2017年5月24日水曜日

イギリスのテロ脅威レベル、最高位の危機的状況に変わってどうなるの?

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昨日、イギリスはテロ脅威レベルを5段階中最高位の「critical」(危機的状況)に変えました。


マンチェスターで起こったテロの勃発を受けての処置です。

今日のニュースでは、リビア人の両親を持つ自爆犯の詳細が朝からニュースで報じられています。
家族が警察に高速されたとか、本人は最近リビアから戻ってきたばかりだとか。
爆弾は、本人が作製するには複雑すぎるだろうから、恐らく誰かから渡されたものだろうといった見方です。

イギリスで、不幸な事件があった時には、被害者の身元の公式発表は日本より遅いです。
家族や身寄りの人に知らせることが優先。
なので、ニュースが先立たないようにといった配慮です。

現段階で発表のある22名のお亡くなりになった方々の詳細は、いまだ数名分しか発表されていません。

爆破場所がコンサート会場の入り口ということで、子供たちを迎えに来た親が、たくさん被害に遭っていたんじゃないかと想像します。

もちろん、いきなり命を奪われた人たちのことをお気の毒だと思います。
それから、けがをした人たち。

でも、それよりも、残された家族やお友達がどんな思いをしているか考えると、胸が張り裂けそうです。

危機的状況にレベルが上がったことで、日本大使館からも注意喚起のお知らせがきました。

軍隊が警察のサポートに回りますから、観光地で兵隊の姿を見ることになります。

職業柄、繁華街や観光名所に身を置く立場。
ちょっと他人事ではないです。


入場箇所(博物館や美術館)のセキュリティーは一層厳しくなるでしょう。
行程には余裕をもっていかれることをお勧めします。

既に、国会議事堂の中を回るツアーは、当面の間、キャンセルとの発表がありました。
他にも国会議事堂の中で行われるイベントやパーティーも今日から禁止、建物の中に入るのはすでにセキュリティーパスを持っている人間のみとなります。

もし、皆さんの中で、コンサートやスポーツイベントなど、大きな行事に参加される予定の方は、主催者側にチェックして、大きな変更がないか、入場の際に必要なものがないかどうか(パスポートなど)確認されることをお勧めします。


今回のテロで、ひとつ、イギリスに住んでいてよかったなぁってことがありました。
それは地元マンチェスターの人たちだけではなく、近隣の人たちが取った行動です。

「自分たちにできることを」
そう思った人々が事故現場に集まってきました。

たくさんのタクシーたち。
おうちに戻れなくて、困っている人たちを自宅まで無料で送り届けてあげたそうです。
交通もマヒしましたから、これはありがたかっただろうと思います。
リバプールから来たタクシーもいたそうです。

ホテルも空き部屋を提供しました。

また一般の人たちも、泊まるところがない人たちのために、ツイートを使って自宅に見ず知らずの人たちを迎えました。

昨日は献血が始まり、たくさんの人たちが集まりました。

危機的状況といっても、みんな普通に生活しています。
気を付けるといっても、全く外出を控えるのでない限り、どこかで何らかの被害に遭うことはゼロではありません。

リスクのない場所なんてありません。

お互いが助け合って、みんなの心が早く癒されますように。







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4 件のコメント:

phary さんのコメント...

イギリスもおドイツも、いえ、今のところEU諸国のどこも確実に安全なところはないでしょう。
私はミュンヘンの銃撃事件(これはテロではありませんでしたが)があってからなるべく大きな駅での乗り換えや待ち合わせはしないようにしています。どうしてもしなければならないときは小走りで。それと、電車で出かけるときはなるべく大きなバッグを持つようにしています。万が一襲われたときに盾になるからダイレクトに斧やナイフなどで切りつけられるよりはダメージを防げるかも、というわけで。こんなことをしても気休めにしかならないことは分かっているのですけどね。

miki bartley さんのコメント...

気休めでも、勇気の支えにはなりますよね。
観光地に行くことがほとんどの私は、逆に大きな荷物はセキュリティー関係上、入場できないかもしれないので、アウトです。
私が実行していることは、大きな荷物を持っている人の近くには寄らないってことです。
列車や地下鉄では大きな荷物の人がいたら次のに乗るか、他の方法に振り替えています。
ロンドンは観光都市なので、スーツケースを持って歩いている人が多いのですが、ちょっとでもおかしいなって思ったら、ドキドキしながらストレスを溜めるよりも、遅れていく方がいいと思っています。

phary さんのコメント...

<大きな荷物を持っている人の近くには寄らない>
あ、なるほど。さすがベテランガイドさん、視点が違いますね。私も見習います。

miki bartley さんのコメント...

大きめのリュックサックタイプが要注意だそうです。
ナーバスそうにしていて、きょろきょろあたりを見回す割には誰とも目を合わせない。
唇をなめる回数が異様に多いとかも特徴ですって。
後はこれからの季節、異様な厚着。
荷物を持っていなくても、足や首が細いのに上半身だけ太っていてバランスが悪いのは、中に何か詰めているとか?

地下鉄の中では、駅でなければ緊急レバーを引くと逆効果だそうです。
それは、逃げ場がないし、慌てた犯人が自爆を急ぐことにもなりかねます。
またパニックのもとになるケースも考えられます。
怪しい人を見たら、次の駅に到着するのを待ってから落ち着いて列車を降り、係りに通報するか、緊急レバーで運転手に知らせるといいそうです。

ネットで調べたら、こんな注意がたくさん出てきました。
だけど、気を付けることと、人種差別が紙一重になることもあるので、良識を持つこともが大事だと思います。