2008年11月29日土曜日

ヨークシャープディング


ローストビーフの付合せに、ヨークシャープディングがよく登場します。
日本ではなじみがないそうで、「一体なんですか?」って聞かれることが殆どです。
ガイドブックには「シュークリームの皮みたいなもの」って形容されます。
まぁ、そんなに遠くもないかな?

昨日は桃太郎君がお友達のところに行って、ティムちゃんはお仕事ディナーだったので晩ご飯は私だけ。
そこですごく大きなヨークシャーを作って、ソーセージと一緒に食べました。
ダイニングルームではなくって、居間のティーテーブルです。
ここでテレビを見ながら、ゆっくりご飯。

イギリスには「Toad in the Hole」というお料理があります。
訳すと「穴の中のヒキガエル」
これはヨークシャープディングとソーセージを一緒にオーブンで焼き上げたものです。
でも私は別々に焼く方が好き。
なぜかというと、Toad in the holeにしちゃうとソーセージにきれいな焼き色が付かないから、という単純な理由です。

国によっていろんなソーセージがあります。
私はイギリスのソーセージはとっても美味しいと思います。
イギリスの国内にだって、いろんな種類のソーセージがあって、入っているものが微妙に違います。
たまにイギリスのソーセージにはお肉が入ってないなんていう人がいますが、それはその人の食べたソーセージに入っていなかっただけです。
安いソーセージにはそれなりのものしか入っていないのは当たり前。
まともなお値段のものは、重さの80%以上がお肉です。
じゃあまともな値段はいくら位か、というと6本入りで3ポンドちょっとです。
そんなに高くないでしょう?

イギリスのソーセージはグリルしたり、フライパンで焼いて食べる方法が一番です。
茹でて食べる人はまずいません。

マッシュポテトと一緒にたまねぎのグレイヴィーで食べるのが「バンガー&マッシュ」
ヨークシャーで食べるのが先に書いた「トード・イン・ザ・ホール」
是非お試しください。

ヨークシャーの作り方は水と牛乳を75mlずつ合わせて、卵を1個、塩ひとつまみを加えます。
薄力粉を50g加えたら、よく混ぜて1時間くらいそのまま寝かせます。
この量でマフィン型12個分です。
ヨークシャーを作りたい容器に油を多めにひいて、オーブン200度から220度くらいで熱くしておきます。
タネを入れて30分ほど焼きます。
決してその間オーブンは開けないように!!!
小さく焼く代わりに、大きなのを一つ作っても美味しい。

2008年11月27日木曜日

小野不由美「悪霊シリーズ」

こんなタイトルで何のことかと思いますよね。
実はこの作品(小説のタイトルなんです)のファンの方をご案内するお仕事が入ったんですが、私、読んだことがないんです。
普通ならそんな場合は買って読むのですが、今回は困っちゃいました。
なんとシリーズ全部、絶版で手に入らないんです。
少しだけネットで調べることはできたんですが、やっぱり読んだことがないので今ひとつ実感がわきません。
今のところわかっているのは
1.メインキャラクターの1人がケンブリッジのキングスカレッジの教授の養子であるということ
2.彼自身はトリニティー(同じくケンブリッジ)出身であるということ
3.ロンドンのSPRのメンバーだということ
これくらいしかわかりません。

もし皆さんの中でこのシリーズを読んだことがあったり、作品中の逸話をご存知の方は是非教えてください。
でもファンクラブの方でもこれくらいしか情報はないようなことも伺っています。
ロンドンやイギリスについての描写なら、つまらないことでもヒントになる場合がありますので、ご一報ください。

2008年11月26日水曜日

古い写真

私の撮った写真は、殆どが自分のラップトップの中にそのまま入っています。
ある程度の量になると、ファイルに詰めたりもしますが、ラベルを付け替えたり、日付を入れたりなどと面倒なことはしません。
ブログをはじめてから、やたらとくだらないものでも写真に撮るようになったので、膨大な量になっています。
コンピューターが壊れた場合を考えると、きちんと別の場所にコピーをとっておいたほうがいいのですが、ズルズル延ばしのばしにしています。

