2010年5月3日月曜日

ジャパンフォーラムからのメール

私は普段、結構テキトーな性格なのですが、興味がわくとしつこくなることもあります(笑)

今回の湖水地方の環境保護について、一旦記事にした後も、ちょっと調べて追記を書いたりしました。
なぜかというと、気になっていろいろ検索をかけたら、やっぱり誤解している人があまりにも多いことがわかって、自分なりに何か出来るかな、と考えたからです。

実は予定していたゴールデンウィークのお仕事が、見事に5日間キャンセルになったので、時間ができたというのも理由のひとつなんですが。

そこで今朝、今回の制度の関係者の一人、ジャパンフォーラムの方に宛ててメールを書いてみました。
するとすぐにお返事をいただきました。

お返事からわかったことは、私の予想はやっぱり的外れではなかったということです。

ここに彼女からのメールを紹介させていただきます。
誤解されているたくさんの方が、読んでいただければうれしいのですが。
特に名前が報道された、現地のガイド「石渡純子さん」に対してのいい加減な憶測などは、メールを読んでいただくと、(彼女が)全く部外者であることがよくわかっていただけると思います。

バートリーさま、

ご丁寧にメールをありあとうございます。
湖水地方ジャパンフォーラムの***ともうします。
このたびは、Nurture Lakelandのプロジェクトが各種メディアで大騒ぎとなって、ご迷惑をおかけして申し分けありません。
ある程度このプロジェクトの立ち上げに携わったものですから、できるだけ誤解が融けるように説明させてください。

さて、このプロジェクトに関してですが、実は5月5日に、湖水地方でオフィシャルなPress Launchが予定されているのに、先立てて基本的に噂をベースに、地方新聞であるWestmorland Gazetteが詳細を確認せずに先週の金曜日に記事を出して、それがあちこちイギリスと日本の報道に流れたことが大きな誤解を招いている要因となった状態です。私は先週仕事で日本に行って、おととい帰ってきたのですが、昨日は日本の新聞などにも取り上げられていたようで、ちょっと大変な殊になっているのは確かです。

Japan Visitor Payback Projectですが、基本的にもともと湖水地方ジャパンフォーラムと日本の旅行会社が2008年8月にロンドンで懇談会を持った時に、日本の旅行会社が「もっと湖水地方をエコツーリズムの拠点として位置づけたい」という希望がきっかけで、ジャパンフォーラムとNurture Lakelandが日本の旅行会社と相談しながら、今までイギリスの個人客が当たり前に払っているVisitor Paybackという寄付金のスキームに日本から来る団体さんのお客様も参加できるように計画したものです。手順としては下記の通りです。

1)Visitor Paybackは、基本的にお一人さま5ポンドの寄付金として決めました。

2)大手の日本のオペレータ(JALPAK, MIKI, JTB, Trafalgarなど)に同意していたいた結果、Visitor Payback に参加するツアー代金からこの一人5ポンドの寄付金を集金していただき、Nurture Lakelandに送金していただくしくみを作りました。これは多いにオペレータさんのご協力をいただいているしくみであって、特にこのメディアの関係でそれが認められていないのは大変悲しく思うポイントです。

3)Visitor Payback に参加するツアーを企画している旅行会社には、National Trustのロゴなどの資料を提供して、プロジェクトをPRしていただくようにしています。もちろん、すべての湖水地方に来るツアーが参加するわけではないので、「旅行代金に寄付金が含まれる」という報道は一部確事実ですが、お客様がプロジェクトに参加するツアーに申し込む場合に限ります。こうしたツアーはある程度「グリーンツーリズム」の位置づけができるという点からもある程度付加価値を作ろうとしています。
参加する旅行会社のすべてのツアーにプロジェクトの寄付金が入っているというわけではありません。
たとえば、JTBワールドバケーションですが、今年数本の特定シリーズのツアーに寄付金を付けているなど、どの会社も「エコ」を強調したいツアーだけで寄付金を取り入れているのですから、お客様はどの旅行会社に依頼してもあくまでも選択肢がある訳です。
場合によってはad hoc(注文をもとに作られた)ツアーが、全員に対してこのプロジェクト参加のケースも出て来るかもしれないのですが、これは最初から旅行会社とお客さんの同意の上に決める事であって、どの時点ででも強制の面はありません。

