蜂蜜が出たのかと思ったら違いました。
中身はスコットランドのヘザーハニー。
ということでプレビューのレポートでした。

バッキンガム宮殿の夏季公開は9月28日まで。
所要時間は約2時間(お茶するならそれ以上)です。


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2025年3月26日水曜日

馬車が見たいなら行ってみよう!




王室で使われている馬車やリムジンの展示をロイヤルミューズ(リンクします)という場所で観ることができます。

毎年3月から10月までの開館なので、その時期にロンドンにお越しならぜひどうぞ。

先日、宮殿からお誘いを受けて久しぶりに観に行ってきました。
ここに行って一番印象に残るのは、きっと戴冠式で使う金の馬車。
これ、見かけはすごく素敵。
でも、18世紀半ばに作られた馬車なので実は乗り心地がひどく悪い。
それだけじゃなく、一旦動き出した停めるまで180mも進んでしまうそうで危険極まりない😱
戴冠式以外にも大切な在位記念日などのパレードで利用されます。

この写真はこのブログのために私がロイヤルミューズで撮ったものなんだけど、なんだか見覚えがある。
構図というか、おんなじ角度で昔同じ写真を撮った気がする…。
そう思ってブログを探してみたら出てきた!
びっくり!
2011年の記事です。
そして写真だけでなく、内容も似たようなカンジ。
10年以上経っても書き手として成長していないのがよく分かる(←まるで他人事のよう)

ガイドとしてのプライド(ナニソレ🤣)もあるので、今回は前記事ではまだ紹介していなかったものをどうぞ!

故エリザベス2世の馬車、ダイアモンドジュビリーコーチです。
でもね、この馬車はかなりの曰く付き。
名前から彼女の在位60周年で使ったのかと思うでしょう?
2012年のその日は雨のパラつく寒い日でそれなのにお船でテムズのパレードだったのをホリデー先のイタリアで見ていたなぁ。


実はこの馬車、注文を受けずにオーストラリアの馬車メーカーが作ったらしい。
本当はエリザベス2世の80歳のお誕生日(2006年)記念プロジェクトだったらしいけれど、出来上がったのはずっと後。
オーストラリア政府の補助金は少額で、この馬車会社の社長さんが自宅を抵当に入れて資金繰りをし完成させたら「注文していない」って言われてさんざん😭
結局は王室のお買上げで収まりました。
でも↑で書いたようにダイアモンドジュビリーではお船のパレードだからこの馬車は使っていません。
実際に公用で使われたのは2014年の国会開催式の時。


ランターンのクリスタルガラスがキラキラ!
天井の飾りもアップデートされています。

英国では古くからイングランドのシンボルとしてバラ、スコットランドのシンボルとしてアザミ、ウェールズのシンボルとして長ネギが使われます。
これに加えてクローバーがアイルランドを表すのが普通。
でもね、アイルランドは独立国。
英国に含まれるのは北アイルランドです。

そこで、北アイルランドを示すフラックス(亜麻)がこの馬車では使われています。
フレックスはリネンの材料で北アイルランドの産業のひとつ。
バラとアザミの間、わかるかな~?
この馬車はブレーキもついているし、エアコンも完備。
ほぼ車と同じサスペンションなので乗り心地もいいそうです。
こちらは後ろ側から。


これ以外のブログで紹介しようと撮った写真は前の記事とモロにかぶっていました(笑)
でもせっかく撮ったから見て🤣🤣🤣

ケイトさんのウエディングで彼女が乗ったロールスロイス。

お医者さん用の駐車スペースは今回空いていました。
以前の記事にはアストンマーティンが停まってましたよね!