週末に、そんな昔の写真を眺めていたら、やたらかわいい写真が出てきました。
2年位前に撮った写真なのですが、美容院で「エビちゃんみたいにして」って頼んで切ってもらった頃のものです。
我ながら、よく恥ずかしげも無くそんなことを頼んだと感心しますが、やっぱり希望は伝えないとね。

そんな写真を見ていたら、「ああ、またこんな髪型にしたい」なんて思っちゃって、早速美容院に行ってきました。
いつも行く、J.Moriyamaのボンドストリート店です。
ここのヒロコさんはとってもフレンドリーで、何でも話しやすいので、私のお気に入りです。
カットしてもらった後のマッサージも、とても丁寧にやってくれます。

そこで、「2年くらい前の写真を見つけちゃって、またおんなじ感じにしたいんだけど・・・」と言ってみました。
ヒロコさんはやさしいので、「私は美容師であって、魔法使いではありません」とは思ったかもしれませんが、口にはしませんでした。
トップにボリュームを持ってくるので、あご回りもすっきり見えるはず。
でも前はもっと長さがあったので、その辺がちょっと違うかな?

髪を切った後はお友達とランチしてきました。
ワインも2本あけて、楽しかった。

懐かしい写真といえば、今朝、使っていない手帳から昔の写真を見つけました。
桃太郎君が小学生の時のもの。
デジタルではなくって、まだフィルムで写真を撮っていました。
なつかしーぃ。

下はティムちゃんと桃太郎君。
手帳に入れていた写真なので、ファイロファックスの穴が開いています。
この頃って、桃太郎君はいつも女の子と間違えられていました。
七面鳥があるってことはクリスマスなのかな?

デジタルになって便利になったけど、なんか本物の写真っていいな、と思ってしまいました。

2008年11月21日金曜日

La Barca

ロンドンのウォータールーの駅前といえば、高さ135mのロンドンアイがあったり、フェスティバルホールや国立劇場など華やかな北側を想像します。
でも南側は昔ながらの庶民的な場所で、何十年と変わっていない通りなどが存在します。
Lower Marshという通りもそんな1つで、駅のちょうど裏側。
今日はこの近くにティムちゃんの用事があって、ついてきました。
「僕、ずっと前にこの通りにオフィスがあったんだよ。」
懐かしそうにお店を一軒一軒見ながら、「あ、この店新しい」とか「あ、まだやってるんだ、この店」とか。汚いカフェばっかり並んでいるので、川を渡ってからお昼にすると思っていたら、通りの端っこまで来て、「あぁ、La Barca。もし席があったら、ここで食べよう。」
観光で来られる人はきっと通ることの無い道です。
でも不便な場所ではありません。
上の写真が外観なんだけど、向かってこの右裏が駅に繋がる坂道です。

イタリアンのお店ってみんな愛想はいいけど、ここも愛想のいいウエイターがやってきました。
「予約してないんだけど、2人用の席はある?」
時間がもう2時近かったこともあって、席は空いていました。
実はここに来る前にワインを飲みながら、おつまみに生ハムとか食べていたので、実はおなかはそれほど空いていません。
「パスタだけ、簡単に食べたいんだけど、いい?」
「もちろん大歓迎です」とウエイター。
早速席に着いてメニューを見ました。
「みきちゃん、今日のお勧めはイカ墨パスタを蟹であえたモノだって」
美味しそうだけど、蟹っておなかに結構くるからなぁ・・・。
読み進むと、スパゲッティーカルボナーラ、パンチェッタと卵とクリームだって。
古き良き英国風イタリアン!
カルボナーラはクリームソースだと思っているイギリス人がいっぱいいます。
でも本物のカルボナーラはパンチェッタを炒めて、熱々のパスタに卵黄を絡めるのでクリームは使いません。
「ティムちゃん、みき、カルボナーラが食べたいから、クリーム入れない本物を作ってって言って頂戴」