4)Visitor Paybackツアーに参加されるお客様には、ピーターラビットのピンバッジと証書が渡されます。このバッジは、プロジェクトに参加するお客様以外に入手することができない、完全な限定品です。

5)プロジェクトを通して作り上げる資金は、これから湖水地方の自然保護活動に当てられる。まず今年からは、その対象はナショナルトラストのいくつかの修復などのプロジェクトです。日本のお客様からの寄付金がどのように使われているかがこれから日本語の報告にまとめられ、年1回日本の旅行会社に提供される予定です。

こういうしくみなので、このプロジェクトは全く「強制」でも「観光税」でも「狙い撃ち」でもなく、日本の旅行会社と湖水地方のサプライヤーができるだけ協力的に作り上げた、湖水地方の自然保護に貢献できるための機会に過ぎないです。今年は確かに、日本のツアーにしか付かない商品ですが、これは今まで15年間に渉ってジャパンフォーラムが日本の旅行会社といろいろな機会を通して協力体制を作り上げたためこそできたプロジェクトであって、狙いとしては、日本の団体さんから好評をいただけるなら、これから他の国からの団体さんにも広げて行ける、ということです。

さて、バートリーさんのご質問ですが、下記の通りご確認いただければと思います。

1、石渡さんのことを教えてください。
  お仕事はなんでしょうか?
石渡さんは、湖水地方のバス会社Mountain Goatの日本語案内役として働いています。
Daily Telegraphはheと改訂あるのですが、実は女性です。
Blue Badge Guideなどではないのですが、報道関係者はそれを知らずに多分Guideと呼んでいるのでしょうね。

2、今回のPayback プロジェクトと、石渡さんとのかかわりはどういったものでしょうか?
公式な関わりがありません。ただし、湖水地方に観光業として通常か変わっている(要するに、湖水地方にすんでいる)唯一の日本人なので、報道関係者は日本の旅行業界に関わる記事などを書く時にしょっちゅう彼女の意見を求めるようです。
たまたま報道人が彼女と連絡をとって、意見を聞いたところ、彼女は湖水地方の美しさも良く知っている人なので、良いと思う、と言っただけだと思います。

3、今回の新聞報道はフェアだと思われますか?
  新聞の名前とご意見をお聞かせください。
上記の答えで書いてあると思いますが、全く間違っている報道になったと思います。

4、実際に受けたインタビューはどこの新聞(もしくは他の媒体)だったのでしょうか?
湖水地方の地方新聞であるWestmorland Gazetteです。
上記に書いた通り、公式なリリースも、報道のためのpress launchもまだ行われていなく、噂を元に書いてしまった記事です。

5、このスキームが、日本人に対する差別だと思っている人にメッセージはありますか?
これは得に大切な事だと思います。
このスキームが、基本的に日本のお客様が環境にとても意識が高く、湖水地方の自然保護活動などについてもっと知りたいという声にお答えしようという考えから始まったもので、こうして日本人がエコツーリズムのリーダーシップを取っていただけるのは湖水地方にとってすばらしいことだと我々は考えています。日本の団体さんがこのプロジェクトをサポートしてくだされば、かならず他の国の団体さんも乗ってくれるでしょう、というのは前提です。決して差別のつもりは全くありません。

ということで、私の説明がとても足りないと思いますが、もう少し事実を分かっていただけたのでしょうか。
ご存知の通り、今週は日本でゴルデンウィークなので、水曜日までメディアを動かすのが少し難しいと思いますが、5/6以降は日本の報道関係者向きに日本のコピーライツ(ピーターラビットの著作権を管理している会社)などと協力して公式なリリースを出す予定をしています。

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