ラベル 宗教 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示
ラベル 宗教 の投稿を表示しています。 すべての投稿を表示

2026年2月10日火曜日

網で焼かれて死んでしまった聖ローレンス


こちら、ロンドン旧市街地のギルドホール前にある教会、セント・ローレンスです。



ロンドンにはたくさんの教会があるので、当然、私が見たことも聞いたこともない教会がいくつもあります。
「え、ロンドンの観光ガイドなのにそんなこと言っていいの?」
「もちろんです」←きっぱり!
経験を積んだガイドは自分が知らないことがどんなに多いかを知っています。
経験が浅いほど、知らないことは悪だと思い込んでいる(笑)

当然、ある場所をガイドするとわかっているのなら、前もってちゃんと下見はしますが、実際のお仕事でたまにあるのが全く違うお仕事で、そこへ行く予定がなかったのに時間をつぶさないといけないとかで「入ってみましょうか?」という場合。
そんな時はどうするかといえば正直に「初めて入ります」って言います。
で、落ち着いて入り口を見るとちゃんと教会の名前がどこかに書いてあるはず。
例えばここなら「St Lawrence Jewry」とある。
それがわかれば自分が知っている範囲でその聖人のことや周りに所縁のあることを絡めて話を組み立てる。
余裕があれば起承転結と笑いのポイントを入れるとなお良しってカンジです。

でも普段から気になったら入ってみる、そしておうちに帰って調べてみるという地道な努力も役に立ちます。

聖ローレンスというのはスペイン生まれの聖人で3世紀ごろの人。
のちにローマ法王になったシクストス2世と一緒に旅をして、貧しい人たちを助けたとされています。
キリスト教が異端だった時代なので捕らわれて火あぶりにされました。
普通火あぶりだと立ったまま下から焼くイメージだと思うのですが、聖ローレンスは鉄の格子の上で焼かれました。
それがまるでお料理の網焼きみたい、ということで、料理人・シェフ・お菓子職人の守護聖人(驚)
他にも 教会の財産・記録を管理していたために図書館員・司書・記録官・本屋・書店員の守護聖人でもあります。
他にも焼くためには火が必要ということで、消防士・火を扱うガラス職人、ステンドグラス職人の聖人。

そして焼かれている途中で「こっち側はもう焼けたからひっくり返して裏も頼むよ」みたいなことを言ったというのでコメディアンの守護聖人。
ここまでくるとなんだか冗談みたいです。

ローレンスをイタリア風に読むとロレンツォなので、私のイメージでは料理人が一番ぴったりくる(笑)イタリアンレストランのシェフにいそうな名前。

ところで聖ローレンスの教会は他にもあるので、区別するために St Lawrence Jewry(ユダヤ地区の聖ローレンス)というのがこの教会の名前です。
12世紀にこの教会が建てられた時、このエリアにユダヤ人が多く住んでいたことに由来しています。
が、その後エドワード1世の時代にユダヤ人たちはロンドン市から追い出されています。

残念なことに、1666年のロンドン大火災で12世紀の建物は残っていません。
現在のものはセントポール大聖堂と同じくクリストファー・レンによる建築、しかも部分的に1940年の空襲の被害に遭ったのでその後修復されたもの。
スタイルはレンの時代でバロック、上が丸くなった大き目の窓が特徴です。
用事まで15分くらいあったのでちょっと中に入って写真を撮ってきました。←ブロガーの鏡(笑)

彼が聖ローレンス。
右手に持っているのは鉄製の焼き網!!
こういった、それで誰なのかわかる持ち物のことをアトリビュートといいます。
左手には財産と記録の管理をしていたということでお金の袋と大きなノートを持っている。


ローレンスのお隣は大天使のひとり聖マイケル。
ドラゴンを倒しているのでセントジョージと間違えやすいですが、マイケルには翼があって人間ではなく天使だとわかります。
ジョージは人間なので翼は無し、馬に乗っていたりいなかったり、そして普段は鎧を身につけています。
こちらはその聖ジョージ。

ちょっと珍しいのはトマス・モアが出てくるところ。
トマス・モアは英国国教会を設立したヘンリー8世の時代に大法官の位につきました。
この教会のすぐそば、牛乳通りで生まれてこの教会にも所縁があるので窓に記念されています。