ティムちゃんは典型的なイギリス人なので、こういった注文はいきなりせずに、その場の雰囲気を図ってからしてくれます。
まず、やってきたウエイターにワインを注文して、それとなく一見の客ではないことをほのめかします。
レストラン側も、二度と来ない客よりは、何らかのコネのある客をもてなそうとするものです。
これはいい悪いではなく事実です。
ティムちゃんが利用する手はいろいろありますが、今日は友達の名前。
「エンゾーがね、この近くに来たら、是非寄れって言ってたんだ。エンゾー、知ってるでしょう? ここの常連だと思うけど」
ウエイターの態度が一変します。
「おぉー、エンゾーの友達!ようこそ、ここは初めてですか?」
「イヤずっと前に来たことがあるけど、随分久しぶりなんだ」
その後は問題なくメニュー以外の注文をして、お食事を楽しみました。
これはティムちゃんの頼んだ今日のスペシャルパスタ。これはみきちゃんのカルボナーラ。
スパゲッティーではなくって、大好きな平麺で作ってもらいました。これは食べてるとこ(見たらわかるって)これを読んでいる人は「普通の人はちゃんと扱ってくれないってわけ?」と誤解されるかもしれません。
そうではなくって、レストランのウエイターもこちらの出方次第で対応が変るって言いたかったんです。
旅行中で、初めてのレストラン、でもどうしてそこを選んだか、とか、どんなガイドブックや旅行社に勧められたとか、会話をはさむと対応は変ります。
日本人は恥ずかしがり屋の人が多いので、必要なことしか言わないみたいですが、イギリスではサービス業の人たちって会話を結構楽しんでくれます。
イギリスに来たら、是非お店の人との会話を楽しんでください。
メニューには載っていないお勧めを作ってくれるときもあるし、何かサービスしてくれたり。
もちろんそんな時はチップを多めに置いてあげます。

イギリスの歯医者さん

ドイツのPharyさんの記事を見て、歯医者さんの記事を書こうと思っていたことを思い出しました。

この間、すごく久しぶりに歯医者さんに行ってきました。

私、歯医者さんという個人が嫌いなわけじゃないけど、(というか、個人的に知り合いはいないのでナンとも言えないけど)歯の治療がキライです。
・・・まぁ好きな人のほうが少ないでしょうね。

イギリスの医療制度は(というかその他のことでも)無料、有料の差が激しいのですが、歯医者さんはそれほどひどくはありません。
きっとプライベートで受けている人が多いので、値段を安くできるんでしょうね。
普通のお医者さんにプライベートでかかる場合は、初診料が200ポンド前後なのに対して、歯医者さんの場合は50ポンド前後です。
NHS(国民健康保険)の患者は全く受け付けないという歯医者さんも存在しますが、普通はプライベート患者の家族(子供とか)はNHSで受け付けてくれたりもします。
NHSの患者さんの費用は、NHSが歯医者さんに払ってくれるわけですが、金額が少ないのか、支払いが遅いのか、それとも税金の問題なのか、歯医者さんではあまり優遇されません。

我が家ではティムちゃんと私は同じ歯医者さんでプライベート登録をしています。
そして桃太郎君は同じ歯医者さんでNHS登録をしています。
予約を取るときにも、NHSの場合は2週間ほど遅くなりますし、検診の時間なんてプライベートはおしゃべりをしながら25分くらいかけるのに、NHSだと3分も診てくれません。

NHSの患者で登録していても、部分的にプライベート対応のときもあります。
例えば詰め物をするときに、金属っぽい色の詰め物はタダだけど、歯の色に似せてるのは有料、とかね。
歯のクリーニング(歯石除去)とかも有料だし。

