2012年4月27日金曜日

イギリスの医療

イギリスには、世界に誇る(笑)NHS(国民健康保険)という制度があります。 
かかりつけのお医者さん(GP)や病院で検査を受けたり、手術、入院といった際に、その都度お金を払う必要はありません。
というわけで、よく「NHSはタダ」なんてことを口にする人がいますが、とんでもない。
イギリスで働いている人は所得税とは別に年収(税金の免除額を引いた後)の11%から12%をNIナショナルインシュランス)代として収めています。
NIは本当は健康保険と年金に使われるはずなんだけど、特別な口座に入るわけではなくて、政府が集めた後は他の税収入とごっちゃになります。
去年、桃太郎君が気胸で入院して、数回手術を受けましたが、その時はNHSを利用しました。
そこで直接治療にかかった費用はゼロです。
A&E(救急)から直接入院だったので、待ち時間がなかったことと、同じ症状で以前にも手術していることから、気胸手術ではトップの先生をつけてもらえることがNHSを選んだ理由です。
普通、NHSのトップクラスの先生たちは、プライベートでも医療に関わっています。 桃太郎君の入院の時も、プライベートで治療を受ける意味があるかどうか聞いてみましたが、入院中は個室をあてがってもらったこともあって、たいした違いはなさそうでした。
 さて、今回の私の目の治療ですが、目のGPともいえるのが、街中の眼鏡屋さんさんなどに勤めているオプティシャン(検眼の専門の人)
でもこの人たちはプライベートです。
目の検査の値段は場所にもよりますが、イギリスのハイストリートにあるチェーンの眼鏡屋さんなら30ポンドくらいです。
そのお店でコンタクトレンズの年間契約などがあれば、目の検査はタダというところもあります。
 またNHSが一定の基準を設けていて、それを満たせば無料になる場合もあります。
この人たちはお医者さんではないので、何か異常が見つかったら、次のレベルにバトンタッチです。
私の場合は「急激に視力が落ちた」のが原因で診てもらったのですが、「瞳孔が小さくて眼底が良く見えないから」と言われて、もっときちんとした検査のできる、モーアフィールズ病院(目の専門の病院)に行くように言われました。 
時間外なので A&E へ行って、診てくれた先生は一般眼科医。
そこで白内障と診断されたのですが、飛蚊症のことを言ったら、そっちのほうが心配だといって、翌日、網膜の裂傷や剥離の専門医の予約をしてくれました。
専門医に診てもらったら、網膜に裂傷があるというので、剥離に進まないようにその場でレーザー治療をしてもらいました。
このモーアフィールドでも診察や治療は全てNHSでカバーされています。

そして、白内障の方は、NHSで手術を受けるのなら、特別の出費はありません。
ただ、ネックになるのは待ち時間と専門の先生の選択の自由です。
そこで、白内障の方はプライベートで受診、手術をすることにしました。 

それでは次の記事でどんな具合だったかお話しますね。

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