これらのステンドグラスは第2次世界大戦の時の爆撃の被害の後に作り直されたものです。
色付きガラスが少なめなので陽がたっぷり入って教会の中は明るいです。

立派なパイプオルガンはステンドグラスよりももっと新しく2001年に設置されました。
ドイツのボンにあるヨハネスクライス社のものです。
たくさんの個人やギルド、ロンドンコーポレーションの寄付で備えることが可能になりました。
外から見てもセントローレンスのアトリビュートがあります。
普通の風見鶏っぽく見えるけれど、焼き網です。
こういった小さな事って知っているとお散歩が楽しくなります。
ギルドホールの近くを通ったら、ぜひ探してみてください。
そしてドアが開いていればちょっと入ってみるのもいいと思います。








イギリスの観光ガイドはライセンス制です。ご予約の際は英国政府公認ブルーバッジガイドを雇用しましょう。(リンクします)





  ブログのランキングに登録しています。 よかったらクリックして応援してください。
イギリスランキング コメントは承認制なので反映に時間がかかります。

2025年9月12日金曜日

テンプルチャーチに行ってみよう!


ダン・ブラウンの小説(そして映画)で一躍有名になったテンプルチャーチ。

ガイド学校の時に一応勉強はしましたが、お客様をご案内することはとても稀。
1年に一度あるかないかといった頻度。
でも歴史のある教会なのでキリスト教の歴史や十字軍の遠征などに興味があるならぜひどうぞ。
ウエストミンスター寺院やセントポール大聖堂に比べると入場料も低めの設定で、それも嬉しいです。
2025年9月の時点で;
ウエストミンスター寺院 31ポンド
セントポール大聖堂 26ポンド
テンプルチャーチ 5ポンド
まあ規模は全く違いますけれど、歴史といった面で見ればそれほど引けを取るとは思わない。

少し写真を紹介します。
テンプルチャーチは十字軍の遠征で護衛を務めた騎士団の教会として始まりました。
教会にはエフィジーとよばれる記念碑がいくつかあります。
ダ・ヴィンチ・コードの中でトム・ハンクスが「これらはお墓じゃない、エフィジーだ〜っ」って叫ぶあれです。
そして見えないところにたくさんのお墓があって、何体埋まっているのかは誰にもわかりません。
ヴィクトリア時代にそんなお墓の大部分はまとめて移葬されました。
現在ここの牧師さんのお庭として使われている部分がそう。
わかりやすい様に牧師さんと書きましたがこのテンプルチャーチは「ロイヤルペキューリア」つまり大聖堂などに帰属しない王室直のチャペルです。
それに騎士団の歴史も加わって Vicar(牧師)ではなくReverend and Valiant Master of the Temple(テンプルの尊厳と勇敢なマスター)というのが正式名称😂

この写真、奥がウイリアム・マーシャル、そして手前がその息子。
損傷が激しいのは第二次世界大戦の時に爆撃の被害を受けたから。
幸いなことに、ヴィクトリア時代にコピーがとられていて、それらが本物の横に展示されています。

ウイリアム・マーシャルはマグナカルタの調印前に内乱状態にあった諸侯とジョン王とをとりなした人物で、ジョン王が亡くなった後は子供だったヘンリー3世の摂政としてマグナカルタを再調印したり、いろいろな功績があります。

建物は部分的に改築されているけれど、円形の部分はエルサレムの教会を模して造られました。


昔は教会の入り口だった扉。

ステンドグラスは第二次世界大戦の折に破壊された後にシティーのギルドWorshipful Company of Glaziers から寄付されたものです。

色が深いので中世のガラスだとわかります。
爆撃を受けた教会の瓦礫の中からガラスを集めて、それを再構成したものだそうです。
製作はカール・エドワーズさん。

爆撃を受けた教会は無残な姿でしたが、ステンドグラスだけではなく、オリジナルの素材や残骸を駆使して元の姿によみがえりました。
この写真はテンプルチャーチの公式ウェブサイトから。
1941年5月10日の爆撃の跡です。

小さな教会なので1時間ほどで見学することができます。
気を付けなければいけないのは開いている時間。
レビューにも「いつ来ても閉まっている」という苦情が結構あります。
訪れるならウェブサイト(リンクします)をチェックしてから。
毎週ではありませんが、金曜日に教会のトークがあったりするので、それを聞きに行くのもいいかも。
独立した教会ではなく、インナーテンプルとミドルテンプルに属した教会なので夏休みがあったりします。
聖歌隊で有名だから礼拝に参加したいなら、こちらもウェブサイトで日程をチェックしてからの方が確実です。