ティムちゃんも歯医者さんは嫌いだけど、健康オタクなので頻繁に通います。
勧められるまま、何でも買ってくるので、歯の間用のブラシとか、特別なマウスウォッシュとか、横で見ていても「いいカモにされているなぁ」と思います。

私は5年ほど前にホワイトニングを試してみましたが、それ以降はご無沙汰でした。
それまではティムちゃんみたいに、ちゃんと半年に一度はクリーニングに通ってたんです。
でも、あることがきっかけで行けなくなってしまいました。
ホワイトニングをしたついでに、桃太郎君の歯の治療のお付き合いをしたんです。
治療室で客観的な立場だったのはこれがはじめて。
こういったことは普通ティムちゃんにお任せです。
自分が治療を受けるときは怖くて目を瞑っているので、最初は面白いなーと思っていろいろ観察していました。
助手の人がいろんな用具をお皿に並べていきます。
「へぇーこんなのをつかうんだー」
するとしばらくして、麻酔の注射器が登場。
私、針がだめなんです。
針じゃなくても尖ったものとか、見ているだけで吐き気がします。
子供のときも予防注射がイヤで、保健室から逃げ出したことすらあります。

皆さん、歯医者さんの麻酔の注射器、見たことありますか?
私は初めて見ました。
だっていつもは目を瞑ってるんだもん。
ひとことで言って、「キョダイ!!」
それ以降、歯医者さんには行けなくなってしまいました。

でもこの間から何となく奥歯が痛くって、とうとう診てもらいました。
検査の結果は問題なし。
でも念のために詰め物を取り替えましょうって。
予約は取りましたが、実は前日にキャンセルしました。
だって注射が怖いんだもん。
でもハイジニスト(クリーニング専門の人)と取った予約はちゃんと守って、一応クリーニングはしてもらいました。

また痛くなるまで、しばらくこのままです。

最後にひとつ面白いものを紹介します。
イギリスではカードをいろんな機会に送るのですが、カード屋さんには面白いカードがたくさん売られています。
私の好きなシリーズは「Violent Veg」のシリーズで、お野菜のキャラクターが英語の駄洒落と登場します。
その中のひとつ、「エディーが歯医者に行った」というもの。
オチは、「彼は3つも詰め物をしなくちゃいけなかった」
エディーがポテトなので、詰め物はベーコンとビーンズとチーズ。
イギリスの軽食、ジャケットポテトを注文するときに、Filling(詰め物)の定番です。
このシリーズには他にも笑える作品がいっぱい。
インターネットでコーン(ポルノを英語でポーン、響きが似ているでしょう?)をダウンロード、とかグリーンピースが騙されてアイスランド(冷凍食品のスーパーマーケットの名前)に行ったとか。
他にもいろいろあるので見てください。

2008年11月20日木曜日

ラーメン

私はラーメンよりもおうどんの方が好きです。
やっぱり大阪出身だからかなぁ?
おうどんを食べに行ったり、おうちですき焼きの後におうどんをいれて食べたり、小さいときからの記憶にも、おうどんばっかりでラーメンは殆ど出てきません。
多分、日本では「ラーメン屋さん」なるものには入ったことがないんじゃないかな?
ロンドンに来てからは、何回かラーメン屋さんに行きました。
でも自分でラーメンが食べたいって言うよりは、ラーメンが食べたいというお友達についていく感じです。
おうどんはちょっと違います。
最近は自分で作れるので行かなくなったけれど、前はよくパリまでおうどんを食べに行きました。
まあついでの買い物もたくさんあったので、おうどんだけのため、とは言えないかもしれません。

