2008年6月25日水曜日

ナショナルトラストの省エネ


イギリスに有名な地主はいろいろ居ますが、一番大きな地主はナショナルトラストです。
チャリティー団体なんですが「自然や景観を保護するために、自らがその地主となって権限を持つ」という論理にかなった方法でどんどん領地(?)を広げています。
産業革命のころ、消え行く自然を懸念した人々が、国会に嘆願書を出したりしましたが、国会議員たちは産業革命でその地位を得た人も多かったので、埒があかなかったそうです。
そこで、手っ取り早く、守りたい土地を買ってしまおうという画期的なアイディアが生まれました。
ビアトリクス・ポッターなども、その初期の主要メンバーです。

現在ではナショナルトラストは700マイル の海岸線と 250,000ヘクタールの土地を所有しています。(数字はタイムズ紙より)
有料で一般公開されている家屋敷もかなりの数なのですが、この中で使われている電球を、新型の省エネタイプに切り替える作業が行われているそうです。
これで、約年間1億円の経費節約になるそうですが、お金よりも、環境に対するインパクトを考えに入れているようです。
ただ、すべての電球を替えるのはまだまだ先のようで、理由は電球の質だそうです。
例えばシャンデリアの電球などは、見た目も大切なので、小型のものができるのを待つ必要があります。
また、省エネタイプはそうでないものに比べて重いので、そちらも考慮しないといけません。
紫外線が発光されるタイプのものは、室内装飾にかなりの影響があります。
水彩画は色落ちしますし、色褪せする素材もたくさん使われています。
今のところは影響の少ないところから、徐々に変えていく方針のようですが、こういった小さなことでも数があると、とても大きな力になるみたいです。
このナショナルトラストの電球を替えるだけで、2223トンのCO2排出量が減るそうです。
(こちらの数字はテレグラフ紙より)

ちなみにナショナルトラストで使っている電球はハロゲンタイプのもので、自然光に近い色合いだそうです。
我が家でも電球の切れたところから、徐々に替えていってます。
今はまだ半分くらいかな?
でも今年の末までに、電気代が40%ほど上がるなんてニュースを聞くと、少しでも替えていて良かったと思います。

昨日早速おうちから一番近い「ハムハウス」に見に行きましたが、ここはまだ全然替える予定はないそうです。ただでさえ屋内は暗くしてあるので、やっぱり保護のためなのかなぁ?
とりあえず、今回の話題には関係ないけど写真は撮ってきたので載せておきます。お茶だけ飲んで帰ってきた、菜園とカフェ。そしてイギリスらしいお庭、ウィルドネスのスタイルです。

6 件のコメント:

  1. 電球を取り換えて一億円!
    どれだけあるの??ですね。
    ヨーロッパといえば、間接照明でムードたっぷりのイメージ。
    日本のようにこうこうと蛍光灯で明るくないですよね。
    実はわが家も新築の時、蛍光灯で明るすぎるのがイヤで白熱灯中心にしたら、電気代が…最近は蛍光灯でも白熱灯色の省エネのがありますから、それにしています。
    色も種類がたくさんでてて、今はよくなりました。
    歴史的な建物は絵画もたくさんあって、光で傷みがきますよね。
    デッサン画ともなると、ほとんど暗いところでやっと…ですしね。
    今の日本は、エコと値上げ(>_<)だらけ。
    疲れます。

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  2. Rossoさん、おはようございます。
    すごいでしょう?
    500軒くらいおうちがあるんですって。
    おうちと言っても写真のハムハウスみたいな規模のものもたくさんですからね。
    電球の数ですが、新聞によってえらく違います。
    テレグラフは4万個、タイムスは40万個、どっちなんでしょうね?
    本文にも書きましたが、ハムハウスはまだひとつも替えていませんでしたから、替えた数と将来替える数なのかな?
    日本って蛍光灯多そうですね。
    ナショナルトラストの人も言ってましたけれど、色の見え方に随分な違いが出るので、太陽の光に近い色を選ぶそうです。白熱灯色っていうのがそうかもしれませんね。

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  3. 私も、ナショナルトラスト”のことは、
    多少なりとも、知ってるかな?
    って、”ビアトリクス・ポター”の
    映画、見ましたから・・・。
    ピーターラビット”大好きなんでね!
    それで、湖水地方にも、行ってみたいと
    思ったくらいです!

    うちも、白熱灯の、省エネタイプ使ってます。それと、こまめに、電気
    消してます。そのわりに、
    子ども達の部屋は、
    エアコン、つけっぱなし・・(--;)

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  4. へぇ~、ナショナルトラストってそういう事をしているんですね。名前は知っていたものの活動内容はよく知らなかったので勉強になりました。
    うちの電球はほとんどダンナが買ってきてるんですが(アメリカ人なのであまりエコは意識していないと思う、汗)、あまり持ちがよくないんですよ。今度からは私もチェックしなきゃ!

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  5. EMIさん、おはようございます。
    ピーターラビットが好きなら、湖水地方はMUST!!です。
    ロンドンから日帰りされる方も多いのですが、2-3泊して楽しんだほうがいいですよ。
    ポター一家が借りていたおうちのひとつがホテルになっています。
    ご飯が結構おいしいホテルで、内装にポターの絵がたくさん使われています。
    ウインダミアーから少し上がったところです。
    日本はエアコンがないと暑すぎるようですね。
    イギリスは建物の壁が厚いので、外は暑くても中や日陰はひんやりしています。
    湿度が低いせいもあります。

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  6. マダム、おはようございます。
    アメリカ人なのであまりエコは意識していないと思う、って今は私もそう思えますけど、初めにアメリカに住んだときはトイレの電気を使っている時しか点けないことにびっくりしました。
    日本だと一日中点けっ放しにしていたので、無駄なことはしないんだ、と感心したのを覚えています。(ホントはケチだなぁと思った)
    まあ家庭に拠るでしょうけどね。
    ティムちゃんは暗いところが嫌いなので、いろんな部屋の明かりを点けっ放しにします。
    テレビとかも見ていなくてもそう。
    だから私が消して回っています。

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