​イギリスの観光ガイドはライセンス制です。ご予約の際は英国政府公認ブルーバッジガイドを雇用しましょう。(リンクします)





  ブログのランキングに登録しています。 よかったらクリックして応援してください。
イギリスランキング コメントは承認制なので反映に時間がかかります。

2025年4月5日土曜日

ウエストミンスター寺院の見どころ 詩人のコーナー




前回の記事、ウエストミンスター寺院の見どころ(入場編)(リンクします)の中で紹介した、ダイアモンドジュビリー・ギャラリー。
そこへ行くには詩人のコーナーからアクセスします。


ウエストミンスター寺院の中には3000以上のお墓があると言われています。
どんな人が多く埋められていたり記念されているかで、そのエリアに名前がついていう場所があります。

そんなひとつが詩人のコーナー。
こちらはそのエリアにある壁。
圧巻でしょう?

詩人だけではなく、文学の世界で活躍した人たちがこのエリアに集中しています。
もちろん他の場所に埋められていないわけではありませんし、そういった業界に関係がない人もいないわけじゃない。

こんな風に集まった理由の一つといわれているのがこちらのお墓。
ジェフリー・チョーサーのお墓です。

チョーサーはカンタベリー物語の著者として有名です。
彼、晩年はウエストミンスター寺院のクロース(境内みたいな感じ)に住んでいた。
そんな所縁があって、ウエストミンスター寺院に埋葬されることになりました。
詩人、作家として知られてはいますが、エドワード3世やリチャード2世に仕えて外国へ密使として何回も旅行したり、百年戦争にも行ったし、波乱万丈な人生を送った人。
そして彼の功績の中でも最大のものは英語で詩や物語を書いたこと。

「え、イギリスなんだから、英語以外何を使うの?」
そう思いますよね。

実は彼が生きていた14世紀後半という時代は、読んだり書いたりできる身分の人たちが公用語と考えていたのはラテン語だったんです。

1066年のノルマンの征服以降、それまで領主だったアングロサクソン人に代わってノルマン(北フランス)人がイギリスを治めるようになって、当然言葉も彼らの話したラテン系の言葉に代わりました。

今でも英語では働く人たちとそれを享受する人たちの言葉が違う場合があります。
わかりやすい例を挙げれば、世話をする人たちにとって牛はOX(牡牛・古英語由来)か COW(雌牛・古英語由来)ですが、食べるだけの人たちにとっては牛はBEEF(ラテン語由来)なのです。

ということで、完全に庶民の言葉となった英語で物語や詩を書いた彼が「英文学(または英国詩)の父」とよばれるようになったわけ。

そんな彼のお墓の近くには、文学で有名な人たちが埋められていたり記念されていたりします。
ほら、チャールズ・ドジソンもここ!
え、誰?
チャールズ・ドジソン?
ペンネームでいうと知ってるはず。
不思議の国のアリスを書いたルイス・キャロルです。

彼はここには埋められずに、記念碑だけ。
彼が埋められているのは、晩年妹と住んでいたギルフォードにある墓地です。

他にも埋められていない有名人といえば、この人、シェイクスピアです。
写真の中、中央に位置する一番大きなモニュメントがそう。
彼も亡くなった場所である、故郷ストラットフォード・アポン・エイボンに埋められています。

亡くなった時には有名人だと自覚していた彼、故郷の小さな地区教会に埋めてくれと言ってはあるものの、埋め替えされることを懸念していました。

そこで、教会の墓石に「この石に触るものに呪いあれ」と刻ませています。


さて、ここでクイズです。
3000体以上埋められているとご案内したウエストミンスター寺院の中で、一番長生きした人は何歳だったでしょう?




正解はこの墓石に刻まれています。
真ん中の白くて細長いお墓。

「え、なんて書いてあるの?」
大きくしますね。
THO: PARR OF YE COUNTY OF SALLOPBORNE.
IN AD: 1483. HE LIVED IN YE REIGNES OF TEN
PRINCES VIZ: K.ED.4. K.ED.5. K.RICH.3.
K.HEN.7. K.HEN.8. K.EDW.6. Q.MA. Q.ELIZ.
K.JA. & K. CHARLES. AGED 152 YEARS.
& WAS BURYED HERE NOVEMB. 15. 1635.

