2013年7月26日金曜日

キューパレス

キューガーデンは、ジョージ王朝時代に作られました。

ジョージ王朝は、1715年に即位したジョージ1世から4世までの約100年ちょっとの間のこと。

キューガーデンは特に、ジョージ3世とその母親、オーガスタ皇太后とのかかわりが深いのです。


植物園の中には、ジョージ3世の時代に使われた小さな宮殿があります。

名前はキューパレス
管理はロイヤルパレスで、ハンプトンコートやロンドン塔と同じ扱い。

以前は別料金が必要だったのに、現在キューの入場料に含まれるようになりました。


中の展示も最近ずいぶんよくなったので、是非立ち寄られることをお勧めします。

これなんかは、ジョージ3世の朝ごはんセット。
手前左手はゆで卵を作るための器具で、取っ手のリングの下には砂時計。

ジョージ3世は神経系の病気で、一時はカトラリーの使用も禁じられていました。
「The Madness of King George」という映画では、王の病気を中心に当時の王室を描いています。
今は亡き、ナイジェルホーソーンがすごく好演で、お勧めのイギリス映画。
邦題は「英国万歳!」らしい。
「Madness」とは、狂気ってこと。

病気のために、公にも顔を出さず、この小さな宮殿に住んでいたそうです。

やっと病状が快方に向かって、再びカトラリーの使用が認められたのもこの宮殿でのこと。

その時代のメニューの一部がこのテーブルです。
中央にパイが3種類並んでいます。
ウズラの丸焼きもある。


イギリス人の女の子(ティーンエイジャー?)が、テーブルを見て叫びました。
「うゎーっ、ミアキャットも食べてたんだー!!」
確かに似てますけどね、こんな風にお皿に載せると。
このお部屋にいた人たち、大うけでした!!

ちなみに、これはウサギです!


宮殿のお隣には菜園やキッチンもあって共に公開されています。
これはアーティチョーク。
つぼみの時に食べるので、花を観る機会は珍しいかも。
壁沿いに桜が植えられていて、さくらんぼがいっぱい。
これはえんどう豆の一種みたい。
赤い花が咲いていました。
キッチンの建物の中には、宮殿の食費専門の家計簿。
こんな風に何でも記録が残っているのがイギリスのいいところ。


さて、このキューパレスとキッチンはエリザベスゲートが最寄なのです。
メインのヴィクトリアゲートからは歩くと距離はありますが、お勧めです。



広いキューガーデンの、全く逆側にもジョージ3世時代の建物。
シャーロット王妃のコテージです。
このシャーロットとは、ジョージ3世のおくさんのこと。


日本庭園からずっと林の中をずんずん歩いていくと・・・

いきなり現れます。
このあたりはうっそうとした森の雰囲気。
5月ごろにくれば、そんな木々の間のブルーベルがきれいなところ。
ぜひ違う季節にも来てみて下さい。
18世紀中ごろから末にかけて建てられました。
田舎の農家をモチーフにしているところは、マリーアントワネットと同じ。
現在中の展示はホガースの銅版画などがびっしり。
個人的には、近くにいるならちょっと歩いてみる?ってカンジのところです。
わざわざこれだけを観に来る価値はどうかな?
ただ、もちろんブルーベルの季節は別です。



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