2015年1月12日月曜日

Belle を観ました

気になっていた、ベルという映画を観ることにしました。

理由は来週ケンウッドハウスのお仕事が入っているので。

映画の主人公ダイドーは、ロンドンのケンウッドハウスで生活していたのです。
18世紀後半のこと。

もしかしたらお客様が映画をご存知かもしれないので、やっぱり一度は観ておかないと。
映画に出てきたシーンとか、ご案内したら喜ばれるかもしれないしね。


ケンウッドのお屋敷は以前ちょっと紹介しました。
250年前のお屋敷(リンクします)

ケンウッドハウスの周りのお散歩とレストラン(リンクします)



ダイドーは、混血、私生児、また母親が奴隷です。
一方、父親の叔父はイギリスの首席裁判官で、伯爵の位も持っていいます。

父親が海軍提督という職業柄、彼は叔父に娘を預けることにします。
そこで、ダイドーは伯爵家で何不自由ない少女時代を送ります。
孤児である、いとこのエリザベスもここに引き取られ、二人は姉妹のように暮らしました。

家族同様に育ったダイドーですが、社会的地位がちょっと不安定。
例えば賓客のある時には、夕食の同席ができなかったり。
18世紀後半の社会の微妙な線引きがとても興味深かったです。

もちろん映画はある程度脚色されていて、事実でない部分も多く見られます。

例えば彼女の父親が遺産を残す年齢もかなり低く設定されていて、財産のある彼女に求婚者がいる傍らで、私有財産のないエリザベスが候補者からそっぽを向かれたり。

また、恋人になるジョン・ディディエも、映画の中では若手の弁護士という設定。
実際は執事のような仕事をしていました。

実際はエリザベスは親戚の貴族と結婚して、子供も爵位を相続します。
ダイドーの方はジョンと結婚してロンドンのピムリコに住んだそうです。


映画のベースに後の奴隷解放に向けての社会の流れがあるのですが、それにはあまりウェイトが置かれずにダイドーの恋と立場が主軸になっています。
話の内容はジェーンオースティンぽいところもありますが、軽すぎず重すぎずというところ。

グリニッジとオクスフォードがロケに結構出てきましたが、個人的にはもっとケンウッドをたくさん映してほしかったな。







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2 件のコメント:

phary さんのコメント...

この映画は去年の10月に日本に行くときに飛行機の中で観ました。すごく引き込まれて2回も観ちゃいました。ダイドーが食事のときにお客と同席してはいけないのに、食事が済めばみんなと一緒に歓談できるというのはすごく不思議でした。形式的な場とプライベートの場の違いって所ですか?
それと、若い人貴族の子女たちがみんな財産のありなしで相手の評価をするっていうのも、昔は生きていくためには重要なことだったとはいえすごい露骨で、その辺もおもしろかったです。

miki bartley さんのコメント...

Pharyさん、コメントありがとうございます。
>>形式的な場とプライベートの場の違いって所ですか?
多分その通りだと思います。
オースティンの作品にも、財産がいくらってよく出てきますよね。牧師さんがお金目当てでそれ以外に魅力のない女の子と結婚したり。
イギリスは基本長子相続なので、貴族の次男や三男はお金のある女の子と結婚する必要があったそうです。