サロップボーンのトマス・パー
1483年に生まれ、10人の王様の時代を生きた。
エドワード4世、エドワード5世、リチャード3世、ヘンリー7世、ヘンリー8世、エドワード6世、メアリ女王、エリザベス女王、ジェームス王、そしてチャールズ王。
152歳だった彼は1635年11月15日にここに埋葬された。

オールド・パーのニックネームで知られている彼、これが彼のお墓です。
これを見ると長生きのご利益があるかも!!



今日のイギリス情報ブログのランキング(リンクします)





  ブログのランキングに登録しています。 よかったらクリックして応援してください。
イギリスランキング コメントは承認制なので反映に時間がかかります。

2025年4月3日木曜日

ウエストミンスター寺院の見どころ 入場編




ウエストミンスター寺院に写真を撮りに行ってきました。

普段はお客様と一緒なので、写真が撮れないんです。
というか、撮れないわけじゃないけれど、観光地では余程のことがないとやりません。
本当にその時だけっていう珍しいことでもない限り。

ロンドンの観光地は無料のところも多いから、そういった場所だけでも十分満足できる観光ができます。
有料の場所も行程に入れて観光するなら、ウエストミンスター寺院はお勧めのひとつです。


ネットで検索すればで写真はいっぱい出てくるけれど、せっかくなので自分で撮った写真で紹介しようとわざわざ出かけてきました。
ブロガーの鏡ですね(笑)←誰も言ってくれないから自分でほめる。
実はちょっと中で調べたいことがあったので、ついで。


私は公認ガイドなので、ウエストミンスター寺院には好きな時に無料で入ることができます。
お客様と一緒の時はもちろん、下調べだとか、ちょっと見たいものがあるっていう時にふらっと入場できるのです。
観光客としての入場料は大人が30ポンド、シニア割引や学割が27ポンド、5歳以上の子供は13ポンドです。

ロンドンで有名なもうひとつの教会といえばセントポール大聖堂。
そちらの入場料は、大人が26ポンド、シニア割引や学割が23.50 ポンド、5歳以上の子供は10ポンドです。

両方、有料メンバーになることができます。

メンバーになると優先レーンがあるのでスムーズに、そして無料で入場できます。
そしてショップでのお買い物は10%引き。
年に2回以上来られるのならお勧めです。
重要な礼拝やイベントなどでは一般の人たちより一足早い予約枠があったりもします。

一般の観光客としてウエストミンスター寺院を訪れる際は北入り口からの入場です。
こちらも写真を撮ってきました。


教会の壁に沿って人が並んでいるのが見えますか?


この人数は別にびっくりするような行列ではないです。
ゴシックの建物で中は狭い場所も多いし、安全のためにも無制限に入れられるわけではないです。
一旦入ったら「何時までに出ないといけない」とかの制限もないし。


ガイド付きグループには別の入り口があります。
私がお客様と入場するのはこちらから。
公認ガイドと一緒でなければこの入り口は使えません。
アーチをくぐったところに小さな売店があってそこでチケットを購入するか、既に持っているチケットをリストバンドに交換します。
予定が決まっているなら事前に購入がおすすめです。


どちらの入り口から入るにしても手荷物検査があります。

ガイドが案内すると効率よく見ることができるので30分から1時間というグループが多いです。
私はお手洗い休憩も入れて1時間というケースが多いけれど、もっとゆっくり観たいという場合に2時間近くいたこともあります。
特に上のギャラリーに行くならトータル1時間だときついです。

上のギャラリーというのはダイアモンドジュビリーギャラリーのことで、2018年にオープンした新しい部分です。
中は博物館のような雰囲気。
そこからウエストミンスター寺院の内部を見下ろすことができるので、高いところがお好きならお勧めします。
どんな感じなのか公式ビデオだとわかりやすい。


私は高いのがちょっと苦手なのであんまり近くにはいきませんが、ガラスも何もないから本当に真上から教会を見ることができるちょっと珍しい場所なんです。

このギャラリーと聖エドワードの棺の周り、そして聖フェイスチャペルでは写真撮影が厳禁なので気を付けて。
その他の場所での写真は大丈夫です。

ちょっと長くなってきたのでウエストミンスター寺院の中はまた次回!