ここには200人以上の人が住んでいるのでちょっとした村みたいなものです。
御者の制服の写真も撮りましたよ!
これも前回撮ったなぁ…。
でも今回はこれ(の偽物)を着て馬車に乗って写真が撮れるようになっていました。
御者の制服だから階段のところに立った方がサマになりそうな気もします(笑)
こういった参加型のアトラクションは楽しいです。
日本でも顔の部分が開いていて、自分が映りこむ写真が撮れるようになってるものとかありますよね。



といってもこの場所は王家の機能部分として今でも使われている場所。
リムジンの出入りがあったり、飼われている馬を見ることもある。
馬車を引く馬は2種類飼われていて、最適なのはウィンザーグレイという品種。
見た目の美しさもさることながら、馬車を引くための資質で定評があるそうです。

もう一種はサラブレッドの血を引く茶色い品種でクリーヴランドベイですが、適正よりも種の保存のために故エリザベス2世が飼いはじめたそうです。

こっちはクリーブランドベイですね。

ロンドンのバッキンガム宮殿のそばでこんな馬車を見かけることがあります。

実は今でもセントジェームス宮殿とバッキンガム宮殿の間での書簡の配達は馬車で行われているのです。
こういった馬は儀式の馬車を引かせる前にいろんなトレーニングがあります。
初めはタイヤとか重いものを練習場で引かせて物を引っ張ることに慣れさせます。
それ以上にロンドンの騒音や観光客に慣れさせる必要もある。
ということで、馬車を引かせても大丈夫、となったら、まずこんなメールコーチから練習を始めるそうです。


子供たちに人気がある観光地です。
バッキンガム宮殿を回り込んだ壁の一部に入り口と出口があります。

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2025年1月25日土曜日

王室の維持費っていくら?




さて痛風の話はちょっと中断して、王家のお財布事情の話題の続きです。
今回は公の資産について少し紹介しようと思います。


昔々、王様の資産はその国そのものでした。

1066年にウイリアム征服王がこの国の王様になった後、国土台帳を作ったのはそんな資産を調べるため。
ドゥームズディブック(Doomsday Book/Domesday Book)とよばれるその台帳は現在でも大切な資料として利用されています。
ドゥームズディブックが記されたのは1086年で、この国の大部分の土地の収益や、地域によっては家畜の個体までが記載されています。
この写真はナショナルアーカイブの公式ウェブから。


記載の例;
In PRESTON Hundred
William holds PATCHAM himself, in lordship. 
Earl Harold held it before 1066. Then it answered for 60 hides; now for 40.
Land for 80 ploughs. In lordship 8 ploughs;
163 villagers and 45 smallholders with 82 ploughs;
A church; 6 slaves; 10 shepherds; meadow, 84 acres;
woodland, 100 pigs; 26 sites in Lewes at 13s.
Richard holds 7 hides of this land; and a man-at-arms of his 1/2 hides.
In lordship they have 2 ploughs, with 2 smallholders.
Total value before 1066 £100; later £50; now £80.

プレストン区
ウィリアムは領主としてパッチャムを所有しています。
1066年以前はハロルド伯爵が所有していました。
当時の小作農は60家族、現在の小作農は40家族です。
農地には80台の鋤。領主8台の鋤、163人の村人と45人の小作人が82台の鋤を所有、教会、6人の奴隷、10人の羊飼い、牧草地、84エーカー、森林、100頭の豚、13シリングでルイスの26の土地を所有。
リチャードはこの土地の7家族の小作農を所有し、その半分の家族を兵士として招集することができます。
領主は2台の鋤と2家族の小作人を所有しています。
1066年以前の総価値は100ポンドです。後に 50 ポンド、現在は 80 ポンド。
*ドゥームズディブックに出てくる鋤というのは何頭もの牛にひかせる大型のもので、土地のサイズが想像できます。


さて、そんな王様の土地ですが、教会に売って軍資金や政治的な費用をねん出した時代もあれば革命で失った土地もあります。
逆に修道院を解散させて王様が土地や財産を教会から奪った時代もあって、土地の広さや不動産の数は常に変化してきました。

現在では王様の土地というのは「クラウンエステート(C.E.)」とよばれてその価値(2024年)は約11億ポンド。

私が住んでいるリッチモンドにもクラウンエステートがあります。
ロンドンのリージェント公園の周りには C.E. の刻印が入った柱や道の表示が多いのでそれとわかります。

さて C.E. の資産の半分はロンドンにあります。
大きさというわけではなく、やはり他よりも値段が高いのがその理由。
特にリージェント通り界隈とセント ジェームズ地区に多くの不動産があります。
もうなくなってしまったけれど、以前三越があった建物もC.E.です。

