2008年12月19日金曜日

祭レストラン、ロンドン

昨日、ロンドンにクリスマスのお買い物に行きました。
もう殆どの買い物は済んでいるんだけど、最後にジャーミンストリート(ロンドンの紳士用品店が並んでいる通り)を見てから終わりにしようと思ったのです。
このジャーミンストリートはピカデリーサーカスからグリーンパークの近くまで、ピカデリー大通りの南側を並行して走っている通りです。
趣のあるお店が多くて「一つ一つお店を覗く」という、デパートではできない楽しみがあります。
このジャーミンストリートから南に下りる通りのひとつがブリーストリートで、祭レストランのひとつ(もう一店はホルボーン)があります。
できて15年位かな?
鉄板焼きで有名なお店。

このレストランにはおすしのカウンターもあって「本格的なおすしを食べることができる」ことになっています。
鉄板焼きの方は、タマに利用します。
ちょっとモノの割には高いかな?
でもサービスも悪くないし、味もまあまあ。
「自分のお金では食べたくないけど、誰かが出してくれるなら喜んで行きましょう」クラスです。

私がレストランをカテゴリーで分けるなら、
私が行くのは、
「お金を貯めてでも行きたいレストラン」
「臨時収入があったときに行きたいレストラン」
「気楽に行けて、サービスが楽しめるレストラン」
「自分のお金では食べたくないけど、誰かが出してくれるなら喜んで行くレストラン」

私は行かないけど、人には紹介するのは、
上の4つプラス、
「味はいいけどお店自体には魅力のないレストラン」
「安いけど、さすがにそれなりのレストラン」
「有名なので話の種に行くレストラン」

私も行かないし、人にも行くなというのは、
「見た感じ、汚い」
「安すぎるチェーンのお店」
「嫌な経験をしたことがある」

こんな感じかな?

お勧めのお店は? と聞かれても、その人が何を期待しているかで、どこを紹介するかは違ってきます。
私が外食するのはランチタイムが殆どです。
これは私の意見なのですが、平日のランチタイムを見ると、そのレストランのことが良くわかると思います。

祭レストランのすしカウンターは、以前にも何度か行きましたが、正直「また来よう」とは思わないところです。
「来なきゃよかった」と思ったことが、過去に2回。
ネタが美味しくなかったことが一回、サービスが悪かったことが一回。
じゃあ行かなきゃいいのに、性懲りもなく昨日入ってしまいました。
名誉挽回のチャンスをあげようとか??
でも結果は、やっぱり行かなきゃよかった。
前回行ってから1年以上立つので、ちょっとは変ったかと思ったら、以前よりひどかったので何も食べずに出てきました。

具体的に何が悪かったかというと、
「挨拶がない」安い店ではないんだし、にっこり笑って「いらっしゃい」位言えないのかしら?
「カウンター越しに注文できなかった」おすしをカウンターでいただくのは、これが楽しいからです。
飲み物を頼んだときに、カウンターで直接おすしを頼んでいいか聞いたら、もちろんOKだと言われました。
ところが中の職人さんはブスッとしたまま。
忙しそうに作業中です。
おすしカウンターの職人さんが、他のテーブル席の注文を作るのは当たり前ですが、ここはおすしカウンターなんだから、カウンター席を優先すべきだと思います。
それなのにボソッと「ウエイトレスに注文してください」
「アラ、だめなの? 別に急いでいるわけじゃないから待つのは平気なんだけど」と言ってみると無言の返答。
ウエイトレスは可哀想にどうしていいかわからない顔をして職人さんを見ています。
「ああ、じゃあいいですよ」と彼が言ったので、ちょっとほっとしたみたい。

外はすごく寒かったので、熱燗を注文したのですが、一杯いただいて、ほっとすると何となく「私、こんなところで何してるんだろう」と思い始めました。
カウンターの中では2人の職人さんが忙しそうです。
ちょっとこっちを向いて、「後ちょっとなんですけどねぇ」とか「忙しくて参っちゃいますよ」とか言えばいいのに無言。
あまりに愛想がないので喋る前は日本人じゃないって思いました。

私が1人でふらっとおすし屋さんに入ると、ちょっと飲んで食べて大体60ポンド前後です。
盛り合わせとかだと20ポンド前後で食べられるのですが、私はお好みで好きなものを握ってもらうのが好きです。
ひとつ食べ終わってから、次のものを注文。
ランチで60ポンド前後が高いのか安いのかということではなくて、払う限りはそれに見合ったものを期待します。
とてもここでは期待に応えてくれそうもないので、ウエイトレスにお勘定を持ってくるように言いました。

私が経営者なら、こういったことは何があったか事実関係を知りたいと思います。
普段から社員教育をしていれば、こんなやり取りの後にお客が飲み物に口をつけただけで帰るといえば、当然報告があるべきです。
もしかしたら「(飲み物も殆ど飲まなかったので)お代は要りません」と言いにくるかとも思いましたが、そんなこともなく普通に勘定書きが運ばれてきました。
もちろん自分で注文して、口もつけているのだからちゃんと払いましたが、日本だったら多分違った結果になっただろうと思いました。

やとわれの職人さんが殆どのロンドンのおすし屋さんです。
自分の店ではないんだから、忙しいと仕事をこなすことで手一杯なのかもしれません。
でもそれって職人さんじゃなくって、タダ仕事をこなす労働者。
味のレベルに違いはあってもロボットがおすしを握っているのと同じです。
そんなおすしをカウンターで食べるほど、日本食に飢えているわけではありません。
もちろん職人さんの中にはお客様を大切に考えてくれるくれる人もたくさんいます。
いつも行く三越の大島さんとかも、本当におしゃべりしていて楽しい。
でも今週、月、火、水、と3日連続で行ったので、他にレストランを知らないと思われるのもイヤなので昨日は他のところに行きたかったんです。

フラストレーションが溜まった後は、バーリントンアーケードを抜けて、メイフェアーに向かいました。
マドックスストリートに肴菜亭というこじんまりしたレストランがあるのですが、そこでおすしを食べて満足しました。
ランチタイムで忙しそうだったけど、「お待たせするかもしれませんが、もちろん大丈夫です」
という明るい返事と、キッチンから来た肴にちょっと紫蘇を乗せるために小鉢をよこしたり、という「ちょっとした心遣い」のおかげで、とても楽しいランチになりました。
私はとても単純なので、こんな小さなことで幸せになります。
でもそれって普通だとおもう。
お勘定は46ポンドだったので、チップを入れて55ポンド払いました。
今度からここにしよう。

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