今日のイギリス情報ブログのランキング(リンクします)





  ブログのランキングに登録しています。 よかったらクリックして応援してください。
イギリスランキング コメントは承認制なので反映に時間がかかります。

2025年2月6日木曜日

知らない人が多い秘密の教会





今日紹介するところはロンドンに住んでいる人にも観光で来る人にもおすすめの場所です。
知名度が低くてもいい場所というのがどんな観光地にもあるわけで、ここはそんな場所のひとつ。

ビルの影にひっそりと建つ小さなサヴォイチャペル。

サヴォイという名前はこのあたりの土地が昔サヴォイ伯爵のものだったからです。
その後王家のものになったその土地にエドワード3世の息子のひとりジョンが贅を尽くした宮殿を建てたのが14世紀。
ところが宮殿は1381年のワット・タイラーの乱のため燃えてしまいます。
その後1515年にヘンリー7世が貧しいホームレスの人たちのために中に3つもチャペルがある規模の大きなホスピタル(宿泊所)を建てて、そのチャペルのひとつが今も残っているわけです。
残念ながらホスピタルやそれ以前の宮殿部分は全く残っていません。
でもチャペルのひとつは残って、今でも使われています。
中はこんな風、美しいでしょう?
ひっそりとした外側からは想像できません。
こちらが外観です。
曇り空が地味さを引き立てています(笑)


結婚式や洗礼式、お葬式などの教会儀式も行われるほか、毎週日曜日の礼拝にもたくさんの人が訪れます。


こちらは故エリザベス2世の在位60年を記念したステンドグラスで2012年のもの。


歴代のチャプレイン(チャペルの牧師)の紋章が飾られた椅子。

現在のチャプレインはトマス・ウッドハウスさん。
ユーモアたっぷりで穏やかな人柄の方です。

ここはロイヤル・ヴィクトリア騎士団のためのチャペルで過去の騎士たちや現在の騎士たちの紋章が至る所に飾られています。
ロイヤル・ヴィクトリア騎士団はロイヤル・ヴィクトリア勲章を持った人々で成り立っていて、主に王家に貢献があった人々。
こちらが騎士団のローブ。

このチャペルは儀式が入っていなければ、月曜日から木曜日の9時から4時まで中に入ることができます。
日曜日の礼拝は11時からで聖歌隊の美しい歌声を堪能できます。
ウエストミンスター寺院やセントポール大聖堂もいいのですが、ここは建物がずっと小さいので歌声と自分との一体感が素晴らしく、そこに感動する人も多いです。

なので時間が合えばぜひ日曜日の礼拝に行ってみてください。
8月と9月はホリデーで閉まっていますから気を付けて。

公式サイトをリンクしておきますね。

書くのを忘れるところでしたが、このチャペルは王様のチャペルです。
このチャペルも含め、ストランド通りの土地や物件などはランカスター公領になります。

名前からしてサヴォイホテルのためのチャペルだと思う人がいるらしいのですが、13世紀にこのエリアがサヴォイ伯爵の土地だったり、その後14世紀にサヴォイ宮殿が建てられたりしたことが名前の由来。
サヴォイホテルができたのは1889年なので全く関係はありません。
もちろん、ホテルの宿泊客が礼拝に来たり中を見に来ることはよくあるそうです。





今日のイギリス情報ブログのランキング(リンクします)





  ブログのランキングに登録しています。 よかったらクリックして応援してください。
イギリスランキング コメントは承認制なので反映に時間がかかります。

2023年4月16日日曜日

モスクに行ってきた!

今日のイギリス情報ブログのランキング(リンクします)

いろんなバックグラウンドの人たちが暮らすロンドンでは、信仰も様々。

英国王をトップに頂く英国国教会が国教ではあるものの、王室の教会といわれるウエストミンスター寺院のすぐお向かいにはメソジスト派のセントラルホールが建って、徒歩数分の場所にはカソリックの大聖堂もあります。
同じキリスト教でもたくさんの宗派があります。

そしてキリスト教以外にも世界にはいろいろな宗教が信仰されているわけで、ユダヤ教のシナゴーグやイスラム教のモスクもロンドンには存在します。

私は無宗教というよりは、ちょっとだけ英国国教会信者という感じです。
神様はいると思っているけれど、宗教を作ったのは人間だから人間を救うために存在すべきで、宗教のためにいがみ合ったり、殺しあったりするのは間違っていると思っています。