全国的には 17 のショッピング センターなども含まれます。
映画の撮影でよく利用されるウィンザー グレート パークも C.E.で撮影時の使用料も C.E.の収入の一部になります。
他にも185,000 エーカーの田園地帯(土地の3分の1はウェールズとカンブリア)があって、イングランドとウェールズで6番目に大きい地主です。
また C.E. は海岸線や前浜(イングランドとウェールズの前浜の半分と22kmまでの海底)なども持っています。
そこで洋上風力発電所や海洋骨材産業(砂利など)なども無視できません。
すべての洋上風力発電所の38,500kmのケーブルとライセンスは年間で12億ポンドの利益を生み出しています。

ということで巨大な利益を生み出す C.E. ですが、そのすべてが公費として使われるわけではありません。
 C.E. から得られる利益の一部が「ソブリングラント(S.G.)」とよばれ、S.G.が公的な王家の支出に充てられています。
因みに2024年の利益は8600万ポンドでした。
以前はこの利益の15%が S.G. になりましたがバッキンガム宮殿の修復費用のために10%増額されたのち、現在は洋上風力発電からの利益が急に膨大になったこともあって12%に落ち着いています。
こういった割合は2年前に決定されるので予定が組みやすくなっています。

S.G. は君主制と王室の費用を賄うために使われる公的な費用です。
ただし、これには警備費や儀式等の費用は含まれません。

では何に使われるかといえば、王室業務のために使用されている宮殿 (バッキンガム宮殿、クラレンスハウス、セントジェームス宮殿、ケンジントン宮殿(の一部)、ウィンザー、ホリールード宮殿) の人件費を含む維持費。
因みに王家関連のスタッフの数は約500人で、王室維持の費用は国民一人当たり1 人あたり 77 ペンスといわれています。

高いのか安いのかは意見がいろいろ出そうですね。



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2024年6月28日金曜日

ガーター勲章

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ウインザー城に行くと、必ず触れる話題が「ガーター勲章」

イギリスで、最も高貴な勲章です。
24人の終身制の騎士たちと、国王(もしくは女王)そして皇太子の26人からなる騎士団。

なぜ、ウインザー城で話題になるかというのは、この騎士団に所属する貴族たちの家紋が城内のセントジョージ礼拝堂にかけられているから。


ずらりと旗が並んでいますね。

右手のオレンジ色の旗、見えますか?
真ん中が菊の御紋。
これは、上皇さまがガーター勲章をお持ちなので、ここにかけられているのです。


ガーター勲章を制定したのはエドワード3世という王様です。
この人!
ふたつの王冠が剣に刺さっているのは、イギリスの王様というだけではなく、フランスの王位継承権を請求したからです。(もうひとつはスコットランド)
そのために起こったのが100年戦争。

自分のために戦ってくれる勇士たちのための勲章がガーター勲章ということです。
赤十字の旗を金で縁取りされた青いベルトがぐるりと囲んでいます。
赤十字はセントジョージの旗。
そして、ベルトはガーターですから留め金があるように見えるの、わかりますか?
そこにはラテン語で「邪悪な考えを恥じよ」と刻まれています。

これには面白い逸話があります。
100年戦争は、100年間ずっとひとつの戦争があったわけではなくて、色んな戦争が含まれています。
あるときイギリスが勝った後のお祝いパーティーで、エドワード3世が片思いのお姫様を見つめていました。
するとあろうことか、その彼女がはらりとガーターベルトを落としてしまったのです。
「あっ」と思った王様は彼女の元に駆け寄ってガーターベルトを拾って手渡したそう。

周りのみんなのくすくす笑いの中、彼はガーターベルトを高々と掲げ、
「邪悪なる考えを恥じよ(Honi soit qui mal y pense)」とラテン語(の一種)で言ったとか。
そこで止めておけばよかったのですが、その後「お前たちもすぐにガーターを身に着けたくなるだろう!」と言ったので勲章を創る羽目になった、というもの。

眉唾物のお話ですが、面白いですよね。

本当は、馬に乗る騎士たちがつけて一番目立つのがひざ下の靴下留めだというのですが、全く面白みがありません(笑)
なので観光ガイドは普通ダンスパーティーの話をします。
他にもお相手の女性は長男ブラックプリンスのガールフレンドだとか。

天皇陛下は宮中晩餐会の少し前にこちらを受け取られ、それを身に着けて晩餐会に臨まれました。
写真はBAZAARから(リンクします)




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