2010年8月4日水曜日

txubillo

サンセバスチャンはスペインというよりもバスク地方だそうです。
実際スペイン語ではなくって、バスク語が標記されていたりするので、ちょうど英国における「ウェールズ」のような存在なのでしょうか?
そんなサンセバスチャンに、バスク料理と日本料理をミックスしたレストランがあると聞いていたので、そこも今回の旅程にしっかり入れていました。txubilloという名前です。
ホテルからは少し距離があったので、タクシーで行きました。
表通りに看板は出ていますが、路地を少し入ったところ、入り口はこんなカンジ。
ティムちゃんは、メニューを見て、「本当にここ?」と心配そうです。
中に入ったら、声には出しませんでしたが、もう目線で、「僕はこんなところはいやだよー、出ようよー」攻撃でしたが、完全に無視して席に着きました。

このレストランはサンセバスチャンに住んでいる日本人のブログで見つけたので、見掛けはどうでも味は確かだろうと確信していたのです。

でもティムちゃんは日本食といえば、ノブとかウムとかロカみたいなところだと思っているので、内装とかも期待しちゃったりするのです。
そういえば、初めてイーリングのスシヒロに行った時も、「こんな安っぽいところで食べたくない」とか文句タラタラでした。
しめ鯖を一口食べたあとは、黙ったけど(笑)
でもこの日はご機嫌が悪くって、席に通された時もボソッと耳元で、「本当にここで食べるの?」
「そうよ」
「僕はみきちゃんが食べたいなら我慢するけど、本当に食べたいの?」
と、しつこいったら。
どうやらテーブルの間が狭いのがイヤなようです。

レストランの中は20人くらいの席が作られていますが、もし普通のテーブルを入れたら、4人くらいのテーブルが2つ入るかなという広さです。

私はもちろん広いほうがいいけど、ごちゃごちゃしたところで食べるのはそれほどイヤではありません。
ただね、そんなところでタバコを吸う人の気は知れません。

この狭さなら、禁煙にすべきです。
天井だって低いんだし。

でもサービスは丁寧。
上品ではないけれど、家庭的で細やかだと思いました。
角っこに座っていたカップルが出た後、ティムちゃんが居心地が悪そうなのに気が付いて、席を替えてくれたりしました。
オーナーは日本人カップルで、キッチンはだんなさん担当、ホールは奥さんのアカリさんが担当です。

「今日のスペシャルはかつおのたたき」だというので、メインコースだったのですが、はじめに持ってきてもらって、二人でシェアしました。これは美味しかった。
かつおといっても日本のものよりはツナに近い感じで、ほんのりピンク。
しっとりとして、あっさりしていて、久しぶりの食感でとても楽しめました。
アカリさんにお魚の説明をしてもらった時に、かつおとツナの間みたいな魚で、中トロに近い部分だって聞いていたので、「たたき」ってネギトロみたいにたたくのか、外側を炙るのか確認してしまいました。
ここの「たたき」は外側を炙るたたきです。

メインは私がお鮨、ティムちゃんはトマトとチーズのサラダ。
レストランに入るまでは何食べようとかはしゃいでいたくせに、本当に子供みたい。
トマトを頼んで私に反抗しているつもりなのがアリアリ。でも、とても美味しかったそうです。
私のおすしはちょっとがっかりでした。バスクと日本食の組み合わせだって聞いていたので、もっと、ピンチョみたいな、創作すしみたいなものを期待していました。
ホタテは美味しかったし、海老はまあこの辺りで取れるんだろうけど、何でサーモンのおすしなんだろう。
もったいない。
美味しい白身のお魚もあるだろうし、タコとか、この辺で捕れるものを使えばいいのに。
巻物にいたっては、かにかまぼこ。
食べる気にもならなかったので、巻物は残しました。
もっと値段を高くして、質を上げるか、せめてそういった選択があるといいのにと思いました。

かつおのたたきが美味しかっただけに、とても残念。

それから一番気になったのはお箸。
竹の割り箸の再利用でした。
普通のお箸なら、まったく気にならないけれど、使い捨て用のものの再利用は、何となく、不潔感がします。
すごく気になって、使いたくなかった。
でもティムちゃんの前で文句を言うのは自分の負けを認めるような気分だったので、(何じゃそりゃってカンジでしょ?)何も言いませんでした。

アカリさんはとても親切で、帰りにはタクシー乗り場がわかりやすいところまで、わざわざ外に出てきて案内してくれました。

6 件のコメント:

ゆき珠 さんのコメント...