そして、謝ったら許されるといったスタンスのキリスト教に魅力がありますから、厳し目「運命はもう決まっている」タイプのプロテスタントとはちょっと相容れません。
そして、カソリックの神様寄りの司祭よりも国教会の人間側の牧師さんの方が自然だと思うので、その間くらい、国教会がちょうどいい感じなんです。

普通のイギリスにいる国教会信者と同じく、毎週教会に通うことはしませんが、折に触れて必要であれば教会に行って、礼拝に参加することもあれば、ただ座って思いにふけることもあります。

これまで、キリスト教の、宗派が違う教会やホールを訪れたことはありますが、シナゴーグやモスクには入ったことがありませんでした。

大英博物館でイスラムギャラリーをご案内したりする機会もあるので、基本的なイスラム教の知識はあるつもりですが、やっぱり一度中を見てみたい。
ということで、先日、イスラム教をよく知っているという日本人女性と一緒にモスクを訪れることにしました。

自分だけで行って、マナー違反になるようなことがあってはいけないので、知っているという人と行くのが安心だと思ったからです。

興味がある方のためにウェブサイトをリンクしますね。

マナーとして、特に女性が注意しないといけないのは身体が露出しない服装で行くことと、髪が完全に隠れる大きさがあるスカーフを使用することの2点です。

色や柄に関して注意した方がいいか聞いたときには「規定はない」と案内役の人にいわれましたが、偶像崇拝を禁止している宗教なので人間の顔などが描かれているものは避けた方がいいんじゃないかなと個人的には思います。

例えば、まさかと思うけど、こんなのとか、
こんなのとか。

建物の中に入ると、すぐに目につくのが売店。
スカーフやコーランを含めいろいろなものが売られています。
奥に進むと靴を脱ぐ場所があって、その奥は男性がお祈りをする場所だそうです。

こんな電光掲示板が目につきました。
イスラム教では一日5回お祈りをするのですが、その時間はお日様と関係があるのでその日によって違います。
時に緯度の高い地域では、夏や冬のお祈りの時間が全く変わってきますからね。
ということでこれはお祈りの時間をわかりやすくしたもの。
時間が2列になっているのは、本物のお祈りの時間と、その少し前に流れるお知らせアラーム(のようなもの)の時間。

また、靴を脱ぐようにと書かれたプレートもあります。


敬虔な信者は靴を脱ぐだけではなく、足を洗ってお祈りの場所に行きます。
お祈りの場所も、こういった設備も、きっちり男女別になっています。
これは女性用の洗い場。
足を洗う場所にはお手洗いの個室もありました。
個室には普通の便器に加えてプラスティックの水さしと蛇口があって、トイレットペーパーは供えられていませんでした。
水さしから水を手に取って、その手(必ず左手)で洗う仕組みだそうです。
ロンドンのペルシャ料理のお店で、お手洗いの個室にホースのような蛇口が付いているのを見たことがありますが、さすがにイスラム教徒以外の人たちも来るのでトイレットペーパーは省かれていませんでした。
でもモスクともなればそれ以外の人が来ないということで、設備もないわけですね。
もし訪れる機会があるのならペーペーを持参しなくてはって思いました。

さて、女性用の洗い場から階段を上がると女性専用のお祈りの部屋に行くことができます。
男性用と同じく、やはり入り口で靴を脱ぎます。

入ってすぐのところには身にまとうベールの代わりになるようなものや、本が山積みされていました。
そしてスクリーンがあって、階下の男性がお祈りをする場所が見えます。

ドアのように見える部分がミフラーブとよばれるもの。
モスクには必ず存在して、聖地であるカーバ神殿の方角を示しています。
ミフラーブ右手にはミンバルという説教壇があって、指導者がそこからお話をします。
靴を脱ぐので絨毯が敷かれているモスクの内部では、たくさんの人たちが礼拝する時に便利なように、ストライプやその他の幾何学模様のじゅうたんが多いそうです。
合理的ですね。

女性のお祈り場所は、2階ということもあって天井の部分が近いです。
ドームの内側にびっしりとアラブ文字。
コーラン(クルアーン)からの部分が美しい装飾文字で記されています。
ショップを覗くと興味深いものがいっぱい!
これは歯ブラシ。
ミスワックという名前でムハンマド(マホメッド)が礼拝の前に歯をきれいにするようにと勧めた歯ブラシです。
たくさん売られていますね。
木の枝のように見えますが、これはこのまま使うのではなくて、皮の一部を切り取ると中の繊維がブラシのようになる天然の歯ブラシなのです。
こんな感じ。
ロンドンではモスク内のショップ以外でもオンラインやイスラム教徒が多い地域で手に入るようです。
買ってみたい人のためにオンラインショップをリンクしておきます。