ということで、ラーメンにはあまりワクワク感とか、期待度みたいなものはないわけです。
日系の食材店でもインスタント麺の中華三昧とか、カップラーメンとかを買って、タマーに食べたりする程度。
だからスーパーマーケットのウエイトローズでラーメンを見つけたときも「ふうーん」位で買う気にまではなりませんでした。
もしかしたら前に写真とかで紹介したかもしれません。
検索したら出てきました。
やっぱり写真だけだった。
見たい人はこちらをどうぞ。
この間お仕事でお客様とラーメンを食べる機会があったのですが、食べながら、「ラーメンってこんな感じだっけ?」と思いました。
いつもインスタントしか食べていないので、なんだか違うものを食べているみたい。
そこで今朝、見かけたついでに買ってきました。
今日のお昼ご飯です。見かけは美味しそうでしょう?
でもあんまり美味しくありませんでした。
小さなボトルにおだしが入っていたんだけど、入れなきゃよかった。
イギリス人向けで、とても甘口でした。
麺もコシがなくって、今ひとつ。
焼きそばにするのには、安いからいいかもしれません。

2008年11月19日水曜日

イギリスの売春

我が家では、週末以外の朝ごはんは、居間のコーヒーデーブルでいただくことが殆どです。
お行儀が悪いかもしれませんが、テレビで朝のニュースを見ながら、私は紅茶を飲んで、桃太郎君は朝ごはん。
ニュースを見ながら、桃太郎君と時事的なお話をしたりします。
例えば昨日は海賊に拿捕されたれた、オイルタンカーの話題。
まるでアクション映画のストーリーような解決法を、桃太郎君と話し合ったりするのは興味深いわけです。

今日のBBCのニュースは、というと、何とイギリスの売春の話題です。
「この度ヒモ付きの売春婦や、国外から強制的に連れてこられた売春婦にお金を払うことが違法になりました」
イギリスでは売春自体は違法ではないことを知っていましたが、買春は違法だと思っていました。
アメリカでは売春婦が「逮捕」されるのに対して、イギリスでは「保護」されるのですが、斡旋やいわゆる売春婦のヒモになることはこれまでも違法です。
これからは該当する売春婦に対してお金を払う行為が、レイプと同罪になるそうです。

併せて売春婦を探してウロウロすること(英語ではKerb Crawlingといいます)も初回から1000ポンドまでの罰金刑という処罰の対象になりました。
これまでは常習犯のみが対象でした。

内務省のジャッキースミスがBBCのインタビューに答えていましたが、アナウンサーの「その売春婦が自主的にそういった立場にいるかどうか、などということを知るのは非常に困難なわけで、機能しないのではないのではないか」という質問に対しては回答しませんでした。

いつも思うことですが、政治家ってインタビューが上手い人と下手な人にくっきり分かれます。
質問に直接答えないのはみんな同じですが、かわし方が違います。
彼女はすごく下手な方。
単純に自分の言いたいことを繰り返すだけなので、だからさっきの質問は?とツッコミたくなります。
上手な人だと「それはですねぇ、」などと答えるフリをしながら違う質問にすり替えたりして、結局は自分の言いたいことだけを言ってインタビューを終えます。

桃太郎君と見ていて、このニュースそのものよりも、インタビューについての考察が興味深い朝でした。 ランキングに参加してみることにしました。
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2008年11月14日金曜日