タイレストランの穴子(ウナギに見えるけど…)はとても美味しそう♪たたきも美味しそう♪なのに!ここのお寿司はちょっと悲しいですね。
友達がバルセロナで入ったお寿司屋さんで、皮付きサーモンが出てきて『サーモンの皮は生では食べれない』ってお店の人に言ったら『次からそうする』と言われて、相手にされなかったそうです。やっぱり馴染みのない魚なのでしょうね。海老…多分すしネタ用に輸入しているのじゃないかな?と思われます。

そんなのは、どーでもいいけど…
お箸~~~~!使いまわしの割り箸なんか、いや~~~!
みきさんが使いまわしの割り箸を使っているのを見て、ティムちゃん泣いたりしませんでしたか?『こんなお箸じゃみきちゃんが可哀想だ~~』って。
思いっきりエコを勘違いなさってますね。

miki bartley さんのコメント...

これは英語名がコンガーイールだったのでアナゴだと思います。
皮までみて、確認してもよかったけど(笑)
実はすごく大きくって、1/3くらい残しました。
とっても食べきれる大きさじゃなかった。

サーモンの皮付き鮨って、すごいかも。
私、皮だけ焙ったの好きです(笑)
海老はね、スペインはどこででも手に入るみたいです。
もう、10種類以上並んでますよ。
私が一番好きなのは、30センチ近くある、甘エビを大きくしたみたいなもの。
生の時から真っ赤で、とても甘いんです。
名前は知らないんだけど、見かけたら必ず注文します。
お箸、やっぱりイヤですよね。
私、フォークとナイフを使いました。

rotenmeier さんのコメント...

私もしゃけの皮をパリッと焼いたものを手巻きで食べるのが好きです。あー思い出しただけでよだれが出る。割り箸の使いまわしは私も無理かな。お寿司は盛り付け方とか考えたらいいのにねえ。たたきは本当においしそう。

miki bartley さんのコメント...

ロッテンマイヤーさん、こんにちは。
皮の手巻き!
もしかして、ロッテンマイヤーさんって、「すごい酒飲み」でしょうか(笑)
なんだか、すごく「通」みたいな食べ方ですよね。
今度やってみよう。
手巻きの具に皮?
それとも皮でご飯を包むのでしょうか?

サンセバスチャンの隣町の裕一郎です さんのコメント...

今日ははじめて投稿させてもらいます
裕一郎です。

バスク地方はいかがでしたか?
雨が多い地域なので天気以外は結構僕も気に入ってます。

ところでチュビージョの話ですが
お寿司は日本のものと比べると...ですね。
でもバスク地方は食べ物に対して凄く閉鎖的な所、他の国またはアンダルシア地方の料理も嫌う人が居るくらい。
お寿司もバスク人が食べるように頑張った結果だと思いますよ。
生またはスモークはサーモン位しか食べないし、巻きもバスク人が子供の頃から食べるカニかまとツナマヨで。
初心者またはお寿司とはどんな物かを大体分かってもらうような感じではないですか?
もともと生魚を食べる習慣のないバスクでお寿司用の生魚を入手するのは困難で、ぼくも魚屋さんに行ってガッカリしますよ。新鮮(バスク人には)だけど焼くしかない...

まあ僕は個人的には彼らのお陰で日本の文化も少し広まったし、お寿司を出す中国人、バスク人が現れたし、タタキと言う言葉を三ツ星レストランとかでも使うように成りましたからね。
かなり貢献しているようには感じていますよ。
今では生海老、イカ、鮟鱇の握りや巻きも違う物を使ってますよ。
近頃セントロのスパーに出来た持ち帰りの寿司屋さんは日本人ですが、全部冷凍物でしかもチュビージョさんよりも高いからそっちの方が問題だとは思いますが。

色々書いちゃいましたけどバスクはちょっと特殊と言うよりもまだ田舎なので...

ちなみにチュビージョの焼魚と牛テール煮込みは最高です。こんど機会があったら試してみて下さい。

miki bartley さんのコメント...

裕一郎さん、はじめまして。
チュビージョの情報ありがとうございます。
まだ、お箸はあのままなんでしょうか(笑)
外国で日本料理って、やっぱり大変なことがいっぱいありますよね。
私もイギリスで暮らしているので、よく理解できるつもりです。
また機会があったら行ってみますね。