2025年9月8日月曜日

ペリシテ人を打ちのめすサムソン



女運が悪い選手権を開いたら絶対に5本の指に入る聖書の登場人物サムソン。




ということで、今回紹介するのはジャンボローニャの彫刻のサムソン。

別にマッチョな男の人が好みっていうわけじゃないです。
でもこの像の魅力は力強さ、とても惹かれる彫刻です。

この像は大理石でできているのですが、熱気というか、殺気というか、すごい迫力。
聖書の士師記15章に出てくるシーン。

14サムソンがレヒに着くと、ペリシテ人は歓声をあげて彼を迎えた。そのとき、主の霊が激しく彼に降り、腕を縛っていた縄は、火がついて燃える亜麻の糸のようになり、縄目は解けて彼の手から落ちた。 
15彼は、真新しいろばのあご骨を見つけ、手を伸ばして取り、これで千人を打ち殺した。 
16そこで彼は言った。
「ろばのあご骨で、ひと山、ふた山
ろばのあご骨で、千人を打ち殺した。」
17こう言い終わると、彼は手に持っていたあご骨を投げ捨てた。こうして、その場所はラマト・レヒ(あご骨の高台)と呼ばれるようになった。 
18彼は非常に喉が渇いていたので、主に祈って言った。「あなたはこの大いなる勝利を、この僕の手によってお与えになりました。しかし今、わたしは喉が渇いて死にそうで、無割礼の者たちの手に落ちようとしています。」 
19神はレヒのくぼんだ地を裂き、そこから水が湧き出るようにされた。彼はその水を飲んで元気を取り戻し、生き返った。それゆえ、その泉はエン・ハコレ(祈る者の泉)と呼ばれ、今日もレヒにある。
20彼はペリシテ人の時代に、二十年間、士師としてイスラエルを裁いた。

この彫刻は実は噴水の飾りとしてメディチ家のために作られました。
神様がサムソンのために泉を与えたという、噴水にはうってつけのモチーフですね。
でもこういったお話は説明されないとわからないとよく言われます。

ま、そのためにガイドがいるので美術館や博物館に行く時はぜひ声をかけてください(笑)

ところで聖書のお話といえば全く今の私たちの世界とは関係ないと思っている人も多いと思います。
特に日本に住んでいれば聖書を読む機会がある人も少ないし、それも旧約聖書はなおさらかもしれません。

でもイギリスに住んでいるとメインの宗教はキリスト教の一派である英国国教会だし、そのほかの宗教の人と触れ合う機会も多いです。
主義主張が違う人たちがデモをしたりするのを間近で見ることもあって、最近は土曜日といえばイスラエルに対する抗議のデモを見ることも多いロンドン。
その中で「ガザのために」とうたう人も多くいます。
実はパレスチナというのはローマ帝国の時代にペリシテ人が住むところという意味で付けられた名前です。
ただ聖書の時代のペリシテ人が現在のパレスティナの人々の直接の祖先というわけではないようです。
ガザも士師記を含め聖書に何回も出てくる土地の名前。
そしてもちろんイスラエルも旧約聖書には欠かせない名前。
歴史の本を読む感じで旧約聖書を読んでみると興味深い発見があるかもしれませんね。



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