Westfield

週明けのお仕事の下見で、10月30日にオープンしたばかりのWestfieldショッピングセンターに行ってきました。
都市型ではヨーロッパ最大ということですが、本当にどこを見ても広い空間を感じることが出来ました。
世界中が不景気で、今週も2万人が職を失ったなんていうニュースが流れているのに、たくさんの人で賑わっていました。
でもよく見ると、お買い物をしている人はそれほど多くはなさそう。
みんなここを見に来ただけって感じです。
あちこちにゆったりと座れるスペースがあるので、周りをのんびり見ている人たちや、お友達とおしゃべりをしている人。
こういったショッピングセンターは屋内ということで、息苦しく感じることもあるのですが、ここは吹き抜けも多くあって採光も悪くありません。ここのインフォメーションセンターはコンシエージュ(日本風だとコンシェルジュ)と呼ばれています。
お買い物を配達してくれたり、車まで運んでくれるサービス以外にも、もちろん普通の「どこに何がある」なんて案内をしてくれます。
試しにいろんな場所でいろんな質問をしてみましたが、はっきり言って何も知らない人たちばかりでした。
「どこに何がある」位は覚えておけばいいのに、案内図を見ながら探すので、非常に時間がかかります。
「コーチ(貸し切りバスのこと)で来たらどこに駐車できるの?」という質問には3つの違う答えが返ってきて、しかも3つとも間違った情報でした。
結局コーチの駐車は出来ない、しかも降車、乗車の場所すらないので、公道でしなくてはいけないという結果をパーキング担当のマネージャーと確認しました。
ちょっと頼りにならないコンシエージュのデスク。この人たちっていくら位もらってるのかなぁ?
お店によってお給料はさまざまですが、普通の売り子で週40時間前後の勤務(日曜出勤あり)で年額14000ポンドくらいみたいです。
マネージャークラスで18-20000ポンド位。
高級ブランドは売り子さんのお給料は16000+コミッションという感じが相場です。
これから税金を引いたらそんなに手取りは多くありません。

2008年11月13日木曜日

RUSTICA

私がピザが好きなことは何回か書きましたが、またまた美味しいピザを食べてきたので報告です。
殆どのピザ屋さんで私がオーダーするのはアメリカンホットです。
これはペパロニとチリだけのシンプルなピザ。
あんまりたくさんゴチャゴチャ乗っているのは食べにくいし、美味しくないと思います。
そこでいつもはメニューすら見ないのですが、今回はメニューをちゃんと見てみました。
おうちから徒歩圏で美味しいピザ屋さんが2軒あるのですが、今日はリッチモンドのRustica
というレストランです。
多分前にも紹介したと思います。
ここはロンドンで一番美味しいピザの賞を取ったこともあるのですが、今日はそのピザを試してみることにしました。マルガリータピザの上に焼いた後から生ハムとロケット(日本だとルッコラ?)、そしてトマトのみじん切りが乗っています。
生ハムをこの状態で切るのは難しくって、正直言って食べにくかったけれど、すっごく美味しかった。
また注文してみようかな?
きっとカロリーなんかはペパロニと変わらないだろうけど、何となくヘルシーな感じ・・・。
ティムちゃんはいつものマルガリータ。
これ以外のピザはあんまり食べません。
この近くまで来られたら是非どうぞ。
でもすごく混んでいるときもあって、待たされることもあります。

2008年11月12日水曜日

シャーロックホームズ博物館

中学校の子供たちのガイドを2日間楽しんできました。
行程の1つがシャーロックホームズ博物館でした。
前もってバスの中で「シャーロックホームズ、まだ読んだことのない人は何人くらいかな?」
何と全員が手を挙げました。

私がシャーロックホームズとか怪盗アルセーヌルパンなんかを読んだのは小学校の時くらいだったので、正直驚きました。
でもこの博物館は作品を読んだことが無くっても、何かと楽しめるようになっています。

まずおまわりさんの格好をした人の横から博物館に入るとおみやげ物屋さん。
ベイカーストリートのプレートとか、ホームズ人形とか、キーホルダーなんかの小物が所狭しと並んでいます。
ホームズっぽい帽子とかパイプ、ファンの人なら欲しがる人も多いんじゃないかな?
突き当りがレジで、チケットもここで買えます。
大人6ポンド、子供4ポンド。
博物館はおまわりさんの後ろのドアの奥です。
階段を17段(これも読んだことのある人なら知ってるんだけど)上がると、ホームズと、ワトソンの居間に出ます。
ここには本物の暖炉があって、その脇には安楽椅子。
内装もお話に出てくるままで、椅子に座って写真を撮ったりすることも出来ます。
その奥はホームズの寝室。
それから更に階段を上がると、表も裏の部屋もシャーロックホームズの時代に使われていた道具とか内装の展示になっています。
その上の階は蝋人形がいっぱい並んでいて、ちょっと気持ち悪いかもね。
でもファンの人なら一緒に写真を撮ったりするのも面白いと思います。
私のお客様である子供たちは、シャーロックホームズには興味はなさそうだったけれど、キャーキャー言いながら結構楽しんでいました。
これで興味を持って、シャーロックホームズ、読んでくれるかな?