他にもキブラ(カーバ神殿の方角)がわかる礼拝マットとか、興味深いものがたくさんありました。

基本的にはマナーさえ守れば入るのに制限はないそうです。
教育のためのツアーも設けているようなので、人数が集まったら問い合わせてみるのもいいかもしれません。

ところで、のどが渇いたので、お店でミネラルウォーターを買おうとしたら、お金はいりませんといわれました。

ラマダン中だからお金を取って売りたくなかったのか、普段から無料なのかは聞かなかったのでわかりません。
でも1本でいいの?もっといる?って聞かれたのは意外でした。
ちゃんと聞けばよかったって少し後悔しています。
ラマダン明けにもう一度行ってみようかな?



  ブログのランキングに登録しています。 よかったらクリックして応援してください。
イギリスランキング コメントは承認制なので反映に時間がかかります。

2019年11月3日日曜日

お葬式の費用

今日のイギリス情報ブログのランキング(リンクします)


周りで不幸が重なって、来週も再来週もお葬式に行く予定があります。



うち一件はティムちゃんの親戚。
クリスマスカードを交わして、プレゼントを贈るだけの関係です。

去年はまだ若い甥っ子が亡くなって、急なこともあり、かなりショックだったのですが、今回はある程度予想していたので、それほどのショックはありませんでした。

それでも、直接の家族にとっては大変。
精神的な大変さだけではなく、事務的なことも。
それなのにお葬式の準備だとか、考えないといけないことがたくさんあります。

費用の手助けが必要かもしれないということで、ティムちゃんが葬儀屋さんに電話して、どんな費用がどれくらい掛かるのか、問い合わせしていました。
来てくれる人たちの交通費や飲食代を入れない、実際の葬儀必要額だけで、4000ポンドくらいらしいです。


日本のことはよくわかりませんが、イギリスでは亡くなってからお葬式までの日が数週間というのが一般的だと思います。
もちろん冠婚葬祭には宗教が関係することが多いので、「英国の国教会信者の場合」と付け加えておきます。

そして、あくまでもここに書いているのは私の経験です。

亡くなったという連絡があって、ふつうは1週間くらいしてからお葬式の日取りが手紙なり電話なりで知らされることが多いです。

今回は一人は病院で、もう一人は自宅で亡くなりました。
病院には遺体の安置室がありますが、自宅の場合は葬儀屋さんに連絡をして遺体を引き取ってもらいます。

英語で葬儀屋さんは「FUNERAL DIRECTOR」
町に一つはあるはず。



イギリスの平均の葬儀一式(シンプルな火葬の場合)の費用は £3,785。
ただ地域差があって、ロンドンでは £4939だそうです。
埋葬の場合は埋葬場所で地域差がさらに広がって、最高額はロンドンのカンセルグリーンの £13613 から、最低額が北アイルランド、ベルファストの £3046 まで。
資料は Royal London's annual National Funeral Cost Index から。

そして、イギリスでは身寄りのない人や、誰もお葬式を出してくれない場合には、public health funerals という制度があって、地方自治体がお葬式をしてくれます。

もしくは家族が低所得者であったり、何らかの福利制度を利用しているのであれば、補助を受けることができるようになっているようです。

日本では葬儀一式費用は121.4万円。
給付金制度もあるようです。

日本でもイギリスでも、葬儀一式費用には、飲食費などは含まれていないので、お葬式全体の費用となると飲食接待費やお布施代を加える必要があります。
あとは、一番大きな違いが香典の有無かなぁ。

結婚式もそうだけど、英国国教会の冠婚葬祭でお金のやり取りというのは一般的ではありません。
なので、日本の冠婚葬祭に費用が掛かるのはそういった香典とかご祝儀の存在が無視できないのでは、と思います。

興味のある人のために、今回目を通したロイヤルロンドン発行の資料をリンクしておきます。
英語で40ページほど。
具体的な数字が出てくるのでわかりやすいです。
National Funeral Cost Index Report 2019(リンクします)





  ブログのランキングに登録しています。 よかったらクリックして応援してください。
イギリスランキング コメントは承認制なので反映に時間がかかります。