2007年3月28日水曜日

ロンドンのおすし屋さん 前編

私はあまり好き嫌いがなくて、納豆以外のものなら何でも食べちゃうのですが、特に好物は?と聞かれると「ローストビーフとスパゲッティーとお鮨」と答えます。
ローストビーフはイギリスの食べ物だし、スパゲッティーもヨーロッパ。
「ロンドンでお鮨は難しいでしょう?」とお客様に聞かれますが、最近はサンドウィッチ屋さんの片隅やスーパーマーケットのお惣菜コーナーでもお鮨らしきものが置いてあって、すっかり市民権を得た感があります。
お料理の大好きな私ですが、お鮨だけはレストラン任せです。
タイムアウトという雑誌があるのですが、お鮨が美味しいレストランでいつも上位に入っているのが「すしひろ」というイーリングのレストランです。
お鮨の好きなお友達からも常に薦められていたのですが、ロンドンの中心でもないし、なんとなく行きそびれていました。
だんな様のティムが「今日はみきちゃんの好きなところでお昼を食べようか?」というので「お鮨が食べたい」となって、イーリングまでやって来ました。
「CASH ONLY」と書かれたウインドウを横目で見ながらお店に入るとシンプルで小さなお店です。
カウンター席が8席、4人テーブルが3つ、2人テーブルがひとつ。
早く閉まるのは知っていたので12時過ぎに入りましたが、3人テーブルについているだけでガラガラでした。
「ZUMA」や「NOBU」を想像していただんな様はびっくり、
「カフェだとは知らなかった、みきちゃん本当にここでお昼にしていいの?」

中にいるのは板前さんとウエイトレスが一人ずつ。
テーブルに案内されかけたので、カウンターがいいことを言うとあっさり座らせてもらえました。
予約していなかったので、入れるかどうか不安だっただけに少し拍子抜けしました。
ティムはビール、私は冷酒を頼んで始めにお刺身を食べました。
しめ鯖とヒラメと甘海老。鯖が特に美味しかったので、おかわり。
ここまでは普通に板さんに直接注文していましたが、どんどんお客さんが入ってきて、なんだか板さん、忙しそう。

お鮨を注文しようと思ったらとうとうウエイトレスに注文するように言われました。
でもウエイトレスは一人しかいないので、食べたい時にひとつずつ注文はしにくい感じです。
他の人たちはみんな一回で注文を終わっているので、こんな食べ方をしたい私たちが少数派?

私は普段お鮨は三越レストランで食べます。
大島さんと言う北海道出身の板さんがいて、カウンターで冗談を飛ばしながら好きなものを何でも握ってもらいます。
「今日はこれが美味しいよ」とか「あ、それは止めといたほうがいいよ」なんて会話しながら食べるのが楽しみです。
ちゃんと好みを覚えていてくれて、小さく小さくたくさん種類が食べられるように握ってくれます。
すしひろのお鮨も美味しいのですが、食べ終わってから次を注文する、ということが難しそうなので、出前で食べている気分です。
今日が特別なのか、いつもこうなのかは判りませんがちょっと味気ない思いをしました。
でもお鮨は美味しかったし、安かったのでここはテーブル席で家族と食べるのにはいいかも。
子供を連れていない時は大島さんのほうがずっといいという結論に達しました。

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