みんな14歳とか15歳なので、桃太郎君と同じ年頃です。
そんな話をすると、「えーもしかして、英語ペラペラとかー?」
「そうよ」って言うと、「かっこいいー」だって。
市立中学校の(私立の変換ミスではありません)子供たちだったけど、かわいかった。

2008年11月8日土曜日

ステンドグラス

バーミンガムにハードマンという会社があります。
ここはヴィクトリア時代に始まった会社なのですが、設立当初は真鍮製品やステンドグラスなど、内装装飾品で有名だったところです。
今ではステンドグラスのみを主に取り扱っているのですが、新しく作るだけではなく、古いものの修復や、アンティークのサイズ直しなども扱っています。
今回お仕事でスタジオを訪れたのですが、とても興味深かったです。
上の写真はスタジオの一角。
ヴィクトリア時代のこの会社の製品が展示されている部屋です。
内装デザイナーのピュージンともかかわりが深かった会社で、彼のデザインによるものも多く含まれています。
今回のお仕事の行程表を見たときに、行ったことがない会社なのに、名前に覚えがあったのは、この会社が国会議事堂の内装に係っていたから。
私はロンドンのブルーバッジの他にも、特別な場所をガイドする許可証をいくつか持っています。
国会議事堂の免許もそのひとつ。
国会議事堂は正式な名前をウエストミンスター宮殿といって、ここをガイドする為には専門のコースを受講して、試験に受からないといけません。
日本人で持っているのは、引退してしまった人も含めて5人くらいかな?

今回は通訳のお仕事だったんですが、仕事の合間に会社の人にいろんな質問をして、いろんなお勉強ができたのでとてもためになりました。
実際に作っている現場というのは、やっぱりどのような部門でも面白いと思います。
これまでお仕事でたくさんのスタジオや工場に行きましたが、そういった場所で仕入れた知識というのは、別の場所でも本当に役立ちます。
ステンドグラスにはたくさんの作り方がありますが、伝統的なものは小さな色ガラスに柄を入れて焼き直しをして、鉛のテープでつなげたものをハンダ付けする方法です。
鉛は有害なので、女性には安全基準値が定められている為に、この業界は男性が殆どです。
イギリスでは基準を満たせば働くことは不可能ではないそうですが、フランスでは女性の作業は禁じられているそうです。
一つ一つのピースをつなぎ合わせて、四角い形に仕上げています。たくさんの無地の色ガラスがこんな風に収納されています。
アーティストはここから好みの色を取り出して、デザインをガラスに移していきます。
微妙な色の違いがわかりやすいように、この部屋は白い壁で、窓にはブラインドもカーテンもかかっていません。これはアイルランドの修道院から買い付けてきたアンティークのグラスだそうです。
顧客の需要に合わせて周りにガラスを加えたり、または取り外したりしてサイズを合わせるわけです。

2008年11月3日月曜日

イギリス人になるためのテスト

今朝、試験を受けてもらってきた証明書です。
英語ではLife in the UK Testと呼んでいます。
これはHome Office(内務省)の管轄で主催されている試験です。
英国の永住権の申請や市民権(英国のパスポート)取得のために必要で、24の質問から成っています。
私は既に永住権があるので、今回は英国のパスポート申請のために受けてきました。
ここ数年、イギリスは外国人からお金を取ることを覚えたようで(!!)早いうちに取っておいたほうがいいかな?と思い始めました。
空港でのパスポートコントロールや選挙権、近所のアダルトスクールのコース費など、イギリスのパスポートがあるといいことがたくさんあります。

試験の受け方はこんな感じ。
1、内務省のウェブサイトで自宅近くの試験会場を検索して予約を取ります。
2、30分前に試験会場に行って登録します。費用は34ポンド。
3、コンピューターで試験を受けます。時間は45分だけど、終わり次第終了して構いません。私は8分で出てきました。
4、その場で結果が出ますから証明書を発行してもらいます。
この写真は登録を待っている間に撮りました。こんな試験会場です。
ためしに模擬試験をやってみたい人は、このサイトで出来ます。
24問中18問以上正解なら合格です。
Good Luck!

追記

日本領事館に問い合わせをしたら、日本は2重国籍は違法だそうです。
ただ、現在のところ(2009年)は積極的に違反者を検挙はしていないそうです。
日本国籍を持っている人が英国籍をとる場合は、日本国籍を手放す覚悟が必要なようですが、再度日本国籍をとるときには、まったくの外国人が取得するよりも簡単だそうです。
日本国籍取得時に、元国籍を持っていた人、というカテゴリーがあるそうです。
以前、パスポート更新のときに、ロンドンの日本領事館の窓口でカジュアルに聞いただけですから、詳細は各個人でお問い合わせください。

2008年11月2日日曜日

クリケット

昨日は夜中過ぎまでクリケットの生中継を見ていました。
イギリスでは最近フットボール(サッカー)の人気のおかげでクリケットが下火になってきています。
選手のお給料とか知名度、セレブ度なんかも断然フットボールの方が上ですから、当然次の世代ということを考えると、クリケットの将来は暗いわけです。
これにはいろんな理由がありますが、試合時間というものも大きな原因になっています。
フットボールの試合が90分なのに対してクリケットのテストマッチは5日間です。
1試合が5日間です!!
「一体誰がそんなに暇?」

もともとイギリスでは「スポーツ」というのは特権階級の人たちが暇を潰す為に考案されたものです。
だからのんびりなんです。
イギリスのスポーツはみんな白い服を着て行います。
これは洗ってくれる人がいるから、汚れを気にしなくてもいい人が着ている、ということです。
時間が短くて、勝敗のはっきりしているゲームほど庶民の間で流行りました。
それは庶民は暇がないからです。

昨日ティムちゃんと私が見ていたクリケットの試合は、これまでのクリケットと全く違うタイプの試合だったので、イギリスのメディアでもかなり大きく扱われていたようです。
アメリカの超大金持ち、Sir Allen Stanford が出資して始まったもので、何とこの試合の勝利チームへの賞金が20億ドル。つまり選手一人一人が約2億円を手にするというとてつもないものです。
併せて試合時間を大幅に短縮した、20-20と呼ばれる形態の試合です。

スタンフォードさん曰く、「カリビアンの発展とクリケットの将来のために企画した」そうですが、「テキサスの典型的なお金持ちアメリカ人が、イギリスのスポーツに札束を持って土足で入ってきた」という見方をするイギリス人もたくさんいます。
この人に付いているSirの称号についても、色々曰くがあるので、興味のある人はグーグルしてみると面白いかもしれません。
イギリス人は基本的にはお金持ちのアメリカ人は嫌いです。

この試合はカリビアンのアンティーガという島からの生中継だったんですが、カリビアンはお砂糖を作るプランテーションががあって、昔のイギリス植民地、アメリカのコットンと同じように奴隷を使って利益が上げられていました。
昨日はその独立記念日ということもあって、スタンフォード・スーパースター対イングランドの試合は島の人々にとっては特別な意味があるようにも見えました。
結果はイギリスの惨敗で、見ていても情けない試合だったのですが、選手たちの意気込みやトレーニングも桁違いだったようです。
私には情けないイギリスの選手たちよりも、勝利間際に泣きながら試合を見ていた島の人たちが印象的でした。